ネパールには20年程前に訪れました。
大地震の被災者の数がどんどん増えているのを聞くにつけても、あの時目にした人々はどうしているだろうと心が痛みます。
お寺の前で緊張してカメラの前に立ってくれた幼いお坊さんも立派な僧になられたことでしょう。
ご無事をお祈りするばかりです。
ネパール旅行中に「輪廻転生」のことを考えさせるエピソードがありました。
カトマンズ空港の待合室でのことです。
その日は確かカトマンズからポカラに飛ぶため空港で待っていました。
席の隣に落ち着かない様子でお二人のおばあさんが座っていました。
時計をお持ちでなかったようで、私の腕時計を指して時間を尋ねました。
そのうちのおひとりの方のお顔をみて思わず「アッ、『たっこん』のババちゃん」と叫んでしまうところでした。
母方の祖母のことは住んでいた町の地名の立根(たっこん)のババちゃん、
父方の祖母も地名で佐野(さの)のババちゃんと呼んでいました。
私に時間を尋ねたネパールのおばあさんは本当に「たっこんのババちゃん」の生まれ変わりではないかと思うほど顔や体つき、しぐさが似ていました。
お二人は飛行機に乗ると搭乗券の座席番号には構わず私の隣に座ろうとして外国のツーリストにとがめられ困った顔をしていたのも覚えています。
ネパールは濃密な宗教的雰囲気が感じられる不思議な国でした。
救助活動が速やかに進むことを祈っています。