気がつけばふるさと離れて34年

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悲しかったこと

2014-11-28 16:10:16 | 日記


先日句会に行ってきました。

今日は「句会の素敵な仲間」というタイトルでブログをアップしたかったのですが、句会で伺った悲しいお話しを記したいと思います。

句会仲間のMさんのお姑さんが入居している老人ホームの厨房で25年間働いていた日本人女性(YFさん)のことです。

この方が11月中旬、ドイツ人のご主人に窓から突き落とされて亡くなってしまいました。

このご主人は事件発生後、警察に「妻が飛び降り自殺した」と通報してきたのですが、

駆け付けた警官が現場を調べたところ不審な点が多くあり、結局ドイツ人男性は殺人の容疑者として逮捕され取り調べを受けています。

被害者のYFさんは日本人とのお付き合いが全然なかったようで、自分が日本人であることも他の職員にも言っていなかったようです。

句会仲間のMさんも老人ホームの「集いの日」でお目にかかったことはあるそうですが、一緒にお話ししたことはなく韓国の人だと思っていたそうです(ドイツの病院や介護施設では韓国の方が大勢働いています)。

YFさんのご遺体はまだ検死から戻ってきていないのですが、老人ホームではこの間「追悼式」が行われMさんご夫妻が出席されました。YFさんは職員の間でとても慕われていたらしく非番の職員も参列して、長い間家庭内暴力を受けてきたYFさんを助けてあげられなかったことを悔やんでいたそうです。

あまりにも長い間、暴力を受けてきたためドイツ人のご主人と別れようという気力さえ失われてしまったのかもしれません。

「ひとりで随分辛かっただろうなあ」と思うと何ともやりきれない気持ちで一杯です。

唯一の救いはYFさんは2年に一度(ひとりでかご夫妻で一緒かわかりませんが)海外旅行に行っていたのだそうで、昨年もオーストラリアに行ってきたということです。お辛い日々が多かった中で少しでも楽しい時を過ごせたことを願っています。

12月21日(日)に日本人教会のミサでYFさんにお祈りを捧げる時間が持たれると聞きました。

私は旅行に出かけてしまい出席できませんが、この日は海外でご冥福をお祈りしたいと思っています。


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時事ひとりごと - 4 (衆議院選挙)

2014-11-23 15:02:34 | 時事ひとりごと


総領事館から「第47回衆議院選挙」についてメールでお知らせがありました。

国内投票日は12月14日ですが、ドイツの私が住んでいる地域の在外公館選挙は12月3日から7日に実施されます。

1998年に公職選挙法が改正され2000年5月以降の国政選挙に対して日本国外に住む日本国籍者は在外選挙ができるようになりました。

2005年までは比例代表制への投票のみでしたが、2007年からは選挙区への投票もできるようになりました。

現在住んでいる国外の地域に3か月以上住んでいることと、事前に在外選挙人名簿に登録して在外選挙人証を取得していることが前提条件です。

投票の際にはパスポートと在外選挙人証の提示が求められ、投票する度に在外選挙人証の裏に投票記録が記されます。

記入欄は7回分で一杯になります。

最初の在外投票は2001年7月の第19回参議院議員選挙でした。

そして2012年12月の第46回衆議院選挙で記入欄が一杯になったので、昨年2013年7月の第23回参院選挙の時は2通目の在外選挙人証を発行してもらいました。

今回は在外選挙制度が発足してから9回目の投票ということになります。

それにしてもこの14年間で9回の国政選挙って多くないですか?

確かにドイツでは連邦議会(Bundestag)の議員のみ選挙で選出され、州政府の構成員により構成される連邦参議院(Bundesrat)の議員は選挙によって選出されるのではないので、衆参両院の議員を選出する日本より国政選挙の回数は少ないというのはわかりますが、やはり今回のような「突発的な解散総選挙」がないというのがドイツで国政選挙が少ない理由のような気がします。

ドイツ連邦議会の最近の解散は2005年でした。
連邦議会の解散は首相信任案が議会において過半数の承認を得ることができなかった時に、首相が大統領に対し、議会の解散を申し入れ、これに基づいて大統領が21日以内に議会解散を決定することができると憲法にあたる基本法68条に定められています。議会解散のハードルはかなり高いのです。

今回の衆院選の選挙費用は700億円とも報じられています。
これまで私が投票した8回分の選挙費用と合わせると選挙費用の総額はとても膨大なものなることでしょう。
日本の累積債務は一千兆円で主要先進国で最大ということですが、このような選挙費用を他に利用することはできないのかなどと思ってしまいます。祖国が財政破綻しないことを願うばかりです。

日本国籍を持つ者としてささやかながら国政参加への義務を果たすべく今回も投票しようとは思いますが、
どの政党に票を入れるべきかまだ全然見当がつきません。
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鉄板焼き & 婚約指輪

2014-11-18 15:21:42 | グルメ

ブログのタイトルをつける際に考慮に入れるのは後に読み返す時のヒントになることです。

私のブログは「公開日記」というより自分のこれまでの足跡をたどる記録みたいなものです。

だからいつかまた読み返してみたいし、その時少し嬉しくなるような「ちょっとイイ話」を心掛けています。

前置きが長くなりました。

先日、夫の友人で9月に突然亡くなられた方の奥様とご一緒に「鉄板焼き」のお店に行きました。

私たちが和食を食べに行くときは主にお寿司屋さんになりますが、今回は「鉄板焼き」にして正解でした。

亡くなられた方の思い出が募って3人の口数が少なくなってしまった時に「鉄板焼き」を静かに眺めているだけで慰められたからです。



亡くなられた方は夫の大学院時代の友人でした。
ラボの席が隣合わせだったことと同じ教授の下で博士論文を作成したことから仲良くなったようです。
それほど親しいお付き合いをしていたわけではなく年に2度お互いの家でお夕食を一緒にする程度でした。

巷にありふれた話なのに、ある人が話すと何かとてもほのぼのとして心地よい気もちになるって経験はありませんか?
亡くなった夫の友人がまさにそういう人で私は彼の話を聞くのがいつも楽しみでした。

さていよいよタイトルの「婚約指輪」の話です。
未亡人になってしまった奥様は同じ大学の薬学部の学生でした。
「彼女のいつも清潔な白衣に魅かれた」ということですが、知り合った頃、彼女はすでに別の人と婚約しており、エンゲージリングをみては意気消沈していたそうです。
そんな彼の様子を見ていた友人のひとり(我が夫ではありません)がある日、偶然に彼女の指から婚約指輪がなくなっているのを発見、急いで下宿先を訪れ、開口一番「婚約指輪が消えたゾ!!」と伝えたという話は有名で大学院時代の友人が集まる度に話題になっていました。

今回もそんな話が出たところでデザートの「アイス・フランベ」の登場です。


ちょっぴり溶けたアイスクリームをクレープに包んで上からホットソースをかけます。


冷たいアイスクリームにフルーツのホットソースをかけるデザートは人気があり、ラズベリーのホットソースをかけるアイスクリームは何故か「ホット・ラブ」と呼ばれています。
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(ドイツの)お宝鑑定団 & アルフレッド・キュービン

2014-11-12 16:36:28 | 日記
                       

まだ日本で放映されているかどうかわかりませんが、以前、日本に一時帰国する度に「お宝鑑定団」という古美術の鑑定をする番組を楽しく視聴していました。

ドイツでも似たような番組があって、毎週土曜日の夜7時45分から30分放映されます。

日本のように視聴者が参加してスタジオで収録されるのではなく南ドイツ放送の番組なので南ドイツにある宮殿や教会、修道院のホールで開催されます。もちろん生放送ではなく実際に鑑定されてから数か月経って放映されるようです。

屋根裏を整理していた時に見つけた物とか、親戚の誰それが近所の貴族を世話していた時にお礼にもらった品とか、単に「蚤の市」で購入したものとか色々ですが、美術の知識がほぼ皆無の私たちの楽しみは鑑定家が話す美術史とか評価額の前に自分たちの評価額を査定して鑑定家の査定と比較することです。

最近は評価額が鑑定家の額と近似していて得意になっていましたが、先週のキュービンの作品だけは全然予想がつきませんでした。



だいたいアルフレッド・キュービンという画家の存在自体知りませんでした。
評価額を聞くまでは「こんな絵を購入するなんてサカダチしても思いつかない」とか言っていたのですが、何と

8万から9万ユーロ、日本円にすると1千万円以上ではないですか!!

お値段の高さを聞いただけで「結構不思議な魅力がある」なんて思う私はやっぱり物欲主義の権化かもしれません。

アルフレッド・キュービンのことを綴ったブロガーの記述も知的で素敵でした。
「スピリチャルでアートな日々、時々読書 NY編」2008年11月20日

そうかー、「芸術は抑圧を昇華することによって生まれる」とフロイト先生はおっしゃっていたのか。

昔、精神分析に興味を抱いた時期があって森田療法とかフロイト理論とか本をかじったことがあったけれど記憶の片隅にもありませんでした。
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時事ひとりごと - 3(ベルリンの壁崩壊)

2014-11-11 15:14:06 | 時事ひとりごと


25周年ということもあり、「ベルリンの壁崩壊」の式典はかなり大規模な祭典になりました。

私の夫は元々東独マグデブルク市の近郊の町メッケルンの出身で親戚も東独に居たので、結婚後、私も夫と共に東西ドイツの分断の頃から当時の東ドイツを訪れていました。だから「壁崩壊」のニュースは本当に嬉しかったです。夫はキッチンのドアの陰で泣いていました。

先週の金曜日、連邦議会の「壁崩壊記念議会」での各党代表の言葉にもありましたが、確かに当時の社会主義国「東ドイツ」の制度全てが否定されるものではなかったと思います。それは例えば「全ての児童へ幼稚園が提供」されていたこととか、「失業率ゼロ」だとか「社会保障制度」などが挙げられると思います。

ただ「言論の自由」が欠如していたこと、これは何物にも代えがたいものだったと思います。

知り合いに「ベルリンに壁が建設されるらしい」という噂を聞いてご夫婦でドレスデンから西ドイツに移住してきた方がいます。奥様とこの間、森の散歩でご一緒したのですが、ドレスデンの学校の同級生が市電の中で乗客に「自由な選挙を!」という小さいメモを配っただけで何と10年の刑務所行となったそうです。

その当時のことを考えるとやはりブランデンブルク門前での祭典は感動的でしたね。

特に当時の壁があったところに建てられた7千本の光る風船のインスタレーションが話題になっていました。


あの構造はどうなっているのだろうなあとネットで色々調べましたが、ヘリウムを充填した風船ということと台座のところに「ライトリング(LEDか何かでしょうか?)」が設置されているということ以外にはわかりませんでした。
もしかすると技術的なことはすでに特許を取得しているのかもしれません。他のイベントでも結構利用できそうですものね。

次の日は大統領官邸でこの間のブラジルのワールドカップで優勝したチームへのメダルの授与式が行われました。
夜には「Die Mannschaft(ザ・チーム) 優勝までの道」というワールドカップの記録映画が公開されました。

祖国への「愛国心」ってこのように培われていくのかもしれないと思ったこの数日の出来事でした。

「東京へのオリンピック招致」以来、あまり明るい話題が聞かれない日本にも何か「愛国心」をもりたてるような話がないかなあと思ったことでした。
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