雑文 砂山

あれは何歳の私だったのか。小さな、せいぜい５ｍ位の砂山の上で、あちこち掘っては時折遠くを見る、そんな動作を繰り返していたのは。
視線の先には、グランドを駆け回る白いスポーツシャツの父が居た。ボールを打っては捕り、投げては打つ、草野球に興じる父が居た。
私のそばには、ひたすら砂を掘り返す小さな弟が居た。弟は私の様に父を探す事も無く、ただ自分の興味のままに足元を掘り返していた。
暑い日だった。早く迎えに来てくれないかと私は幾分砂遊びにも飽きていた。しかし、ゲームはなかなか終わりそうになかった。父も私達の方を気にかける様子は無かった。
もしかしたら父は私達の事を忘れてしまったんじゃないか、このまま一生この砂山の上で弟と二人過ごす事になるんじゃないだろうか。幼い私には、とてつもなく恐ろしい現実として、その情景が思い描かれていた。
泣きたくなって来ていた。何の不安も無く遊んでいる弟に無償に腹が立ってきた。
不安を打ち消すために、弟に対するちょっとした意地悪をするために、砂山から降りて、近くの松林に入った。散策するうちに不安も意地悪心も消えていた。その時、遠くから弟の泣き声が聞こえてきた。
「あ！泣かせてしまった。」
怒っている母の顔が目に浮かんだ。弟を泣かせると決まって私がしかられた。
あせって弟の所へ戻ると、そこには父が居た。弟を抱き上げて私の方を見た。
「どこ行っとったん？」
汗が光る顔で心配そうに言った。
私はとっさに思い浮かぶ言葉も無く、ただ黙って父の顔を見た。しかられると言う怯えと、やっと父が迎えに来たと言う嬉しさとがない交ぜになっていた。
「そろそろ帰ろか。待たせたな。」
叱られないと言う事がわかって、ほっとしたとたん、鼻の頭がじん・・・とした。
弟を抱いた反対の手で私の手を取った。嬉しかった。もう、この砂山で待たなくて良いんだ。堰を切ったように父に向かっておしゃべりを始めた私は、うんうんと頷きながら歩く父を時折見上げた。何度も見上げた。
車に乗り込む時、ふと砂山を振り返った。あの砂山も遊び場としてはなかなか面白かったと思った。また来てもいいな、とも、その時初めて思えた。

私も・・・

世の奥様方、お姉さま方に遅れをとることのないように、という訳ではありませんが、韓国映画、ドラマファンです。・・・もう、すっかりお気づきですね。
お決まりの流れ、「冬ソナ」から始まり、現在はあらゆる映画、ドラマをチェックしています。ただ、テレビの場合、有料放送だったり、チャンネルの関係で見る事の出来ない作品が多いのが難点です。映画に関しても、東京とか限られた地方でしか公開されない事が多く、非常に悔しい思いをしています。
ビデオになるのも遅いし、見たい物がビデオ化されなかったり・・・。韓国の作品をいろいろチェックしても、ストレスが溜まる一方。何か良い方法はないかと、模索中です。

春です

今日はとっても風の強い日です。春一番は、もうとっくにふいているので、これは春の嵐ですね。
おかげで、庭の、やっと咲いた撫子が倒れそうです。
今年は久しぶりに、庭仕事に精を出しています。去年の秋から苗を育てて、今になってようやく春花壇らしくなってきました。チューリップにいちはつ、撫子、カーネーション、牡丹に名前を忘れたオレンジと黄色の花、パンジー、桜草、紫の花（これも名前忘れた・・・）。ピンクと赤のサツキ。、はなずおう。
結構種類も多く、色とりどりです。
今日の午後には、プランターに、昨日届いたポーラチュカを植える予定です。

キム・ジェウォンも好き！

ビデオ屋さんで「ロマンス」を見た時、ふと以前あった国内のドラマが思い浮かびました。また、どろどろしてるんだろうなぁ・・・と。ま、１話くらい見てから判断するか・・・と。
違ってました、全然。
主役がかわいい！それに、暗くなりがちな内容を、明るくさわやかに、そして切なく描いているのです。それ以来、もうすっかりキム・ジェウォンと、キム・ハヌルのファンになってしまいました。
特に、キム・ジェウォンは、笑顔ばかりがステキと取り上げられるけど、真面目な顔もなかなかのもんですよ。写真集の撮影の時の表情なんぞ、綺麗！ちょっと出目っぽい眼も、たらこっぽい口も真剣な表情の時は、それが生きてると思うのですが・・・いかがでしょう？

雑文 親無し子

身体を支えていた壁が、ふっと消える。そんな感じとも似ている。もたれかかろうとしても何も無くて、そのまま後ろに転んでしまいそうな・・・。
ドラマでも何度でも見た。小説でも読んだ。だから、想像はしていた。大体こんなもんだろうと思っていた。涙が溢れて、号泣して、身体に取りすがって・・・。
その何れもが違っていた。
喪失感、後悔、そして少しの安堵感。
何かで聞いたことがある。葬式と言うものは、亡くなった人を弔う為だけじゃなく、直後の悲しみを癒すために、遺族のためにある物なのだと。その煩雑な儀式を執り行う事によって、何をどうすればいいのかわからなくなっている自分を取り戻すためにあるのだと。
失ったと言う虚無感に浸ることも出来ず、諸事滞りなく行う為に、事務的に淡々と雑務をこなす。思い出話をしつつ、手には訪れた人たちのための茶菓子。時折は冗談めいた話を織り交ぜて笑う。
父が骨になった日は雨だった。前後は春の初めの暖かな日だったのに。誰かが言った。
「天も泣いとるよ。」
笑い出したかった。そんなくさい台詞を好きな人じゃなかった。私は思っていた。これは父のイタズラなんだと。みんなが来てくれて嬉しいから、余計に意地悪したくなったんだと。そんな人だった。
しかし、今、その日の詳細は思い出せない。覚えていないと言った方が正解かもしれない。
覚えているのは、さっきの台詞と冷たい雨。お昼に用意したウドン。白い父の顔。
そして私は逃げるように実家を後にした。案外平気なもんだと、その時は思っていた。
後で来るもんなんだな、これが。じわじわと、しんしんと胸の中に落ちてくるもんなんだな。何の前触れも無く、突然降り注いで来るもんなんだな。
食事をしながら、友人が不意に言った。
「親無し子になっちゃった・・・。」
突然胸が痛くなった。初めて、この思いを共有できる人が居たと思った。
泣けた。

ミドルネーム

もうお気づきでしたか？私達新鮮組のメンバーには、ミドルネームがあります。命名者は、副長 カトリーヌです。
当然その配偶者にも、ミドルネームはついています。ご紹介しましょう。
＊組長 エリザベス 配偶者 チャールズ（ごモットも・・・）
＊副長 カトリーヌ 〃 ピエール
＊若頭 フランソワ 〃 アンソニー
＊〃 マーガレット 〃 アルフィー
＊〃 キャサリン 〃 ジョニ－
＊相談役 ローリィ 〃 ピーター
私達が住んでいる、この地域は、人呼んで”国際通り”・・・です。

知ってます？インディアカ

この地に引っ越してきて、もう１５年になります。そして、インディアカとの付き合いも、かれこれ１５年になろうとしています。
インディアカは、ドイツで生まれたスポーツで、ネットを挟んで、赤い羽根を手で打つ、バレーボールの様な競技です。４人制で、バレーとほぼ同じルールです。見ていると、結構お気楽な羽根突きに見えますが、やってみると大違い。これがなかなかハードなのです。
現在週１回の割合でサークル活動として楽しんでます。
「インディアカ」と聞くと、たいていの人が「？」。たまに「インドの踊り？」などとノタマウ人も居て、まだまだマイナーな競技だという事を思い知らされます。
でもね、全国大会も開催されてるんですよ。・・・かく言う私も、つい最近知ったばかりですが。

みぃという家族

もう迷い込んで来て８年目になります。ある日突然立ち話中に足元に擦り寄って来たみぃ。その時、既に６ヶ月くらいには成長してました。
何って？もち、猫です。
きじ虎・・・というのでしょうか？黒っぽい縞模様のオス猫です。（避妊手術をしたので、正確に言うとニューハーフ・・・）
現在体長約７０cm、体重７・６ｋｇ。尻尾まで入れると、約１ｍにもなる巨大な猫に成長しました。

大好き！チョ・スンウ

韓国人俳優の、チョ・スンウ氏の大ファンです。
もう、映画が何本か公開されているからご存知の方も多いかと思いますが。
私が、一番初めに会ったのは、「フー・アー・ユー？」という作品でした。ＤＶＤの写真が綺麗だったので、手にとって見たのですが、もーそれからどっぷり。決して今よく言う”モムチャン”ではないし、美男子というわけでもない。それでも、他の誰よりも印象に残るのです。
その後、「Ｈ」、「ワニ＆ジュナ」、「ラブストーリー」と立て続けに見ましたが、その都度”同じ人？”と思ってしまうくらい別人に見えるのです。そして、「フー・アー・ユー？」で聞かせてくれた歌声の素晴らしさ。ミュージカル俳優としての方が韓国では有名と聞いて、心から納得したのは言うまでもありません。
また、こうして自分のブログを持つ事になったのも、彼のおかげです。彼のファンサイトを探すうちに、この世界に出会えたのですから。

我ら新鮮組！

組長 エリザベス、副長 カトリーヌ、若頭 フランソワ マーガレット キャサリン 。そして相談役 ローリィ。現在６名からなる精鋭部隊です。
決して、「新撰組」ではありません。命名は、”同じ話を、何度でも新鮮に聞くことが出来る”・・・という特技を持つ事に由来します。まぁ、早い話が、認知症予備軍と言うことかもしれません。
当然会合では、話す方も、聞く方も、「あ・・・これ、聞いたことある。」なんて言いませんし、思いもしません。だから、時間がいくらあっても足りません。
常に全員揃う訳ではありませんが、先日の総会では、散会は明け方4：30でした。場所がファミリーレストランだった時は、「おはようございます。」な～んていう挨拶を店員さんにされました。
まぁとにかくお話好きなメンバーです。
付き合いはもう１０年を越しました。これからも、長～く付き合っていける大事な友達です。

はじめまして

なんだか殺伐とした世の中。街を歩く人が、とても忙しそうで、その波に押されて流れて行ってしまいそうです。それでも、ふと、周りを見渡すと、楽しい事、面白い事あるじゃない？うきうきする事あるじゃない？
日常の生活の中で目にとまったあれこれを、お話しましょう。