ウマさんの気ままな行動日記(その2)

ウォーキング、ハイキング、釣り、ドライブ、100名城巡りなどをレポートします。

鮎の里黒羽 「奥の細道」散策

2016年09月16日 | ウマさんの「健康ウォーキングの会」
2016年9月16日(金)

毎週金曜日、主に地元土浦周辺を歩く「健康ウォーキング同好会」が主催する、
平成28度第18回(2016年第29回)、「奥の細道散策(黒羽)」ウォーキングに参加した。

黒羽は、元禄二年(1689)に江戸を発った俳聖松尾芭蕉は、弟子の曽良とともに
「奥の細道」行脚の途中黒羽の地を訪れ、旅程中最も長い14日間逗留し、知人や史跡を訪ね、
次に向かう「みちのく」の地への準備期間を過ごした、と云われる。

6時35分、三中公民館に常南交通の大型バスが到着
その後、三々五々参加者が集まり、6時50分には三中公民館から乗車する21名全員が揃った。
定刻まで10分あるため、発車までバス内で時間を潰すことに。
あまり早く出発しても、回った先で時間を潰すことになるからである。


天川団地入口⇒土浦市民会館と回り、この日の参加者30名が揃った。
定員44名の大型バスのため、車内は空席が多い。
当初は35名の申込があったが、都合が悪くなったりした人が出て結局30名に落ち着いた。


朝食弁当は、おにぎり2個と鳥唐・卵焼き・ソーセージと以前と変わらない。
常南交通社によれば実は提供元が変わった、そうである。
これからこはの弁当のお世話になるのだ。
(まだ温かくて以前の弁当より良いと好評だった。おにぎりはやや塩辛かったが・・・)


7時57分、常磐道友部SAで最初の休憩を摂り、


北関東道を走り、


東北道へ。


9時16分、上河内SAで2度目の休憩


9時36分、矢板ICで東北道を降りて、


大田原市の国道461号を黒羽へ向かう。


10時26分、スタート地点の大田原市黒羽支所に到着した。
土浦市民会館を出発して約3時間経過していた。
渋滞が全くなかった割には、けっこう時間がかかるものである。


昼食の弁当を配布し、黒羽支所で体調を整えて、


Oさんの号令で準備体操
バスに3時間以上揺られていたので入念に身体をほぐす。
『精一杯背伸びして~っ』


『最後に深呼吸~っ』


10時44分、Oさんを先頭に出発!


後に続く皆さん。


黒羽支所の裏の坂道を黒羽小学校方面へ。


黒羽支所駐車場のど真ん中に常南交通のバスが停まっているが、黒羽支所から指定された場所なのだ。


黒羽小学校の前を通り、


芭蕉の里大宿街道(だいじゅくかいどう)を進む。


大宿街道は、「とちぎの道百選」のひとつで、黒羽小学校から大雄寺(だいおうじ)に至る桜の並木道で、


一昔前の風情が漂う。


黒羽山大雄寺(だいおうじ)の入口
大雄寺は、600年以上の歴史を持つ曹洞宗の禅寺である。


大雄寺の石段を上り、


三門(山門)を潜る。


内側から見た山門、なかなか風情がある。


さらに石段を上り詰めると、


茅葺きの立派な門があった。
総門である。


総門は、本堂正面に建ち、左右に茅葺き屋根付きの廻廊が取り付けられており、
本堂、禅堂に繋がっている。


本堂の屋根も茅葺きで、その大きさに圧倒される。
大雄寺の茅葺き建築物(本堂・鐘楼堂・禅堂・総門・廻廊など7つ)は、
栃木県文化財の指定を受けている、そうだ。
『いやぁ 実に堂々とした造りだねぇ』
『しかし、これだけの萱を集めて葺くのは大変だろうなぁ』


本堂にお参りしていこう。
ご本尊、釈迦如来像を安置している、とのこと。


本堂の廊下には、禅寺の雰囲気が伝わってくる。


本堂に向かって左側には、「おびんずる様」が鎮座している。
「おびんずる様」は、十六羅漢の一人で、お釈迦様のお弟子さまで、神通力を得て多くの人々を救った。
「おびんずる様」を撫で、その手で自分の体を撫でると、病気や怪我が治るといわれている。


境内には、萱葺き屋根の鐘楼堂や、


一切経4,500巻を輪蔵内に納める土蔵造りの経蔵、


水琴窟、ハンカチの木もある。


大雄寺本堂を後にして石段を下る。


山門から大雄寺入口を臨む。


大雄寺から少し進むと蕎麦屋があり、


蕎麦屋の前の道路反対側に「芭蕉の道」があった。
「芭蕉の館」にも通じているそうなので、「芭蕉の道」を進むことにした。
行く春や鳥啼き魚の目は涙
元禄2年3月27日、千住で見送りの人々との別れを詠んだ一句。
「行く春」は流転の世界にあって永遠の別れを暗示する、そうである。


「芭蕉の道」を進む。
ちょっとしたハイキングコースになっている。


「芭蕉の道」は、「芭蕉公園」に通じていた。


「芭蕉の句碑」とあったので、上ってみた。


山も庭も動き入るるや夏座敷
「奥の細道」の旅の途中、黒羽の城代家老に歓待された折の句。
このすてきな夏座敷に惹かれて、山も動いて庭に入って来た感じ、という句。


休憩所を過ぎると、「芭蕉の館」入口があった。


11時53分、黒羽城址三の丸跡に建つ「芭蕉の館」に到着。
芭蕉に関わる資料と、黒羽藩主大関家の資料を常時展示している。
入館料は通常300円だが、20名以上団体割引で200円だ。
内部は撮影禁止となっている。


芭蕉が馬に跨り弟子の曽良を従えている像からは、当時の芭蕉の旅の姿が偲ばれる。


「芭蕉の館」見学後、芭蕉と曾良の像の前で記念撮影


「芭蕉の館」を後にして、黒羽城址へ。


黒羽城址入口


空濠に架かる橋を渡って林の中を進むと、


黒羽城址本丸跡に出た。
黒羽城は、天正四年(1576)に大関高増が築城した。
その規模は、東西約250m、南北約1、500m、面積約37.5haで、北那須最大の規模を持つ城郭である。


本丸跡には何故か能舞台があった。
夏には薪能が行われ、客席は芝生の上というのが、特徴だそうだ。


本丸跡の城址公園は、4月には桜まつり、6月下旬から7月上旬には
6,000株の紫陽花が咲き、紫陽花まつりが開催される、とのこと。


櫓のような建物があったので、行ってみると、見張台(展望台)だった。


櫓の中は狭く、一度に30名全員が上るのはちょっと無理だ。


先に上った人が下りて来るのを待って、順番に上ることになる。


最上階からの眺望
那珂川の河川敷が見える。
晴れていれば、那須・日光連山が一望できる、そうだ。


展望櫓を後にして、土塁の上を進む。


再び「芭蕉の館」方面へ戻り、


「芭蕉の館」の本丸跡口の手前を右に進むと、


林の中の急な階段が続いていた。


『下りで良かったわよね~っ』
『逆だったら大変だよね~っ』


100mほどの高低差を下ると、


那珂川沿いの舗装道路に出た。
目の前に「鮎の里公園」があった。
”芭蕉の里”黒羽は、”鮎の里”でもあるのだ。


「鮎の里公園」に建てられた鮎の碑


「鮎の里公園」を過ぎ、那珂川に架かる高岩大橋を渡る。


那珂川の清流が眼下に流れる。
水量が豊富だ。
『水がきれいだねぇ』


高岩大橋を渡り切り、河川敷へ。


左手丘の上に先ほど上った黒羽城址の櫓が見えた。


前方に那珂川に突き出た形で「高岩」があった。


高岩神社へ向かう。


12時43分、高岩神社に到着


高岩神社に参拝を済ませて、


昼食場所を求めて河原へ。


河原から見た高岩


お腹も空いたことだし、河原の石ころの上で弁当にしよう。


時計は12時50分を過ぎていた。


この日の弁当は何だろう?


いなり・太巻き・きゅうり巻きの寿司弁当だ。
しゃけ・チャーシュー・チーズなどの寿司もあり、ボリュームは満点である。


那珂川には、鮎釣りを楽しむ人の姿が見える。


この光景は、那珂川の風物詩と言えるのかもしれない。


昼食後、ゴールの大田原市黒羽支所を目指した。
明王寺裏の墓地脇を抜け、


黒羽市街地を目指した。


那珂川河川公園を通り、


歩行者専用の「那珂川歩道橋」を潜ったところを右折すると、


黒羽市街地に出た。
国道294号を進み、那珂橋方面へ。


黒羽市街地には店蔵や古い建物などが目に付く。
染物屋「紺屋」


大谷石造りの蔵


立派な塀と薬医門を構えた大きな家


現足利銀行黒羽支店は、黒羽銀行として明治末期に建てられたもので、
国登録有形文化財(建造物)に指定されている。


こちらの蔵造りもかなり古そう・・・


国道294号の那珂橋西交差点を左折し、那珂橋を渡る。
国道294号は、ここから国道461号になる。


河川敷に停まっている車は、大方鮎釣りに来ている人の車だと思われる。


”鮎の里”に相応しい光景である。


黒羽田町付近をスタート地点の大田原市黒羽支所へ向かう。


友釣りのおとり鮎が売られている。
4匹1,000円とあった。


国道461号の田町十字路を左折し、300mほど進み、


14時1分、ゴールの大田原市黒羽支所に到着した。


体調を整えた後、那珂川沿いの道を走り、「ゆりがねの湯」へ。


14時30分、黒羽支所から20分ほどで「ゆりがねの湯」に到着した。


入浴料金は、一般500円のところ、70歳以上は300円とある。
この日、男性参加者は12名だが、70歳以上(300円)は9名だった。
200円得した訳だが、それだけ歳をとったということであり、
素直に喜んで良いものなのか気分は複雑である。


「ゆりがねの湯」


男性用内湯
この時間帯は、地元の人の姿は見えず、客は我々一行だけだった。
お湯は無色透明で澄み切っており、非常に滑らかで皮膚に優しいことから、
「美人の湯」で知られている、とのこと。


男性用露天風呂
初秋の那珂川の流れを眺めながらの一風呂は格別である。
貸切状態で、ゆっくり源泉に浸かって、300円。
これ以上ない贅沢な時間を過ごせて満足のひとときだった。


『かんぱ~いっ』 『お疲れさまぁ』
湯上りの一杯(サービスの枝豆付きで500円)は最高だ!!


帰りのバス車内


真岡ICから北関東道に乗り、常磐道へ。
筑波山が見えて来た。


常磐道友部SAで最後の休憩を摂り、


土浦市内に着くころには外は暗くなっていた。
『皆さん、今日は大変お疲れさまでしたぁ』


俳聖松尾芭蕉と曾良が、「奥の細道」の旅程中最も長い14日間逗留したと言われる、
黒羽を訪ねてのウォーキングだった。
黒羽山大雄寺の総門や茅葺き屋根付きの廻廊、茅葺の本堂には、圧倒された。

「芭蕉の館」では、「奥の細道」の道程や俳句、書籍などを見学し、あらためて芭蕉の偉大さを知った。
「ゆりがねの湯」では、那珂川の流れを眺めながら贅沢な時間を過ごせた。
黒羽が「鮎の里」とのことなので、次に訪れた時には、是非鮎料理を堪能してみたい。

この日の万歩計は、距離はさほどないと思っていたが、意外にも12,000歩を超えていた。

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