気がつけばふるさと離れて34年

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

『八月の梅』

2019-08-28 14:09:49 | 読書
母校の卒業生が訳したという本をようやく読み終えました。
アンジェラ・デーヴィス=ガードナー著、岡田郁子訳『八月の梅』です。



著者は1965年から一年間母校で教鞭をとっていたらしいです。
訳者の岡田さんはその頃大学2年生でガードナー先生に教わっていました。
その後40年経って、ガードナー先生が当時構想中の小説の取材のため日本を訪れた際に、以前のクラスメートと先生に会った折、この本について知り訳すことを思い立ったとあとがきに記されています。

本の主人公が梅酒を遺贈されることから、物語が展開するので、梅酒を味わいながらページをめくりました。



アメリカ人の女性講師と広島被爆者の日本人陶芸家の恋愛小説です。

玉川上水とか鷹の台とか懐かしい地名は登場しますが、キャンパスが彷彿されるような描写はあまりありませんでした。

それにしても中庭にミロのヴィーナス像があったなんて4年も通ったのに全然思い出せません😢。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

森林浴

2019-08-26 16:17:54 | 日記
先日「森の健康法」という新聞記事で日本語の「森林浴」が紹介されていました。


何でも森の散歩をするとコルチゾールというストレスホルモンが過度に分泌されなくなり、ストレス解消に貢献して健康増進になるのだということです。

それで早速森に行きましたが、残暑厳しく早々と撤退しました。



気の毒だったのは厚い毛皮のコートを着ているようなチャウチャウ犬でした。
暑いためか落ち着きがなく、カメラを向けてもソッポを向いてばかりでした。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

残暑

2019-08-24 17:04:32 | 日記
暑さがぶり返し、気温は30度まで上昇しました。


水浴びがしたくてプールに行ってきました。
林の小道を抜けて5分で着きます。


誰もいなくてラッキー!


奥に見える黄色の屋根はビーチパラソルではなく、隣の幼稚園の遊具です。



ついでにブランコも撮りました。
随分長いことブランコに乗っていません→乗りたいなぁ。


帰り道、ご近所のお宅の玄関先の芙蓉が綺麗に咲いているのが目にとまりました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小川糸著『針と糸』

2019-08-22 16:15:32 | 読書
この本については愛読している花水木さんのブログで知りました。
日本で購入してきた本を先日読み終えました。


ベルリンが大好きという作家で一年の大半をベルリンで暮らされているようです。
花水木さん同様、この本で初めて「つまずき石」のことを知りました。


ナチス政権により殺害された人たちを偲び、その方たちが当時住んでいらしたところに埋められた10センチ四方の金属プレートです。
ケルンのアーティスト、ギュンタ−・デムニッヒさんが1992年以来始められた取り組みです。

「つまずき石」(Stolperstein)と入力するとどこに埋められているか検索できます。
私が住んでいる町にも何個か埋められていて、ひとつは週に2-3度は買い物に行くスーパーの駐車場にありました。
車の往来が多く、うまく焦点を合わせられなくてピンぼけになってしまいました。
Dr. Erich Deutsch という方のプレートです。
1944年に強制収容所で亡くなられたようです。


これまでに7万個以上が埋められました。
またドイツ国内だけでなく欧州内23カ国にこの「つまずき石」が埋められています。
この取り組みを開始したデムニッヒさんが私の住む町で埋めているところです。
(ネットからお借りしました)


平和な時代、平和な国だからこそ、過去の負の爪痕を風化させないような、
このような取り組みは大事だと思います。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紀行文2冊 − ② (池澤夏樹)

2019-08-19 15:25:47 | 読書


この本は池澤さんの『スティル・ライフ』を読んだ後にタイトルに魅かれて電子書籍を購入しました。
「旅情」と聞くとちょっとメランコリー漂う感じですが、そこに敢えて「明るい」と付けているところが何ともニクいです。

普通の紀行文とは違い風景描写はそれ程多くなく、主に旅先で出会った人々とのふれあいが綴られています。

この本に登場する旅行地のいくつかは既に訪れたことがありますが、既に訪れた所も含めて、この本を持って登場する旅行地全てを巡りたいと思わせるような不思議な魅力に溢れています。

「ジュバへ行く船」のように、決して快適とは言えない旅でもスーダンの南にあるジュバへ行くナイル河を航行する連絡船に乗り地平線までパピルスがそよぐ湿原を眺めてみたいですし、

「アジアは汽車がいい」のようにタイの田舎からバンコックに行くローカル線に乗って見たいです。
(池澤さんのようにタイ人の女の子3人組と一緒になり食べ物や飲み物をご馳走にならなくても良いので)

「おじさんの宝貝」も心あたたまるエピソードでした。
映画の仕事でニューカレドニアに行ったスタッフから聞いた話しだったかと思うのですが、毎日ロケの見物に来ていた現地のおじさんはロケ最終日に宝貝のお土産を持ってきました。日系2世のおじさんは親の故郷である日本の人たちに親近感を持ち、自分で潜って採取した宝貝を贈ったのだそうです。

「ヴァージン・アイランズの休暇」も心に残りました。
池澤さんはアメリカ領の方に訪れたのですが、私たち夫婦は以前、英領の方をセーリングしました。
池澤さんはそこで奴隷制度に関する本を見つけ、それについて記されています。

「蜂の旅人」では「幸福のトラウマ」というユニークな言葉がありました。
池澤さんは以前ギリシャに住んでらしたことがあり、そこでの生活がとても幸福だったので、日本に戻ってからの一年はとても辛い思いをしたのだそうです。それでギリシャ生活後、12年間一度もギリシャを訪れなかったのは、また傷つくことを恐れていたからで、これを池澤さんは「幸福のトラウマ」と呼んでいます。

もっと色々ご紹介したい箇所があるのですが、以下に共感した文章を2つだけ書き留めておきます。
− だいたいこちらが知りたいことが書いていないのがガイドブックというものである
− 旅先で本を読むのは何となくもったいない気がする。その暇があったら、ただぼんやりしているのがいい

ということで、村上版紀行文と池澤版紀行文では池澤版に軍配を挙げます(別に比較する必要などないのですが)。

世知辛いことなのですが、村上版書籍は池澤版書籍のほぼ2倍の値段です。
これは村上春樹というネームヴァリューのためでブランド品のような料金設定なのでしょう(笑)。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする