走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

自分で考えろ!!

2011年02月02日 22時53分34秒 | ちょっといい話
 今夜、役所に入所した時に最初の先輩だったMさんの送別会を行った。
同期のHさんと三人きりのささやかな送別会。
なぜ、ささやかな送別会になったかというと

 M先輩は送別会を頑なに拒否し続けてきたからである。

 そこで、「前方(まえかた)に寿司を奢ってくれるといってたじゃないですか、今度行きませんか?」と偽って誘った。

主役は本気で私に寿司を奢るつもりで店にやってきた。
まず、私以外にHさんがいるのに驚いた。

 席に着くなり、「今日は何の会ぞ?」
 「あなたの送別会です」
 「そんなことはせんでええ言うたろが...」
 「まあまあ」といってとりなす。
 「ということで、これささやかな記念品です。」

 M先輩は、最近、バイク(自転車)に凝っているとのこと。
 (私は、この先輩を長年見てきたが一番まともな趣味のような気がする)
 そこで、バイク用のヘルメットを贈った。
 還暦ということもあり、赤いラインが入ったモノにした。
 いつまでも健康でありますように、いつまでも若々しくありますようにと思って贈った。

 M先輩は、昔からシャイであった。
 少し天邪鬼なところもある。
 記念品も受け取ろうが受けとらまいが、こちらの勝手で渡すしかない。
 ひとしきり話したところで今度は花束が届く。
 二度目のサプライズである。
 照れくさそうに受け取ってくれた。
 
 この先輩がいたからこそ、今の自分がある。
 よく怒られた。
 怒るときは、鬼の形相になり、まさに「烈火の如く」怒った。
 完全に感情で怒っていた。
 でも、まちがってはいなかった。
 私自身の甘えや至らぬところをついてきた。
 仕事は真剣勝負であるということを教えてくれた。
 理詰めで物事を考えるということを教えてくれた。
 時に大胆に、時に繊細に仕事をするものだということを教えてくれた。
 本質を見抜き、そこからぶれてはいけないということを教えてくれた。
 そして、怒った後の決まり文句は

 「自分で考えろ!!」であった。

 この先輩からいっぱいいっぱい盗んだ。
 だから、今の自分がある。


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2 コメント

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Unknown (ヤル気スイッチ押され隊 隊長)
2011-02-04 17:07:14
いいお話、ありがとうございます。
そんな先輩になりたいと思います。
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不器用な先輩になること (作者)
2011-02-08 23:46:48
 今、なぜかわからないけど皆、上司にも部下にも気を使いすぎたり、自分らしさが出せないでいるような気がします。
きっと器用に立ち振る舞うことで自分らしさが生かされると誤解しているのではないでしょうか。
こんな先輩になるには、自分をまず捨てられるかどうか、私にも自信がないというのが本音です。
でも、確実にこの先輩のことは、私の心の中に刻まれていますし、尊敬しています。
そして、何よりもこの先輩と仕事ができたことを誇りに思っています。
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