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曲がれ!スプーン


監督 本広克行
出演 長澤まさみ、志賀廣太郎、諏訪雅、川島潤哉、中川晴樹、辻修

 駄作。失敗作である。だれが悪いのか。プロデューサーの亀山千広が悪いのではないか。せっかく上田誠がおもしろい脚本を書いたのに監督の本広が無能なばかりに、なんとも間の抜けた駄作になってしまった。有能な監督の手にかかると「キサラギ」ぐらいの傑作になっていたかも知れない。これは、もう本広を監督にすえたことが失敗である。
 桜井米は超常現象バラエティ「あすなろサイキック」のAD。ネタ探しに各地を歩く。ところがガセネタばかり。
 クリスマスイブ。喫茶店「カフェde念力」に6人の男が集まっていた。そのうち5人は本物のエスパー。一人は細い所をくぐりぬける「細男」5人のエスパーは超能力を持っているころを世間に知られたくない。
 この「カフェde念力」にテレビ屋の桜井が入ってきた。エスパーであることがマスコミにばれる。エスパーたちはあの手この手で桜井をだまくらかそうとする。
 桜井がネタ探しで全国各地を歩き回る所が長い。いつまで下らん映像を見せるんだ。こんなものはちょっともの足らんと思うぐらいで、次のシーン移るべきだ。本広はそんなタイミングも判らんのか。それにラスト。子どもの映像や、桜井の幼少期の映像をえんえんと、しつこく写す。ええかげんにせいといいたくなる。
 これは、もう映画監督としての才能の問題としかいいようがない。こんな監督に演出を任せたのが大きな間違いである。前半と後半をばっさりと切って、純粋に「カフェde念力」においての、桜井とエスパーたちの会話劇に徹すれば良かった。有能な監督の手で再映画化されることを望む。
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