( 村岡総本舗 「紅煉羊羹」 )
■2011/9/15 (木)
鹿児島名物、天文館・むじゃきの「白熊」を食べた後、買って帰ったのが、同じフロアに出店していた小城羊羹の老舗 村岡総本舗の紅煉羊羹。
「じゃあ、紅煉ね」とお金を払おうと商品を渡しかけ、その店員さんを見て 「あれ、いつも来られる人と違ってますね~」と私が声をかけた。 「ええ、ここ(阿部野橋近鉄)には初めて寄させてもらいました。 いつもの彼は、今度阪急梅田店の方に来ますわ」と返ってきた。
佐賀県小城町は、羊羹の町。 羊羹屋さんがひとつの町にたくさんあるというのも日本ではここぐらいだろう。 ケンミンショーや稲垣早紀のブログ旅でもしっかり紹介されていた。 まさに日本でいち早く砂糖が流通した土地柄だけある。
北方謙三の小説「望郷の道」も確か佐賀のこのあたりが舞台だったな。
長崎街道は、別名シュガーロード。 森永の創業者も江崎グリコの創業者も 「ひよこ」だって「千鳥屋」だってつきつめれば、すべてこのシュガーロード佐賀の地にルーツはつながる。
私が、虎屋や鶴八の羊羹よりここの羊羹が好きなのは、その噛んだ時のシャリシャリ感だ。 外はシャリシャリ、中柔らかで、最高品質の豆と三種類使い分けた砂糖・こだわりの寒天で妥協なき素材の味わいを伝えてくれている。
「材料に勝る技術無し」 この言葉をポリシーにここの羊羹は作られているが、さすがに毎年変化する原材料の高騰に悩まされつつも一切 材料を落とすことをせず、時に赤字で売り続け、高い信頼を築いてきたところは、酒造りと重なるところがある。
で、これを買って帰って 〆はこの羊羹で日本酒というのが、私がこの羊羹を買った際の定番なのである。 その夜は名月を見ながら日本酒「綾花」でシャリシャリ味わった。
これが、前述「サライ」に掲載剃れた IWCトロフィー受賞酒 佐賀の「鍋島」純米酒なんかだったら言うことなしとなる。
(寅)