ドイツでワクチン接種が開始してほぼ8週間が過ぎました。
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現在の接種率は一回目の接種を受けた人はドイツ国民の4.5%、二回目も済ませた人は2.4%です。
接種最優先だった介護施設の入居者はほぼ全員が接種を受けたそうです。
2020年末のコロナ関連死亡者の約80%は70歳以上で、多くが介護施設の入居者だったことを考えると、
このグループを接種最優先にしたのは正しい決定だったと思います。
ただワクチン供給が滞っていたこともあり、まだ第1グループ(80歳以上の高齢者)の接種が済んでいません。
第1グループの後の、第2グループには70歳以上の高齢者と重篤な疾患リスクの高い人が含まれます。
第3グループに警察、消防、教育関連の職業に就く人々が入っています。
これら第3グループの人々の接種を早めてはという議論が上がっており、私もそれには賛成です。
接種があまり進まない中、英国や南アの変異株が蔓延してコロナに感染する公共部門の従事者が増えているからです。
地元の消防署でもコロナ感染者が発生し、多くの消防隊員が濃厚接触者として自宅隔離で火災が起こっても
出動できない状況が生じているからです。
医療施設ばかりではなく、公共部門もコロナ感染で充分に機能しなくなるのは問題です。
もう一つの問題点は有効率70%というアストラゼネカ社のワクチン接種を接種予定日直前にキャンセルする人が多くいることです。
この70%という点に関しても啓蒙が必要かと思います。
これは接種を受けた人のうち30%には全く効果がないということではなく、コロナに感染する確率がゼロではないということで、もし感染したとしても非常に軽い症状で済むということです。
接種があまり進まないということと、変異株がまた蔓延しつつあることで、
国民からは政府のコロナ対策への不満が募っています。
先日の地元紙にはこれまでの「10の失敗」という記事が掲載されました。
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政策の失敗としては例えば、マスク着用の重要性を始め認識しなかったことや、
接触確認アプリが感染経路確認と遮断に役立たなかったこと、各連邦州の足並みが揃わなかったこと、
学校教育に関する明確なコンセプトがなかったことなどが挙げられています。
批判はありますが、政権与党のCDU/CSU(キリスト教民主社会党)への支持率は減少するどころか逆に上昇しています。
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またシュパーン健康保健大臣の人気も以前ほどではありませんが、
メルケル首相とゼーダーバイエルン州首相に次いで3番目に位置しています。
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先日コロナ対策について連邦議会での質疑応答があり、テレビでの中継を視聴しましたが、
野党の鋭い批判に動じることなく、冷静に応答する頭脳明晰さに感心しました。
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