世の光の時間です。 いかがお過ごしですか。 板倉邦雄です。
今日は「暴利を貪る金持ち」という題でお話ししましょう。 旧約聖書のネヘミヤ記の続きです(5章)。
さてエルサレムの都の城壁工事がみんなの協力の中で着々と進んでいましたね。 その頃のことです。
暴利を貪っている金持ちに対して、子どもを抱えた人々から激しい抗議の声が挙がりました。 事の起こりは食べるにも事欠く家で、金持ちに子どもを売ったり、畑やぶどう園や家を抵当に入れたりする事態が発生したことです。 それさえできない人たちは税金を払うために限度額一杯の借金をしていました。 抗議の声は日に日に増えていったのです。 「わしらはみな兄弟どうしじゃないか。 子どもだってどこの家の子も同じだ。 それなのに生きていくために子どもを奴隷に売らなくてはならないなんて。 売った娘を買い戻す金もない。 畑も何も抵当に取られてしまった。」
この抗議を聞いたユダの知事となっていたネヘミヤは非常な怒りを感じました。 何とかしなければなりません。 ネヘミヤ知事の対策は次週お話ししましょう。
それにしてもネヘミヤ時代、金持ちが暴利を貪り、貧しい者がますます貧しくなっている世相は現代の世相と重なりあってきますね。 働きたくても働くことができない。 子どもを育てたくても子どもの世話をしてくれる場所がない。 弱い病人や老人たちが安心して生きていくことができない。 その一方で金持ちは、金が金を生むことによって、ますます貪る。 貧富の格差が拡がっていくのです。 聖書は金持ちであることを非難しているのではありません。 また金持ちになることを否定しているのでもありません。 しかしながら金持ちになると人はしばしば貪欲になて金のために生きるようになるということを警告しているのです。 人のために、また自分のために金銭があるのに、金のために自分や人々があるようになってしまう恐れがありますよね。
聖書のことばに耳を傾けましょう。
「富んでいる人たちよ。よく聞きなさい。・・・見よ、あなたがたが労働者たちに畑の刈入れをさせながら、支払わずにいる賃銀が、叫んでいる。そして、刈入れをした人たち(労働者)の叫び声が、すでに万軍の主(神)の耳に達している。あなたがたは、地上でおごり暮し、快楽にふけり、『ほふらるる日』のために、おのが心を肥やしている。」
ヤコブの手紙5章1節から5節(1節、4節、5節) (口語訳聖書)
( PBA制作「世の光」2010.1.20放送でのお話より )
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