近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

旧石器遺跡:青森で史跡指定へ 発掘捏造後は東北初!

2013年03月20日 | 歴史
数年前、発掘捏造問題でゆれた、東北地方に真の旧石器遺跡が見つかったストーリーを、2話に分けて紹介します。

東北旧石器文化研究所(解散)の元副理事長による発掘捏造問題に絡み、宮城県大崎市の「座散乱木遺跡」(ざざらぎいせき)の国史跡指定が2002年に取り消された後、東北地方では初めてとなる旧石器遺跡の史跡指定を、文化庁が検討していることが平成24年5月に分かった。

対象は、後期旧石器時代から縄文時代草創期にまたがる青森県外ケ浜町の「大平山元遺跡群(おおだいやまもと)」。

捏造を見抜けなかった教訓を踏まえ、庁内に設置した有識者検討会で遺物の年代測定などの科学的検証や指定範囲の検討を進め、文化審議会に諮問すると云う。

東北の旧石器研究は、史跡指定の取り消しや日本史教科書からの記述削除などで一時信頼が揺らいだ。

この遺跡から発掘された縄文土器に付着した炭化物のAMS法による放射性炭素年代測定法の算定で16,500年前とされ、世界最古の縄文土器と言われている。



青森県蟹田町の大平山元Ⅰ遺跡現場の最新画像。

外ヶ浜町山元地区にはI〜IV遺跡、墓地公園遺跡などいくつもの縄文遺跡が発見されているが、このうち太平山元I遺跡が縄文時代草創期の遺跡である。

これらから出土した石器や土器は、大山小学校の跡の大山ふるさと資料館に保存されて、自由に見学ができるようになっている。

太平山元I遺跡は、現在は民家と民家の間に挟まれた狭い空き地にある。田圃の近くにあるため、縄文時代には湿地帯のすぐ近くの小高い場所だったと思われる。

太平山元I遺跡からは石斧や石核、石鏃などの石器も発掘されている。

ほとんどの石器の材料は地元の川から採れる頁岩からできているが、中には青森県鰺ヶ沢町から持ってきた黒曜石からできている石器もある。

沖縄石垣島で国内最古の人骨発見!

2013年03月09日 | 歴史
史跡・遺跡の最新情報紹介を続けます。

国内最古の人骨が、沖縄・石垣島の洞穴から出土した。

沖縄県教育庁などが発掘調査した、石垣島の洞穴で発見された人骨片が、放射性炭素年代測定法で分析した結果、約2万~1万5千年前の旧石器時代のものであることが分かった。

沖縄本島で出土した山下町第1洞穴人(約3万2千年前)や港川人(約1万8千年前)の骨は、一緒に発掘された炭化物を分析し年代を推定した。





写真は、国内最古の人骨発掘現場及び今回発見された約2万年前の人骨。

今回出土した骨片は、直接分析したものとしては日本最古。直接分析でこれまで日本最古とされていた約1万4千年前の静岡県浜北市(現浜松市)の浜北人を6千年さかのぼる。

東大大学院が放射性炭素年代測定法で分析し、20代~30代の男性の頭骨片(左頭頂骨)が約2万年前、性別不明の成人の中足骨が約1万8千年前、成人男性の腓骨が約1万5千年前のものとそれぞれ判明した。

沖縄県などによると、洞穴では2007年から09年にかけ、約1万4千年前のものとみられるイノシシの骨とともに、人骨9点が出土。うち6点からタンパク質のコラーゲンを抽出したと云う。

洞穴は建設中の新石垣空港の予定地内にあり、人類学の専門家は「日本人のルーツを探る上で画期的な発見だ。今後も洞穴を継続して調べる必要がある」と指摘している。