老化防止のためには食事はたいそう大事なようである。
例えば、動物性たんぱく質や植物性たんぱく質は肌の老化防止などに役立つというのである。
また、炭水化物の摂取が少ないと体臭や口臭がきつくなるという。
そして、今夜、それに関する事件が起こった。
風呂場では、ボディシャンプーなるものを使っている。
石鹸で済ましていた時代と比べると、ずいぶんと生意気になったものである。
そのボディシャンプーなるものを自分で選ぶわけではない。
家内任せである。
彼女なりにチョイスするのに苦労しているのかもしれない。
夏場だとミント入りの洗った後に清涼感のあるものをリクエストする。
だが、寒くなるとさすがに敬遠してしまう。
そして、今夜、新しいボディシャンプーが置かれていた。
ポンプを押すと...
なんと、使用済みのエンジンオイルのようなものが出てきた。
思わず、びっくりして湯で洗い流してしまった。
そして、「お~い、このボディシャンプー腐とる!!」
すると、家内が風呂場の扉を開けて、「なに?」と不機嫌そうに顔を出す。
「みろ、このボディシャンプー腐とる!!」とその茶色い液体を取り出して手の平にのせ、見せつける。
家内は、めんどくさそうに、
「そんな色よ! 加齢臭にええんよ! シャンプーが腐るわけないでしょう」と言い放つ。
「ええんか?!」と気弱で小心者の私は応える。
家内はめんどくさそうに風呂場の扉を怒ったように閉めた。
扉が閉まってから、冷静な自分にもどった私は、「加齢臭?!」と自分に問い直す。
「そうか知らない間に、加齢臭を振りまく歳になったのか」と自問する。
そのことには触れないで、加齢臭対応のボディシャンプーか...
妻の優しさと冷酷さの二面性を同時に味わったできごとである。