マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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初体験のきずしつくりはデキ栄え上々の仕上がり味

2024年04月07日 07時47分17秒 | カンタンオリジナル
11月1日にグランドオープンした旬の駅トドロキタウン店

旨いものがいっぱい並べている。野菜、果物、総菜に鮮魚、肉、漬物などなど。

買物目当てに目的は一つなんだが、あちこちにある売り場を見ていると、つい欲しくなる。

この日の目的は、おふくろの口にあう甘い蜜柑。一枚の袋に詰め放題売りもあったが・・・・。

ぶらーっとひと通りの巡りに、目が動いた。

そこは鮮魚店。通り過ぎようとしたときだ。

ぱたっと足が停まった売り場。

POP表記に目が留まった北海道産の寒さば。

まるまる肥えた寒さばが、なんと580円。

足が停まったのは、値段もあるが、黒い眼にぷりぷり太った寒さば。

これならいっぺんやってみたい、と思ったきずし。

関西ではそういうが、他地方では、しめ鯖
で通る時代になった。

きずしを漢字で書けば生寿司とか生鮨。

主に鯖を酢に浸け、鯖を〆る用法でつくるが、鰆とか鯵、鯛も酢〆めするようだ。

一方、しめさばを充てる漢字は〆鯖。

酢の力を利用して〆る手法である。

いずれもはじめに処理する塩〆もあるから、いわば同じだが、昨今はテレビなどで取り上げる場合は、きずしでなく、しめさば。

密着包装した〆た鯖売りは、まず間違いなくしめさば表記。

ウイキペディアによれば、関西がきずしに対して、関東などではしめさば売り

例えば通販の楽天市場でネット検索したらどうなるか。

しめさばなら写真付きで多くのしめ鯖がヒット
する。

ところがきずしで検索したら、圧倒的な差がある、とわかった。

そんなことを考えながら、北海道産の寒さば売り場の前に立っていた。

そこ登場した売り娘のおねえさん。

きずしにするなら、三枚おろしにしてやるよ。

両面にたっぷり塩をまぶして一昼夜。

冷蔵庫に寝かした三枚おろしの寒さば。

調味料の酢、甘酢でもおいしくできる。

1時間もつけておけば、すぐ食べられる。

売り娘のねえさんが、私に伝えていたときだ。

横で聞いていた50歳前後の、お姉さんが、私とこは焼きさばにしたい、と・・・。

それならこれはどうですか、と持ち上げた寒さばに、後ずさり。



見てはならないものを見てしまったお姉さんが後ずさりしたワケは・・・・。

売り娘のねえさんが手にした寒さば。

そのさばの口が妙に異様だ。

他の寒さばにはソレがない。

手にした寒さばの口に・・・・あったのはいわしであった。

いわしを銜えているからわかってもらえるけど、この寒さば養殖じゃない証拠だよ。

大海で捕れた、とれとれぴちぴちと云ったかどうか・・・お姉さんの耳には届かなかったようだ。

身持ち悪いというけど、いわしを銜えた寒さばは三枚おろしにすれば、頭はないよ。

そう鰓から頭は切り落とすから、わかんない、というが、後ずさりしたお姉さんは、いわしを銜えた寒さばの映像は頭からすぐには消えない。

じゃ、他のをおろしてあげるよ、と云われて納得された。



そのいわしを銜えた寒さばは、私に廻ってきた。

頭を落としてもらった三枚おろし。

綺麗な身に、こりゃ腕がなる。

3年前に起こったきずしつくりへの機運。

初志がようやく実を結ぼうとしている。

昼めしを食べてから作業する塩振り。

その塩の量がどれくらいでいいのか判断に悩む。

きっちりグラムまで測ることはない。

そう思って、適量と判断した時点で塩振りをとめた。



下に敷いているラップは、買ってきた寒さば三枚おろしを包んでくれたラップ。

綺麗に剥して塩振り作業に再利用。



片身、それぞれの身に両面塩まぶし。



それ以上の作業はなく、冷蔵庫で一昼夜寝かす。



ねかすことによって塩が十分に浸透するだろう。

寝かしたきずしは、翌日に冷蔵庫から取り出し。

たっぷり漬けた塩を拭い去る。

水道蛇口から流れを利用する水洗い。



さっと流す塩抜き。

さぁて、ここからが重要なポイント。

味決めの酢をどうするか、だ。

鮮魚店のおねえさんの話によれば、ご自身の口に合わせたらえーねん、という。

酢だけなら、喉が焼けつくような酸っぱさになる。

家人はどうもそれには口が馴染まないようだ。

と、いっても、この酢、この酢の量や、と決めつけることもない。

なんせ、やったことがないきずしだけに、ようはわからん。

口をだしたら味の責任をとらなあかん。

それは避けたい、と云うのが本心。

きずしをつくるのは私だ。

味を決めるのも私だ。

これやっ、という基準もない。



心の中で決めた酢の量は市販のミツカン酢と、特別に購入している日本自然発酵の甘酢っぽいピュアのおいしい酢。

どっちを優先するわけでもなく、量の配分は折半した半々割りの合わせ酢に決めた。



目分量でなく、一応は計量カップで酢の量を測った200mlに200ml。



2対2は1対1の合わせ酢。

液体は適当な容器(バット)にどぼどぼ。



きずしにする寒さばが、ヒタヒタになる量であれば、丁度いい。

片身2枚あるから、1枚は1時間漬け。

もう一枚は長時間漬け。

漬けた時間によって味に差があるはずだ。

その味を確かめたくて、酢漬け時間は、2段階に分けた。

と、いうのも鮮魚店のおねえさんの助言である。



「私は1時間。それでも十分に美味しい。長時間するなら3時間程度。その漬け時間で、鯖寿司を売っていたんだから・・・。」

実は、その方法でつくった鯖寿司は、同店舗で購入。

家に持ち帰りお昼に食べた。

あのときの味は酸っぱかった。

甘酢はしていないから酢の力。

今でも口が覚えている酸っぱさ。

3時間かぁ・・・。

そうそう、忘れていた。

旨味だしに昆布。

カットする量はどれくらいが適量なのか。

なんせやったことがない、調理にどがつくくらいの素人、初心者。



テキトーでいいのよ、と後ろから声が・・。

で、ハタと困った。

三枚おろしはしてもらったけど、中骨、小骨の処理は、いつするの?

ネット調べによれば、皮を剥ぐ前に小骨を、とあった。

そうか。

とにかく所定の時間を漬けてみよう。

ただ、1時間漬けたきずし。

小骨を抜く道具は??

さぁはじめようとしたが、小骨を取る毛抜きがない。

毛抜きはあっても、それはかーさんの身だしなみ用。



仕方なく探し出したピンセット。

指を背骨に沿って触る。

指に当たる感触。

中骨、小骨・・。

塩〆、酢〆にきずしの身が締まっているから、なかなか容易に抜けない。

骨をなんとか捕まえても、先っぽだけしか・・・。

骨が残った箇所はあるが、身の奥。

指を入れてもちょっと無理。

大きな中骨は、骨抜きにけっこうな(指圧)力が要る。

指で探ってなんとか・・数本は取り損ねたような気がする。

どこかに小骨がありそうだが・・・

そして皮剥ぎ。



尾っぽに包丁を入れて皮と身の間に・

すぱっという具合ではないが、研ぎたての包丁を入れた皮剥ぎ。

皮一枚残して包丁入れたら、ぺりぺりっと皮が捲れる。

簡単だよ、といってた鮮魚店のおねえさん。

いう通りだった。

尾っぽを、引っ張ったら千切れたが、身を返したらわかる剥ぎ状態。

薄い膜のような皮を掴んでペリペリ・・・簡単に捲れる皮剥ぎが、気持ちいい。

※後日に指摘してくださった山添・毛原の住民、Fさん。

「浸けるときは皮を剥がずにつけて、食べる前に皮を剥げばキレイに仕上がります。」

料理のプロはそうしている、と伝えてくれた。

昼の食事に食べてくれたら、いいな、と思って時間調整したが、まったく必要なかった。

夜に食べたらえーやんの一言で決まったが、包丁はもう動いていた。

一切れ、二切れ、三切れ・・・包丁を入れる。

力をいれなくとも、刃さえ入れば、包丁をさっとひく。

気持ちいいほどに、すぱっと切れる包丁の切れ味。



実は、前日にたまたまやってきた、かーさん馴染の包丁研ぎ師のなせる技のおかげだ。

もっとも千円ちょっとかかった費用の力もあるが・・。

とにかく気持ちいいほどの切れ味に、包丁できずしを切るのがとても楽しい。

その切れ味に、四切れ、五切れ・・・・

切れ幅は、調理師でないから、バラバラ。

また、厚めに切って、中央に飾り包丁をいれることはない。

四角い器に盛ってラップしたきずし。

昼めしが焼きそばだけに、晩のおかずに廻したきずしと相成った。

ラップしたきずしは、再び冷蔵庫で寝かすこと7時間。

先に行った2枚目きずしの骨抜き。

実は、ピンセットじゃやりにくいから百均ダイソーに探した毛抜きで実践。



いろんな形のあるなかから選んだ毛抜きで中骨、小骨を抜く。

多少はピンセットよりか使いやすい。

しっかり身に喰いついている中骨引き・・・・指圧力のなさに毛抜きの良さは発揮できんかった。



身の奥に隠れている小骨取りも難しいもんだ。

皮を剥いだきずしは酢漬けに7時間。



酢〆の味は濃くなっているだろう。

このきずしは明日の晩食に廻し、1時間漬けのきずしを食卓に並べた。

いただきます、と同時に箸が動いたが・・・そこで云ったかーさん。

漬けた酢は・・・。

あのとき云ったじゃないか。

サバを漬けた酢は臭いから不要。

そう云ったから捨てた、と云ったら・・・なんで、というような顔をする。

本人の意向は、酢そのもの。

甘酢はまったく眼中になかったのだ。

しかーし、だ。

一切れ食べてわかったきずしの味。

これまで食べてきた市販のしめ鯖よりもはるかに上をいく、一番の味。



身は厚いから食べ応えある。

生臭くもない鯖が本来の味。

臭みのない、鯖そのものの味がむっちゃわかる。

生きていたときは、こんな味なんだ、と思わせるくらいの生きのいい新鮮な鯖の味。

漬け加減は、主張が強い酢の味でなく、食べやすい味。

かーさんは黙々と食べているが、おふくろは箸がよく動く。

こんな美味しいきずしを口にしたのは、初めてだという声が嬉しい。

小骨は、と聞けば、かーさんもおふくろも当たりがなかった。

結局は、私一人が当たり。

残された小骨が舌に触れて取り除いた数は3本だった。

酢漬けも骨抜き処理もかろうじてクリアー。

初めてのきずしつくり、としては上々の出来具合。

次回も機会があれば、またしたくなるしめ鯖つくり。

その際の酢の割合は、かーさんが希望する酢の割合を3に、美味しい酢は1にしてみよう。

翌日5日の晩食に食べた8時間酢漬けのきずし。



こってりした味になった。

酸っぱさは強調されたワケではなく、コクのある漬けになった。

これもまた乙な味。

売り場に、また丸々肥えた寒さばを目にしたら、即買いだな。

(R3.12. 3、 4、 5 SB805SH 撮影)


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