山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

働く身体

2012-01-04 23:45:47 | 阿部定2012
仕事始め。・・・私は自由業である。自分で決めて行動する。お天道様から見放されることもあるが、お月様から笑って見守られていればそれで良し。少数派は承知の上。

三が日を終え、中断していた台本書きに入った。7日(土)には劇団員たちに読ませる。締め切りは迫っている。朝から台本の修正に入った。自分で面白いと思うことが他者に通用するかどうか。他者は何を面白くて感動するのか日頃から興味を持つようにもなった。
劇は一方通行ではない。だから成立する。万人に通用するとは思わないが、同じような感性の持ち主との出会いが劇場にはある。石を投げられたこともある?そんな関係も生み出すのが劇場。
大ざっぱに人間、権力には反抗したくなるもの。歴史の常だと思っている。劇で仕掛けることは娯楽である。反抗は笑い飛ばす力を生み出す。

何故、阿部定に取り組んだか。・・・ここには時を超えた「愛の地獄」があるからだ。今日と時代背景が重なって見える。過去に学び、人間にある狂気は「暴力とエロス」が同居する。正気の沙汰ではないことが人間らしさを浮き彫りにした事件だった。
劇にするとどうだろう。暗い昭和が喜劇になって浮かび上がる。お笑いは不幸な時代に盛り上がる。今もその時。ナンセンスが人々に渇望される時だ。
希望が持てない時代に一筋の光を!国民から喝采を受けた殺人事件だった。人を殺しておいて喝采されるとは・・・軍国時代にエロスの光は鋭い刃にも見える。

役者として書いている。役者として働く身体を作ろう。まず色気だ。この一点に焦点を絞る。