ウマさんの気ままな行動日記(その2)

ウォーキング、ハイキング、釣り、ドライブ、100名城巡りなどをレポートします。

「関東ふれあいの道」(東京)No.6 「杉の木陰のみち」

2012年09月09日 | ウマさんの「関東ふれあいの道」を歩く
2012年9月9日(日)


”ウマさんの「続関東ふれあいの道を歩く」”では、
これまでは主に茨城県の「関東ふれあいの道」を歩いてきたが、
仲間の誰からともなく『他県の道を歩きたい』という声が上がり、
東京都の「関東ふれあいの道」を歩くことを企画した。

東京都のコースを選んだのは、コース数が一番少なく、電車・バスの便も良さそうだし、
茨城からでも何とか日帰りで行けるのでは、と思ったからである。

第六回目となるこの日は、コースNo.6「杉の木陰のみち」(上養沢~御嶽駅 11.5Km)を歩いた。

常磐線荒川沖駅を朝一番(5時27分発)の電車に乗り、上野から山手線(京浜東北線)で東京駅へ。
東京駅中央線ホームへの長いエスカレータ。


6時56分発の高尾山行きの電車が到着した。


到着したばかりの中央線高尾行きの快速に乗り込む。
この日の参加者は9名だ。


立川で五日市線に乗り換え、8時34分、武蔵五日市駅に到着。


上養沢行きバスは9時35分までないため、武蔵五日市駅からは、タクシーだ。
運転手に確認すると、5人まで乗れると言う。


9時ちょうど、約15分で上養沢バス停に到着した。
タクシー代は、3,100円程度だったので、4人では一人800円ほどだ。5人では一人600円ちょっとである。
バス代が470円だから、座って行けることや所要時間を考えれば安いのではないだろうか。


前回6月10日以来、約3カ月ぶりの「関東ふれあいの道」である。
念入りに準備運動をして・・・


9時10分、日の出山を目指して出発!
先導役は、この辺りの山は知り尽くしているベテランのKさんが務める。


しばらくは養沢川の流れに沿って進む。


道端にお地蔵様と二十三夜塔などの碑が建てられていた。
お地蔵様にこの日の安全を祈ってそっと手を合わせた。


『きれいな水だわねぇ』


小さな堰が数十m間隔に造られている。
魚の遡上を妨げているのではないか、などとつい思ってしまうが・・・


この日の気温は30度を超えるとの予想だが、杉の木立が強い日差しを遮ってくれるので、それほど暑さは感じない。


舗装された道を1kmちょっと進むと、「関東ふれあいの道」の道標が見えた。
御岳沢出合、ここを右へ折れ、道が分かれる。
日の出山頂まで2.1Kmとある。


山道に入った。


杉の林に囲まれ、雑草が生い茂った坂道が続く。
山道がこのように草に覆われているということは、あまり人が通らないのだろうか?
実際に未だ他の人やグループを見掛けない。
(結局、日の出山手前のくろも岩分岐まで一人も出会わなかった)


薄いピンクのシュウカイドウ(秋海棠)が群生している中を進む。


スタートして40分、建物が見えてきた。


「養沢鍾乳洞」の入口らしいが、現在閉鎖中で見学は出来ない。
養沢鍾乳洞は養沢川で最も早く発見されたもので、奥行50m、幅は広いところで15m位ある、とのことだ。


養沢鍾乳洞前で、一休みしていこう。


杉の林が続く。


石灰岩の大岩下を通る。
覆い被さるような大岩は、今にも崩れ落ちそうで怖い。


「関東ふれあいの道」は石垣で整備されている。


どこかの山城のような雰囲気が味わえる。


坂道を上ると、明るい空間が見えてきた。


金毘羅尾根に到着した。


『素晴らしい眺めだわぁ』
『気持ち良い風だねぇ』


日の出山方面


Kさんの『日の出山はもう近いよっ』の声に励まされて進む。


場所を少し移動して見ると、また景色も変わる。
下に見えるのは「日の出つるつる温泉」へ通じる道のようだ。


日の出山への分岐点
分岐点に辿り着いたとたん、急に沢山の人と合流、すれ違うようになってきた。


日の出山まであと500m付近。
『お先にっ』
女性陣は相変わらず元気が良い。あまり疲れを感じていないようだ。


何と自転車で降りてくる人が。
高尾山では時々見掛けたが、日の出山でも見掛けるとは思わなかった。


日の出山まで0.3Km付近。
坂道が続く。


クロモ上見晴台だ。
霞がかっているため眺望は今一つといったところ。
真直ぐ伸びた檜が印象的である。


日の出山まで0.2Km付近。
やや道がなだらかになってきた。


日の出山山頂直下にバイオトイレがあった。ここで体調を整える人も。


体調も万全となり、日の出山へ向かう。


石段のところに日時計らしきものがあった。
ストックを立てると、11時を差した。ぴったりだ。


11時5分、日の出山(902m)山頂に到着。
上り始めて約2時間、案内どおりである。
ここで全員の証明写真を撮って、一安心。


山頂はベンチや東屋があり、上手い具合に東屋が空いていた。


お昼には少し早いが、ここで弁当を広げることに。
周囲の景色を眺めながら弁当をいただくには、最高の場所だ。


日の出山山頂は明るく広々としており、360度のパノラマが広がる。
日の出山からの眺望(都内方面)


『こっちの方角が御嶽神社?』


『山のてっぺんに神社らしい建物が見えるねっ』
『あそこまで歩くのかぁ』


弁当も食べ終わり、腹が満たされ、御嶽神社目指して出発だ。
時計は、11時33分を差していた。


バイオトイレの先に東雲山荘があった。


山頂を後に、バイオトイレの分岐点から、御嶽神社方面へ下る。


ここからは、下りになる。


杉の林の中を進む。
御嶽神社方面からの登山客とすれ違う。
日曜日ということもあってか、その数は多い。


日の出山山頂から15分ほど下ると、木製の鳥居があった。
扁額には「武蔵御嶽神社」と書かれている。


「杉の木陰のみち」らしき道を抜けると・・・
(実際の杉の木陰のみちはまだ先であった)


国民宿舎「山楽荘」と書かれた看板が。
屋号「神乃家」と呼ばれる宿坊・山楽荘である。


他にも宿坊らしい佇まいを数多く見ることができる。
(御嶽山には全部で30軒ほどの宿坊があるらしい)


細い坂道を上って行くと・・・


国指定天然記念物の神代欅(じんだいけやき)の古木だ。
案内(昭和3年2月の国の指定書)によると、
御岳ノ神代欅
周囲二丈八尺、高さ十丈 根幹ハ崖ノ傾斜面ニアリテ、巨大ナル瘤ヲ出シ樹枝多ク分枝シテ古木ノ雄相ヲ示セリ
(中略)
日本武尊東征ノ折此山ニ登リテ甲冑ヲ蔵ス。此時己ニ此欅生ヒ茂リテアリ。
以テ神代ヨリ存スト云フ。即チ神代欅ノ名アリ。
御岳神社境内木トシテ保存セラレ、村民等ヨクコレヲ愛護セリ。
   


神代欅を過ぎると商店街(門前町)が両側に立ち並んでいる。


商店街を過ぎると、御嶽神社の大鳥居があった。


御手洗で清め、石段を上る。
石段の先に見えるのは随身門だ。


隋神門から御嶽山神社に続く石段を上る。


正面の石段は、通行止めになっていた。


案内に従って女坂を上るが、これがなかなかどうして厳しい急坂道だ。
この日一番の難所と思えるほどであった。


息を切らして上ったところに宝物殿があった。
古代、日本武尊が国家鎮護のために、着用の鎧をこの地に蔵めたことから、
武蔵という国名が生まれたと云われている。
平安時代から江戸時代にかけて、武蔵国の支配者や武士たちの信仰を集め、
大鎧や太刀・刀、具足等が数多く奉納され、それが現在展示されている、そうだ。
なかでも赤糸威大鎧あかいとおどしのおおよろい)、金覆輪円文螺鈿鏡鞍きんぷくりんえんもんらでんのかがみくら)は
国宝として指定されている。


徳川幕府によって造営された権現造りの拝殿・幣殿の御岳神社
御嶽神社は、正式には武蔵御嶽神社とよばれ、紀元前90年、崇神天皇の時代に創建されたと伝わる関東有数の霊場である。
天平八年には、僧・行基が東国鎮護を祈願して蔵王権現像を安置した。


”二拝二拍手一拝”して参拝を済ませた。


拝殿の裏に回ってみる。
本殿は荘厳な神明造りである。


御嶽山を象徴するレンゲショウマがまだところどころに咲いていた。


本殿の屋根越しに日の出山山頂(902m)が見えた。
あそこから歩いて来たのだなぁと軽い感激に浸る。


御嶽神社への参拝を終え、神代欅のところまで戻り、山上集落の中を歩く。


立派な宿坊である。
一度泊まってみたいものだ。


山上集落を抜けると左手に御嶽山ビジターセンターがあったが、改築工事中だった。


ケーブルカーの御嶽山駅を通り、表参道を下る。


杉の巨木が立ち並ぶ表参道だ。
樹齢300年ほどあるらしい。
日差しが遮られるので、暑さを凌げる。


表参道のところどころに地名の由来が書かれた木製の碑がある。
じゅうやっくぼ
説明によると、この辺りは”じゅう薬”(ドクダミ)がたくさん生えていた窪地だったためこう呼ばれた。
ドクダミは食べては解熱・解毒に良く、塗っては虫除け・虫刺されに、煎じて飲めば風邪や便秘に効く、
「十薬・重薬」と書かれることから、薬草としては大切にされてきた。
他にも、”くろもん”や”やまのかみ”・”だいこくのお”・”だんごどう”などの碑がある。


杉の大木の並木は続く。
道の両側の大きな杉の木には、上から順に番号が付けられている。
枯れて伐採された杉の木にも番号(650)が付いたままになっている。
この番号は何番まであるのだろうか?


これが「杉の木陰のみち」なのだと納得した。


ケーブルルカーの線路が見える。


ちょうどケーブルカーが山を下って行くところだった。
青色と黄色の車両がある。


急坂をどんどん下る。


麓の”杉並木一号大杉”(滝本の大杉)に到着した。
推定樹齢は350年で、参道の杉並木のうち最大の木(樹高45m)とのこと。
青梅市の天然記念物に指定されている。
ちなみに番号は784とあった。


表参道の入口の鳥居を過ぎ・・・


13時53分、山麓のケーブルカー滝本駅に到着。


軽い休憩の後、ゴールのJR御嶽駅を目指した。
ここからバスも出ているようだが、歩くことにした。


振り向くとケーブルカーが上っていくところだった。


吉野街道に突き当ったところに立つ真っ赤な大鳥居


吉野街道を横断して地図に従って「御嶽渓谷」へ向う。


道を下って行くと、「御嶽渓谷」に神路橋(かみじばし)が架かっていた。


多摩川が流れる。
堰止められたところは釣り堀になっている。


多摩川沿いの遊歩道を抜けると、国道411号線に出た。


14時36分、JR御嶽駅に到着、ほぼ予定していた時間どおりだ。


少し時間があったので、駅前の店でビールで乾杯した。
実に美味しかったことは言うまでもない。


15時6分発立川行きの電車を待つ。その顔は満足感に溢れていた。
日曜日のため、あいにく空席は無かったが、青梅で東京行きのホリデー快速に乗り換えた。
ホリデー快速ではうまい具合に空席があり、全員座ることができた。


「関東ふれあいの道」(東京)も残すところあと2つとなった。
何事もなく無事予定どおりに終れることを祈りたい。


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