気がつけばふるさと離れて34年

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藤沢周平著 「漆の実のみのる国」

2017-01-31 16:38:03 | 読書


上下巻あるこの本もiBooksにダウンロードしてタイ旅行中に読もうと思っていたのですが、
結局始めの数ページを開いただけでした。
まだ完読していないのですが、米国の新大統領関連のことも含めて少し感想を記します。

この本に興味を持ったのは磯田道史著「無私の日本人」を読んでからです。
映画「殿、利息でござる」の原作となった本です。
昨年の一時帰国時に話題になっていたので、日本で文庫本を購入してきました。


貧しい宿場町の行く末を案じる商人の姿が描写されています。
特に「無私」ということに感銘を受けました。

その後、関川夏央さんがこの「漆の実のみのる国」を紹介した文章の中でも「無私」という言葉を使っていました。

『貧窮のどん底にあえぐ米沢藩。鷹山は自ら一汁一菜をもちい、藩政改革に心血を注ぐ。無私に殉じた人々の類なくうつくしい物語』

この本で描写されている米沢藩の名君、上杉鷹山に関しては駐日アメリカ大使のキャロラインさんが
お父様のケネディ大統領が尊敬されていた人物ということを語っておられたと最近になって知り、驚きました。

1961年、43歳で第35代大統領になったケネディ氏に対して就任後に日本のジャーナリストが「日本で最も尊敬する政治家は誰ですか」と尋ねたら「上杉鷹山」と答えたというのです。

日本国民だってあまり知らないこの江戸時代の名君のことをケネディ大統領はどこでお知りになったのかしらと、これは私の個人的な推論ですが、もしかすると

内村鑑三著「代表的日本人」(1908年)をお読みになったのではないでしょうか。
この本には西郷隆盛、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮と共に上杉鷹山のことも紹介されています。


しかもこの本は新渡戸稲造著「武士道」(1899年)、岡倉天心著「茶の本」(1906年)と同じく
原本は英語で記載されているのです。

それにしても新大統領の就任演説があまりにも酷かったので、ケネディ大統領の名演説が思い出されることです。特に以下の文章が有名ですね。

「国があなたのために何をしてくれるのかではなくて、あなたが国のために何ができるか考えようではありませんか」
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そろそろ活動開始

2017-01-27 10:43:28 | 日記
相変わらず厳寒の日々が続いています。
今朝は零下3度でした。
梢の鳩も寒そうです。


外出予定もあり「引きこもり」の生活もそろそろ終わりにしないといけなくなりました。
先日はあるだけの防寒着を着込んで出かけました。

外出先の近くにある凍った池で水鳥が日光浴をしていました。
ツルツルの「氷面鏡」( 先日の句会で句会仲間が使用した美しい季語を早速拝借)で
水鳥も歩行中にちょっと滑っているみたいで可笑しかったです。




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新田次郎 / 藤原正彦 著 「孤愁 サウダーデ」

2017-01-19 18:20:03 | 読書
タイ旅行中に本を何冊か読みましたが、完読まで一番時間を要した本です。
何しろ1800ページもあるのです。



この本は新田次郎の生誕100年にあたる2012年に発行されました。
もともと1979年8月から新田次郎が毎日新聞に連載を始めたのですが、連載中に急逝したため、残りを息子の藤原正彦が書き足し、父の死後30年してようやく発行に漕ぎ着けたということです。

前半6割程が新田次郎著で後半4割が息子の藤原正彦が父の残した資料を元にして書き足し完成させました。

内容は「もう一人の小泉八雲」といわれる海外への日本紹介者、ポルトガル人のモラエスの生涯です。

モラエスは日本、特に日本女性を絶賛しています。

明治の頃、神戸のポルトガル領事だったモラエスは当時、やはり神戸在住だった英国人やドイツ人から
日本人と欧州人を比較して特にどんな所に惹かれているかと問われた時に以下の点を挙げています。
1) 清潔 (入浴の習慣 )
2) 勤勉
3) 宗教への寛容さ

結局モラエスは四国の鳴門で晩年を迎え、早逝した愛妻およねの故郷で彼女の墓守をするように亡くなります。

表題のサウダーデとはポルトガル語でノスタルジー、メランコリー、喜びの中に含まれた哀しみなど色々な意味があり、ポルトガル人に聞いてもそれぞれ違う答えが返ってくる言葉なのだそうです。

モラエスには故郷へ帰るに充分過ぎる程の財産があったにもかかわらず、ポルトガルに戻ろうとはしませんでした。

「モラエスは故郷へのいとおしさ、懐かしさを込めて日本を愛していたようだ。故郷へ帰らないことによって、サウダーデを強調したかのようにも思える」と生前、新田次郎は述べていたということです。

私自身はドイツをそれ程愛することはないし、一時帰国を毎年楽しみにしています。
ただ昔の楽しかった頃の日本の良さが失われつつあるように感じるのは仕方ないのでしょうが、残念に思います。

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タイ旅行記 - 6 ( カオラック & 津波 )

2017-01-10 11:08:43 | 旅行
タイ旅行の最後の滞在地、バンコックから南に700km程の所にある海岸沿いの町カオラックに来ています。

ここは2004年のスマトラ島沖地震の津波から見事に復興したリゾート地として知られています。
当時カオラックの津波による被害はタイ国内最大と言われ犠牲者は4000人以上に及びました。



津波で陸上に運ばれた警備艇は現在ツナミ・メモリアルとして残されています。


普段は穏やかなビーチも自然の脅威にさらされると荒れ狂う海に変わってしまうのですね。
海の神様への祈りの飾りが木にかかっていました。



余談ですがホテルまでの帰りのタクシーのドライバー、「逃げ恥」の星野源さんにちょっと似ていませんか?( ◠‿◠ )


最後は部屋の天井に張り付いているヤモリ(家守)君です。しっかり家を守ってネ。
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タイ旅行記 - 5 ( 新年のご挨拶)

2017-01-08 12:30:00 | 旅行
書道の先生からいただいたお年賀メールの酉の絵を拝借して遅ればせながら新年のご挨拶です。
今年も宜しくお願いします。


ピピ島を離れてカオラックに滞在中です。

島を離れる前に海岸沿いを散歩していたらシージプシーの墓地がありました。
小さな祠に祀られているのはご先祖さまでしょうか。




歩いて40分でようやく一番近い隣のホテルにたどり着きます。
ホテルの浜辺にも祭壇がありました。
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