goo

とり天丼


 天丼である。天丼というと、エビ、あなご、あるいは野菜のかき揚げなどが、ご飯の上に乗っかってることが多いが、きょうは違うもので、天丼をつくろう。鶏だ。鶏肉で天丼を作る。
 鶏の天ぷら。大分の郷土料理。それをご飯の上に乗せて丼物とする。鶏肉は胸肉を使った。もも肉の方がうまみが濃いが、胸肉のほうがさっぱりしているので、天ぷらのタネとしてはいいのではないだろうか。
 まず、肉に下味をつける。おろししょうが、おろしにんにく、薄口醬油、塩、こしょうを肉にまぶして、しばしおいておく。
 さて、しばし、たった。肉の水気をふいて、粉をまぶす。卵と冷水と薄力粉の衣をくぐらせ、油で揚げる。
 肉を揚げる前に丼つゆを用意しておこう。かつお、昆布出汁に味醂と醬油で味をつける。おっと、ご飯を炊いておくのを忘れてはだめ。炊き立てのあつあつご飯を丼鉢によそっておく。
 ご飯に丼つゆをかける。揚げたての鶏の天ぷらを乗っける。天ぷらにもつゆを少しかける。で、あとはかっこむだけ。
 小生、丼物でいちばん難しいのは、丼つゆの量だと思う。「つゆだく」とかいって、じゃばじゃばの丼を喜ぶムキもおられようが、小生は、あれは邪道だと思っている。丼物はご飯、具、つゆの渾然一体となった、丼鉢という小宇宙を楽しむモノである。
なにごともバランスが大切。それが、つゆばかり多いのでは、幻魔に侵食された銀河である。スターウォーズでもいっていたではないか。クワイ・ガン・ジンがアナキン・スカイウォーカーのことを、フォースにバランスをもたらす者と期待してたわけ。ところが、アナキンはフォースのダークサイドに囚われてオビ・ワンに負けて、ダースベイダーとなったわけ。つゆが不必要に多いということは、丼のフォースのバランスをくずしていること。ダースベイダーが吉野家にはいったら、きっとつゆだくと注文するだろう。これではいかんワケで、ベイダーはルーク・スカイウォーカーとの対決によって、ダークサイドから解放され、バランスの大切さに目覚め、ちゃんとした丼を注文するだろう。
フォースとともにあらんことを。 
コメント ( 17 ) | Trackback ( 0 )