ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

番外編・・・ドイツ語こぼれ話

2021-06-13 15:10:43 | ドイツ語
Unzeitgemäß(ウンツァイトゲメース)= (形容詞)反時代的な

昔、中央公論社の「世界の名著 ニーチェ」の付録に、三島由紀夫と手塚富雄の対談が載っていた。
この手塚富雄という人は、この本の中で「ツアラツストラはかく語りき」を翻訳しているドイツ文学者です。念のため。
そこで三島がこのドイツ語を(カタカナで)引用していて、高校生だった筆者はその異国的な響きに新鮮な驚きを覚えた。エキゾチズムに魅せられたと言ってもいい。
それがドイツ語に惹かれたきっかけなのかどうかは分からない。
のちにドイツ語を勉強するようになり、この言葉と出会った時は、ああ、これがあの時のアレかぁ、と懐かしさがこみ上げてきて、ちょっと感動した。
同調圧力の強まる昨今の日本で、時々この言葉を思い出し、感慨にふけっている・・・。

エキゾチックと言えば、「アンネの日記」を読んだ時は、「ミープ」とか「コープハイスさん」とかいうオランダ人の名前が珍しくて強く印象に残った。
これらはやはり、ブラームスのように息の長い旋律を持つ西洋音楽の響きを思わせる。

オランダ語と言えば、三谷幸喜のドラマ「風雲児たち」(2018年)で、幕末の頃、医学書「ターヘル・アナトミア」を翻訳しようと苦心惨憺する杉田玄白らが
描かれたが、そこで出て来る原文のオランダ語が(地理的にドイツに近いので当然だが)ドイツ語に非常に似ているのが面白かった。
このドラマでは、片岡愛之助と新納慎也が共演し、他にも三谷作品の常連の役者たちが大勢出ていて楽しい。
 
コメント
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