えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

今日はえびす顔でなく憂い顔で

2013年08月15日 14時46分18秒 | ドンキホーテ
 東北のみなさん こんにちは

 その古本屋さんの向かって左隣は以前、西日本で一番の花材商社さんの流通センターでした。しかし何年も前にバッグメーカーの倉庫に替わり、さらにここ数年は空き家でした。それが次の家主が決まったのか、改装工事が始まりました。黄色いひさし屋根に分かるでしょうか赤と黒の外壁。この派手さはディスカウントショップ「ドンキホーテ」さんですよね。

 実はこのブログ、最初のタイトルは「水呑地蔵日記」。八尾流通センターから、生駒山系を奈良へ抜ける十三峠の途中にある水呑地蔵さんへちょくちょく出かけていてその四季をご紹介しようとしたのが始まりです。その後、水呑地蔵さんへもあまり足を運ばなくなり、大好きな大江健三郎さんの本「憂い顔の童子」と以前勤めていた毎日新聞の地方版に掲載されていた「支局長からの手紙」をもじって「憂い顔の造花卸問屋社長からの手紙」に変えました。しかし、その毎日新聞松江支局時代にそれこそ「支局長の手紙」を実際に書かれていたF・元支局長から「司元さんには『憂い顔』は似合わない」と助言をもらい現在の「えびす顔の造花卸売り問屋社長からの手紙」に落ち着きました。

 大江さんの「憂い顔の童子」の憂い顔は、スペインのセルバンテス著「ドン・キホーテ」が「憂い顔の騎士」と別名されていたことからのもじりです。ドンキホーテは風車を巨人と思い込み倒そうと突っ込みますが、逆に大怪我を負います。風車も少しは傷んだでしょう。はたまた囚人が護送されているのを善良な人が囚われていると勘違いし解き放ち、後にその囚人たちから足蹴にされます。とても奇怪な行動ですが、ドン・キホーテにすればきわめてまじめで、騎士道にかけて正義を貫いたのです。しかしその行状は善良な者にははた迷惑で損害を与え、果たしてドン・キホーテ自身も傷つきました。

 大江さんはそのドン・キホーテと自らを重ね合わせたのでしょう。文学や日々の行動を通して平和を守り人権を尊重する社会にと、これまで懸命努力してきたけれど、例えば平和を望む本を書く、平和憲法を護持する「9条を守る会」の結成、天皇から授与される叙勲の拒否。しかし本当にそれらは社会に役立っているのか。さらにはその行いを続けることで右翼や世間からの批判にもさらされ自らも傷ついてきた。それをドンキホーテよろしく「憂い顔の童子」と表現しました。

 このブログのタイトルは「憂い顔」から「えびす顔」に変わりましたが、その大江さんの心情への共感は今でも残しています。その一片がカテゴリー欄「ドンキホーテ」です。商売繁盛を目指すえびす顔の造花問屋社長の影には大江さんと同じように「平和を守り、人権を尊重する世の中に」との「憂い顔」もちょっぴり混じっています。今日は終戦記念日と呼ばれる日本があの戦争で敗けた日です。日本が侵略した国々の方々への深いお詫びとその反省、そして絶対に戦争は起こしてはならないとの思いが普段より一層こみあげてきます。今日は「えびす顔」でなく「憂い顔」の方が似合っています。

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