アナーキー小池の反体制日記

世界中のひとが 仲良く助け合い ほほえみながら 平和に暮らしていくために (イマジン)

#93 学生時代(10)

2008年02月25日 | 学生時代
先にも述べましたが、学生寮の真正面に陸上自衛隊北部方面総監部があります。
工学部の自治会を握っていたのがブントの一派です。
自衛隊員が出勤するころ、正門の正面に毎日、巨大な縦看板を掲げ、自治会の活動家がハンドマイクでアジ演説を行っていました。

タテカンには「自衛隊解体」とか、もっとひどいことを例の特徴のある大きな字で書いてあります。
アジ演説でも、同様に自衛隊員をわざと怒らせるようなことを言っていました。

そこの自衛隊員、怒っていたんでしょうね。

ある夜、学生寮と工学部を結ぶ渡り廊下に立てかけてあったタテカンを、2人組が壊していたんです。
それを見つけた自治会の活動家が阻止しようと、猛然と飛び掛ったのです。

2人組は、2方に分かれて逃げていきました。
活動家は1人を追い、いつも利用している酒屋に連れ込みました。
酒屋で殴り合いになり、タテカンを壊していた1人は逃げていきました。

びっくりした酒屋のおばさんは警察に電話をしました。
警察がきて事情聴取です。
活動家は全治1週間の負傷です。

その2日後、新聞にこの事件のことが載りました。
ほんの10行ほどの小さい扱いでしたが、「酔っ払いの仕業」と断言している書き方でした。
全国紙3誌を買い、読んでみました。
先に読んだ地方紙とほとんど変わりはありません。

このときから新聞を全面的には信用しなくなりました。
ボクはその活動家のことをよく知っています。
タテカンを置いてあった位置、酒屋のおばさんの発言などから、「酔っ払いの仕業」とは到底思えません。

新聞も新左翼に批判的なんです。
そんなもんだから、警察が記者会見で述べたとおりを書いているだけなんです。
新聞は真実を伝えるものだと思っていたのが、裏切られた思いをしました。

ボクは、もうすっかり長く生きているものだから、へなまずるくなってしまって、新聞ってそんなもんだろうって思っちゃうんだけど、本当の新聞の責務は真実を伝えることなんだって、今も思っています。
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