気がつけばふるさと離れて34年

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2015年産ワイン?

2015-09-28 14:27:25 | グルメ
日本に比べると季節感に乏しいドイツの食事ですが、初夏の「ホワイトアスパラガス」に加えて秋には少し季節感が感じられる食材が登場します。


いわゆるカボチャも最近は色々な種類のものがスーパーでみかけるようになりましたが、我が家の「パンプキンスープ」は
写真中央のカボチャが使われます。ドイツでは何故か「HOKKAIDO」と呼ばれている品種です。


写真だと何の変哲もない「パンプキンスープ」なのですが、これが不思議なくらい美味しくできました
ニンニクに始まり、生姜、オニオン、と色々冷蔵庫の整理とばかりに加えて、我が家で最後にいつもたらす「バルサミコ酢」が
なかったので、代用品として日本のB社の「ウースターソース」を使ったのですが⇒この「不思議な美味しさ」を再現することは
不可能でしょう。

秋はキノコのシーズンで、高いポルチーノ茸の代わりに登場するのが「エリンギ」です。

写真に撮るのを忘れましたがソテーにしてお肉の付け合せにしました。

この時期は「玉ねぎケーキ」も美味しいです。
オーブンの温度が高すぎたのか(気付きませんでした)表面が焦げてしまいましたが一応美味しかったので
小さなお写真を載せます。


この「玉ねぎケーキ」に飲むのは「フェーダーヴァイサー」と呼ばれる発酵途中のブドウを原料としたアルコール飲料
(いわゆる「ワインのどぶろく」です)。
まだ発酵途中なのでスーパーで売られている瓶の栓には「ガス抜き用」の穴が開けられています。
ただ私は何故かこれを飲むと胃腸の調子が悪くなるので、「玉ねぎケーキ」でも普通(?)の白ワインを飲んでいます。


このラベルを見て、お気づきになったでしょうか?
「2015年産」です!
日本ではいつも「ボジョレ・ヌボー」の登場時期が話題になるけれど、それにしてもこの白ワインの登場は早すぎませんか?
実はこれ「南アフリカ産」なのです。
そうです南半球の南アフリカのワイン産地では今年のワインはすでに北半球の早春に摘み取りが済んでいたのです。
実は15年程前に南アフリカを旅行した折、このネーダーブルク・エステートを訪れ、ソーヴィニヨン・ブランをわざわざドイツの
我が家に送ってもらったことがあったのです。
まさかドイツのスーパーで再会するとは思ってもみませんでした。
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澤田瞳子著「若冲」

2015-09-26 15:29:55 | 読書
伊藤若冲という画家のことを始めて耳にしたのは友人からいただいた以下のDVDを視聴したときです。



「神の手を持つ絵師 若冲」というNHKのドラマ・ドキュメンタリーで、若冲を岸部一徳、相国寺の大典禅師を山本学が演じていました。

アメリカ人の若冲コレクターのジョー・プライス氏のことも興味深かったです。

そして東日本大震災復興支援の一環として2013年の3月から9月にかけて宮城県、岩手県、福島県で

「プライスコレクション 江戸絵画の美と生命 『若冲がきてくれました』」が開かれ、丁度一時帰国中だったこともあり、

盛岡の岩手県立美術館での展示会を訪れました。



プライスさんの奥様は日本人で悦子さんという方ですが、震災後に心のよりどころがなくなっていた時、このカタログのカバーともなっている

「鳥獣花木図屏風」を見ると、なにかお祈りができるような感じがしたということです。

それで若冲のこの絵だけでも東北の人に見せてあげたいと思ったということです。

動物たちの無垢な姿を眺めていた静謐なひとときがとても良かったです。特に象の目が好きでした。

それで今年の一時帰国で書店で「若冲」の本が平積みされていたのを見て、即、購入しました。



第一章からすぐ首をかしげてしまったのは「若冲の妻が首つり自殺した」という描写があったからです。

「確か若冲は生涯、独身ではなかったかな」と思ったのです。

読後、作者とのインタビュー記事を読んでわかったのはかなり史実に基づいてはいるけれどこの本はフィクションだということです。

若冲が絵に没頭した背景には妻の自死やその弟(後の絵師・市川君圭)との確執があり、孤独な若冲を妾腹の妹、お志乃が支える

ー全て創作だということです。

以前、読んだ安倍龍太郎著「等伯」もどれくらい創作部分があるのかなあと思ったことでした。



ストーリーの展開では「等伯」の方がおもしろかったです。

このような美術関連の本を読むたびにiPad miniを所持していて良かったなと思います。

本の中に出てくる種々の屏風絵や襖絵などをネットで検索できるからです。
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「ムラーノの日本人」展

2015-09-25 14:07:30 | 日記
昨日の「スポーツの秋」に続いて、今日は「芸術の秋」のブログです。

9月20日までデュッセルドルフの「ヘントリッヒ・ガラス美術館」で「ムラーノの日本人」展が開かれていました。

ガラス工芸といえばイタリア・ベネチアのムラーノ島が有名です。

そのムラーノ島で活躍した、そして現在でも活躍している日本人のガラス工芸家4人の作品が展示されています。

藤田喬平、大平洋一、三嶋りつ恵、土田康彦の作品でこの展示会までお名前は知りませんでした。

書道の先生が展示会の題字を頼まれたということでこの展示会のことを知った次第です。



珍しく館内の写真撮影がOKということでしたので、展示作品の写真を掲載します。

まず藤田喬平です。

この4人の中では唯一故人となられましたが、日本の「現代ガラス工芸」の草分けといわれている人物だそうで
日本画家の「琳派」を彷彿とさせる「RINPA」シリーズが知られています。


でも私は以下の「茶入れ」が好きでした。


松島温泉のホテル「松島一の坊」に「藤田喬平ガラス美術館」があるそうですが、以前宿泊した時は気づきませんでした

展示品の中で一番多かったのが大平洋一の作品でした。

この展示会はルッツ・ホルツというベルリンのコレクターの収集品の中から日本人の作品だけを展示しているのですが、
彼は大平洋一の作品を特に好んで収集したのかもしれません。
大平洋一は37年間もムラーノ島に滞在していたということですし、昨年は「箱根ガラスの森美術館」で展示会も開かれたということですから
ガラス工芸家としては第一人者に属すアーティストなのでしょう。


ガラス工芸家としては異色の経歴の持ち主が土田康彦です。
辻調理師専門学校を卒業後、ヨーロッパを回りながら食と芸術に触れ、ヴェネツィアでは老舗レストラン「ハーリーズ・バー」で
4年間仕事をしていたそうです。
ちなみにこのレストランはヘミングウェーも愛した店でカクテル「ベリーニ」(白桃のピューレーにプロセッコを加えたピンク色のドリンクーとても美味しいです!)で知られています。
その後、ムラーノでガラス制作を始め、スキアヴァン・ガラス社の令嬢と結婚し現在に至っています。


最後にご紹介するのが唯一の女性工芸家、三嶋りつ恵です。
展示ホールの奥に映像室があって、彼女がヴェネチア・ムラーノ島の工房で屈強なイタリアの職人相手に作品を作る姿を視聴できます。
彼女は「透明ガラスに全ての色が含まれている」という考えの持ち主で一切着色せず、炉で柔らかくなったガラスに瞬時に手を加えて
いくのですが、華奢な体に潜む芸術への情熱が感じられて感動しました。


展示会場になっているヘントリッヒ美術館にはローマ時代から現代までのガラス工芸品の常設展もありこちらも素敵でした。



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久し振りのプール

2015-09-24 14:53:31 | 日記


6月に日本で購入してきた「ミニひまわり」、種まき時期が遅かったせいかなかなか咲く気配をみせませんでした。

来週からカナリア諸島に出かける予定なので、このままでは「開花」がみられないかもと思っていましたが、

今朝、ようやく蕾が開いていたのを発見(ワーイッ)!

このところ秋晴れのお天気が続いていたので急に思い立ってプールに行ってきました。

私たちが住んでいるマンションは50世帯位が住むブロックが3棟あり共同のプールとテニスコートがあります。

プールは野外プールで一応温水(多分25度位?)です。

毎年5月1日から9月30日までオープンします。



マンションの敷地内にあり我が家から歩いて5分もかからないので30分以内でプールで泳いで戻ってこれます。

便利なのですが、なかなか行けなくて、去年は一度も足を運びませんでしたし、今年はこれまで2度行っただけです。

1シーズンに10回行ったのが最高記録でしょうか。

「スポーツの秋」でもあることですし、あと一回位行ければ良いと思っています。

そういえば1月にハワイで泳いでから実に8か月以上も泳いでいませんでした。

5月‐6月の一時帰国では温泉大浴場でゆったりお風呂につかっていただけですし、

7月のアイルランドは寒くて寒くて海水浴なんて考えられませんでした。

来週からのカナリア諸島(グランカナリア島)で泳ぐのを楽しみにしています。

プールの隣にテニスコートもあるのですが、ハードコートで少し狭いので、

ここ20年程足を運んでいません。



それに落馬骨折して以来、テニスのような上下運動は背骨に負担をかけるのであまり良くないといいますしね
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時事ひとりごと - 14 (難民 & メルケル首相の怒り)

2015-09-20 15:13:09 | 時事ひとりごと


我が家の窓から見える樹木にも黄色の葉っぱが見えるようになりました。

毎日のように「難民問題」がトップニュースとして報道されています。

家から歩いて10分ほどの運動場にも大きなテント(後にコンテナーに建て替えられるそうですが)が設営され

150人ほどの難民が滞在することになると地元紙が伝えていました。

「難民登録手続き」が遅滞していると批判を受けていた難民庁の長官が先日退任しました。

確かに登録手続きが滞っているのは確かですが、これだけ大量の難民が流入するとは予想されていなかったし、

先日の週刊報道誌「シュピーゲル」の記事を読むと、登録手続きに時間がかかるのは仕方ないと思いました。

「難民・亡命申請者」を「経済難民」として振り分け本国に強制送還するまでには煩雑な事務処理が必要となります。

ひとくちに「難民」といっても種々のカテゴリーがあるようです。

ひとつは国連の「難民の地位に関する条約」と「難民の地位に関する議定書」(いわゆる「ジュネーブ難民条約」)に基づく難民です。

それからドイツの憲法にあたる基本法の第16条aでは政治的迫害を受けている人たちへの「庇護」を認めています。

「補完的保護」という枠には内戦により命の危険にさらされている人々が含まれます。

「国外退去禁止」措置の対象になるのは本国に戻ると病気の悪化が心配されるような人々です。

またドイツでの滞在が認められないのは「経済難民」ばかりではなく「ダブリン協定」により「シェンゲン協定批准国」に

流入してきた難民はまず最初に入国した国で登録手続きを行わなくてはならないからです。


(シュピーゲル誌に掲載された「難民」の内訳を示す図です)

また難民全員に対して健康診断を行わなくてはなりませんし、問診の時の医師、看護師、通訳も不足しています。

ブタペストの駅で足止めをくっていた大勢の難民を引き受け、その後、国境検問を決定したメルケル首相に対しては

「難民政策が一貫」していないと批判が出ています。

それに対して普段は沈着冷静な首相が珍しいことに気色ばんで反論したのが印象的でした。

「緊急事態に難民に優しくしたことを謝罪すべきだというなら、それは私の国ではない」

この言葉には「私が首相をしているドイツはそのような国ではないという自信」が隠されていると思います。

「脱原発」を発表したときのような毅然とした言動をみて、やはりメルケル首相は名宰相だと感じています。

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