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近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

堺市の百舌鳥大塚山古墳群とは!そのⅡ

2011年06月26日 | 歴史
百舌鳥古墳群巡りを続けます。その中で、百舌鳥大塚山古墳群を引続き覗いてみます。

宅地造成工事に先立ち、1949年に緊急の発掘調査が行われた。その結果、墳丘には葺石・埴輪列が確認され、また、前方部に4基、後円部にも4基の粘土槨が確認されたと云う。

そのうち遺体が埋葬された痕跡が認められたのは、前方部・後円部各1基のみで、他は副葬品のみであったと云う。埋葬施設は高野槙製の木棺であった。











写真は上から、百舌鳥大塚山古墳から出土したガラス玉・勾玉・管玉など、斜縁二神二獣鏡、鉄製柄付手斧、鉤状鉄製品及び装飾象嵌付鉄鉾と鉄剣。

副葬品として、勾玉・管玉・櫛・銅鏡・鉄製の甲冑・短甲・刀剣・手斧・鎌・鋸・鉤状鉄製品・鉄鉾などが多数出土した。とりわけ、刀剣は300口を超えたと云う。

と云うように副葬品の中には、武具・武器が多い点注目された。

前方部墳頂付近には、椅子・壷・器台などのミニチュア土製品を伴う家形埴輪が出土している。

叉出土した大量の鉄製品などの副葬品は、コンテナ約100箱分にも上ったと云う。

1986年に堺市教育委員会により、墳丘の裾部の発掘調査が行われたが、この調査により、当古墳の造営過程が確認されたらしい。

副葬品のうち、写真のような斜縁二神二獣鏡のほか、斜縁三神三獣鏡・位至三公鏡なども検出された。

叉写真のような鉄鉾から円形をした金の象嵌が見つかり、最古の象嵌文様と判明。

鉄鉾は、被葬者の傍らに副葬されており、長さは50cmほど。

古墳時代の象嵌は、ほとんどが大刀で鉾は異例。

象嵌文様としては、これまで国内最古とされてきた、5世紀後半の兵庫県・宮山古墳で出土した大刀の銀象嵌を半世紀遡る。

その特徴から中国製とされ、中国との交流を深めた倭の五王の時代にふさわしい、有力豪族の活躍が偲ばれる。

この地域は、渡来人が居住して渡来文化の花を咲かせ、その文化はいまもこの一帯のあちこちに残されている。

渡来系氏族は、百済からの渡来人とみられる葛井、津、船、西文、武生、蔵、田辺史、飛鳥戸などの氏名が記録されているらしい。



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