気がつけばふるさと離れて34年

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春のワインの買い出し

2024-02-25 08:17:00 | 日記
久しぶりにワインの買い出しに行きました。
数ヶ月ぶりです。
その間ワインのストックがなくなり😱近くのスーパーで補充していました。
近年はスーパーでもワインショップに負けない良いワインが揃っています。
ワインショップの良い所は新入荷のワインとかその月のお勧め品、ワインテイスティングデーのお知らせなどをニュースレターで届けてくれることです。
ただ住宅街の一軒家のこぢんまりしたワインショップのオーナーは他にもお仕事をお持ちなのか、
平日(火〜金)は午後4時にオープン、土曜日だけ午前11時からオープン、日月はお休みと変則的な開業時間なので、
ワインショップを訪れるのはお天気の良い土曜日、ショップ近くの森の散歩後にワインを購入して、
帰宅後新しく購入したワインで遅めの昼食をとるというのがこの数年来の習慣です。

今回は白と赤を各1カートン購入しました。



赤ワインの方はここ数年いつも購入している「セミワイン」です。
白ワインは初めての銘柄でテイスティングもせずに購入しましたが大正解で、
これだったら2カートン購入しても良かったかなと思うくらいでした。
単に名前に惹かれてお味もわからず購入したまさに「シロウト買い」なのですがね(^。^)。
L‘Arjolleはワイン醸造元の名前でPerce Neigeがワインの名前です。
フランス語で「スノードロップ」という名でまさにこの季節にふさわしい春のワインを先日見かけたスノードロップを思い浮かべながら春のワインを楽しんでいます。






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ヴィム•ヴェンダース監督 映画『Perfect Days』

2024-02-17 14:27:00 | 日記
もうひと月以上前のことですが、付近に住む日本人の友人2人とご一緒にケルンにある小さな映画館で『Perfect Days』を観ました。
あの時はこの映画がアカデミー賞の国際長編映画部門でノミネートされる前で、私たちは主演の役所広司さんがカンヌ映画祭で男優賞を受賞した映画ということで観に行ったのですが、日本人の観客は私達だけで、他のドイツ人の観客はヴィム•ヴェンダース監督の作品ということで観にいらしていたようです。
この映画館にはもうひとつ上映ホールがあり、大多数の若い観客は宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』がお目当てだったようです。
ちなみにドイツ語のタイトルは“Der Junge und der Reiher“(「若者と鷺」)です。
カントやニーチェを生んだ哲学者の国ドイツで「君たちはどう生きるか」なんてまるで哲学の命題みたいですからね。

前置きが長くなりました。
映画鑑賞前後に日本上映前の舞台挨拶とヴェンダース監督へのインタビューをYouTubeで視聴しました。
監督が映画の主人公平山についての想いを語るところが印象深かったです。
「平山という人物のモデル」をあえてあげるとすれば友人のカナダ人の詩人でシンガーソングライターのレナード・コーエン(1934-2016)だということです。
コーエンは1960年代禅に傾倒しロサンゼルス近郊の禅センターで修業を積んだそうです。
修業のひとつとしてまずトイレ掃除をさせられることをはじめとして、僧侶の生活などについてのコーエンの話が今回の映画の主人公に投影されているかもしれない、そして「コーエンに礼が言いたい」と監督の優しいお人柄が滲み出る素敵なインタビューでした。
そういえば映画の平山の生き方も僧侶を彷彿とさせられます。
起床から日中の公共トイレの掃除という仕事を終えて、銭湯に行き、屋台でいっぱいひっかけ、夜は文庫本(幸田文の『木』など)を読みながら就寝、翌朝はまた近所のおばさんが家の前の路上を掃除する音で目覚め、歯を磨き身支度をして、出勤前には公園の樹木の根元から生えた幼木を根ごと新聞紙に包んで持ち帰り育てた鉢植えに水をやる→つましい日常の生活が淡々と描写される映画です。

映画では「木漏れ日」の情景が多く登場します
主人公の平山は公共のトイレ掃除の合間の昼食時間にはいつも行く公園のベンチでコンビニのサンドイッチを食べます。
樹木の木漏れ日を古いカメラで撮影し、休みの日にはカメラ店にフィルムを持って行き現像してもらうのです。
こんな感じの木漏れ日です(我が家の近くの森で昨年7月に撮った写真です)


監督は木漏れ日をKomorebiと日本語でおっしゃっていました。
こんな日本語をどこでお知りになったのだろうと考え、
もしかしたらと思ったのが以前拙ブログでもご紹介した『翻訳できない世界の言葉』という本です。





この本には他の外国語では一言で言い表せない世界各国の言葉が載っています。
著者はアメリカ人で2014年まずアメリカで出版されました。
その後ニューヨークタイムズや、Amazon USAでベストセラーになったということですから、
監督もこの本でKomorebiのことをお知りになったのかもしれません。
日本語からは他に「積ん読」「侘び寂び」「ボケっと」が載っています。
最後にドイツ語の「龍のエサ」とオランダ語の「ダチョウの政治」をご紹介します。







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また来年も楽しみ!

2024-02-14 07:54:00 | 日記
今年のカーニバルシーズンも昨日で終了しました。
今日「灰の水曜日」から復活祭前日までの日曜日を除く40日間は祈りと償いによって復活祭を迎える準備をする期間とされています。
「灰の水曜日」は改悛の象徴として信徒の額に十字架の記しをつける習慣から名付けられたと言うことです。

私が住むドイツのラインラント地方はドイツの中でもカーニバルが盛大に祝われる地域として知られています。
特に一昨日の月曜日「ローゼンモンターク」はカーニバルがクライマックスを迎え多数の山車が練り歩き大変な騒ぎとなります。
「ローズ」という発音から一般には「バラの月曜日」と訳されていますが、“RASEN”(暴れ回る、半狂乱になる)というドイツ語が訛ってローゼンになったので、「大騒ぎの月曜日」ということになります。

この時期はカーニバルの喧騒から逃れて旅行、特にスキーに出かける人も多く我が家でも長年スイスのツェルマットでマッターホルンを眺めながら滑っていました。

でも今はカーニバル見物に行くことはありませんがテレビで陽気な人々の姿を見るのは好きです。
一昨日も朝10時ごろから午後4時ごろまでテレビをつけっぱなしで家事の合間に「テレビ見物」をしていました。

ケルンのカーニバル協会の設立は1823年だということですから、ケルンのカーニバルは201年という古い歴史があります。
一昨日はNRW州の州首相ヴストさんもお祝いに駆けつけてくれました。
なかなかのイケメン紳士で人気があり次のドイツの首相候補にもあがっています。



中世の塔から響くファンファーレでローゼンモンタークはスタートしました。





パレードに参加する山車だけでも67台、山車の前に練り歩く参加者は総勢一万人以上です。
今年最年少の参加者は設立1870年のBlaue Funken(青い制服の傭兵)というカーニバル団の女の子でしょう(何歳くらいかな?)





こういう若い子が歴史あるお祭りを今後も盛り上げてくれるのでしょう→頼もしいですね。
観衆へのインタビューの中では目の不自由な青年が印象に残りました。
「パレードは見えないけれど楽しい陽気な雰囲気はわかるよ」と楽しそうに語っていました。



昔の山車は馬車だったそうですが、現在の山車は全て大型トラクターが引いています。
でも騎乗するパーレード参加者に馬は欠かせません。
昔は馬が暴れないように鎮静剤を打っていたこともあるそうですが現在はもちろん禁止されています。
でも繊細な馬が人々の喧騒に驚かないように耳カバーをしている馬もいました。
白馬に赤い耳カバーはちょっとおしゃれです。



今後はこんな馬も登場するかもしれません。



山車の多くは政治風刺が多く、これは財政支出を渋る財務大臣が「ケチな人物」として張子で登場しています。



一番豪華な山車はなんと言ってもパレードの最後を飾る67台目の山車です。
カーニバルの主役の「王子」が乗っています。





今年の主役はサーシャさん、30歳の若きプリンスです。
中堅の水道設備会社の後継者です。
ちなみにカーニバルの3人の主役にはそれぞれ王子、農民、処女という名がつけられているのですが、
今回農民はサーシャさんの叔父さん、処女はサーシャさんのお父さんが勤め、妹さんもカーニバルのダンスグループの一員として忙しかったようで、会社の方はお母さんが頑張って切り盛りしていたのだとか(^O^)。

また来年のカーニバルが楽しみです。

ドイツ語のrasenのように羽目を外してしまい, とてもナガーイ記載になってしまいました。
こうご寛恕です。






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村上春樹著 『街とその不確かな壁』

2024-02-08 08:23:00 | 読書
10日間のご無沙汰でした。
別に身体の調子が良くなかったと言うわけではなく、日常の雑事に追われブログを記せなかっただけです。
この本は昨年一時帰国時に購入したのでほぼ9ヶ月間「積ん読」状態でした。



このまま「積ん読」が続きそうでしたが、独訳本が出版されたという新聞記事を読みようやく重い腰を上げました。
どちらかと言うとこの作家の作品は苦手でこれまでも数えるほどしか読んでいないのですが、
一時帰国時に話題になった本はとりあえず購入することにしているので今回も購入したわけです。



Haruki Murakamiはドイツでも大変な人気で我が家の町の小さな本屋さんでも早速平積みされていました。





読み始めたら予想に反して(?)かなり惹き込まれる内容で久しぶりに読み応えのある本に出会えて読書を楽しみました。
でも650ページ以上だったので読了まで2週間以上かかりました。
「あとがき」で作家自身が記しているように、元々は1980年に「文學界」に発表した中編小説を書き直し、
40年後に長編小説として出版された作品です。
作者はこの間31歳から71歳になっていました。
1980当時は「今の自分に何が書けるか、何が書けないかじゅうぶんに把握できていなかった」ということでこれまで元の中編小説については忸怩たる思いを抱いてきたのでしょう。
コロナで外出規制されていた3年間ほぼ引きこもり状態で執筆されたと言うことです。

内容を一言でいうと「自分と影との対峙」でしょうか。
真実と虚構、実体と仮象、夢と現(うつつ)の境の描写が多く登場します。

ところで町の本屋さんに平積みされていた本の表紙が「白無垢」の花嫁さんで目にとまりました。



ドイツ語のタイトルを直訳すると『色に秘められた人生』ということになるでしょうか。
著者のラウラ•今井•メッシーナさんは在日イタリア人作家で作品はイタリア語で記されています。
これまで出版された本の中でベストセラーとなり唯一邦訳もされているのは『天国への電話』です。
早速読んだという友人によると2作品共とても良い小説なので薦められたのですが手に取るのはいつになるでしょうかねぇ(^。^)。






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