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ジヌの問いかけに、何か答えると思いましたよ、あたしゃ。
でも、最後までスンヒョはこれまでと同様の態度をとるだけだったのです。
あくまでも、スンヒョは商売人であり、お金など頭に無いと言う偽善者的な医師たちとは相対する立場の人間だと主張しただけでした。
まぁ、ジヌは純粋に患者第一主義ですけどね。
チョ会長の意のままに病院を裕福な者を優先する場所に変えて良いのか?!と、魂まで会長に握られてるのか?!と、叫びましたが。
でもね、実はスンヒョ、チョ会長に今回の事で話をしに行くところだったのです。
ジヌに言われなくても、チョ会長の計画や、それに伴う病院の変化も十分予想出来ていました。
会長が非難の的になる必要はないかと・・・と、スンヒョはチョ会長に言いました。
今回のやり方は、決して良い結果につながらないだろうからと。
でも、チョ会長は、自分の案を否定されたとしか受け取りませんでした。それを一番嫌う人間ですからね。それに、スンヒョの優れた能力に脅威を感じてもいますしね。
このスンヒョの行動の結果は、翌日すぐにもたらされました。
スンヒョを解雇するという人事が発表されたのです。
スンヒョは、病院全体に発令するようカン秘書に指示しました。
職員たちはこうなって初めて、スンヒョもファジョングループの一社員でしかなかったと悟りました。
特に、教授陣は、あれほど解任を要求していたのに、こんなにあっさりと自分たちとは関係の無いところで決定されてしまったことに呆然としました。
あまりにも突然のことに、カン秘書は驚きました。
で、昨日何かあったに違いないと、運転手に聞いたのです。
分かったのは、スンヒョが夜遅く会長を訪ねたこと。会談は上手く行かなかったようだということ。
運転手は言いました。このままスンヒョの元で働きたいと。
初めて気になる女性も出来たのに・・・と。
ノウルを守るために自分に尾行させたことを話しました。
カン秘書、驚きました。スンヒョとノウルは両想いだったんだ!と。
後悔したのかな。もっと早く気づいていれば、二人が幸せになれたかもしれないのに!・・・って。
教授たちは病院の行く末を思って、困惑していました。
このままだと、営利化される可能性大です。チョ会長が直接介入してくる可能性も大ですから。
誰も、良い手だてを思い付きません。
いっそのこと、スンヒョを利用するのはどうか?なんて、節操無い意見まで出る始末。
チャン臓器移植センター長が呟きました。
「私たちの会議がいつからこんなことを話し合う場になったんだ?患者の話はひとつも出ない。」
皆、ため息しか出ませんでした。
騒ぎだけ起こして、結局解任されるなんて!いっそのこと、来なければ良かったのに!と、看護師の一人が言いました。
ノウルも、思わずそう呟いてしまいました。
それを聞いたソヌ・チャンは怒りが込み上げて来て、もう我慢できませんでした。
「希望通り、辞めるじゃないですか!」
彼は、スンヒョと同じくファジョングループの奨学生だったのです。
看護師は、ソヌ・チャンがスンヒョと屋上で一緒にいたのを見かけたウナでした。
疑っていたことを聞きました。スンヒョのスパイだったのかと言うことです。
自分が言わなくても、分かってた・・・と、ソヌ・チャンは答えました。
そして、病院側に文句を言うだけじゃなく、自分達も解決のための努力をしなくちゃ!と言いました。協力し合わなくちゃと。
彼自身も、目の当たりにしてる毎日に嫌気がさしていたのです。
彼自身も、同じ病院の職員なんですから。
ノウルの言葉を偶然カン秘書も耳にしてしまいました。
本当にそう思いますか?と、ノウルに聞きました。
ノウルがそう言ったのは、ウナとはちょっと意味が違いました。
彼女は、自分たちにとってと言うより、スンヒョにとって良いことが無かったからと言う意味だったのです。
カン秘書、スンヒョの想いを伝えようとしたのでしょうね。でも、言いませんでした。タイミングが遅かったと思ったのでしょうか。
カン秘書は迷った挙げ句、ノウルにファジョンと環境省との結び付きに関する情報を知らせたようです。
ただ、本社で処理したので、証拠は何もありませんでした。
ノウルはすぐさま、オ院長に報告しました。
ソンタンの土地を巡る財閥と大臣との癒着を知ったオ院長たち。
でも、どうすれば良いのか、悩みました。
そして、チョ会長を押さえられる唯一の人物に会いに行ったのです。
環境大臣です。
動揺しまくった大臣からチョ会長に連絡が行ったようです。
チョ会長は激怒して病院にやって来ました。スンヒョが腹いせで情報を流したと思ったのです。
でも、スンヒョはチョ会長が何に怒っているのかさえ、分かりませんでした。
事情を聞いて、すぐに察しました。こんな情報統制されている細かな内容を知っているのは、カン秘書しかいないと。
チョ会長も、察したようです。
でも、そんな事より、どう対処するかが直近の問題です。
チョ会長は、何も打つ手を思い付きません。院長と副院長を呼んで来いと言うばかり。
彼は、自分が一喝すれば、誰でも言いなりに動くと思い込んでいるのです。
病院側の要求を飲んでください・・・とスンヒョが言いました。環境省と病院の件を私の最後の仕事にしてください・・・と。
でも、怒りの収まらないチョ会長は、スンヒョを信じられません。
スンヒョは不動産賃貸借契約書を差し出しました。
あのソンタンに計画されている事業に関するモノです。土地を追い出された人たちに土地を与えたことにすれば、社会貢献をアピール出来ると。
環境大臣も、これで動けない筈だとスンヒョは言いました。
・・・ややこしい話で、分からなくてもこのドラマの展開にはサホド支障ないと思いますので、省きます
ま、とにかく、チョ会長はスンヒョの提案で行く事に決めたのです。他に良い方法を考えられないのですから、仕方が無いですね。それに、やっぱりスンヒョの能力は買っていますから。
条件は?とチョ会長がスンヒョに聞きました。
オ院長は、病院から手を引けと言ってるようです。
「会長。病院をそのままに、他のものにしないでください。」
チョ会長は、それを飲むようです。ただ、捨て台詞は残しました。
「いずれ、ヘルスケアに金を注ぐ者たちのところに成るか、システムに入れない者が行くところになるかだ。サングク大病院の10年後、いや、5年後を楽しみにしてろ。」
オ院長は、勝手に大臣を訪ねたことを、スンヒョに謝りました。
「効果はありました。」
と、スンヒョ。
会長が営利法人化を諦めたと聞き、オ院長はほっとしました。
サングク大とファジョンはお互いの弱みを握っている状況です。でもそれも、大臣が任期を終えたら効果もなくなります。
スンヒョは、今後は慎重に動くべきだと忠告しました。
その言葉を聞いて、スンヒョの解雇は覆ってないとオ院長は察しました。
オ院長は一礼して出て行きました。スンヒョへの同情心が芽生えていました。
オ院長は主だった職員を集めて会議を開きました。何故だか、重要でもない議題です。
そこに、チュ胸部外科長と一緒にスンヒョが入って来ました。
退任の挨拶は無しとチョ会長から指示が出ていましたが、オ院長とチョ胸部外科長はどうしても最後の挨拶をさせたかったのです。
お互いの為に。
スンヒョも、来て初めてオ院長たちの企みに気が付きました。
なるほど・・・と言って、話し始めました。
「5年後を楽しみにしてろと言われました。未来の病院は治療が目的ではなく金持ちの健康を維持する所だとも。正直言って間違ってるとは思いません。いつまで耐えられるか。基本が変わってしまうことをどれだけ阻止できるかは皆さんにかかっています。倒れてしまう人、耐え抜く人、それに上がって行く人。完璧では無く、優れてもいないが右往左往しながらもやり遂げる人がいるでしょう。私が身を置いた病院を見守るつもりです。皆さんの10年後、20年後を見届けたいです。ご健勝を。」
一礼をしたかと思うと、そのままさっさと会議室を出て行きました。何の躊躇もありませんでした。
ノウルはその後ろ姿を見つめていました。
ジヌに背中を押され、スンヒョの後を追いました。
病院の玄関で運転手がスンヒョの車を運転してきてくれるのを待っていたスンヒョとカン秘書。
カン秘書は、ノウルが駆けてくるのに気が付き、そっとスンヒョの傍を離れました。
はぁはぁと息を切らして駆けて来たノウル。
解雇した理由を聞きたかったのに・・・とノウル。
そんな事を聞きに来たのですか?・・・とスンヒョ。相変わらず予想できない人だと思ったかも。
「なのに、何故だか聞けませんでした。あの時は分かりませんでした。今は分かります。“嫌いだから”と“目障りだから”と言われそうで聞けなかったんです。」
スンヒョに、ノウルの気持ちが伝わりました。
でも、スンヒョはそのまま車に乗って去って行ってしまいました。
「お元気で。イ・ノウル先生。」
とだけ言って。
この時のスンヒョの表情、たくさんの感情が混在していたように思います。愛しさ、嬉しさ、受け入れたいと思う気持ち、無職となった自分のこの先の人生・・・等々。
ノウルはどう思ったかな。
カン秘書からスンヒョの想いを聞いていなかったのかな?
ジヌはソヒョンとソヌを会わせました。
ソヒョンは自然にソヌを受け入れました。
ジヌの前から元気な時のソヌが消えて行きました。ソヌの分身ではなく、それはジヌ自身の分身だったと気付いたせいでしょうか。
もう、身体の不自由なソヌを、そのままのソヌとして受け入れられたと言う事でしょうかね。
とにかく、ジヌが思うのは、ソヌが一日でも長く、自分より長く生きることでした。やりたい事を我慢せずに・・・。
サングク大病院に新しい院長が着任しました。
スンヒョが検索していたのは、この人物でした。
チョ会長の実の弟ですい臓がんの専門医のナムジョンです。
イがんセンター長は、自分の地位が脅かされるのではないかと、戦々恐々としています。
また勝手な経営をされるんじゃないかと、他の職員も緊張していました。
そんな時、ノウルがふと提案したのが、独立財団と言う組織。要するに、大学自身が財団を設立して独自の経営をするということ・・・ですよね?
財閥に操られるのではなく、病院が病院のために・・・という事でしょうか。
困難な道ですが、目指す価値はありそうです。
ノウルは地方の病院に移りました。
楽しそうに勤務しています。
それを見て、会いに来たジヌとソヌもほっとしました。
そして、ある日、スンヒョがノウルの前に現れたのです。
ラフな格好で、ノウルを呼びました。
「イ・ノウルさん。」
先生ではなく、さん・・・です
ノウルは直前に、スンヒョがファジョンに復帰したことをニュースで見ていました。
チョ会長は、スンヒョが最後の最後までファジョンのために仕事をしていたと知り、やはり捨てることはできない人材だと気付いたのです。
海外プラントの社長・・・と聞いたノウル。もう会えないと思っていたかも。
すぐにスンヒョの声だと気付いたようです。
振りかえったノウルの笑顔が可愛いです。
元気でしたか?・・・と何事も無かったかのようなスンヒョの言葉。
でもね、ノウルは初めて見る笑顔でした。
きゃぁ~っ
この笑顔ですよ、スンウくんは
まだいたんですね・・・とノウルが言うと、
「どこに行けと?」
と、スンヒョ。
そしていつものように、ノウルが突然質問しました。気になる事が・・・と。
また会うなり質問?・・・と呆れたようなスンヒョ。
でも、すぐに聞きました。
「何ですか?」
しみじみ二人の後ろ姿がステキでした。
本当にステキでした。
やっぱり、少し恋愛要素が入っていた方が、私は好きですね。こてこてではなく、程よい、この作品くらいの恋愛が。
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