今週末はイースターです。

髭や睫毛の一本一本に至るまで精密に描かれています。

こちらもかなり正確に描かれていますが、でもデューラーは実際に犀を見たことはなく、友人から伝え聞いた情報だけで想像して描いたというから驚きです。


イースターエッグはウサギが運んでくると言われています。
この時期は色々なところでウサギ🐇や卵の絵を見かけます。
ウサギの絵で有名なのはドイツ絵画史における最大の画家と言われるアルブレヒト・デューラー(1471-1528)の『野うさぎ』です。

髭や睫毛の一本一本に至るまで精密に描かれています。
デューラーには人物像や宗教画が多く動物の絵はこの『野うさぎ』と『犀』が知られているだけです。

こちらもかなり正確に描かれていますが、でもデューラーは実際に犀を見たことはなく、友人から伝え聞いた情報だけで想像して描いたというから驚きです。
だから背中にある本来は存在しない「2本目の角」はお愛嬌ということになるでしょうか。
デューラーは晩年、ベルギーのアントワープの港で鯨が観測されたと聞き、悪天候にもかかわらず強引に船を出させて観測しようとしたのだそうですが、荒海で鯨見物どころか命からがら港に戻ったのだそうです。
この時の荒航海がたたり、デューラーは以後体を壊してしまったのだとか。
でもデューラー先生だったらどんな鯨を描かれただろうかと興味はあります。
デューラーの絵の大きな特徴とされるのは絵に署名だけではなく、以下のモノグラムも記されていることです。

今から500年前の画家でこのようなモノグラムを用いた人はいませんでした。
現在のルイヴィトンやシャネルのロゴに匹敵するような洒落たマークです。
デューラーは自己PRが得意だったようで、そのためドイツはもちろんのことイタリアやヨーロッパ中で名声を博するようになります。
デューラーのウサギの絵も良いですが、私はやっぱり「絵に描いた餅ならぬウサギ」より食べられるウサギの方を好みます(笑)。
