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2024.1東京 箱根駅伝応援+博物館に初もうで

2024年04月23日 | 旅行

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 まずは石灰沈着性腱炎の話。
 2023年秋、突然、右足の付け根が痛みだし歩くのもままならず、ベッドに横になっても右足の痛みで眠れなくなった。2-3日様子を見たが事態は悪化する一方なので、整形外科医を受診した。
 レントゲン、CTスキャンの検査をした結果、左右の股関節と大腿骨頂部のあいだに石灰が数個沈着しているのが分かった。右足の石灰の塊は左足の塊に比べ大きく、そのどれかが炎症を起こしているらしい。
 石灰沈着性腱炎=石灰性腱炎と診断された(肩に石灰が沈着すると石灰沈着性腱板炎と呼ばれる。四十肩五十肩のことらしい)。ステロイド注射が効果的だが股関節の奥までは注射針が届かない、手術で石灰の塊を取り除くのはかなり大ごと、自然に炎症が治まることが多いので鎮痛飲み薬(朝夕食後)と鎮痛湿布薬で対処し様子をみよう、と薬を処方された。

 健康維持で、毎日8000歩越えのウオーキングをしていた。足が痛いからといってウオーキングを休めば関節が固まってしまうと思い、右足付け根に湿布薬を塗り、ウオーキングに出た。痛みで右足に力が入らないのでふらつきながら、ちょっと歩いては痛みが治まるまで休んでまた歩く、を繰り返した。遠出は無理なのでマンションの回りをふらつきながら、ウオーキングを続けた。
 夕食後の鎮痛薬が効いて眠れるようになったが、歩くとき、立ち上がるとき、体をひねるときの右足付け根の痛みはなかなか解消しないまま、年が明けた。

日本橋で箱根駅伝応援の話
 毎年1月3日は、日本橋での箱根駅伝応援が恒例だった。足の痛みで引きこもっていては気分も落ち込む。新しい年に気分一新、遠出に挑戦しようとかみさんの付き添いで、1月3日、日本橋を目指した。
 マンションから駅まで休み休み歩いたので、ふだんの倍ほど時間がかかった。駅で痛みが治まるまで一息する。駅では、いつもは階段を使うがエレベータを使った。電車では席を譲ってもらった。JR上野駅から地下鉄銀座線まではエスカレータか、手すりにつかまりながら階段を下りた。地下鉄では座ることができた。
 銀座線三越前駅で下り、三越で一息入れたあと、駅伝コースの歩道の街路樹横に隙間を見つけ場所を取る。ジーと立っていると右足が痛み出すので、街路樹に寄りかかって痛みを治める。

 待つこと30分、青学のランナーが歓声のなかを走り抜ける(写真)。20数キロを走り抜いてきたとは思えない元気に満ちた走りである。元気を分けてもらおうと拍手を送る。
 6分ほど遅れて駒大、5分ほど遅れて城西大、続けて東洋大まで応援し、足を休ませたかったので駅伝応援を終わりにする。
 ランチを兼ねて休もうと思ったが、目についた室町コレドあたりのレストランは混んでいた。遠くまで歩きたくなかったので、銀座線三越前駅から銀座線上野駅に向かう。

博物館に初もうで「国宝松林図屏風」の話
 東京国立博物館、通称東博は、1月に「博物館に初もうで」を開催している。今年は辰年にちなんだ名品、吉祥にちなんだ名品が展示されるし、本館2階の国宝室には長谷川等伯筆「松林図屏風」が公開される。
 元気だった1年前に京都を訪ね、長谷川等伯・久蔵親子の楓図屏風・桜図屏風の複製画を見た(HP「2023.1京都 智積院&等伯」参照)。
 帰宅後に阿部龍太郎著「等伯」(book552参照)を読み、webで松林図屏風を何度も見た。「博物館に初もうで」で国宝「松林図屏風」の実物を見るのも、新しい年に気分一新、遠出に挑戦である。
 箱根駅伝応援のあと東博に向かった。上野山の一画に食材に気をつかった音音という店があり、ときどき利用する。のぞいたら混んでいたが2人分の席があったので、痛みをこらえながらも箱根駅伝応援に挑戦した自分と、箱根駅伝の熱戦に盃を傾けながらランチを取る。

 足を休めたはずなのに、東博が遠い。痛みをこらえ、休み休み、歩く。東博は70歳以上は無料である。年齢証明を見せ、本館に向かう。
 手すりにつかまりながら本館の中央階段を上り、2階の国宝室で、長谷川等伯筆「松林図屏風」を見る(写真)。「楓図屏風・桜図屏風」の金箔の地を背景にした鮮やか色使いとは違い、墨絵の世界に松が描かれ、次第に薄暮のなかに松がかすんでいく。
 等伯が秀吉に自分の首をかけて仕上げた渾身の作である。安部龍太郎著「等伯」では生まれ故郷の七尾の海の幽玄さがイメージを膨らませたようだ。

 しばらく幽玄の世界に気持ちを預ける。フッと足の痛みに我に返る。歩き過ぎ+立ち過ぎに足がまだ慣れていないようだ。「博物館に初もうで」の名品はすべてお預けにして、付き添いのかみさんを東博に残し、一人で帰ることにする。
 JR上野駅が遠く感じる。痛みでときどきふらつきながら上野駅にたどり着く。たぶん必死の形相だったのではないだろうか。手すりにつかまり階段を下りたらほどなく電車が来て、運良く座れた。
 降車駅に着き、倍ほどの時間をかけてマンションに着く。急いで足の付け根に鎮痛湿布薬を塗り込み、足を投げ出す。痛みが治まったところで、コーヒーを淹れた。
 間もなく「博物館に初もうで」の名品を見終えたかみさんが戻ってきた。夕食で晩酌を傾けながら、歩き過ぎに注意すれば痛みをしのげそうだ、しばらくは痛みとの共生が続きそうだが、遠出と新たな知見に挑戦しよう改めて思った。

 ・・その後、少しずつ足の痛みは小さくなり、飲み薬は終わりにした。炎症が治まっても石灰の塊が消滅したわけではないので、大股、早足、足のひねり、長時間の歩きで痛みが起きる。まだ湿布薬は手放せない。長時間の歩きを避け、痛みの予兆を感じたら、早めに休むよう心がけ、遠出+新たな知見の挑戦を重ねている・・。  (2024.4)

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