過労死予備群の「食から笑顔になる生活」

夜討ち朝駆けで仕事する日々。忙しくとも自分なりの手間をかけて、美味しく笑顔になる生活を志します。

選択肢のある時代を目指して:国際福祉機器展

2018-10-11 04:04:39 | 曇り空に旗をたてる
2018年10月11日に日付けが変わる頃、豊洲市場は仕事をはじめています。
わずか四日で、次の場を開いていく。
生活を支える食の力の凄さを感じます。求める人の層が、厚く広いからこそ、出来るのです。(微笑)



同じ、ゆりかごめ沿線では、オリンピックの選手村や関連施設の建築や改築が進んでいます。
こちら、東京ビッグサイトは、中継放送の拠点になる予定です。

通常は、様々な見本市、展示会に使用されている、巨大スペースです。

10/10から10/12まで、超高齢社会を支える展示会が開かれています。



第45回国際福祉機器展、というサインがみえるでしょうか?
福祉機器、というのは、様々なニーズにこたえる道具の総称です。

車椅子? ベッド?
いいえ、それだけではありません。

指先の力が弱くなった人のための道具があれば、毎日の暮らしが楽になります。
意思表示がしにくくなった人の目の動きを拾って、気持ちを掴む道具があります。

正しい道具の使い方ができれば、人は宇宙でも、深海でも生きていくことができるのです。
その道具があることを知らなければ、チャンスは拡がらない。皆の苦労と工夫と、未来への選択肢の集積が、国際福祉機器展です。

始まりの頃、1970年代は、交通事故や労働災害による障害を負った人のための車椅子を、戦争負傷者を抱える国=アメリカ、福祉大国=北欧等から、輸入して見せる、小さな集まりだったと聞きます。
高価で買えるものではなかった、大きな車椅子をみて、日本でも使えるようにと、折りたたみ車椅子が工夫されはじまります。

80年代、だんだんと、在宅の寝かせたきり高齢者を、どうしたらよいのか、社会が問題としてとらえるようになり、様々な輸入品が展示されるようになります。

90年代、寝たきりの対応から、生活するための道具にも広がりが持たれていきます。

2000年代、車椅子を自家用車に積める道具が、見られるようになってきます。介護保険で使える道具が増えて、市場が形成されるようになりました。
選んで使うことが始まってきたのです。

2010年代、スポーツのための道具が展示され、病院で使われていた道具が家庭でも使えるように工夫されてきています。

そして今年は、Paralympicsを支える力として、アスリートたちの協力を得て、体験会も開かれるようになりました。
アジアを含む、福祉機器の市場の掘り起こしの基点となっています。


豊洲市場は四日で開けるけれど……。福祉機器を選んで使って、豊かに暮らすまでには、45年間の積み重ねが必要だったのです。
そして、尚、日本の中でさえも、選べる道具があることを、まだ知らない人や街があるのです。

知識に基づく選択肢を活かして、人は、自分の意思を、最後まで大事に暮らせる社会に、近づけていきたい……。それは家族の願い、ひいては、ご自分の未来です。
老いや病は、切ないことだけれど、それを補うものがあることを知ってほしいと思います。

もうひとつ、大事なことは、福祉機器は市場をもった、ということです。競争がうまれ、価値が作られれば、選択肢が増えるのです。
社会の一隅で、病気にも、老いにも諦めずに、選択肢を用意し続ける人達がいることを、知っていただきたいと、この記事をかきました。


会期は金曜日まで続きます。一般の方の入場も、記名の上、可能です。
道具だけではなく、どんなサービスを在宅で受けられるかを相談する場所もあります。バラスポーツの体験も可能です。
関西でも、時期を違えて、開かれます。福祉機器展をキーワードに、検索してください。

知識を得て、選択肢をもつ、超高齢社会に、消費者の一人として、ご参加ください。

2018/10/11 記。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする