気がつけばふるさと離れて34年

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西国巡礼

2019-04-28 15:06:45 | 日記
昨日「3SAT」というドイツのテレビ局は朝6時から深夜過ぎまで一日中「日本特集番組」を放送していました。

新元号になるということで注目されている日本にスポットを当てたのでしょう。

このような日本特集番組では、そのために特別の番組を制作されることはほとんどなく、過去に放送された番組を寄せ集めることが多くなっています。

昨日も日本の伝統や風景が映し出され、夜は樹木希林さん主演の「あん」と福山雅治さんの「そして父になる」が放送されました。

釧路湿原の丹頂鶴とか長野地獄谷の温泉につかる猿はこのような日本特集番組では定番で昨日ももちろん登場しました。

でも「西国巡礼」というドキュメンタリーは昨日初めて視聴したのでとても興味深かったです。

プロの落語家で天台宗の尼僧でもある露の團姫(つゆのまるこ)さんが西国の巡礼地を訪れ、そこに暮らす人々や伝統工芸に従事する人々が描かれています。

つゆのさんが落語を話す場面では最初に鬘を被り、最後に鬘をとるサプライズなど微笑ましいシーンもありました。





西国三十三所第六番札所の壺阪寺の園内にある養護盲老人ホーム慈愛園で入所者の方々とお話しするシーンでは胸を打たれました。
つゆのさんもいつかご自分のお寺とこのような施設を持つことが夢なのだそうです。
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須賀敦子著 「ユルスナールの靴」

2019-04-26 15:37:17 | 読書


須賀敦子さんがマルグリット・ユルスナールという小説家に巡り会う経緯を記した文章があります。
ちょっと長いのですが引用します。

『だれの周囲にも、たぶん、名は以前から耳にしていてもじっさいには読む機会に巡りあうことなく、歳月が過ぎるといった作家や作品はたくさんあるだろう。そのあいだにも、その人の名や作品についての文章を読んだり、それらが話に出たりするたびにじっさいの作品を読んでみたい衝動はうごめいても、そこに至らないまま時間はすぎる。じぶんと本のあいだがどうしても埋まらないのだ。マルグリット・ユルスナールという作家は私にとってまさにそういう人物のひとりだった』

私にとっても須賀敦子さんはそういう存在であり、彼女の作品の中でもこの作品は購入後、読書を始めるまで何故か長い時間が経ってしまいました。

マルグリット・ユルスナールはフランスの女流作家で1980年女性初のアカデミー・フランセーズの会員となっています。

「ユルスナールの靴」ではユルスナールが歴史小説「ハドリアヌス帝の回想」を完成させるまでの過程を通して彼女の一生が描かれています。それと並行して須賀敦子さん自身の回想も綴られています。

「須賀敦子の靴」と題するあとがきを詩人、随筆家、翻訳家、フランス文学者でこの「ハドリアヌス帝の回想」を訳した多田智満子さんが記しているのですが、これまで読んだ「あとがき」の中で一番の秀作だと思います。特に須賀敦子さんとユルスナールを評する以下の文章が好きです。

『須賀敦子はユルスナールの気品ある文体、抑制の利いた表現、さらには「ヨーロッパ文化の粋であるような彼女の思考回路」をすんなりと理解できる特権的な教養の持ち主』

ところでタイトルにある「靴」に関する記述は冒頭にあります。

『きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。・・・・・
行きたいところ、行くべきところぜんぶにじぶんが行っていないのはあるいは行くのをあきらめたのは、すべて、じぶんの足にぴったりな靴を持たなかったせいなのだ』

この靴はじぶんの進むべき道が定まらなかった頃の須賀敦子とユルスナールの魂の模索を象徴しています。

ちなみにユルスナール3歳の頃の写真で彼女の靴に言及している文章もあります。
以下の写真です。



引用文が多くてとても長くなってしまいましたこと恐縮です。


コメント (2)
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新緑の季節

2019-04-23 19:26:40 | 日記
森は新緑のこの季節が一番美しいと思います。




今日はシジュウカラを撮影できました→ラッキー!



我が家の小さな花壇のチューリップもそろそろ見納め時です。



この間スーパーでドイツの政党のひとつ自由民主党(FDP)が欧州議会選挙(5月26日)の選挙運動として風車を配っていました。
私は投票権がないので投票できませんが頂いてきました。





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聖金曜日

2019-04-19 14:55:29 | 日記

今日はキリスト教の「聖金曜日」です。

この日は自分の罪のために十字架に付けられた神の子キリストを思い復活への希望を持って祈る日とされています。

十字架のキリスト像は頭にいばらの冠をかぶっていることが多いのですが、デュッセルドルフの近郊ゲーレスハイムの教会のキリスト像にはこのいばらの冠がありません。









10世紀頃に制作されたという古い木造のキリスト像です。

受難から解放されたような穏やかなお顔で私にはこちらの方が好ましく感じられます。

聖金曜日は一年間で唯一ミサが執り行われない日で一日静かに過ごす日になっています。

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39年

2019-04-18 17:36:02 | 日記
今日は在独39年目の記念日でした。
39年前、1980年4月18日にフランクフルト空港に降り立ち、初めてドイツの土を踏みました。
あれから39年(ちょっと綾小路きみまろさん風の口調?)随分長いこと住んでしまいました。
仕事でご一緒する日本の方に滞在年数を聞かれお答えすると、私の実年齢がバレてしまうので「ドイツには幼稚園の頃からいます」とお愛嬌(?)を付け加えたりするのですが→まぁ無駄な抵抗でしょうね(笑)。

夫はサプライズの花束を贈りたかったようですが、昨日食料品の買い出しに一緒に出かけた時に花屋さんにも寄ったので私好みの小さな花束にしてもらいました。



当時は今住んでいるケルン郊外の町ではなく市街地に住んでいました。

日本文化会館の近くにありその周辺をよく散歩しました。
今日は偶々、日本文化会館に行く用事があったので周辺の池や公園を散歩しました。





文化会館脇の八重桜が綺麗でした。


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