気がつけばふるさと離れて34年

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フォルカー・クッチャーの警察小説

2021-06-30 15:17:00 | 読書
ドイツ語の本を読むのは時間がかかります。
550-600ページの小説を読むのにひと月以上かかります。
2月からフォルカー・クッチャーの警察小説シリーズを読み始め、
この間ようやく4巻目を読み終えました。
全部で8巻あるので残り4冊は今年中に読み終えられるかどうかというところです。




4巻までは邦訳が出ているようです。



主人公のゲレオン・ラート警部は元々ケルン警察署の所属でしたが、
不祥事を起こしベルリン警察署に異動になります。
フォルカー・クッチャーはケルン在住の作家ということもあり、
小説ではケルン方言やベルリン方言での表現が出てきます。
辞書にはもちろん載っていないので夫にその都度尋ねなくてはなりませんでした。
方言がどのように邦訳されているか興味あるところです。

舞台は1920–30年代のベルリンで、この時期の魅惑的退廃的なベルリンは「黄金の20年代」とも呼ばれます。





この小説を原作とするテレビドラマシリーズ「バビロン・ベルリン」は
ドイツのテレビ史上最大の予算で制作されたということで話題になりました。
日本でもシリーズ1と2がBS12で再放送されたということです。



主人公のゲレオン・ラート警部はドイツの「フィリップ・マーロウ」などと呼ばれることがあります。



確かにハードボイルド小説の主人公らしいクールさはありますが、
私はやはりハンフリー・ボガードのマーロウの方が素敵だと思います。
それにレイモンド・チャンドラ–の小説の胸に沁みるセリフは堪りません。
「タフでなければ生きていけない。
   優しくなければ生きている資格がない」










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アルベール・カミュ著『ペスト』再読

2021-06-29 15:32:00 | 読書
昨年5月に読んだカミュの『ペスト』を再読しました。



今回は翻訳者中澤嶺男さんの解説も読みました。
また今回もNHKの「100分de名著」のテキストにも目を通しました。



昨年5月頃はコロナ禍がこんなに長く続くとは思っていなかったので、
小説で描写されたペストの厄災を他人事として読んでいたような気がします。
でもコロナのパンデミックが16ヶ月も続いている現状でこの小説を読むと、
アルジェリアの港町オラン市の出来事があたかも私の町で起こっても不思議ではないように思えるほど現実味を帯びています。

「時代が変わってもその時代ごとにふさわしい読みを許容する幅の広さが優れた文学作品の条件」と
解説に記されているように、1947年出版のこの小説は現代のコロナパンデミックに通じます。

昨年読んだ時は小説に登場する多数の人物を覚えきれなかったので、
今回は初めから登場人物名と職業のリストを作成しました。
小説の主人公であり語り手の医師リウー、
パリからきた若い新聞記者ランベール、
市役所に勤める役人グラン、
最後にペストに感染してリウーと彼の母親に看取られ亡くなるタルーなど
ペストに立ち向かう市井の人々の姿に胸を打たれました。

ペスト禍に見舞われたオラン市は町を完全封鎖して10ヶ月後には終息宣言を出すことができました。

現在のグローバル社会では今度はデルタ変異株も急速に拡大しているようですから、
コロナパンデミック終息までにはまだかなりの期間を要するでしょう。
今朝の新聞に掲載された各国の10万人あたりの感染者数です。








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パンデミック禍のスポーツイベント

2021-06-26 16:45:00 | 日記
コロナ禍で一年延期されたサッカー欧州選手権は今日から準々決勝です。



今回は11ヶ国のスタジアムが会場になっていますが、
準決勝と決勝は英国のウェンブリースタジアムで行われます。



コロナ感染予防策は各国バラバラで統一されていません。
6月16日にロシアのサンクトペテルブルクで行われたフィンランド対ロシア戦にかけつけた
フィンランドのサポーターの内、これまでほぼ100人がコロナに感染したそうです。
まあ当時のロシアの感染予防規制はかなり緩くてスタジアム内はかなり「密」だったようですが。



やはりパンデミック禍の大規模スポーツイベントで感染を防御するのは難しいようです。

今日の新聞にはデルタ変異株が英国変異株のゴールキーパーをすり抜けて
どんどんシュートする風刺画が掲載されていました。



3日後の火曜日、ロンドンのウェンブリースタジアムではドイツ対イングランド戦が行われます。
でもドイツのサポーターはロンドンで観戦することはできません。
このところ急速にデルタ変異株が拡大している英国では水際対策として海外からの入国者には
PCRテスト後10日間の隔離を義務付けているからです。
現在、英国在住のドイツ人に対してウェンブリースタジアムに駆けつけるようSNSなどで呼びかけられているそうです。
(サッカー選手だけは日本に来るオリンピック選手同様、特例を受けるのでしょうね)。

コロナ感染急拡大中の英国での準決勝と決勝は他の国で行うべきではないかという意見も出ています。




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『星の王子さま』のロゼワイン

2021-06-24 16:52:00 | グルメ
今日(6月24日)はホワイトアスパラガスのシーズン終了日です。
この日を境にスーパーからホワイトアスパラガスは姿を消してしまいます。
翌年も良いアスパラガスを収穫するために畑を休ませるためというのが理由だそうです。
でもどうして洗礼者ヨハネの誕生日である6月24日を終了日としたのかは定かではありません。
ちなみに洗礼者ヨハネはヨルダン川でイエスの洗礼もしたということでキリスト教の先駆者と言われています。
我が家では昨日、今年最後のホワイトアスパラガスを頂きました。
夫のお祖母様がいつもそうされていたということで、ハムとゆで玉子を添えます(ハムを添える前の写真です)。



ホワイトアスパラガスには『星の王子さま』の作者の出身、サン=テグジュペリ家のワイナリーの淡いロゼワインを頂きました。



サン=テグジュペリ家の若きご当主ニコラスさんです。



このロゼワインの葡萄畑は元々は修道院が所有していたのだそうです。
そのためかこのワインには「Pelerin巡礼者」という名が付けられています。







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たかが切手、されど高価

2021-06-21 18:04:00 | 日記
先日地元紙に掲載された「レッドモーリシャスが競売」という小さな記事を見つけました。



この切手は本来「Post Paid」と印刷されるべきところ「Post Office」と誤って印刷された
1847年発行のモーリシャスの切手です。
現在世界中にレッドとブルー合わせて27枚しか残っていないと言われる
切手コレクター垂涎の切手です。
しかも今回は使用済みということで特に高価なものらしいです。
スタート価格は400万€(ほぼ5億円)だそうですが、26日の競売ではどれ位まで値が上がるでしょうか。



以前、モーリシャスの「ブルーペニー博物館」で本物(未使用)を鑑賞できたのはラッキーでした。
その時購入した絵葉書です。



切手といえば先月、故郷の友人が「東海道五十三次記念切手シート」を送ってくれました。





我が家にある4枚の広重(もちろん複製)と比べています。



H子さん、ありがとうね。

この切手シートは特に夫が喜びました。
夫は世の少年同様、子供の頃から切手収集をしていたからです。
数年前までDeutsche Postから定期的に記念切手を購入していました。
丁度今、サッカー欧州選手権が開催中なので、サッカーの記念切手を一枚ご紹介します。
2006年ドイツでワールドカップが開催された時の記念切手です。











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