今回のスペイン最後の観光は、やはり世界遺産に登録されているセゴビアです。水路橋とディズニーの「白雪姫」の城のモデルになったアルカサール(王宮)で有名です。
セゴビアには1000年前に建設され、1906年まで使用されていた石造りの水路橋があります。人が生きるのに必須の水は街の命です。水路橋の無かったアビラが発展できなかったのは、水の制約があったのかもしれません。写真の個所で水路橋の高さは6~7階建てビルに匹敵しそうなので、20m位です。最高個所では30mに達するとのことです。
日本では石造構造物は一般的ではありません。国会議事堂は石造のようですが、現在では石造は地震に対する強度が小さいという理由で、建築許可そのものが得られないかもしれません。しかしセゴビアでは2000年もの長期にわたり利用され続け、石造構造物の強度を実証しています。石造構造物は耐久性がないというのは、何かの誤解かもしれません。
石積み構造では、力学的に常に圧縮応力しかかかりません。地震にも、部材がばらばらですので、固定振動数に対する共振がありません。揺れに対しても、ばらばらな部材が柔軟に力を分散し、全体的な安定を保っているのでしょう。それが2000年を経てもなお安定を保っている水路橋の秘密かもしれません。
それに対して、現代の建築部材の代表格の鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートという、全く性格の正反対な材料の複合部材が巨大な構造を作ります。それに力が加わると、部分的に大きな引張り・圧縮応力が繰り返し生じるので、劣化しやすいのです。
セゴビアのアルカサール(王城)は、先述の通り「白雪姫」の城のモデルになったと言われています。居城というよりは外敵防御用の城郭として建造されたようです。そのため内部は装飾も地味で質素です。打って変わり、丘に聳え立つ外観は、我々が思い浮かべるヨーロッパの古城そのもののロマンチックな雰囲気を漂わせています。
アルカサ-ルの窓から見下ろすと、表土の薄い痩せた農地が広がっていました。写真の中央右寄りに古い教会のような建物が孤立状態で建っています。これまで見てきた教会は集落の中心に家々に囲まれて建っていたのですが。ここでは何かの事情で集落が廃棄され、周囲の建物は取り壊され、それらの石材は高台に見える新しい集落の建設に使われたのかもしれません。取り壊すのは畏れ多いと、教会だけが残されたのでしょうか。
これをもってスペインの旅日記は完結とします。
「定年後 妻孝行の 旅果たす」
セゴビアには1000年前に建設され、1906年まで使用されていた石造りの水路橋があります。人が生きるのに必須の水は街の命です。水路橋の無かったアビラが発展できなかったのは、水の制約があったのかもしれません。写真の個所で水路橋の高さは6~7階建てビルに匹敵しそうなので、20m位です。最高個所では30mに達するとのことです。
日本では石造構造物は一般的ではありません。国会議事堂は石造のようですが、現在では石造は地震に対する強度が小さいという理由で、建築許可そのものが得られないかもしれません。しかしセゴビアでは2000年もの長期にわたり利用され続け、石造構造物の強度を実証しています。石造構造物は耐久性がないというのは、何かの誤解かもしれません。
石積み構造では、力学的に常に圧縮応力しかかかりません。地震にも、部材がばらばらですので、固定振動数に対する共振がありません。揺れに対しても、ばらばらな部材が柔軟に力を分散し、全体的な安定を保っているのでしょう。それが2000年を経てもなお安定を保っている水路橋の秘密かもしれません。
それに対して、現代の建築部材の代表格の鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートという、全く性格の正反対な材料の複合部材が巨大な構造を作ります。それに力が加わると、部分的に大きな引張り・圧縮応力が繰り返し生じるので、劣化しやすいのです。
セゴビアのアルカサール(王城)は、先述の通り「白雪姫」の城のモデルになったと言われています。居城というよりは外敵防御用の城郭として建造されたようです。そのため内部は装飾も地味で質素です。打って変わり、丘に聳え立つ外観は、我々が思い浮かべるヨーロッパの古城そのもののロマンチックな雰囲気を漂わせています。
アルカサ-ルの窓から見下ろすと、表土の薄い痩せた農地が広がっていました。写真の中央右寄りに古い教会のような建物が孤立状態で建っています。これまで見てきた教会は集落の中心に家々に囲まれて建っていたのですが。ここでは何かの事情で集落が廃棄され、周囲の建物は取り壊され、それらの石材は高台に見える新しい集落の建設に使われたのかもしれません。取り壊すのは畏れ多いと、教会だけが残されたのでしょうか。
これをもってスペインの旅日記は完結とします。
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