yoosanよしなしごとを綴る

つれづれなるままにパソコンに向かいて旅日記・斜読・よしなしごとを綴る

2019.5 ワルシャワ郊外のショパンが洗礼を受けた聖ロフ教会、再現された生家を訪ねる

2019年08月27日 | 旅行

 2019.5 ポーランドの旅 13 ショパン/聖ロフ教会・生家  

 教科書で習ったポーランドの偉人といえば、キュリー夫人、コペルニクス、ショパン(1810-1849)があげられる。
 日本の偉人といわれればとても3人に絞れないから、ポーランドでも大勢の偉人がいるはずだが、ポーランド初心者にはこの3人ぐらいしか浮かばない。
 なかでもショパンはコンサートでも聴くし、テレビの音楽番組でも取り上げられるから、身近である。今回のツアーでは、5日目にショパンの生家訪問やショパンピアノコンサートが組まれていた。

 ショパンの父はフランス人のミコワイ・ショパンである。
 ミコワイは16才のときにポーランドに来て、スカルベック伯爵の家庭教師などの職を得る。そのころ、貴族社会ではフランス語が流行していたというのをどこかで読んだことがある。ポーランドでも貴族はたしなみとしてフランス語を学んでいて、フランス人ミコワイがフランス語教師を兼ねた使用人として雇われたのではないだろうか。
 1806年、ミコワイはスカルベック家で小間使いをしていたスカルベック家の遠縁のクシジャノフスカと結婚する。
 結婚が許されるくらいだから、ミコワイの働きぶりや人柄が評価されたのであろう。二人は屋敷の一角に住み、1807年に姉ルドヴィカ、1810年にフレデリック・ショパン、1811年に妹イザベラ、1813年に妹エミリアが生まれる。

洗礼を受けた聖ロフ教会
 ミコワイとクシジャノフスカの結婚式はこの地区の教区教会である聖ロフ教会で行われた。  ポーランド5日目、日曜、朝9時過ぎにワルシャワから車で1時間ほどの聖ロフ教会を訪ねた(写真)。
 16世紀の建造だそうだが、聖堂も、正面側2本、祭壇側1本の塔もレンガ積み、周りにもレンガ積みの塀を回した堅固なつくりである。
 塀には銃眼の穴が設けられていて、塔の最上階には大砲が据えられていた。ガイドは、教会には寄付が多く狙われやすいので堅固なつくりになった、と説明していた。いざ戦闘となれば、村人はこの教会に立てこもり、戦ったのではないだろうか。激動の歴史を感じる。
 堂内はバシリカ式の素朴なプランだが、ヴォールト天井やアーチの縁取りをタイルで仕上げ、身廊の壁の白漆喰に対し祭壇の壁をサーモンピンクにするなど華ぎも感じる(写真)。
 祭壇奥はイエスの昇天図、壁には黒い聖母子像図と巡礼姿の聖ロフ図が飾られている。黒いマリア信仰が根強いらしい。聖ロフは巡礼者の身なりで、ひょうたんを下げた杖を持ち、足元にパンを加えた犬が控えている。聖ロフは、巡礼者の守護神だそうだ。
 正面脇の洗礼盤のブロンズの蓋には、ショパン 23.Ⅳ.1810と刻まれている(写真)。壁にも洗礼を受けた記録が展示されていた記憶がある。
 夏の日曜午後にはショパンコンサートが開かれるらしい。ショパンの名曲を聴きながら、洗礼姿のショパンを思い浮かべるのも一興であろう。
 教会の裏側には池があり、池に写った聖ロフ教会の写真が記念になるらしいが、異常気象の大雨で池が濁り、写真映えはしなかった。

ショパンの生まれた家
聖ロフ教会から10kmほどのジェラソヴァ・ボラZelazowa Wola村にショパンの生まれた家が再現されている(写真)。
 父ショパンはアマチュアながらヴァイオリンを弾き、母もピアノと声楽が得意だったそうだ。両親の音楽を楽しむ環境で、ショパンも4才のころにはピアノを親しむようになった。
 6才のころに、ジブニーのもとでピアノの指導を受け、頭角を現していったらしい。
 ショパン一家はフレデリックが7才のときワルシャワに移るので、ショパンの生まれた家には7才までしか住んでいない。
 スカルベック伯爵はこの地方の領主だったらしく、屋敷も広大だったに違いない。ポーランドの激動の歴史のなかで、かつてのスカルベック家の屋敷もショパンが生まれた生家も焼け落ちてしまったようだ。
 早くからショパンの生家再建が構想され、着手されたが、戦争や資金難などで延び延びになり、1949年、ショパン没後100年を記念して再建された生家がショパン博物館として公開された。周辺は、スカルベック家の屋敷跡だろうか?、公園Rozspiewany Parkとして整備された(図は子ども向けのパンフレット、入口は左下)。
 入口右手にミュージアムショップを併設した展示ホール・・ショパンのデスマスクが展示されていた・・、左手に映像室を併設したカフェがある。
 この日はこどもの日(ポーランドの子どもの日は6月1日)のイベントがあり、子どもたちが大勢来ていた。イベントの一つに、野外ステージのピアノ演奏があった。子どもたちが次々にピアノの腕前を披露し(写真)、家族、友人と一緒に見学者も演奏した子どもに温かい拍手を送っていた。ショパンの生家だからピアノ演奏があっていいし、子どもの日だから子どものピアノ演奏があっていい。小さいころからショパン、ピアノ、音楽に親しめる環境がうらやましい。  
 ショパン生家は前掲図の中央に位置する。平屋建てで、入口ホールから順に主人の部屋、ショパンの生まれた部屋、リビングルーム、音楽室などを見ていく。ショパンが8才で作曲したポロネーズの楽譜やショパンの日記、生家再建の取り組みなども展示されている。
 ショパンの時代のフランス・エラール製のピアノも置かれていた(写真)。音楽室では、庭園側のテラス戸を全開にし、庭園側の聴衆に向けて定期的にピアノ演奏会が開かれるそうだ。
 この日は子どもの日のイベントがあり、ピアノ演奏会は開かれていなかった。演奏会の雰囲気を想像しながら、庭園を歩く。
 前掲図右側の小さな小川に架かっている橋はマズルカ橋、ポロネーズ橋と名付けられ、池のあたりには舟歌と呼ばれている。庭園全体がショパンを感じられる造園になっているようだ。  
 11時過ぎ、ショパンの生家を後にして、ワルシャワに戻る。(
2019.8)

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S.スルペツキ著「探偵レミングの災難」はウイーンを舞台にレミングが犯人を割り出す

2019年08月21日 | 斜読

book497 探偵レミングの災難 シュテファン・スルペツキ 創元推理文庫 2017 
オーストリアの旅を予定し、予習で本を探してウイーン生まれのシュテファン・スルペツキ(1962-)の推理小説を見つけた。その一つが、この本「レミングの災難」である。
 著者は、ウィーン美術アカデミー卒業後、美術および音楽の教員を経て、1991年に作家、イラストレーターとして独立し、ミステリや児童文学を発表したり、舞台脚本を手がけたり、バンドを結成し音楽活動も行ったり、多彩な活動を行っている。2004年刊行のこの本でドイツ推理作家協会賞新人賞を受賞した。映画化もされ好評を博し、レミングシリーズの続編も出版されたそうだ。

 主役はウイーン警察の元刑事レオポルド・ヴァリッシュで、物語の主たる舞台はウイーンである。表紙挿絵からも想像できるが、007、シャーロック・ホームズ、ポアロのような行動派、理論派、理詰め派ではない。ごくごく普通の穏やかな人のようで、上からの理不尽には憤り、気になることは納得するまで追求するタイプであり、それが読者の共感を呼んだようだ。
 ヴァリッシュが刑事だったとき、逃走中の犯人の車を止めようと飛び出し、間一髪で同僚刑事のアードルフ・クロツニフが犯人を撃ったため、ヴァリッシュは命拾いをした。クロツニフはヒーローとなり、のちに警部に昇進する。
 クロツニフは、ヘロイン所持で逮捕したクロアチア難民のドラギカを居酒屋アオゲンシャインに世話したことを恩に着せるなど人を見下したり、難癖をつけたり、性格が悪い。
 ツンドラ地方に生息する集団自殺の習性をもつネズミをレミングと呼ぶが、クロツニフはヴァリッシュをレミングと名付け、いつも見下していた。
 ストレスが高じたヴァリッシュ・・以下、本文にならいレミングとする・・は警察を辞めてしまうが、クロツニフが最後までレミングにつきまとう。

 興信所の調査員に就職したレミングは、元ラテン語教師グリンツィンガーの妻から頼まれた浮気調査で、グリンツィンガーを尾行していた。
 レミングが、ウイーンの森の一端のカーレンベルクの丘のブナの木の根元にグリンツィンガーが隠した小箱・・あとで箱の中の眼鏡が真相解明の鍵だったことが明かされる・・に気を取られているうち、グリンツィンガーを見失う。
 携帯の話し声が聞こえ・・あとで殺人犯のトリックと分かる・・、近づくとグリンツィンガーが頭を割られて殺されていた。
 そこへクロツニフらが駆けつけ・・あまりにも早すぎる・・、レミングは逮捕されるが、監察医ベルナツキがレミングの無実を証明する。
 みんなが引き上げたあと、レミングはもうろうとしている仔牛ほどの犬を見つける。犬の首輪にはcastroと刻印されていた。
 レミングはカストロをなんとか自分のアパートに連れ帰る。翌日、カストロの排泄物からコンドームに入れられた大麻を発見する。コンドームの一つが破れたためカストロがもうろうとなったようだが、元気を取り戻し、やがてレミングになつく。
 この大麻はグリンツィンガー殺人とは無関係だが、のちに飼い主の獣医クラーラ・ブライトナーにレミングは好意をもつ話が最後までからみ合う。
 カストロは再三登場し、最後に大活躍する。

 レミングは、グリンツィンガー夫人から、浮気調査はグリンツィンガー本人の発案、目はよく眼鏡は必要ない、昔の生徒に会ってはっきりさせると言っていた、などを聞き取る。  
 レミングは、グリンツィンガーが勤めていたウイーン第19区にある中高一貫校シェベスタ・ギムナジウムを訪ねる。美術教師から、グリンツィンガーが7B クラス担任だったときの生徒のダーヴィッド・ノイマンが自殺・・終盤に真相が明かされる・・したことを聞く。    

 突然と、フランス領ギアナの外人部隊にいるジャンニ・ディオダードに話が変わる。ジャンニは知り合ったドイツ人を助け、元気が出るからと宝物にしていたコーヒー豆を与える・・コーヒー豆も物語の鍵・・。
 話を飛ばして、ジャンニはイスラエル・ハイファで休暇をもらう。ここでコーヒーのうんちくが語られる。
 ジャンニはヘロデ王の要塞だったマサダに向かう。ここでローマ軍に敗れた悲劇が語られる・・私もイスラエルツアーでマサダに登り、壮絶な悲劇を実感した・・。
 さらに話を飛ばす。13年後、ジャンニはイタリア・トリエステにいた。ジャンニは食堂オステリア・アルカンジェリに辛抱強く通う。
 2週間しないうちに料理人が解雇された。ジャンニは店主と一目惚れした娘ラッファエッラに精魂込めてエスプレッソをつくる。
 店主は完璧と感心し、ジャンニを雇う。半年後ジャンニはラッファエッラと結婚し、1年後、娘アマンダ生まれた。ジャンニの話は真相で明かされる。著者のミステリーの仕掛けであるが、真相が分かるまで唐突な感じがしないでもない。

 話をレミングに戻す。グリンツィンガーのクラスは1年のとき36人だったが卒業時には5人になるほど、独善的、偏見的な授業だったらしい。
 自殺のダーヴィッド・ノイマンは転入生で、グリンツィンガーはダーヴィッドにつらく当たっていた。
 ダーヴィッドの父ハンス・ノイマンについては後半で、1944年、ブタペストのユダヤ人の家からマウントハウゼン強制収容所付属グーゼン収容所に連行され、母、姉妹は殺されたが、ハンスはコーヒー豆の力で生き延び、ウイーンでカフェを開き、結婚してダーヴィッドが生まれたことが語られる。
 話が前後するが、ハンスが開いたカフェをダーヴィッドは手伝うため、シェベスタ・ギムナジウムに転校し、グリンツィンガーのクラスに入る。
 グリンツィンガーの授業に嫌気を感じた何人かがハンスのカフェをたまり場にした。それをかぎつけたグリンツィンガーはハンスに詰め寄り、心臓の弱かったハンスは絶命する・・真相は後半で明かされる・・。
 ダーヴィッドは突然家を飛び出し、前述したように自殺する・・この行為もあとで明かされる。
  著者は、ユダヤ人迫害のような差別意識を持った人がまだいることを暗に伝えているようだ。

 レミングはグリンツィンガーの教え子で、ホテル経営者の息子アルバート・ズーンライトを訪ねる。クロツニフが先を越していた。
 次にウイーンのユダヤ居住区だったカフェで教え子のヴァルター・シュタインハウザーとフランツ・セードラクに話を聞く。
 次にレミングは、シュテファン大聖堂に近いホーア市場で肉屋を営む教え子ペーター・プリビルを訪ねたが不在だった。そこにまたもクロツニフが現れる。なんとプリビルは殺され、ミンチされていて、クロツニフはミンチされたプリビルのハンバーグサンドを食べてしまう。
 プリビルはなぜ、誰に殺されたか?。トリエステが鍵になり、後半でプリビル、ズーンライト、ジャンニが結びつく。

 レミングは教え子で大麻常習者のマックス・ブライトナーを訪ねる。マックスの姉はカストロの飼い主である獣医クラーラだった。
 レミングとクラーラがカストロを介して結びつく。さらにマックスを介してジャンニが再登場する。

 以上が主要な登場人物と殺人事件のアウトラインである。
 犯人はグリンツィンガーに傾倒していて、グリンツィンガーが嫌悪していたハンス・ノイマンを殺し、ジャンニを亡きものにしようとグリンツィンガーの浮気調査を画策したなどの真相はプラータ公園の大観覧車のなかで明かされていく。
 著者は、殺人の動機はユダヤ人迫害・大量殺人、さかのぼってローマ軍によるマサダ全滅に通じる性格のゆがみ、異常性格が背景にあると主張しているようだ。
 レミングはおっとりとしながらも、一つ一つの事実を掘り起こしていく几帳面な人物に描かれていて、ほほえまし。
 が、ミステリーとしては、仕掛けが単純で、息詰まるようなスリリングな場面も少なく、物足りなさを感じた。
 ウイーンの各地がていねに紹介され、ウイーンの人々の暮らしや考え方もうかがえ、旅の予習にはなる。マサダも復習でき、コーヒーのうんちくも参考になる。
 ウイーンの旅に持参し、レミングの軌跡を追うのもよさそうだ。(
2019.8) 

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2019.5 ポーランドの旅12 食事は美味しかった+ジュレック、ピエロギは印象深い

2019年08月19日 | 旅行

2019.5 ポーランドの旅 12食事と酒 まとめ        

 ミネラルウォーター
 水道水は飲めるそうだが硬水なので、飲用はミネラルウォーターがお勧め。ガスの有無は、緑色のガス入りと青色のノンガスに分けられているの見分けがつきやすい(写真)。
 今回のツアーではホテルごとに毎日、緑と青のミネラルウォーターが用意され、ツアー中の食事にもミネラルウォーターが用意されたので街中で購入しなかったが、ミニショップ、コンビニ、カフェ、バーでミネラルウォーターを購入できるので、水の心配は無い。

ウォッカよりもビール
 一般にはビールが飲まれている。人気の銘柄は、ジヴィエツzywieck(左上写真)、ティスキエtyskie(左下写真)、オコチムokocim(右下写真)のようだ。バー、カフェ、レストランで10~15zl=300円~450円ぐらいである。  缶ビール500ccはミニショップで5zl=150円ほどである(右上写真)。
 ウォッカは正餐や記念日、パーティなどで飲まれるが日常的には飲まないようだ。  ワインはレストラン、カフェなどどこでもで用意されている。ポーランドのグラスワインはビールと同じぐらいの料金で、赤ワインは軽い味わいである。

スープ=ズパzupa
 ジュレックzurekは発酵させたライ麦粉を用いたスープで、スープ皿に盛りつけるのが一般らしいが、パンをくりぬいた中にスープを入れたり、野菜やソーセージを煮込むことも多い(右写真)。
 バルシチbarszczは赤ビーツを用いたスープで、小さなピエロギなどの具を煮込むこともある(左写真)。
 トマトスープZupa Pomidorowaもよく飲まれるようだ(右写真)。

魚料理
 前菜のニシンタルタルは、円形のご飯の上に細かく切った酢漬けのニシン=シレジやタマネギなどの和え物がのっていた(右写真手前)。
 本菜ではポテト付きタラ料理を食べた(左写真)。バルト海に面するポーランドは、魚料理が多い。料理法も多様である。ホテルの朝食ビュッフェでは酢漬けのタラ、ニシン、サーモンが常備されている。本菜のニシン料理、サーモン料理もありそうだ。

鶏肉料理
 前菜のチキンゼリー=ガラレトゥカ ドゥロビロヴァGalaretka drobiowaは見た目もいい(右写真)。円形のご飯の上にチキンゼリーが乗っていた。
 本菜で食べたポテトチキンは、世界標準のようだ(左写真)。チキンは宗教にかかわらず好まれるので、料理法も多そうだ。

 

牛肉料理
 本菜で食べたビーフシチュー=グヤーシュgulaszは馴染みのビーフシチューとはイメージが違う(右写真)。日本で馴染みのビーフシチューに近いグヤーシュもあるらしい。
 本菜でロールキャベツ風のゴウォンプキgolabkiを食べた(左写真)。ズッキーニ、ポテト添えである。キャベツの中身は牛肉とご飯だった。肉は合い挽きかも知れないし、ヴァリュエーションがありそうだ。

豚肉料理
 本菜でポークポテト(左写真)を食べた。ユダヤ教では豚肉は禁止されているが、ポーランドでは豚肉料理もよく食べる。
 定番の添え物はポテトで、酢漬けのキャベツやニンジンなどの煮物、ライスが添えられることもある。ポークもカツレツ風、ステーキ風(左写真)、グリル焼きなどに料理される。

ピエロギpierogi
 餃子によく似たピエロギはポーランドで定番だそうだ。中身は、牛肉+豚肉や鶏肉+豚肉などヴァリュエーションがある。
 皮も小麦粉だけの白ピエロギや(右写真)、パプリカなどを入れた黄、赤、緑のピエロギ(左写真)、水餃子風にスープに浮かせたピエロギ、焼き目を入れたピエロギなど多彩である。
 前菜で出るときは2~3個、本菜では6~8個になるようだ。

ビゴスbigos
 ビゴスはポーランドを始め、リトアニア、ベラルーシ、ウクライナなどの伝統料理の一つで、発酵させた繊切りのキャベツと肉類を数日煮込んでつくる(写真)。ポーランドではおふくろの味ともいわれ、ヴァリュエーションが多そうだ。

 寿司店はよく見かけた。ガイドによれば日本で習った?、日本人から習った?人から教わったポーランド人がポーランド人の口に合うようアレンジしているから、日本の寿司とはイメージが違うそうだ。
 ワルシャワのフリータイムで入ったウキウキウドン(写真)は日本人の店主がうどんを打っていて、日本人の口にもあう。ポーランド人で賑わっていたから、ポーランド人の口にも合っているようだ。

 ポーランド料理は、どの料理も口に合い、食べやすかった。ただし、ヴォリュームがあり、残すことが多かった。デザートも大きすぎ、甘過ぎで、いつも半分ほど残った。日ごろの食習慣、好き嫌い、年齢も影響するだろうが、私には本菜は3/4ほど、デザートは1/2ぐらいがよさそうだ。(2019.8)

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2019.8 丸の内シャトル初乗車+大手町タワー33階でイタリアン

2019年08月17日 | 旅行

2019.8 丸の内シャトル初乗車+大手町タワー33階でイタリアン  

 世間が盆休みに入った。定年組みは1年中休日・祝日だから、盆休みには遠出をしない。墓参りし、形ばかりの迎え火を済ませた翌日、東京に出かけた。
 上野東京ラインに乗ると40分もかからず東京駅である。便利になった。盆休みのせいか、いつもより空いていた。
  東京駅の地下道を抜け、新丸ビルあたりで地上に出る。新丸ビル前に丸の内シャトルのバス停がある。ちょうどシャトルバスが着いたので乗り込む。
 シャトルバスは前から何度か見かけていたが、乗るのは初めてである。すでに7~8人に乗っていた。
 2003年、丸の内界隈企業・施設の協賛で無料の巡回バス・丸の内シャトルの運行が始まった。12~15分間隔で、現在は、新丸の内ビル→大手町タワー→東京サンケイビル→日経ビル→経団連会館・JAビル→読売新聞→三井住友銀行→郵船ビル→丸の内マイプラザ→第一生命→日比谷バス停→新国際ビル→三菱ビル→新丸の内ビル一周4.5kmをだいたい40分で走る。
 ほとんどの乗客は勤め人で、途中から乗り、途中で降りていく。炎天、大雨、寒風などのときは便利に違いない。目先を変えたランチに出るときや、昼休みのちょっとした買い物、仕事疲れの気分転換にもなりそうだ。
 ときどき、私たちのような丸の内一巡り観光を目的にした利用者も乗る。はとバスのような観光用ではないし、沿線は高層ビル、超高層ビルが並んでいるので見晴らしはさほど良くないが、丸の内界隈の都市景観を楽しむことができる。
 都市景観の変化は早い。丸の内シャトルからも都市の活気を感じることができる。
 八重洲側にも同様のシャトルバスが走っているそうだ。

 11:50ごろ新丸の内ビルから乗車し、一周して、12:30ごろ大手町タワーで降りた。  
 大手町タワーは、みずほ銀行と大手町フィナンシャルセンター跡地の再開発で、2014年竣工の38階建てである。
 このビルの上層階にアマン東京という都市型ホテルがあり、33階がレストランになっている。今日は、眺望を楽しみながらランチを取る予定である。
 低層階はみずほ銀行で、1階ロビーに面して大手町の森と呼ばれる緑地が造園されている。ヒートアイランド対策の一環でつくられた緑地で、ビル内も緑化が工夫されている。都市の森の増殖を期待したい。
 ロビーから、吹き抜けの地下1階、地下2階を見下ろすことができる。おしゃれなカフェやショップが並んでいて、勤め人?で賑わっていた。だし茶漬け、一口餃子、ベルギービール、サラダ専門など、新しいスタイルの店が多く、どこも混み合っていた。
 私はみずほプレミアムクラブ会員で、会員サービスの一つにレストラン紹介がある。厳選されたレストランは眺望が良く、料理もすばらしく、雰囲気もいい。が、懐への衝撃も強いので、たまのランチに利用する。今回は誕生日なので奮発し、アマン東京ホテル・レストランアルヴァを予約した。
 ホテルロビーから33階直通のエレベータに乗る。レストランは現代的なデザインで、見晴らしもいい。窓側の予約席からは、皇居~四谷~新宿~副都心を見はるかすことができる(写真)。
 にこやかな顔のチーフが、日本語で挨拶に来た。母はシエナ出身だそうだ。まず、プレミアム会員特典のイタリア・プロセッコが用意された。
 ドライな味のプロセッコで乾杯する。香ばしい泡立ちが口に広がる。
 前菜は、モツァレラチーズたっぷりのプレザオラとストラッチャテッラを頼んだ(写真)。舌をかみそうな名前のストラッチャテッラはかき玉スープ、プレザオラは塩味の効いた生ハムである。
 チーフにお任せしてしっかりした味の赤ワインを頼んだ。生ハムと相性がいい。
 本菜は、萬幻豚のタリアータ ミニロメインレタスとマスタード パルミジャーノレッジャーノを選んだ(写真)。ワインは中重のやや軽めをお願いした。
 料理名を聞いてもイメージが湧かないし、家で飲むワインとは格が違うが、記念日なので少しばかりぜいたくを楽しんだ。ごちそうさまでした。(
2019.8)

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2019.7 孫の付き添いで幕張メッセに出かけ「8つの迷路王国」を体験する

2019年08月15日 | よしなしごと

2019.7 孫の付き添いで幕張メッセ「8つの迷路王国」へ

 孫が幕張メッセで開催中の「8つの迷路王国」の優待券?割引券?をもらったので、夏休み早々に付き添うことになった。
 孫の家からは、「埼京線で武蔵浦和へ、乗り換えて武蔵野線で南船橋へ、もう一度乗り換えて京葉線で海浜幕張到着」が分かりやすい。だいたい1時間40分ほど、大人1140円ほどになる。
 10時ごろ孫の家を出て、12時前に海浜幕張に着いた。けっこうな長旅になったが、どの電車も座れたし、小6、小4の孫はゲームを楽しんでいて、長旅は苦にならなかったようだ。私たちは本を持っていったが、めったに乗らないコースなので車窓の景観を眺めて過ごした。
 海浜幕張駅ではかなりの人が降りたが、行き先は分散している。いろいろな催しがあるらしい。会場の国際展示場に向かう。コンクリート造のデッキ歩道は日射しを照り返し、やけどをしそうなほどの暑さである。
 国際展示場最奥のチケット売り場は並ばなくてもチケットが購入できた。空いているのか確かめたら、人気の迷路は待ち時間1時間以上、列の短い迷路で待ち時間20~分ぐらいだそうだ。会場内でも食事ができるがかなり混んでいるらしい。
 途中の高層ビルまで戻り、レストラン街でランチを取った。昼どきも重なって、人気の店は列ができていたが流れは早い。孫たちの希望はばらばらなので、フードコートに入った。小4はラーメン、小6はカレーである。分かりやすいのが選定基準のようだ。
 腹ごしらえをして、迷路王国へ入場する。入口は2階デッキ、迷路は1階に設営してある。見下ろすと、待ち行列の短い迷路と長い行列が見分けられる。
 孫たちの発案で、最初の迷路ではジーと小4、バーと小6、次の迷路はジーと小6、バーと小4、次はジーバー対孫たち・・・のように、2人ずつで競争することにした。
 会場を見渡し、比較的空いている「恐竜迷路」で最初の対抗試合開始、迷彩を施した柵の中に巨大な恐竜がいて吼えながら動くから、迷路に気を取られていると突然に動く恐竜に驚かされる。恐竜はティラノサウルスのようだが、ゆっくり観察していると遅れてしまう。3体の恐竜をすり抜けゴール、ジーと小4組が勝ったが、どんな恐竜か分からないうちに出てしまった。
 「ふわふわ迷路」も空いている。ジーと小6の組み合わせで迷路に入る。絵が描かれたエア遊具で、マンションの隣のショッピングセンターで孫が来たときに体験したことがある。小さな子ども向けで、あっという間に通り抜けてしまった。勝負無し。
 次は少し並んで「不思議の国のアリス」迷路に入る。植栽と不思議の国のアリスに登場するキャラクターの柵を通り抜ける迷路になっている。不思議の国のアリスの物語のストーリーとは無関係のようだ。孫たちは動きが早い。こっちかな、あっちかなと迷路をクリアしたようで、孫組の勝ち。
 次の「からだ迷路」も空いていた。人体をイメージしたエア遊具で、口の形の入口から入り、内蔵の順に通り抜け、肛門から外に出ると、とぐろ状のうんち模型が置かれていた。内臓の働きが説明されているが、小4は身体の仕組みなどは気にせず走るようにして迷路をクリアしていく。迷路というより、かけっこのようだ。

 残りの迷路は長蛇の列である。待ち時間を比べて、50分ほどの「マジックミラー迷路」に並んだ。ミラーを使った迷路で、正面にも右にも左にも自分の姿が何重にも重なって写っている。ゆがんだり、大きくなったりするミラーもある。自分が動くとミラーに映る自分も動く。これは手強い。なんとか迷路をクリアして外に出るが、バー組がなかなか出てこない。あとで聞いたら、せっかく50分も並んだから、途中で引き返してゆっくり楽しんだとか。  
 「チーバくん迷路」が空いてきた。迷路は意外と単純ですぐクリアできる。迷路を抜けているときは気づかないが、千葉県PRマスコットキャラクター「チーバくん」の形をした迷路らしい。千葉県の特産や名所、産業などをクイズ化するなど、千葉を知る迷路の方がアピールになると思うが・・。
 70分待って「忍者迷路」に入る。忍者屋敷をイメージした迷路で、カラクリ壁を抜けたり、身体をかがめないと抜けられない穴があったり、手の込んだ仕掛けが用意されていた。それでも迷路としては難しくない。70分も待ったのに、あっけなく外に出た。
 残る「レーザー迷路」は90分待ちだったので、全員一致で迷路王国を終わることにした。

 海浜幕張駅近のカフェで一休みする。小6はタピオカ、小4はソフトクリーム、バーはカフェラテ、私はコーヒーを選ぶ。迷路王国を終えた親子連れも少なくなかった。
 ハリー・ポッターに登場するような難度の高い迷路を予想していたので私には物足りなかったが、小さな子どもでも安心して楽しめる迷路なのであろう。
 無事に付き添いの役目を果たし、帰路についた
。(2019.8)

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