この間、日本文化会館で2016年の国際交流基金翻訳賞を受賞した「枕草子」の独訳本を借りてきました。
拾い読みしているうちに、日本語にも目を通したくなり、「春はあけぼの・・・」以外の段も読んでみました。
もちろん現代語訳でですが、現代に通ずる部分が多くあり、大変興味深かったです。
これからも折を見て紐解きたいと思います。
特に苦笑したのは25段の「にくらしいもの」と123段の「間の悪いもの」の項です。
例えば「にくらしいもの」として「急用がある時に訪ねてきて長々とおしゃべりをする客」とか「ねむたくてたまらなくて横になったのに、蚊が細くやるせなげにブーンとうなって顔のあたりを飛びまわる」などがあげられています。
123段の「間の悪いもの」としては「ほかの人を呼んだのに、自分かと思って顔を出した時。何かくれる時などは、よけい」や「悲しいことなど人が話し出して泣いたりするのに、かわいそうだと思っても即座に涙が出てこない」など、自分でも体験したことがあります。
独語に訳したミヒャエル ・シュタインさんは「清少納言は平安時代のブロガー」と評していますが、もし現代にいらしたら私はすぐにフォロワーになってしまいそうです。