世界の市場のパアダイムは一転して変化したようなウォール街での相場展開であった。
これまではドル安、インフレ懸念、中国の高成長、商品相場の高騰、流動性の膨張という流れが相場を支えてきたが、この日はガソリン相場が暴落し、ドルが反騰、相場の流れの変化を読むのに市場は右往左往した。
NYダウ平均は130ドル安で-1.02%になった。
商品取引所がガソリンの証拠金を引き上げ売り物が殺到し取引を停止した。2008年9月のリーマンショック以来のことである。先の銀取引の証拠金引き上げ後の相場の暴落が投機家の頭をよぎった。
この日はドル相場がユーロ、円に対して上昇した。ユーロ圏でのギリシア問題が再び浮上してきた。
ここで思い出されるのは最近のソロスの貴金属投資からの撤退である。実にタイミングがよかった。先行き連銀の金融緩和策が打ち切られ通貨の膨張には歯止めがかかるという読みだ。それでも連銀は景気に問題は起こらずインフレ問題は起こらないとみる。
そういえば中国ではインフレ対策で当局の引締めが継続し景気が鈍化するという見方が台頭してきていることは注目点である。
これまでのパラダイムに変化が起こるなら投資戦略の変更を迫られる。
ウォール街では昨日は消費関連、公共、ヘルスケアに資金が向かった。