気がつけばふるさと離れて34年

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バナナの思い出

2015-08-29 11:45:07 | 日記
先日、新聞を読んでいた夫が突然、

「ドイツでは一年に100万トンのバナナを輸入するって知っていたか?」と尋ねました。

統計好きなドイツなので私は例によって連邦統計局のデータなのかなと思っていました。

でも夫が読んでいたのは以下の記事でした。



輸入バナナのコンテナーに50キロの密輸コカインが税関で発見されたというのです。

ドイツは年間100万トンのバナナを輸入するのでバナナが積まれたコンテナーは密輸品の格好の場所として利用されるということです。

この記事で思い出しました。

「そういえば数日前にスーパーで購入したバナナがあった」。

最近、気に入っているのがチキータ社の「ミニバナナ」です。



ドイツに輸入されるバナナはスペイン領カナリア諸島とかカリブ海の島々からが多いのですが、

輸送期間を考慮してまだ熟していないバナナが輸入され、ドイツのスーパーで購入するバナナは「バナナの味」がしません

ただ一年程前から近くのスーパーにはこの「ミニバナナ」が並ぶようになりました。

少し割高なのですが「バナナの味」がするということで購入しています。

でも購入したことを忘れていることが多くて、今回も新聞記事を読んで思い出した次第です

色も変わってあまり美味しそうではないので、マイセンの果物皿に並べて高級感を出そうとしてみましたが、ダメですね



でも食べたら、しっかりバナナの味がしましたぁ

そういえば私が子供の頃はバナナって高級な果物でした。

我が家でバナナの頂き物があると、なるべく”ナガーイ”バナナを選ぼうと弟と競ったものです。

「バナナ」嗜好は高校時代にアメリカに留学した頃まで続いていたようでお世話になっていたホストファミリーのお母さんは

バナナを好んで食べる私を「わが家のモンキー」と冷やかしたこともあります。

まだドイツが東西に分断していた頃、東ドイツに住む夫の親戚を訪ねたことがあります。

その時バナナを持っていたのですが、そこのおばあさんが「西ドイツは今、バナナのシーズンですか?」と言われたのが記憶に残っています。

消費財が全て統制されていた当時の東ドイツでおばあさんはバナナを耳にしたことはあるけれども実際に見たことはなく、西側ではバナナの栽培をしていると思ったらしいです。

バナナといえば、数年前に私が愛読している「ほぼ日刊イトイ新聞」で「バナナのむき方論争」が紙上をにぎわしたことがありました。

バナナを茎からむくか、尻の方からむくかというもので、確かチンパンジーは尻の方からむくのではなかったかなぁ。

明日から4日間、ベルリンに出張です。

本当はブログアップなどではなくて膨大な通訳資料に目を通さなくてはならないのだけれど、

私はいつも昔からそうなのですー「片づけなくてはならない用事があると、理由をつけてギリギリまで後回しにする」

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スポコン展 & 「エースをねらえ」

2015-08-27 17:17:54 | 日記
先日の朝日新聞デジタルに銀座のデパートで「スポコン展」が開かれるという記事が掲載されていました。

はじめ「スポコン」って何のことかわからなかったのですが、「スポーツ根性」の略なんですね。

1960年代から70年代のスポーツジャンルのヒーローとヒロインの成長物語の漫画ー私も夢中になって読みました

特に懐かしいのは「エースをねらえ」です。

「週刊マーガレット」連載中に愛読していたか、大学のテニス部の部室で回し読みしたか今となっては記憶が定かではないのですが、

本当にドキドキしながら読みました。

舞台が県立西高等学校で、テニス部の仲間に都立西高出身の子もいたりして結構、身近に感じたものです。



主人公は岡ひろみでテニス部の「お蝶夫人」という素敵な先輩に憧れてテニス部に入部しテニスの才能をコーチが見出します。

このお蝶夫人の本名は「竜崎麗香」と彼女の華麗なテニスプレーを象徴しているような名前です。

素敵だったのはコーチの宗方仁と、そして藤堂貴之さん(憧れの人なので「さん」付けになってしまいます)。

一度、現首相と同じ大学のテニス部の方で藤堂さんという女子大生をコートでお見かけしたことがあります。

藤堂という苗字をとても羨ましく思ってしまったほど、私はかなりナイーブな女子大生でした。

私には弟が二人おり、ずっと「週刊少年マガジン」を購入していたので「あしたのジョー」と「巨人の星」も愛読していました。

ライバル・力石徹との対決場面はいつもハラハラさせられました。

「巨人の星」で有名なのはこの「大リーグ養成ギプス」でしょう。

厳しい父のスパルタ教育を受けながら成長していく星飛雄馬にはいつも「頑張れ」と声援を送っていました。

「スポコン」のカテゴリーには入らないかもしれませんが、父を除く家族全員で愛読していたのは「おれは鉄兵」でした。

自由奔放な野生児の上杉鉄兵君、可愛かったなぁ。

今日添付した写真は全てネットから拝借しました。
我が家にあるマンガ本は「ちびまるこちゃん」「サザエさん」「意地悪ばあさん」位です。

話しはかわりますが、昔、木村拓哉さんと松たか子さん主演の

「ラブジェネレーション」という人気連ドラがありました。

ヒーローとヒロインの役名がそれぞれ、
「片桐哲平」と「上杉理子」というのは「おれは鉄平」の「上杉鉄兵」から
とったのではないかと、いつか機会があったら脚本家の先生に尋ねてみたいです。






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テレビの仕事

2015-08-24 17:38:33 | 日記
2日間、テレビのお仕事をしてきました。

といってもテレビ局のスタジオではなくケルン近郊にあるMMCのスタジオです。


(今日の写真は全てネットから拝借しました)

MMCはマジック・メディア・カンパニーの略で映像撮影(映画・テレビ番組)専門のスタジオです。

ヨーロッパでも最大規模の近代的スタジオといわれています。

中にテレビ、映画、イベント用のスタジオが19もあるそうです。

中に入ると一見倉庫のようです。



この中に舞台装置やリハーサル・スタジオ、スタッフ用の食堂などがあり、迷路のようになっていました。

今回は子供のタレントショーなので以下のような舞台装置でした(といってもこれに似ているというだけで実際とは違いますが)。



今回は世界中からアクロバットやダンス、歌などの才能ある子供たちが集まり競うという番組でした。

私は日本から参加した少年のご両親とドイツ人担当者との間の通訳、それにリハーサルの時の打ち合わせという仕事でした。

放送は9月11日からなのでその前に内容を公表することは禁じられているのでお話しできませんが、

何か昔の高校の文化祭や大学時代のイベントでテニス部の仲間と「オデン」の屋台を作ったときのことなどを思い出しました。

そういえば20年ほど前にドイツのテレビ局のスタジオに入ったこともありました。

毎週日曜日に西部ドイツ放送(WDR)が放送している「ドイツ版セサミストリート」のような

「マウスの番組」という幼児向けの番組があります。



番組の初めに「今日のプログラムはね」で始まり、まず最初にドイツ語でアナウンスがあり、その後、外国語でプログラムの紹介が行われます。

日本語担当の私は日本語でプログラムを紹介した後、

「今のは実は日本語だったんだヨ」という種明かしの部分だけをドイツ語でというせいぜい数分マイクに向かって話すだけでした。

幼い子供たちは外国語は英語だけではなく色々あるのだなぁと、わからないなりにも結構おもしろがって聞くのだそうです。

皆で一緒に何かを制作するのってやっぱり楽しいなぁと思いました。

「通訳」はやはり孤独な職業ですからね。
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日本の雑草がアイルランドで繁殖

2015-08-21 16:03:21 | 日記
アイルランド旅行中に読んだ新聞「Irish Independent」の8月10日号に以下のタイトルのコラムが掲載されました。


タイトルを直訳すると
「外国人がワイルド・アトランティック・ウェイを破壊」(?)

ワイルド・アトランティック・ウェイというのはアイルランドの西海岸のドライブコースのことで

荒々しい大西洋の海岸線を眺めながらドライブを楽しむことができます。

このタイトルを見て咄嗟に思ったのは「外国人ツーリストが何か景観を荒らすようなことをしている」のかということでした。

でも英語の「Foreigner」は人ばかりではなく「ヨソモノ」「異種の物質」という意味もあります。

ここで言われている「ヨソモノ」は日本人ならぬ日本の植物「Japanese Knotweed」‐イタドリのことでした。



日本でセイタカアワダチソウが繁殖して駆除に苦労しているように、

アイルランド(英国でもそうらしい)では日本からの外来種イタドリの駆除に苦労しているのだそうです。

イタドリは1847年にオランダの農業・園芸協会が「珍しい観賞用植物」に選定し、

1850年に英国の園芸愛好者たちが日本から直接、持ち帰ったのだそうです。

ただイタドリはアスファルトを突き破るほどの生命力でわずかな隙間からどんどん伸びてくるので

道路や建物、下水道などに被害が広がり、駆除に苦労しているということです。

それで英国では2010年にイタドリ駆除用の生物農薬として「イタドリマダラキジラミ」を輸入することに決定したそうです。



この虫は日本全国に分布しており、主な餌がイタドリでアブラムシや蝉のようにイタドリの茎に長い口を刺して

汁を吸うのでイタドリを枯らしてしまうのだそうです。

英国ではこの生物農薬投入の効果が今年発表されるそうですが、アイルランドでは英国での状況を見て輸入するかどうかの

決定がされるらしいです。

ところでイタドリはタデ科で、私はそのことが頭にありこの間お友達にあった時に

イヌタデが繁殖してアイルランドでは困っているらしいヨ」といいかげんなことを言ってしまいました。



あとで訂正メールを入れておきましたが、いつものように「アバウトなyoko」ということで皆さんからの

オトガメはありませんでした








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ケルズの書 & 薔薇の名前

2015-08-17 11:32:08 | 読書
アイルランド旅行の最終日、首都ダブリンにあるアイルランド最古の大学トリニティ・カレッジを訪れました。

この大学は1592年にイギリスのエリザベス1世によって創設されました。

この大学で有名なのは図書館と「ケルズの書」です。


(写真はネットからの拝借です)

この写真は図書館2階にあるロングルームで映画『スター・ウォーズ』のジェダイ図書館のモデルにもなったそうなのです。
(私自身は映画を観ていないので、映画ではどういう風になっているのか興味があります)

この図書館におさめられている『ケルズの書』は豪華な装飾が施された4つの福音書のことで、マタイ伝、マルコ伝、ルカ伝、ヨハネ伝が収められています。

これはローマに追われてアイルランドに定着したケルト人が残した聖書の福音書の写本でアイルランドの国宝です。

世界で最も美しい本とも呼ばれています。



ミュージアム・ショップで購入してきたガイドブックの表紙です。

トリニティ・カレッジの展示室ではガラスケースに収められた絵のページと文章のページの一部が開かれています。

定期的に展示されるページは変えられるらしいのですが、私たちが訪れた時は丁度このガイドブックの表紙の絵のオリジナルを鑑賞することができました。

この写本の制作者は9世紀初めにヴァイキングの襲来でスコットランド西方の島からケルズ(ダブリンの北西6KMほどにある地)へ避難してきた修道僧だそうです。

ラテン語で書かれた4つの福音書をもとにケルズの修道院で制作したのだそうです。

全部で340枚あり子牛の皮で作った羊皮紙(羊の皮ではないのにおかしな表現だといつも思っていますが)が使われています。

換算すると150頭もの子牛がこの本を作るために使われたことになります。

豪華な彩色が施されていますが、当時はもちろん合成顔料などはなく、今でも日本画の顔料に使われているいわゆる「岩絵具」が使われています。

顔料に関する展示もあり化学者の夫にとってはとても興味深かったようです。

夫が勤めていたドイツの化学会社は元々「合成染料」の会社としてスタートしたからです。

顔料の展示の中で興味を引いたのは「黄色」の顔料でした。

これは日本語で「雄黄」という岩石を使うのですが、この粉末を使うといわゆる黄金色での彩色が可能になります。

高価な金粉の代わりに中世ではよく用いられたようです。でもこれは「猛毒」なのです。

猛毒といえばウムベルト・エッコーのベストセラー「薔薇の名前」で使われた毒は「ヒ素」でした。



中世が舞台になっているあの小説では謎の連続殺人事件がテーマになっていますが、この殺人は羊皮紙の性質を利用したものでした。

書写紙として使用された羊皮紙は研磨されてあり表面が滑らかだったので、このような本を読む人々は指を唇や舌で湿らせてページを
めくるしかなかったのです。

それで禁書にしたかったアリストテレスの「笑い」に関する本のページにヒ素を塗り読者を死なせたというわけです。

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