気がつけばふるさと離れて34年

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バルト海旅行記 ー 1 ( フェーマルン島)

2016-06-28 08:57:02 | 旅行
バルト海のフェーマルン島に来ています。

明日はフェリーでデンマークに渡ります。

フェーマルン島はドイツでは最も日照時間が長い ( 年間2200時間 )地域というだけあって、自宅を出発した時は土砂降りでしたが、到着してから太陽が顔を出し、明るい陽光を楽しんでいます。

我が家からこれほど遠くなければ ( 550km, 車で7時間もかかります)、度々訪れたいところです。

夕陽に照らされた砂浜です。
名物、屋根付きビーチチェアも輝いています。



島なので海の幸が豊富です。

まず「フィンケンヴェルダー風カレイ」、フィンケンヴェルダーはハンブルク近郊の町の名前で
カレイのムニエルに炒めたベーコン、エビがのっています。


それから「ヨーロッパヘダイの塩焼き」、温めたオリーブオイルがついていました。


この地区ではワインよりもビールが主流です。



付近にある鄙びたレストランです。


何でもお魚づくめというわけで魚の形をしたバタークッキーです。

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時事ひとりごと ー 19 ( 英国のEU離脱)

2016-06-24 17:51:45 | 時事ひとりごと
ドイツのメディアは朝から「英国のEU離脱」の話題で持ち切りです。





もう後戻りはできないのだろうけれど、既に「再国民投票?」などという流言蜚語も飛び交っています。

多分、離脱派の人達は感情に流されて、その後の甚大な影響などを考えなかったのでしょう。

ウェールズとイングランドは離脱派が大勢を占め、スコットランドと北アイルランドは残留希望だったということですから、将来的には北アイルランドがアイルランド共和国と合併し、スコットランドは独立ということになるのかなと思っています。

EUは肥大しすぎました。ブリュッセルの官僚機構もこれを機に改革されなくてはいけないでしょう。

それに「EU統合」を更に推進するためには域内の国民が自分たちは「ヨーロッパ人」であるというアイデンティティを持たなくてはいけないと思いますが、かなり難しそうです。

国民投票の結果が出てすぐにポンドやDAXは下落しました。

来週の月曜日が「ブラックマンデー」とならないことを願っています。
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ポテトスープ

2016-06-24 16:18:52 | グルメ
ドイツはジャガイモの国です。

ジャガイモ王国(?)のポテトスープは日本のお味噌汁のように各家庭それぞれのレシピがあります。

我が家の場合は夫のおばあ様が彼が小さい頃、よく作って下さったというポテトスープで

「洋梨」を入れるのが独特かもしれません。



仕上げには輪切りソーセージを入れます。



ジャガイモと野菜のスープストックがあればどんなレシピでも失敗することはありませんが

香辛料として「セロリソルト」を入れると格段に美味しくなります。



これで今日のランチは出来上がり。

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平野啓一郎著 「マチネの終わりに」

2016-06-19 11:14:07 | 読書



といっても、まだ読了したわけではありません。

iBooksで「試し読み」しただけです。でも多分、購入して読むことになると思います。

これほど有名な作家のことを私はこれまで知りませんでした。

近年、現代作家の作品を読むことは稀になってきて、以前読んだ作品を再読することが多くなっています。

一年に一度の一時帰国ではその時々のベストセラーを購入してくるのですが、読み終えた後、あまり感動の余韻が残らないことが多くなっています。

日本を離れて長い年月が経つと、特に「洗練された美しい(古風な?)日本語」への憧憬が強くなるのかもしれません。

平野啓一郎さんのことは早川洋一さんとのインタビューを聞いて、始めて知りました。

聴取した平野さんのお話しでまず驚いたのは格調高い「話言葉」です。

インタビューを「書き起こして」そのまま完璧な文章になります。

それで平野啓一郎という作家について調べたら、「日蝕」という小説でデビューして「三島由紀夫の再来とでも言うべき神童」と評判になったそうです。

多分「日蝕」は今後、手にとることはないと思いますが、「マチネの終わりに」はいつか読むことになるでしょう。

毎日新聞の朝刊に2015年3月から2016年1月まで連載されたこの小説は「40代の大人の恋愛」を綴っているということです。

これまで平野さんの読者は比較的若い世代が多かったのだそうですが、毎日新聞連載中に90歳のご婦人からも「良い小説に出会った」とお褒めの言葉が寄せられ嬉しかったと平野さんはインタビューで語ってらっしゃいました。

私は「試し読み」で始めの100ページほどを読んだだけですが、洗練された滋味のある文章で何度か戻って再読した箇所が多くありました。

今度の一時帰国でも話題になっていた「本屋大賞」を受賞した本を購入してきました(この読後感については後日、記したいと思います)。

確かに面白かったのですが、「何か後に残らないのよねぇ」というのが感想です。

「マチネの終わりに」はなにか深い河の流れのようなものを感じます。

それに女性の主人公の名前が私と同じなのです!

インタビューの終わりに「クリエイティビティ」についてお話しされた際、

「良い文章に接すること」との言葉が印象に残りました。

それから「信頼」ということの大切さも指摘されていました。
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鳥居歌集 「キリンの子」

2016-06-17 18:12:09 | 読書

日本に一時帰国する前に友人に何か購入してきて欲しい物がないかどうか聞きます。

今回も本を何冊か頼まれました。

電子書籍で読むことも可能ですが、私も含め周りの友人には「やはり紙媒体の方を好む」という人が多いのです。

この歌集と歌人のことが記載されている本も友人に3月頃に頼まれたのですが、彼女は即、目を通したかっのだそうで、

私が日本へ出発する前に、アマゾンで購入しました。

そして今、お借りして読み終えたところです。



友人から紹介されるまで、この「セーラー服の歌人」のことについては知りませんでした。

この鳥居という歌人の年齢はわかりませんが、「セーラー服」とはいっても別に学生ではなくれっきとした大人の女性です。

「義務教育も受けられなかった大人たちがいる」との表現から、成人した今もセーラー服を着ているのだそうです。

彼女が辿ってきたこれまでの人生は目の前で母が自殺したことや、児童養護施設での虐待、小学校中退、精神病院入院、

唯一の友人の自殺など凄絶なものです。

そして児童養護施設の職員が読んでいた古新聞で字を覚え、精神病院の図書館にあったユングやフロイトの著作も読み、精神心理学の知識も

習得するようになります。

ただ彼女は親もなく、信じられる大人とも出会えなかったという絶望的な孤独感から脱却することはできません。

辛い日々を過ごしていた時、歌人の穂村弘さんや吉川宏志さんの歌集を読んで短歌に心を惹かれるようになり、自分でも詠むようになりました。

短歌とは鳥居さんにとって「生きづらい現実を異なる視点でとらえ直すもの」だということです。

そして今年の2月に最初の歌集「キリンの子」が出版されます。

精神の不調をきたし、彼女に辛くあたった母親が自殺した後も母を慕う気持ちを詠んだ歌が表題の「キリンの子」です。

私もこの歌に一番心を打たれました。


目を伏せて

空へのびゆくキリンの子

月の光はかあさんのいろ  


歌集の解説を彼女が敬愛する歌人の吉川宏志さんが書いています。

「自分の言葉をもった人は孤独ではない」との吉川さんの文章が心に響きました。
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