一昨日の日曜日、ベルリンの新聞「Tagesspiegel」に掲載されたショイブレ連邦議会議長のインタビュー記事が波紋を呼んでいます。
ショイブレ議長は「命を最優先するあまり、他のことをないがしろにしているようなコロナウィルス感染拡大予防措置」を疑問視しています。
ドイツの憲法において、絶対に守るべきものとして謳われているのは、「命を守る」ことではなく、「人間の尊厳」だからです。
これはドイツ憲法制定の背景と関係があります。
ドイツの憲法であるボン基本法はナチス時代に人権が無視されたことにかんがみ、人権を最も重視することが、第一章で規定されています。
それから基本法は「国家権力は国民から発する」という国民主権主義を規定し、国家は国民の権利を制限しないことを明確にしています。
ドイツで現在施行されている感染拡大阻止のための種々の措置は、「人間の尊厳」が必ずしも尊重されてはいないことにショイブレ議長は危惧しています。
この発言に対しては多くが賛同しています。
神学者のひとりは、生命が保障されることも人権のひとつではあるが、同時に「尊厳ある死」という権利も人には与えられていると述べています。
最近耳にするのは「コロナ死か孤独死か」という問いです。
院内感染が増えている介護ホームへの家族の訪問は禁じられています。
介護ホームの庭で社会的距離を保って会う、とか窓ガラス越での面会を許可する所もありますが、
以前と比べると入居者は寂しい思いをしていることは事実です。
先日介護ホームで100歳と90歳の入居者がそれぞれCovid-19の肺炎のため亡くなられたというニュースがありましたが、
ご家族に見守られることもなく、おひとりで息を引き取られたかと思うと胸が痛みます。
先ほどのショイブレ議長は「自分は高齢であり、リスクグループに属しているが、感染して死を迎えることに不安はない」と述べています。
それは「もうすでに人生の終焉期であり、自然な死を迎える時期が迫っていることを知っているからだ」と答えています。
新型コロナウィルス感染拡大予防措置に関しては正解はありません。
けれどもショイブレ議長が述べるように、感染予防にだけ目が向けられ、「人間の尊厳」ということがおろそかになってはいけないと思います。
ショイブレ議長は「命を最優先するあまり、他のことをないがしろにしているようなコロナウィルス感染拡大予防措置」を疑問視しています。
ドイツの憲法において、絶対に守るべきものとして謳われているのは、「命を守る」ことではなく、「人間の尊厳」だからです。
これはドイツ憲法制定の背景と関係があります。
ドイツの憲法であるボン基本法はナチス時代に人権が無視されたことにかんがみ、人権を最も重視することが、第一章で規定されています。
それから基本法は「国家権力は国民から発する」という国民主権主義を規定し、国家は国民の権利を制限しないことを明確にしています。
ドイツで現在施行されている感染拡大阻止のための種々の措置は、「人間の尊厳」が必ずしも尊重されてはいないことにショイブレ議長は危惧しています。
この発言に対しては多くが賛同しています。
神学者のひとりは、生命が保障されることも人権のひとつではあるが、同時に「尊厳ある死」という権利も人には与えられていると述べています。
最近耳にするのは「コロナ死か孤独死か」という問いです。
院内感染が増えている介護ホームへの家族の訪問は禁じられています。
介護ホームの庭で社会的距離を保って会う、とか窓ガラス越での面会を許可する所もありますが、
以前と比べると入居者は寂しい思いをしていることは事実です。
先日介護ホームで100歳と90歳の入居者がそれぞれCovid-19の肺炎のため亡くなられたというニュースがありましたが、
ご家族に見守られることもなく、おひとりで息を引き取られたかと思うと胸が痛みます。
先ほどのショイブレ議長は「自分は高齢であり、リスクグループに属しているが、感染して死を迎えることに不安はない」と述べています。
それは「もうすでに人生の終焉期であり、自然な死を迎える時期が迫っていることを知っているからだ」と答えています。
新型コロナウィルス感染拡大予防措置に関しては正解はありません。
けれどもショイブレ議長が述べるように、感染予防にだけ目が向けられ、「人間の尊厳」ということがおろそかになってはいけないと思います。