気がつけばふるさと離れて34年

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ピアノ

2020-04-22 16:44:00 | 日記
このところ毎日のようにピアノに向かっています。
でも弾くのは僅か数十分間、それも「ハノンピアノ教本」だけです。
何も考えずに指を動かすのは、スポーツに集中しているようで気分転換になります。


1964年出版ですから、もう56年前の教本で表紙はかなりボロボロです。
日本の家族の中でピアノの練習をしていたのは私だけだったのですが、母が「ピアノ練習で指を動かすのは認知症予防に良いらしい」と言っていたので、日本を離れる時楽譜は全て実家に置いてきました。
東日本大震災の時、津波で実家も浸水して海水に漬かってピアノの脚が脆くなったのでピアノは廃棄せざるを得ませんでした。
それで実家に残っていた楽譜の数冊をドイツに持ってきました。
ハノンを弾いていて、可笑しいのは、昔ピアノの先生に注意された箇所を相変わらずトチることです。


「ホラホラ、また違っているわよ。注意してね」というピアノの先生のお小言が思い出されます。
何年の9月9日かわかりませんが、一応この日でOKが出て次に進んでも良いということになったようです。

今日は2004年に亡くなった母の誕生日でした。生きていれば89歳になります。
今日はハノンではなく、メンデルスゾーンの「春の歌」を弾いて、誕生日のお祝いにしました







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フードバンク再開

2020-04-21 17:57:00 | 日記
取り外すのを忘れたのか、ご近所の庭の木瓜の枝には相変わらずイースターの飾りが一個だけ残っています。



この間、地元紙に「Tafel再開」の記事を見つけ安堵しました。
Tafelは「食卓」という意味で、アメリカで始まったフードバンクのドイツ版です。
各自治体毎に組織されていて、現在ドイツには947のTafelがあるそうです。
生活保護受給者やホームレスのような社会的弱者にとって、Tafelで食料品を無料か少額で入手できることは、教会が提供する温かいスープ同様、とても有り難い生活支援となっています。

けれどもコロナ禍で食料品の提供が打ち切られたことや、ボランティアの人達がリスクグループの高齢者で手伝いに来れなくなったため、Tafel のサーヴィスは当分の間閉鎖せざるを得ませんでした。

でも食料品提供の目処がつき、若い人たちがボランティアで手伝ってくれることになり、また週に2度食料品を配給することができるようになったということです。

先頃Tafelに対する募金キャンペーンが始まりました。
100名の音楽家による(Sinfoglesia)演奏曲の売り上げがTafel の活動資金として寄付されます。
「あなたを独りぼっちにはさせない」というモットーのVictoriamというタイトルの曲は発売後、すぐに
iTunes-ポップチャートの一位になりました。



社会保障の枠組みに入っている人たちの保障は国に任せて、
それ以外の社会的弱者の救済に民間人が取り組めるのは、国の仕事にある程度信頼を置いているからだと思います。


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怒り③

2020-04-19 15:03:00 | 日記
これまでの「怒り」はアメリカファーストを唱える専横的な米国大統領に向けられていました。
今回の「怒り」は日本の為政者に向けられています。
友人が紹介してくれた以下の記事を読んだためです。


東京の四谷三丁目にある大病院(看護師だけで1000名)に従事する看護師からの憤怒の叫びです。
この記事に対してはデマではないかとの批判があるようです。
記事の作成者はこれまで2件しか記事をアップしていないこととか、病院内の逼迫した状況に疑問点があるからというのが理由です。
でも「各世帯に2枚マスクを配布する費用が466億円」というのは事実かと思われます。
「これだけの費用を隔離施設の建設にあてられないか」という作成者の疑問や、
「患者を助けられない」という医療従事者の嘆きは充分同意できます。

私は検査で陽性結果が出た人を無症状、軽症であっても入院させ隔離する日本のやり方では病院の収容力がすぐに逼迫してしまうことを危惧していました。
確かに日本の住宅事情を考えるとドイツのように無症状、軽症の陽性者とその濃厚接触者を在宅隔離するのは難しいと思います。
私の住む群の人口は28万人ですが、現在感染者数は340名、在宅隔離者は700名以上になっています。
けれども隔離者用の施設建設にはそれほど多額の費用は必要ではないと思いますし、
集中治療室の余裕があるといわれるベルリンでも見本市会場に大規模な臨時病院を建設中です。

感染者が出た初期の頃、「医療崩壊」に至らないようにするためにドイツ政府が行ったのはドイツ全国の集中治療室のベッド数と人工呼吸器の数を把握することでした。
救急ではない手術を延期したり、人工呼吸器を追加で発注したりして現在、集中治療室のベッド数はほぼ4万床、人工呼吸器は3万台といわれています。
そして感染拡大の状況に応じた「医療負荷」を予測しました。
このグラフがスタートでした。


次は基本再生産数(ひとりの感染者が新たに伝染する人数)による予測バリエーションです。


この基本再生産数がひとり以下でドイツの医療体制が維持できることになっています。
現在は0.72名です。
そして3月18日のロックダウンから一ヶ月経過して感染者数も減少傾向を示しています。


とはいっても新規感染者数は今だに3000人以上で、この数が1000人以下にならないと収束傾向にあるとはいえないということです。
シュパーン保健大臣も現在若干制御されているようにみえるのは、あくまで新型コロナウィルスの第1流行だけであって、今後第2流行を避けるためには緊張を緩めてはいけないと警告しています。

日本での「マスク2枚配布」や「総花式の10万円支給」などの場当たり的な施行は、ドイツの疫学上の数値や算定を基準とする周到な感染予防政策からは程遠く、感染拡大を防止する効果の程は疑問です。

ドイツの政治家に比べて、国の施政を委託された者に課せられた「国民を守る」という使命を日本の為政者はないがしろにしている事に私の怒りは向けられています。




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ゲルハルト・リヒター 『ろうそく』

2020-04-18 18:10:00 | 日記
今日地元紙にケルン在住の世界的画家ゲルハルト・リヒターの『ろうそく』が日付けと署名入りで掲載されました。



リヒターの『ろうそくシリーズ』の一枚は5年ほど前に約55億円という高価格で落札されています→55億円というのは別の作品で、『ろうそく』は12億円位だったと思います。訂正します(5月3日)。
ケルン市の名誉市民ともなっているリヒターの絵はケルン大聖堂のステンドグラスにもなっています。
リヒターさんとは以前、芸術新潮の仕事でお会いしたことがあります。




今回新聞に『ろうそく』の絵が掲載されたのは、辛い時は音楽同様、芸術作品も慰めになるというモットーのもと、
リヒターと共に40人以上のアーティストが今回のコロナ禍で窮地に陥っている社会的弱者救済のための募金キャンペーンを開始したからです。
今回の義援金はホームレスの人たちの集会施設の建設資金にあてられるということです。

このキャンペーンに関する記事の中ではイタリアの絵本作家レオ=レオニの『フレデリック』が紹介されていました。


ドイツ語版を試し読みしました。
仲間の野ネズミが冬に備えて食料を蓄えている間、フレデリックは光と色と言葉を集めます。


暗くて寒い冬が長い間続き、食料は底をつき、皆寒さに震えています。
その時、フレデリックは集めた言葉で作った詩を読んで聞かせ、集めた光で冷えきったハートを温めてあげます。
集めた色で灰色だった部屋は明るくなり、沈んでいた皆の気持ちも明るくなります。



フレデリックが集めた光はリヒターのろうそくの灯と同じく希望の象徴でもあります。

今日は私がドイツに初めて降り立ってから40年目でした。
花屋さんが閉まっているので、「花束がなくてスミマセン」と夫は言っていますが、
私はリヒターの『ろうそく』を「これまで40年間頑張ったで賞」として、
自分へのはなむけにしたいと思います。






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日本の食料品

2020-04-17 16:03:00 | 日記
いつもはデュッセルドルフの店頭で購入する日本の食料品ですが、
外出自粛の折、初めてオンラインで注文しました。
先日待望の小包が届きました。


「歌舞伎揚」だけではなく、「柿ピー」も注文しようかと思いましたが、あれは食べ始めるとやめられないので我慢しました。「歌舞伎揚」も1日一枚だけと自制しています。

注文するのが遅すぎたのかお米は10kgも5kgも売り切れで、割高ですが2kg入りを2袋購入しました。



ショップの手違いで、発送直前にメールが来てお醤油も売り切れとのことでした。
それで今まで素通りしていた家の近くのスーパーでオランダ製造のKikkomanをあるだけ(3本)購入しました。
250ml x 3 = 750 mlで、今回「3倍濃縮だしつゆ500ml」も購入したので当分は大丈夫でしょう。



やはり日本人はお米、醤油、味噌の備蓄がないと不安になりますね。
逆にこの3点だけあれば何とか凌げると今回変に自信がつきました。
それにお米はカリフォルニア米だったら、近くのスーパーでも買えるみたいですし、
お味噌はケルンにある日本文化を紹介する日本の宗教団体が毎年催す「味噌ワークショップ」でも作るのは可能です。
あとはKikkomanは世界中で手に入るので贅沢さえ言わなければ何とかサバイバルできそうです。
とは言っても、食料品が詰められていた箱に記されていた「子持ちからふとししゃも」を見たら、やはり時にはこういうものも食べたいと思います。








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