ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

地球温暖化とかけて、商機の到来と解く   アイデア広場 その411 

2018-10-24 17:33:40 | 日記

 地球温暖化とかけて、商機の到来と解く、その心は生産性が向上します。気候が極端に変化したときの極限状況における人間の行動が理解できれば、現在の温暖化に対処する方法が分かるかもしれません。数千年前に、日本には縄文海進という温暖化の現象が見られました。この時期、縄文時代ではもっとも生産性の高かった時期でもあったのです。まず、各地の貝塚を見ると分かるのですが、大きなハマグリがたくさん獲れました。もう一つの特徴は、製塩土器も盛んに作られたことです。この塩とハマグリを組み合わせて、乾しハマグリの生産が行われていたことがわかります。この保存性の高いハマグリを内陸部に運び、交易をしていたのです。内陸から海辺には、鹿の角や良質な石材が持たされました。鹿の角は、良質な釣り針となり、さらに漁業の生産性を上げました。海の民も山の民も豊かになったのです。温暖化を機会に、縄文人は飛躍的に生産性を上げていったことが分かります。
 そこで、温暖化が到来している21世紀の現在、商機はどこにあるのかを考えてみました。温暖化は、地球規模で進んでいます。温暖化による世界平均気温の上昇に伴い、極端な高温現象が増えてきます。そして、極端な低温現象は減ってきているようです。この現象には、南北に多少差があるようです。特に、北極付近の地域は最も温度が上がっています。北極は気温の上昇に伴い雪氷面積が減り、太陽光を吸収することで気温上昇が加速しています。日本の場合、気温の上昇は北日本ほど大きくなるという現象が起きています。2016年の台風で、北海道は大きな被害を受けました。この被害は北海道だけでなく、東京の台所にも大きなマイナスの影響を与えました。北海道を襲った2018年の台風や地震の災害も、農産物の価格において、本州に大きな影響をもたらしています。急速な温暖化を考慮すると、これらの災害は、今までより多く発生するであろうと、私たちも覚悟が必要です。覚悟だけでは解決しないので、対応策も立てておくべきでしょう。
 北海道の食糧基地としての重要性が、あらためて認識されたわけです。北海道では、ジャガイモ、豆類、テンサイ、小麦の輪作が行われています。今後、温暖化が進めば、ジャガイモや小麦、そしてテンサイといった高温被害に弱い作物の供給が不安定になります。テンサイの代わりにサツマイモを導入する農家も増えるでしょう。コメが生産されないと言われた北海道が、今や日本有数の米所になっています。それも、美味しいという評価を得られる時代です。本州から北上する作物が、これからは続々出てくることでしょう。サクランボもリンゴも、そしてモモも、いずれ北海道が主産地になるかもしれません。
 でも、災害が襲ってくる割合は、増えることを考慮することになります。その一つの対策は、極東ロシアの農地開拓でしょう。この地域は、北海道以上に温暖化が進んでいます。ロシアを日本の食糧基地にする構想は、合理的なものでしょう。北海道の農業を極東ロシアに移転し、安定供給をはかることになります。北極海航路も、実現をしつつあります。シベリアの天然ガスと極東ロシアの農産物が、日本の経済と生活を支える日がくるかもしれません。
 余談ですが、本州では、筑波山で落葉広葉樹が減少し、温暖な地域に分布する常緑広葉樹が増えています。この流れににそって、野生動物の分布が拡大し、昆虫類の分布がも北上しています。気候変動は、農業に大きな被害をもたらします。でも、その気候変動を生かすことができれば、大きなビジネスチャンスにもなるわけです。でも、農業だけが、ビジネスチャンスになるわけではありません。昆虫の北上には、マラリアも含まれます。蚊の対策や薬の開発が始まります。先進国のマラリヤが侵入すれば、本格的な薬の開発や防虫剤の開発が始まります。マラリアは途上国の病気と言うことで、開発が遅れていたのです。エイズに見られるように、先進国で発生すれば巨額の資金を投じて薬を開発します。その薬は、高い価格で売れたからです。途上国では、ビジネスにならないという意識があったのかもしれません。でも、先進国に侵入し、流行が本格化すれば、事態は急変します。巨額の資金が投じられます。資金が動くところに、ビジネスチャンスがあります。蛇足ですが、北上する伝染病は、マラリアだけではありません。デング熱などの熱帯の風土病も、北上の機会を狙っています。縄文海進は、縄文人に多くの恩恵を与えました。平成の温暖化も、大きな恩恵をもたらしてほしいものです。

 地球温暖化とかけて、商機の到来と解く、その心は工夫次第で宝の山だ

 

本を読むと平均寿命が延びる  アイデア広場 その410 

2018-10-23 17:05:28 | 日記

 先日、NHKのテレビを見ていたら、日本人の場合、平均寿命と健康寿命が約10年の差があると述べていました。高齢者になると、老後のことが心配になります。この話題は、人ごとではないとのです。平均寿命と健康寿命が10年違うということは、残り10年を認知症や病気がちの生活で過ごすということになります。当然、この期間は医療費や介護費が多くなり、負担が増えることになります。家族に迷惑をかけないためにも、ピンピンコロリを願う高齢者が増えるわけです。この番組では、AI(人工知能)の分析を興味深く編集していました。驚くべきことに、本を読む人の健康寿命が長いという結果をAIが出ていいるのです。AIがどんな根拠で、本を読む人は健康寿命が長いのかを知ることはできません。でも、AIの分析は、有意性を持っているようです。
 そこで、本と健康寿命について考えてみました。日本の高齢者の多くは、健康寿命を延ばすための戦略を考えてきました。健康寿命を全うするためには、戦略が必要です。高齢者の中には、肥満や糖尿病、そして高血圧の症状を示している人もいます。要介護の原因の1位は運動器官の障害で、2位は脳血管障害でメタボが影響があることを理解してます。もちろん、ガンに備えることも忘れてはいません。その備えとして、三度の食事、適度な運動、十分な睡眠を取る生活に心がけています。もし、AIの分析が正しいとするならば、本を読む環境をここに付け加えることになるでしょう。
 蛇足ですが、循環器系の疾病予防とガンの予防を行うことで、健康寿命を上げることができるという認識が普通でした。最近増えている大腸ガンに対しても、そのような対処方でした。「大腸内では、腸内細菌によって弱い発がん性を持った物質が生成されます。食物繊維は、大腸内でつくられた弱い発がん性物質を体外へ排泄する効果があります。食物繊維は膨らみながら各所で有害物質を取り込んで、便として体から排出します」、だから、健康に気を使う人達は食物繊維の大く含んだ食材を取らなければならないという認識でした。
 ちなみに、健康寿命の長い県は山梨県だそうです。この山梨県では、高齢者の読書量が多いということです。AIが分析したことが、現象面で証明されつつあるようです。もし、本と健康寿命の関係が深いということであれば、行政も保険会社も有効な対策を立てるチャンスが訪れたことになります。高齢者医療は、高齢者以外の数倍の医療費を使っています。特に、高齢者の健康寿命が平均寿命と接近すれば、5兆円程度の医療費が軽減されるという試算もあるほどです。
 健康寿命は、「日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間」と定義されています。自立した高齢者には、医療費も介護費用も通常より少なくて済みます。少なくなった医療費や介護費を図書費用にまわせば、さらに元気な高齢者は増えることになります。子ども達に読書の習慣を身につけてもらえば、高齢者になっても読書をする習慣が常態化します。読書をする国民は、新しい産業に適合することも、比較的容易になります。国民が元気になり、知的水準が上がり、新たな産業政策に迅速に適合できる人材を輩出する国家になる可能性が出てきます。読書がいつでもどこでもできる環境を整えれば、国家は栄えるという仮定が出てきたわけです。
 この仮定に乗った政策を推進することも面白かもしれません。読書というありふれた事象を別の視点から見ることで、独創的な価値を生み出す仕組みが出てきたわけです。大切なものは、目に見えないもののようです。健康寿命を謳歌している人は、若いときから節制した生活をしているとよくいわれていました。そういえば、読書をする人は、家庭生活において、食事、適度な運動、睡眠の3つをバランス良く取っていました。バランスが取れていないと、深い読書ができないのです。AIは、本を読む人は健康寿命が長いと分析しました。でも、読書をしている人は、食事、適度な運動、睡眠の3つをバランス良く取っている人ともいえます。いつか、どちらが卵で鶏かを知りたいところです。
 

朝鮮の南北統一を考える  スモールアイデア NO 202

2018-10-22 20:26:27 | 日記

 韓国と北朝鮮の融和ムードが、高まってきています。同じ民族なのですから、一緒になることは自然のように思えます。朝鮮は、1945年から南北に別れて経済活動をしてきました。この半世紀にわたる対立を経て、韓国は経済力で北朝鮮を圧倒するようになりました。韓国は、経済規模においてアジア4位の経済強国に成長しています。韓国と北朝鮮の体制間の競争は、韓国の勝ちで勝負がついた形です。戦力についても、同様の経過をたどっています。北朝鮮は戦闘機や戦車などの通常兵器は劣勢で、韓国には挽回不可能と認識するに至っています。通常兵器の劣勢を、核兵器やミサイルなどの大量破壊兵器で補おうとしたことに現在の混乱があります。韓国国民は、かって出来るだけ早い統一を望んでいました。でも、現在はすぐに統一する必要はないと韓国民は考えています。韓国が北朝鮮を吸収統一することも、北朝鮮が韓国を強引に吸収統一することも現実には困難な状況になっています。
 そこで、南北朝鮮が円滑に統一に向かう流れを考えてみました。経済的に苦しい北朝鮮と統一することになれば、韓国の統一負担が莫大になります。南北朝鮮の統一には25兆円コストがかかると試算されています。とはいえ、戦争で問題を解決する方法にも多くの犠牲が伴います。元韓国米軍司令官は朝鮮半島で戦争が起こる場合、100万人の死亡と数10億ドルの損失を伴うと推測していました。北と戦争をして豊かな生活を壊したくないというのが、平均的な韓国民の考えです。
 現在は、アメリカや中国との駆け引きがあり、いずれドイツのような統一に向かうと思われます。そのような流れになった場合、北朝鮮の資源を有効利用することになります。南北朝鮮の統一コストを軽減する方法には、増税、国防費の縮減、北にある国有財産の売却などがあります。より有効と思われる資源は、人的資源です。北朝鮮の労働者は、賃金が安い割には優秀なのです。アフリカ諸国や中国・ロシアでは重宝されています。コンピュータの分野でも、潜在的に優秀な人材がいます。例えば、コンピュータグラフィックの分野の北朝鮮の学生は、もともと技術の基礎が欠けています。でも、北朝鮮の学生はいったん教えると非常に熱心に取り組み、速いスピードで知識を吸収するのです。
 丹東など中国東北部では、北朝鮮系のソフトウェアエンジニアなどを使う中国企業は多いのです。北朝鮮の持っているIT技術や軍事技術とそれを支える技術者の活用は、統一において繁栄をもたらす種子になります。平壌科学技術大学に産学連携拠点を置いて、外国企業が北朝鮮の高度人材を活用する方法なども模索されることになります。余談ですが、植民地にかかわる補償は国際的に例がないのです。それでも日本は、韓国と同じように、北朝鮮の戦後補償に取り組むかもしれません。それが、東アジアの安定に寄与するのであれば、行うことになるでしょう。将来北朝鮮は、非核化や軍人の産業転移が進められると想定されます。民間事業に移行する過程で、日本の企業が寄与できる面は多いように思えます。

子どもの多様性・保育士のスキル・家庭教育の補助機能   アイデア三題噺140 

2018-10-22 20:16:43 | 日記

 子どもは、多様な行動を取ります。その行動と変化は、AI(人工知能)でも分析が困難と言われています。AIが既存の職業分野に進出していく流れは、多くの学者が認めているところです。その中でAIが進出が難しい職業として、保育士や小学校低学年の教育が上げられています。乳幼児と接する保育士の職業は、一筋縄ではいかないスキルの上に成り立っているようです。乳幼児は、聞くこと、見ること、触れることを同時に行いながら多くの能力を発達させていきます。多様な子どもの行動様式を容認する姿勢が、保育士には求められるわけです。子どものやる気を起こさせる言葉の選択も、彼らのスキルになるでしょう。しかも、睡眠時間の確保や食事の時間をバランスとりながら、寝る食べるのしつけが驚くほどしっかり身につけさせているのです。子どもを産んだばかりの母親や父親では、とてもできないスキルです。
 そこで、良い保育士の方と出会いについて考えてみました。保育に余裕があれば、子どもの動きや表情からいろいろな言葉かけができます。でも、時間がないと「早くしなさい」と言う言葉が頻発されることになります。保育士の方も時間に余裕があれば、子どもを観察し、ゆとりを持って保育ができるようになります。労働が過剰になっている保育園では、余裕のある保育士に出会うことは少ないようです。保育士のスキルを向上させるような仕組みが、保育園にあることも重要でしょう。別の評判の良い保育園を見学し、多くの子どもや親に関する情報交換なども、保育士のスキルアップの下地になります。このような保育園は、少ないかもしれません。でも、待つだけでは、良い保育園には育たないようです。
 当たり前のことですが、乳幼児は優秀な保育士だけでは育てられません。まずは、親の愛情が最も大切になります。両親が、保育の中心に位置し、それを支援する保育士がいるという形になります。できれば、両親や保育士、そして仲間など多くの目で子どもを見守る環境ができていれば理想でしょう。最悪のパターンは、朝の7蒔から夕方19時まで保育園に預け、多の多くの目が行き届かない環境に陥ることでしょう。保育士だけの目になってしまいます。親は子どもが仲間とどのように接しているのか、どんな遊びをしているのかなどを直接に見ることです。見ることによって、子どもの成長や遅れていることなどの意見交換ができます。
 余談ですが、残業を前触れもなく割り当てる企業には、将来がないと割り切る決断も必要になるかもしれません。子育てには、余裕ある時間が求められます。両親が時間をつくり、保育士の方も余裕を作らなければなりません。もちろん、子ども達が自由に遊んだり学んだりする時間を確保することが大切になります。そこには、両親や保育士の支援が必要になります。子どものためにも、世の中の仕組みを変えていくことが求められているのかもしれません。



日本の農家・政治志向から経済合理性・海外のフロンティア  アイデア三題噺139 

2018-10-21 17:06:06 | 日記
 日本の農家には、各家庭に自家用車があり、農業の機械化も進んでいます。近くにスーパーもあり、都市部と同じ快適な生活ができます。中国人観光客の方が見ると、別荘が広がっているように思えるそうです。農村に、スーパーがあることが、信じられないとのことです。都市部と同じように、自己完結している日本の農村がありました。でも、途上国から見ると理想的な農村にも、ほころびが見えてきました。
 そこで、そのほころびを修復する方法を考えてみました。日本の農村の豊かさの源泉は、教育水準の高い人々でした。この人達が地域を豊かにし、その豊かさが国会議員などの政治家を支えていたのです。政治家は、地盤を豊かにすることが、自分の政治生命を高めることだと理解してました。経済的合理性よりも、政治を優先していきました。政治と行政が、農村に有利な施策を行ってきたわけです。でも、農村の人口が減少し、集票力としての魅力が薄れてきました。政治には頼れない状況が生まれてきたわけです。政治に頼ることができなければ、自力で経済合理性を追求することになります。最近の農村で見られる6次化の動きは、この流れの一つでしょう。道の駅を利用した直売なども、その流れになります。消費者への直売なども、その流れになります。そして、輸出が脚光をあびるようになりました。政治も、コメの減反に対する一律補償などのこれまでの政策を変えつつあります。成長を支援する農業政策を、数多く作り出しているようです。
 水産と林業を除く、農産物の輸出総額は5000億円になります。和食ブームは、世界中に広がっています。中でも、先進国において人気が高いのです。美味しさはもちろんですが、その健康的要素に注目が集まっているのです。日本の長寿は、世界的に評価されています。その源が、和食と捉えているわけです。日本のレストランは、世界中に進出を始めています。そのレストランは、本当の和食を提供したいという希望を持っています。客単価が高くなれば、日本からの送ってもらう食材を自由に使いたいという願望もあります。でも、現地で調達できる食材は、現地で間に合わせるやりくりをしています。国外には、本当の食材を求める市場があるのです。農村がそれに応えることができれば、市場は開けるということです。

農業とかけて、ブルーオーシャンととく、その心は離農者増え農地の使用は思いのままだ

医師の過酷な労働・負担軽減の工夫・医師の人権を尊重   アイデア三題噺138 

2018-10-21 16:47:02 | 日記

 医師不足は、どこの国でもまん延しているようです。インドでは、医師や病院が圧倒的に不足しています。どのように、この問題を解決しているのかと思いました。すると、スマホやAIを利用した企業があります。この企業は、いくつかの病院と提携し、医師不足と患者の要望を解決しているようです。その内容は、患者の利便性を図ることになっています。多くの患者が、必要な時に短時間で医療を受けることができないという悩みを持っています。このような患者が、スマホを介して医師から病気の診断を受け、処方箋の発行をしてもえる仕組みを構築したわけです。利用者は、「喉が痛い」「熱がある」「おなかが痛い」など体調や症状を選択肢から選びます。この症状に対応できる医師の一覧から、診断してもらう医師を選び、電話やビデオチャットで会話することになります。病状の選択肢を記入する段階から、人工知能(AI)は症状から病気を推定し、医師側に病気の候補を示す仕組みです。病気が予測できるために、効率的に診断できるというものです。AIの活用で、医師が診る患者数は飛躍的に高まっているようです。蛇足ですが、この企業は、病院から一定の手数料を得ながら利益を上げています。この仕組みに参加する病院も増えているようです。
 日本国内の医師や看護師が利用する院内保育所があります。この利用状況を見ると、院内保育所の6割が1日あたりの保育時間が10時間以上になっているのです。人手不足などを背景に、医療現場では長時間労働がまん延している様子が見て取れます。医師の仕事と子育ての両立は難しいのです。子どもの病気などで、急きょ休むこともあります。
 そこで、医療現場の長時間労働について考えてみました。医療現場では、長時間労働に対して、危機感が強まっているようです。政府も遅ればせながら、医療現場の実態調査を始めました。労働時間をタイムカ一ドなどで客観的に管理されていたのは、たった6%という驚くべき前近代的数字でした。特に、救急医の現場の人手不足は深刻です。彼らに労働時間の点検をお願いしたところ、「診療体制を維持しながら急に今までやってこなった業務分担や時間外労働の正確な自己点検をやる時間はない」というものでした。それほど、追い詰められた状況で、医療業務を行っている実態が浮かび上がります。医師全体の20%以上は、女性医師で占められています。その女医の力がなければ、日本の医療現場は維持できないようです。女医に負担が掛かるように仕組みは、なかなか解消されていません。先進国の流れは、人権を疎外するような形で生産効率を上げても、評価しないという流れになっています。日本の場合は、医師の現場に過酷な労働を強いています。医師の人権がないがしろにされた環境で、医療業務が行われているともいえます。これは長い目で見ると、医師の方にはもちろん、患者側にとっても良くありません。疲れたお医者さんに見てもらえば、質の悪い診療になります。心身ともに健康な状態のお医者さんに見てもらうことが、結果として国民も医療関係者にもウインウインの状態をもたらします。

医師とかけて、時間貧乏と解く、その心は診療に暇なし

就活ルールの廃止・モデルのスポーツ業界・スキルアップ  アイデア三題噺137

2018-10-20 17:05:36 | 日記
 経団連は、就職活動の日程ル-ルの廃止を決めました。新卒一括採用と就活ルールは、長年、日本企業の人材育成や雇用慣行になっていたものです。この慣行は、ある意味で日本の生産構造を支えていたものともいえます。でも、グローバル競争の厳しさが、この慣行を崩しつつあるようです。同質な人材ばかりの一括採用では、国際競争に打ち勝つイノべーションを生むことに限界が出てきたという判断もあるようです。
 短期間で選考する一括方式は、採用コストを抑えて多くの新卒者を確保できる利点がありました。転職市場が育っていない日本では、新卒採用を重視せざるを得なかったのです。他社の経験のない大学卒業の新人は、仕事を教えやすいという利点もありました。自社で育てた人材を活用して、日本企業は成長してきた面があります。自社内で活動できるためには、協調性やコミュニケーション能力、そして人柄などを重視して採用してきた経緯があります。でも、グローバルな競争が激化してきた現在、このような自社内での人材だけでは太刀打ちができない状況も生まれているわけです。人的資源に対する見直しが、今回の「就活ルールの廃止」にはあるようです。
 そこで、すでに就活ルールが廃止同然になっているスポーツ業界をモデルに、これからの採用にシステムについて考えてみました。プロ野球やサッカーは、入場料だけでなく、放映権収入、オリジナルグッズ販売、スポンサー収入などの収入源があります。この業界は、利益をあげる即戦力的人材を求めています。スポーツ業界では、新卒者を2~3年かけて育てるよりも、年収は多少高くなっても、すぐに結果を出す人材がほしいのです。この業界で中途採用が多い理由は、即戦力の人材の補強にあるわけです。採用される人材も、自分の強みになる武器を携えて、即戦力を発揮できる人材として入社することになります。でも、スポーツ産業はまだまだ未完成な部分があり、平均給与は、一般業界の8~9割が相場です。
 日本のスポーツ市場は、6兆円から8兆円といわれています。この市場は、少子高齢化にもかかわらず拡大していくとみられています。その徴候は、外国のスポーツ企業の日本参入にも見られます。欧米に比べると、日本のスポーツ産業には開拓の余地があるようです。ヨーロッパは、サッカー一色です。日本は多くのスポーツ分野にファンを抱えています。その潜在力は、外国のスポーツ企業には羨ましいということです。2025年には、15兆円産業になるという見方もあります。才覚次第では、活躍できる場が数多く出てくる業界になります。そこでスポーツ業界の人材が活躍することをアピールすることができれば、就活ルールの不安は払拭されるでしょう。
 蛇足ですが、転職には、リスクが伴います。仕事内容を検討し、長期的に自分のスキルを高める訓練をすることは必要になります。世界の流れを勘案した仕事の精選と自分のスキルアップ、そして生活の糧を得る貪欲さが求められます。

 就活ルールの廃止とかけて就職のチャンスと解く、その心は備えあれば憂いなし

デュアルタスクを利用した高齢者介護  アイデア広場 その409

2018-10-19 20:06:28 | 日記

 東北コープ は、脳を鍛えるアプリ「かんたん脳トレ」を東北大学と共同開発しました。このアプリには。脳年齢測定器もついています。多くの人は、自分の脳が実質どの年代に相当するのかを知りたいものです。分かれば、それなりの対処方を考えます。加齢を防ぐ対策も進んでおり、買い物を通じて高齢者の健康を高めている施設も増えています。東北コープの試みは、その延長線上にあるともいえます。このアプリの優れた点は、いくつかあります。数学計算などのゲームを継続して遊ぶと、アプリ内でポイントが加点する仕組みです。さらに、ポイントを一定数を獲得すると、コープで使える割引券をもらえるという点です。
 そこで、加齢を防ぐコープやスーパーの試みについて考えてみました。あるスーパーは、介護や福祉施設と手を組み、専用のショッピングカートで買い物をする仕組みを作りました。閉じこもっているだけでは、広い意味での脳の老化が加速していく現実を介護施設側は憂慮していたのです。要介護者を、スーパーに解き放つわけです。するとスーパーを専用カートで動き回り、自分の欲しいものを手に入れようとする強い意欲が現れたそうです。それまでの施設内の要介護の人達は、リハビリには消極的だったそうです。ところが、専用カートを使った施設内の練習には積極になったのです。専用カートで好きなものを自由に買える楽しさを覚えてしまったのです。より自由に、広範囲に見て選ぶという意欲が、リハビリに取り組む姿勢を向上させていったようです。結果として、体の動きも脳の活力も良い方向に向かったとも言われています。
 東北コープの取り組みは、組合員の高齢化が進む中、加齢の防止や認知症予防につなげるサービスと位置付けられます。アプリを通した優待特典を用意することで、自宅にこもることを防ぎ、外出を促すわけです。コープの店内に入れば、脳を使う場が提供され、体を動かす場も提供されることになります。閉じこもっているだけだと、身体機能も脳の機能も衰えます。コープのアプリは、衰えるという課題克服に貢献するものです。割引券がもえるという特典が、利用者にどのような消費行動を促すのかが分かれば、今後の高齢者対策に寄与するものになるでしょう。「かんたん脳トレ」から派生する行動が分かれば、他の高齢者用のサービスにも応用することができる道が開けるわけです。
 高齢者は買い物をする中で、運動と計算、そして店の空間認知機能を維持することになります。狭い家や施設ではできないことが、スーパーなどでは可能になるわけです。買い物をする中で、『体を動かす』、『頭を使う』、『人とふれあう』という3つのことが同時に行われます。最近、デュアルタスクが、認知症の進行を防止する方法として脚光をあびています。これは、2つのことを同時に行いながら体と脳に負担を適当にかけて能力の維持と向上をめざす方法です。買い物は、2つ以上のことを同時に行っているわけです。高齢者を要介護状態にしないように、ショッピングをリハビリに活用している理由が読み取れます。蛇足ですが、適度な運動とは、どの程度の運動でしょうか。それは、65歳以上ではどんな動きでも良いのですが、身体運動を毎日40分程度をすれば良いとされています。店内を見ながら、40分程度歩き回り、買い物を楽しんでいれば、自然とこの運動量を確保することになります。その中で、買いたい物の計算などを行っていれば、脳の機能も維持されることになります。でも、40分も歩く時間がもったいないという方には、短い時間でも効果のある方法もあります。欲をいえば、1日8千歩程度の運動をしてもらいたいわけです。でも、できない場合は、20分程度を少し強めの運動が推奨されます。この運動の目安は、「何とか会話ができる程度の早歩き」が一つの目安になります。この強度の運動を5分間以上すると、うつ病の発症率は10分の1以下になるという報告もあります。
 余談になりますが、高齢者には仲間の存在が大切です。親しくなくとも良いのです。挨拶する程度の仲間でも良いのです。もしかすると、この程度の仲間が理想かもしれません。最近の進んだ地域では、スーパーと地域が連携する傾向もあるようです。元気になった施設の高齢者が、スーパーの周りのお店を訪れることのできる連携が進んでいるのです。専用カートの成功に続き、近隣の商店街との連携も実現しているのです。施設の高齢者が一人で入れるレストランや喫茶店を、商店街ぐるみで準備しています。施設単位の介護から、地域ぐるみの介護の仕組みができつつあるというわけです。東北コープの 脳を鍛えるアプリが、運動を加味したものに昇華し、続いて、地域との連携が含む内容に広がりを求めていってほしいものです。


雪下ろしと故郷納税   スモールアイデア NO201

2018-10-18 16:27:26 | 日記
雪下ろしと故郷納税   スモールアイデア NO201

 宿泊する旅行客は、外国人は増えて、日本人は横ばいという現状です。日本の宿泊総数は、5億泊弱で、日本人は4.2億泊となっています。日本で宿泊数の少ない県は、佐賀県と言われていましたが、その底を脱しています。2015年の外国人宿泊数が、19万人と前年の2倍に増やしているのです。タイで2014年に公開された映画の舞台が、佐賀県の稲荷神社だったのです。映画を見たタイの人が、この神社にやってきたわけです。ロケ地のこの神社では、タイ語のおみくじを用意して待っていました。「冬のソナタ」のロケ地も、日本人の女性が殺到した経緯があります。映画やテレビとタイアップして、外国人観光客を集客する方法はある意味で卓見です。
 そこで、地方の観光資源を活かした外人の方の集客を考えてみました。地方には、日本の基層文化が残っています。日本を深く理解してもらうためには、地方の風景の中に隠された文化を見てもらうことです。もちろん、過去と現在を同時に見てもらう演出も必要です。日本文化の基層の一部は、雪国に住む人達の営みの中にあります。「かんじき」をつけて雪を踏みしめて山に登り、ブナの林を見てもらうのもよいでしょう。外国観光客に豪雪を見てもらい、雪下ろしを体験してもらうこともよいかもしれません。
 日本の豪雪地帯の一つに会津地方の只見町があります。只見線も復旧し、全線開通ももうすぐです。タイの観光客は、只見の雪景色を見て感嘆の声を上げることでしょう。只見町は、雪に関する遊びは何でもできます。スキー、カマクラ、雪合戦、雪のホテルまで可能になる地域です。熱帯には見られないブナの広葉樹林や豪雪地帯に住む動物や鳥を観察してもらいます。文化の成り立ちを見てもらうだけでなく、現在の先端の技術を見てもらうことも有意義になるでしょう。
 雪下ろしは、雪国の人々が苦労してきた重労働でした。雪下ろしは雪国の風物詩であるとともに、危険を伴う作業です。この危険な雪下ろしの作業を、ロボットにさせるのです。
この作業を先端のロボット技術で、解決する姿を見ていただくわけです。掃除機「ルンバ」のように一度スイッチを入れれば、雪下ろしが終了まで人手はいらないロボットを開発します。ロボットは休むことなく、プログラミングされた作業を淡々と行います。電池が切れれば、充電はロボット自身が行う仕組みです。屋根という傾斜にあるを雪を、どのように処理していくのか楽しみです。でも、このロボットは、誰が開発するのでしょうか。
 雪下ろし用のロボット開発をする資金は、「故郷納税」を使うのです。故郷納税の使い方には、総務省からいろいろクレームがついているようです。要は、寄付されたお金を分かるように使うことが求められているわけです。寄付という納税を、地域のために役立っているという姿を見せることです。故郷納税の使い途を、見える化すれば良いということになります。只見町に1億円の故郷納税が納付されたと仮定します。故郷納税の全額をロボット開発に使います。雪下ろしロボットを公募して、優れたロボットを開発した方に1億円を賞金としてだすこともできます。ロボットが行う雪下ろしの風物詩を見てもらうことで、お返しということになります。豊かな自然と先端技術、そして日本のユニークな税制が、見事にの融合している姿を豪雪地帯の只見町で見ることができる日を楽しみにしています。


国策逮捕・不条理・情報の山  アイデア三題噺 136

2018-10-17 17:53:25 | 日記

 永続する幸福を求めることは、世界中の人々の願いです。キリスト教やイスラム教を信じる人びとは天国を求めて、在世の生活の中で、神の栄光を高める行動を取ります。その具体例が立派な教会やモスクになるのかもしれません。宗教から離れて、個人の幸福を求める人達も増えています。その人達の中に、自分の経験が財産であり、その経験を情報として伝えたいと願う人がいます。ところが、その経験が完璧なものだと検証することが難しいのです。もし、確度の高い情報だけを集めることができれば、その中の情報を昇華して、より高次な情報を発信していくことができます。一般に、古典の中により確度の高い情報があるとされています。
 そこで、より高次の情報を集める方法を考えてみました。ネット情報に頼ると、自分の好みに合った情報がまわりに集まる仕組みができています。知らず知らずに、特定の情報に囲まれ、その情報を使って新しいアイデアを作り出すことになります。でも、これでは不満なのです。特定の情報からは、特定のアイデアしか生まれません。できれば、特定の情報と異質の情報の中からアイデアをたくさん作りたいのです。人工知能は、人間のスキルを上回る分野を増やしています。コンビニやスーパーには、原因と結果をマニュアル化した販売システムがあります。このようなシステムは、人工頭脳が得意な分野になります。やればやるほど、精度を高くし、利益を上げる仕組みになります。そんな中で、人間は、人工知能が取って代わることができないスキルを磨く必要があります。その一つに、異質の情報を掛け合わせてアイデアを作る手法があるようです。そのアイデアの質を高める古典に匹敵する本は、どこにあるのでしょうか。その本を見つけることができれば、多くのアイデアを作る下地ができます。
 良い情報を内包した本に巡り会いたい場合、不条理な理由で立場を追われた人の本が狙い目になります。国策逮捕で逮捕され、外務省から追われる立場になった佐藤優氏の本などは、多くの情報を提供してくれます。蛇足ですが、この逮捕は日本のインテリジェンスから見ると、多大な損失を伴ったようです。一般国民の感知しない水面下で、国家の危機や利益を守る仕事があります。その守る人達を全て陸の上に上げてしまえば、動くことのできない陸の上の「カッパ」になってしまいます。一方、そのおかげで、私たち一般市民は国際社会の深淵部を少し理解できる機会を得ました。

 国策逮捕とかけて、不条理と解く、その心は情報の大判小判が続々