NY株は3週間の連続安になった。基調として5月は下落トレンドだ。第1四半期の決算発表が終わり、これといった好材料がないまま、貴金属、エネルギーなどの商品相場の下落とユーロ圏での金融不安が蒸し返され、1~4月の上昇基調は失速した。
市場のエネルギーをみるとARMS指数が今週も均衡点1.00を超えて上昇トレンドを続け「売り」エネルギーの強さを示している。
前日に公開されたインターネットのリンクトイン(LNKD)の株価は小幅安であった。初日にIPO価格に対して2倍以上も上昇しただけに一服するのは当然であるが、来週以降の株価がどうなるかが最大の関心事である。
1995年にはじまったインターネット人気を振り返ると、IPO初日の株価はネットスケープ+108%、ヤフー+154%、アマゾン・コム+31%、Eベイ+163%、グーグル+18%であった。ネットスケープは買収されたが、それ以外の銘柄は生き残り初日に投資した投資家は大きな利益を上げることができた。
今回のリンクトインが今後も人気を集めるかどうかは、一部にいわれているインターネットの新しい革新の波が出現するかどうかにある。
21世紀はインターネットが様々な分野で技術革新を促進させ、グローバル化をもたらし、新興国の台頭で地球規模での世界のバイを拡大したことは確かである。
先行きリンクトインに続くフエィスブック、ツイッター、グル―ポン、ジンガなどのネット株の新星がどれだけ成長し、それに続くベンチャー企業を生み出すかが、ブームを作りだすカギになる。そういった意味ではリンクトインの株価の今後の人気の動向がひとつ解答をもたらせる。
(注) ARMS指数={騰落指数÷(値上り銘柄売買高÷値下り銘柄売買高)}
1.00が均衡点