鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

野沢、サンパウロについて語る

2013年08月05日 | Weblog
[鹿島]スルガ銀行CS特集:「カシマでやるからには、絶対に勝たなければいけない」──MF 35 野沢 拓也
 8月7日に開催される「スルガ銀行チャンピオンシップ2013 IBARAKI」に向けて、野沢拓也が意気込みと、対戦相手となるサンパウロFについて語った──。

強かった鹿島を思い出した
「ブラジルはサッカーの国だし、自分は一度経験した国でもあります(1999年にCFZド・リオへの短期留学を経験している)。ましてやサンパウロFCという有名なチームとの対戦ということで楽しみです。すごく良い経験になると思います。コンフェデ杯のブラジル代表の試合はすごかった。日本代表と戦ったときの試合を見て、鹿島が強かったときのことを思い出しました。ブラジルには確かに個の能力で打開できるメンバーがそろっていましたけれど、何がすごいのかと言えば、そういうチームでもみんながハードワークしているし、走っているし、戦っている。ただ単に技術だけでやっているサッカーがすべてではないと痛感しましたし、そういうところで勝てていたのが鹿島だったと思い出させてもらいました。来日メンバーに、ルイス・ファビアーノやルシオが含まれていない(※)のは残念です。でも、知っている選手であれば『あ!』と思うかもしれないですけど、あまりブラジルの選手は詳しくないので、そこは気にせずできると思う。同じグランドに立てば何が起きるか分からないし、臆する必要はないと思います」
※来日メンバー情報はサンパウロFC公式HP発表によるもの

勝つことが自分たちの使命
「とはいえ、相手がどういうサッカーをしてこようと、鹿島には関係ない。勝つことが自分たちの使命ですし、タイトルをまた一つ手にできるチャンスでもあります。お互いチャンピオンになって戦う試合ですが、僕らはサポーターの力を感じられるホーム側でもあります。カシマスタジアムでやるからには絶対に勝たなければいけないですし、戦わなければならないと思います。日本のサッカーは日々進歩していますし、強い相手とやることで自分たちがどれくらいできるのかを証明できる。勝てばさらに自信につながるのでなんとか勝ちたいですね。いまは(リーグ戦で)なかなか勝ててないですけど、内容は悪くない。中断期間で見直して、良いスタートを切りたいと思っています」(7月27日収録)


野沢拓也の注目人物──パウロ・アウトゥオリ監督

auto1956年8月25日生まれ(56歳)。ブラジル、リオデジャネイロ出身。現役時代は国内リーグでプレーし、86年の引退後はブラジルとポルトガルで指導者経験を積む。97年にクルゼイロ(ブラジル)でコパ・リベルタドーレスを獲得。05年にはサンパウロFC(ブラジル)でコパ・リベルタドーレスとクラブW杯を制した。翌年の06年から1年間鹿島の監督を務めたが、タイトル獲得はならなかった。その後、クロゼイロやカタール代表監督を経て、今年の7月上旬、サンパウロFCに電撃復帰。

成長したところを見せたい
「監督のパウロ(・アウトゥオリ)は思い切った選手起用をするところなどは変わってないですね。パウロが鹿島を率いた06年も、高卒ルーキーだった(内田)篤人をすぐにスタメンで使ったり、そういう考え方はどちらかというとヨーロッパ的な考え方なのかもしれない。練習内容もそうでしたし。自分も(小笠原)満男くんがイタリアに移籍するということで、彼の背番号である8番を託されて、試合にもあれくらいから出られるようになったので、すごく印象的な監督です。チームのスタイルとしては攻撃的でした。練習からコンパクトにやることが徹底され、大きなコートよりは小さいコートでパスゲームをして、つねにボールと人が動いて休む暇を与えない練習が多かったですね。初めてハットトリックを決めたのも彼のときでしたし、成長したところを見せたいですね。対戦が楽しみです」


スルガ銀行チャンピオンシップ2013 IBARAKI
Jリーグヤマザキナビスコカップ/コパ・スダメリカーナ 王者決定戦

鹿島アントラーズ
(日本/2012Jリーグヤマザキナビスコカップ優勝)
vs
サンパウロFC
(ブラジル/コパ・ブリヂストン・スダメリカーナ2012優勝)

2013年8月7日(水)19:00K.O(予)
茨城/県立カシマサッカースタジアム
フジテレビONE(生中継)/BSフジ 23:30-(録画)

チケット購入方法はこちら↓
http://www.j-league.or.jp/surugacs/2013/ticket.html

(BLOGOLA編集部)


サンパウロとの対戦について語る野沢である。
この強豪に対して臆する必要はないと言い切る。
頼もしい発言である。
ホームでの開催であり、ディフェンディング・チャンピオンである鹿島がどれだけの力を魅せられるのかは野沢にかかっておる。
その野沢をレギュラーに固定したのは、サンパウロを率いるアウトゥオリ監督であった。
満男のイタリア移籍を機に、
野沢を小笠原のところで使うとすでに私は選手全員の前の発言している
と公言し、野沢もその起用に応えたことを記憶しておる。
その恩をプレイにて返すのだ。
我らとともに成長してきた野沢拓哉の素晴らしいプレイにて勝利を掴みたい。
楽しみな一戦である。

スルガ銀行チャンピオンシップ、監督対決に注目

2013年08月05日 | Weblog
8月7日、王国の意地を懸けたサンパウロと、Jの盟主である鹿島が激突!

文●田中 滋 写真●兼子愼一郎、LatinContent/Getty Images

 日本に居ながらにして南米の強豪チームと対戦できるスルガ銀行チャンピオンシップは、Jリーグの選手にとっては貴重な経験が出来る場だ。しかも、今年の来日チームはサンパウロFC。そのルーツをブラジルに持つ鹿島アントラーズにとって、ジーコがいたフラメンゴほどではないが、関わることが多いビッグクラブだ。なにより両チームの監督同士が因縁を持つ。現在鹿島を率いているトニーニョ・セレーゾが現役時代に活躍したのがサンパウロであり、そのサンパウロを現在率いているのは、06年に鹿島の監督を務めていたパウロ・アウトゥオリなのだ。

 パウロ・アウトゥオリは、当時高卒ルーキーだった内田篤人を開幕戦から大抜擢し、彼の飛躍を後押しした指揮官として知られる。そして、彼の教えを受けた選手もまだまだ多い。いまの主力で言えば曽ヶ端準、岩政大樹、青木剛、野沢拓也らが、その薫陶を受けた。

 そのとき、まだ6年目と若かった青木は、「厳しい感じで、身振り手振りでアクションを起こす監督でした」と振り返る。まだ、自分のプレーに自信がもてなかったこともあり、プレーの切れ間にベンチを見てしまうと、激高している監督の姿が目に入り、さらに萎縮してしまったそうだ。

 その厳格さを買われてか、全国選手権で18位(7月28日現在)と低迷する名門サンパウロを復活させるべく、シーズン途中に白羽の矢が立った。若手を大抜擢する以外にも、誰も予想しない方法でチームを立て直してくるかもしれない。攻撃的なサッカーを好む監督なだけに、その手腕と戦術には注目だ。

 迎え撃つ鹿島も、現在、チームの質を高める作業の真っ最中だ。センターバックに足下の技術に優れた山村和也を据え、高い位置でバックラインを保ちながらビルドアップすることで全体をコンパクトに保とうと試行錯誤しているところだ。ラインを高くするとボールの失い方が悪いと、どうしてもCBが1対1を強いられることとなり、堅守を誇ってきた鹿島にしては珍しく失点の多いシーズンとなっている。しかし、セレーゾ監督は、ビルドアップの精度を高める作業を日々の練習でも強調し、小笠原や柴崎には「ひとつ前の位置で仕事をしてくれ」と注文を付けている。確かに、彼らの特長が最大限に発揮されるのは攻撃の場面、それもゴールの端緒となるパスだ。ゴールに近ければ近いほど回数は増えるため、彼らがどの位置でプレーしているかが鹿島の攻撃のバロメーターとなるだろう。

 大会に先駆け、セレーゾ監督は次のように述べた。

「サンパウロFCにはガンソがいますけど、うちには柴崎がいますし、あちらにはファビアーノがいますが、うちには大迫がいます」

 残念ながらファビアーノは来日しないが、両チームに花のある選手が揃った。互いに勝つ術を知り尽くした両チームなだけに、駆け引きがピッチのあちこちで見られることだろう。


田中滋氏によるスルガ銀行チャンピオンシップの紹介である。
2006年に鹿島を率いていたパウロ・アウトゥオリ監督のエピソードは嬉しい。
7年の月日が経ち、忘れておる者や2007年以降の新規サポーターには彼を知らぬ者も多かろう。
青木が萎縮してしまったという鬼軍曹ぶりが伝えられておる。
その青木をCBに固定したのはアウトゥオリ監督であった。
岩政とコンビを組み、鉄壁を誇ったものである。
また、前線はアレックス・ミネイロと田代。
この二人のコンビネーションも素晴らしかったことをよく覚えておる。
鹿島に於いてもこのように大抜擢を好んだ指揮官だけにサンパウロでも奇策を用いてくるやも知れぬ。
ここは、老獪なトニーニョ・セレーゾ監督の手腕の見せ所と言えよう。
大宮戦ではジュニーニョと野沢、中田コを温存し、今日の練習も非公開となっておる。
どのような秘策でこの南米の強豪に対向するのか見ものである。
楽しみにしてスタジアムへ向かいたい。