10月22日シアタークリエで、ロベール・トマ作「一人二役」をみた(上演台本、演出:福島三郎)。
1960年代、パリ郊外にある豪邸。天涯孤独だが莫大な財産を相続したフランソワーズ(大地真央)は、リシャール(益岡徹)という
魅力的な男と結婚したが、まもなく彼が財産目当てのとんでもない男であることが判明!フランソワーズは疲れ果て、離婚を考え始めていた。
そんなある日、家政婦のルイーズ(森公美子)の恋人がリシャールの代わりに投獄された弟ミシェル(益岡徹の二役)だと分かる。しかも彼は
兄リシャールと瓜二つ。フランソワーズは夫の留守中に、弁護士サルトーニ(山崎一)の目の前で弟ミシェルに兄リシャールを演じさせ、離婚
の手続きを済ませてしまおうと企む。
ところがミシェルはリシャールと正反対の性格で、臆病者でヘマばかり。さらに、離婚調停の最中に何とリシャールが予定を早めて帰ってきて
しまう!果たしてフランソワーズが仕組んだ逆転劇は成功するのか?
この芝居は2010年にル・テアトル銀座で見たことがある(上演台本、演出:G2、主演:中越典子)。
ヒロイン役の大地真央が登場すると拍手が・・・。
家政婦ルイーズ役の森公美子と大地は、話に合わせてレコードをかける。すると照明も変わったりする。
大地は相変わらず面白い。少々大げさでわざとらしいが、すべてのセリフが明瞭で、すべての動作が計算されていて的確で心地よい。
森の張りのある声が楽しい。
ラストの大団円で、ヒロインが正体を明かす時、照明が劇的に青く変わるのが効果的。
最後に大地が、歌いながら金髪の長いかつらをさっとはずして暖炉に投げ捨てるさまがかっこいいが、歌は音程が低めでなくもがな。
弁護士役の山崎一は、井上ひさしの芝居なので何度か見てきたが、今回が一番よかった。
ルイーズが看護婦に扮して登場すると、東北弁を話して別人ぽく振舞うのもおかしい。
この二人は三役やってたわけだ。
大地真央が夫に愛嬌たっぷりに話しかけ、甘えた声を出す時、たいていの男性はたまらないのではないだろうか。評者は女ながら、吸い込まれ
るような抗いがたい魅力を感じた。天性の能力だろう。こんな女優は滅多にいるものではない。
評者はかつて「ヘッダ・ガブラー」で驚嘆させられて以来、彼女のファンだ。多くの人々が追っかけるのも無理はないと感じる。
1960年代、パリ郊外にある豪邸。天涯孤独だが莫大な財産を相続したフランソワーズ(大地真央)は、リシャール(益岡徹)という
魅力的な男と結婚したが、まもなく彼が財産目当てのとんでもない男であることが判明!フランソワーズは疲れ果て、離婚を考え始めていた。
そんなある日、家政婦のルイーズ(森公美子)の恋人がリシャールの代わりに投獄された弟ミシェル(益岡徹の二役)だと分かる。しかも彼は
兄リシャールと瓜二つ。フランソワーズは夫の留守中に、弁護士サルトーニ(山崎一)の目の前で弟ミシェルに兄リシャールを演じさせ、離婚
の手続きを済ませてしまおうと企む。
ところがミシェルはリシャールと正反対の性格で、臆病者でヘマばかり。さらに、離婚調停の最中に何とリシャールが予定を早めて帰ってきて
しまう!果たしてフランソワーズが仕組んだ逆転劇は成功するのか?
この芝居は2010年にル・テアトル銀座で見たことがある(上演台本、演出:G2、主演:中越典子)。
ヒロイン役の大地真央が登場すると拍手が・・・。
家政婦ルイーズ役の森公美子と大地は、話に合わせてレコードをかける。すると照明も変わったりする。
大地は相変わらず面白い。少々大げさでわざとらしいが、すべてのセリフが明瞭で、すべての動作が計算されていて的確で心地よい。
森の張りのある声が楽しい。
ラストの大団円で、ヒロインが正体を明かす時、照明が劇的に青く変わるのが効果的。
最後に大地が、歌いながら金髪の長いかつらをさっとはずして暖炉に投げ捨てるさまがかっこいいが、歌は音程が低めでなくもがな。
弁護士役の山崎一は、井上ひさしの芝居なので何度か見てきたが、今回が一番よかった。
ルイーズが看護婦に扮して登場すると、東北弁を話して別人ぽく振舞うのもおかしい。
この二人は三役やってたわけだ。
大地真央が夫に愛嬌たっぷりに話しかけ、甘えた声を出す時、たいていの男性はたまらないのではないだろうか。評者は女ながら、吸い込まれ
るような抗いがたい魅力を感じた。天性の能力だろう。こんな女優は滅多にいるものではない。
評者はかつて「ヘッダ・ガブラー」で驚嘆させられて以来、彼女のファンだ。多くの人々が追っかけるのも無理はないと感じる。