走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

男の意地が生んだ“世界一薄いシルク”

2012年03月11日 21時06分44秒 | すばらしい出会い

 今日は、東日本大震災からちょうど一年。
 テレビ番組もほとんどが追悼特集であった。
 どの番組を見ていても切なく、悲しく、涙が自然と頬を伝う。
 今更ながら、その苦しみを思うと...
 亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

 そんな中、「夢の扉+」では被災地にありながらも世界を目指す若き織物工場の経営者を紹介していた。

 『伝統産業の川俣シルクにこだわる。
 どこまでも意地を張り通していきたい』
 天然素材のシルクにこだわり、その生地を世界に売り込もうと、夢を追い続ける男がいる。
 福島県の織物工場3代目・齋藤栄太30歳。
 齋藤がこだわるのは、「究極の薄さ」だ。
 人間の髪の毛の5分の1ほどしかない極めて細い絹糸で織りあげた生地は、まるでセミの羽のように薄い。
 トップデザイナー、桂由美氏のコレクションでもそのシルクで作ったドレスがステージを飾る。

 齋藤が生まれ育った福島県川俣町は、古くから薄地のシルク織物を得意とする産地。
 しかし、化学繊維の開発などにおされ、シルクの織物産業はいつしか斜陽産業となる・・。
 「かつて“東洋一のシルク”と言われた川俣シルクをもう一度認めてもらいたい」。
 小さい頃から工場を遊び場にしてきた齋藤は、“はた織り機の音を絶対に無くしたくない”との強い思いを胸に、世界に打って出た。
 その相手は、ヨーロッパのビッグブランド。
 ところが、去年3月、東北地方を巨大地震が襲い、齋藤の工場も被災してしまう・・。

 『“何か作って発信していかなければ”とモノづくりの意欲を湧きたてた』
  震災後、40年来の従業員らが一丸となり危機を乗り越えた。
 そして、地元の撚糸工場、京都の染め工場などの協力を得て、「川俣シルク」は産地の運命をかけてヨーロッパに再挑戦する。
 果たして齋藤の“意地の結晶”はヨーロッパに認められるのか・・・。

 この若き挑戦者は、絶えず自分を支えてくれた人々への感謝を忘れない。
 そして、彼の勝利は自ら勝ち得たのではなく、その人たちによって成しえたということを知っている。
 恐らく彼はもっともっと果敢に挑戦し続けることができるであろう。
 それは何よりも彼の周りの人たちを大切にし、感謝し続ける限り。



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