山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

猫目ACT-01

2012-01-16 02:42:45 | 阿部定2012
夢桟敷は「猫目ACT-01」のEVENTに参加する。
この「猫目ACT」とは、演劇とダンス、ROCK、写真の展示など行うEVENTになる。
夢桟敷のメンバー(KO-TA、SAKI、KUDOSHIN)3名とダンサー2名が中心となり新たに「猫目おろち」(演劇ユニット)を結成して企画を進めてきた。
会場は昨年から夢桟敷公演「ねじ式」「KAGUYA」更に「アートの日、パフォーマンス」でお世話になった河原町。この時より、この河原町の「劇場化計画」を企んでいた。
私としては今年の秋に予定している「演劇エクスプレス・熊本野外演劇フェスティバル」の前哨・プレ企画だと位置付けている。
これは一発で終わる打ち上げ花火のようなお祭りではないと考える。
町との繋がり、町に生きる人との繋がり、表現者たちとの繋がり、人々が集まり広がり、演劇などを表現する、作る<場>を想定している。
河原町にはその下敷きがあると思っていたのだった。先延ばしになっている拠点劇場の構想もある。タイミングを図っている。
資金面(事業計画)、人材(スタッフ)の成長、世の流れと合致するタイミング。待っているだけでは動かない。だから、流れを作るこのEVENTの意味がある。


(c)宣伝美術◎肥後丸.

夢桟敷の出し物は「阿部定事件」を題材にした問題作に取り組んでいる。
EVENTのアピールと劇団の話題性は参加する者として送り出すことが大切。
当面、劇作りと宣伝・集客に集中する。・・・「猫目」との共同作業に入った。



EVENTを企画する場合、何か大義名分のようなものが必要になってきます。ところが実際に蓋を開けてみると空回りすることも多々あります。
行政イベントの場合、文化事業は付けられた予算の消化で一見、これは無駄なことではないかと思われることもあります。(行政に対する偏見だろうか。)
私もその片棒を担いだこともあり、本当に自分たちのやりたいことをやっているのか、本当に皆さまに喜ばれることなのか、疑問に思うような反省もありました。(行政に対する偏見だろうか。)

開催される会場(熊本市河原町問屋街)は江戸時代からの商業の町で、今、シャッター街と化しています。(これは事実に誤解が生じる。シャッターが開いているところは活気があります。)
熊本市は古い建物の取り壊しや区画整理の構想を打ち出しており、高層マンションや大型商業ビルの誘致を進めています。
河原町文化開発研究所は古き良き町の保全やアートでの町づくりに十数年前から運動に取り組んできました。

文化遺産の継承や町おこしの活動は全国各地でも見られるようになっています。その主な力が民間の経済界だけでなく、芸術や文化の活動と結び付き、地方都市の個性を見直そう、作り出そうとしています。
日本中がミニ東京化していく中で、地方の町や村の解体、空洞化も進んできました。

昨年の災害や原発事故を機会に人の絆、町の復興などの機運が高まっています。
若い劇団員の中にもその気持ちが芽生えており、就職が決まらず不安定な生活の中で立ち上がろうと本気になっています。
この町で個人事業を起こす、今やっていることをこの町で生かす。大きな組織でなくても、個人同士が結びつき、町を作り出していく。
新たな文化の力で古い街並みを復活させることも、今回のEVENTの目標であります。

大きなことを言って笑われることも私のやり方。
最近、耳を傾けてくれる人も増えていることは事実です。
独りよがりでは終わらず、集団よがり、町中で「うふん、うふん。」のよがり声が大きく響き合えるようになることを企んでいるEVENTにします。