NY株は上伸した。背景には好調な第2四半期の好業績、中国経済の成長の再加速化、M&Aがある。
M&Aで注目されたのはメデイア王のルバート・マードック(ニュース・コーポレーション)によるタイムワーナーの買収。先のITバブルの時は花形企業であった。買収金額は800億ドル(8兆1600億円)だが、タイムワーナーは拒絶した。最近、メデイア業界は技術革新の進展を背景に再編成の波にのまれている。ヘッジファンドを始め機関投資家のなかにはこの動きに注力してメデイア関連への投資を増やしていた。ウォーレン・バフェットも関心を示しメデイア株に投資をしている。
昨日のタイムワーナー株は18%急騰した。
東京市場では引き続き新規公開銘柄に人気が集まる。
伝説的な運用者であるピーター・リンチ(フィディリティ)はマジェランファンドを13年間で1800万ドル(18億円)から140億ドル(1兆4200万円)と世界最大の投信に育てた。年率30%近い成果をという実績を残したが、その好成績をみて資金が流入を続けた。彼が好んで口にしたのが「テン・バーガー」(ten bagger/10倍になる株)を見つけることだ。口にするのは易しいが、いざ実践となると簡単にはいかない。ところが最近の東京市場では「テン・バーガー」どころか、「ハンドレッド・バーガー」(100倍になる株)の夢が実現し始めた。
ガンホー・オンライン・エンタテイメント」(3765)は2008年から2013年までの4年半で233倍になった。いままでに見られなかった現象である。
最近の東京市場では売買代金のビッグ10のうち3~4銘柄も新興市場の株が顔を出すようになった。第2のガンホー人気を求める動きである。
ミクシィ(2121)はその常連だが安値から19.8倍、売買代金が大きく膨れ上っているCYBERDYNE(7779)は安値から2.5倍。地味な存在だがMonotaRO(3064)はここ6年で55倍になり、ハンドレッド・バーガーの候補のトップを走る。
この現象をみていると、これまで歴史上あまり見られなかった動きを投資家が体験し始めたのではないか。
昨日のフィックスターズ(3687)の動きをみると、その仲間入りの人気の気配が感じ取れる。