ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

植物工場の野菜の存在感が高まる パート1 生産 「ふくしま」を少し良くするアイデア その27

2017-09-30 17:49:49 | 日記
植物工場の野菜の存在感が高まる パート1 生産 「ふくしま」を少し良くするアイデア その27

 今年の長雨で、露地物野菜は生産が不安定になっています。この数年、天候不順で頻繁に野菜の高騰や急落を繰り返しているのです。野菜の欠品を避けたい外食店やスーパーでは、植物工場の野菜の存在感が高まっています。そんな中で、福島県白河市にあるレタスを生産している「東西しらかわ農業協同組」が、注目を集めています。レタスを、植物工場で生産しているのです。
 そこで、植物工場の優位性について考え、より良いビジネスの仕組みを提案します。都内の焼き肉チェーンは、2014年に低温障害などで葉物野菜が不足した経験を踏まえ、「東西しらかわ農協」と取引をはじめました。植物工場で育てた野菜が、風評被害を克服しながら、スーパーやレストランに徐々に浸透していったのです。生産が安定しているために、値段が乱高下せず、土や虫などの混入がないのが強みになっていました。この焼き肉チエーンは、120店のサラダを植物工場で作ったレタスなどに切り替えていったのです。露地モノの野菜よりも、柔らかいことが好評でした。入荷を大幅に、増やしてもらっているのです。
 植物工場は生産が安定する半面、電気代などがかさみ値段が高くなるのが弱点です。植物工場の弱点を補うと考えられるのが、バイナリー発電です。この発電は水より沸点が低い媒体を沸騰させ、蒸気にして、タービンを回して発電するものです。福島県の土湯温泉では、400キロワットの発電所が稼動しています。発電した電気は、植物工場で使用するLED照明に利用するのです。もちろん、温水は植物工場の温度管理に利用できます。土湯の発電所は、「温泉バイナリー発電」といい、捨てられた温泉排水や未利用の温泉水を利用する方式です。バイナリー発電は、この他に長崎県の小浜温泉では1680キロワットの発電をしています。福島はこの発電で、先進的な地区になっています。先攻の利を生かして、発電と植物工場を結ぶ事業を推進してはどうでしょうか。




安全に、豊かに、ハッピーに暮らす環境 パート2  アイデア広場 その207 

2017-09-30 17:40:22 | 日記

 物質的に安全で豊かになった農村が、次にデザインすることは、成熟した人間関係のスキルの構築です。外部から、人間関係の機微に関するスキルを持つ人を雇用して、若者のスキルを向上させる手だてをパート1では、提案しました。今回のパート2には、シングルマザーと幼児の立場から述べていきます。安全に、豊かに、ハッピーに暮らす環境は、豊かな農村の皆さんだけでなく、親子にも必要なことです。
 そこで、親子に求められる必要十分条件を考えてみました。昼の間は、家事代行、事務の補助、配達業務などをして働きます。そして、夜の6時から8時までは、村のスナックで働くという条件でした。これで、月20万円の手取りとします。保育料や住まい、そして食事は無料ということになります。もちろん、週休2日制になります。余暇時間は、自己の能力を高めるために充てます。農家を自主的に手伝い、農業の技術を身につけることも自由です。もし、将来スナックなどの飲食業で生計を立てるのであれば、新鮮な野菜の品質を見抜き、その調理方法を覚えることは、投資と考えることもできます。調理師免許を取っておけば、店の経営は非常に容易になるでしょう。
 シングルマザー親子が、1ヵ所に縛り付けることは人道上好ましいものではありません。最も、親子が幸せな場所であると考えるならば、問題なくハッピーなことです。そこで、裕福な農村が10ぐらい集まります。その村を1ヶ月から2ヶ月単位で、親子が移動する仕組みを作ります。村の若者の弱点は、人間的な触れ合いが少なく、人間関係の機微を理解できないというものでした。多くの女性とふれあうことにより、そのスキルは上達していきます。1ヶ月から2ヶ月単位で、新しい教師がやってくる仕組みを作るわけです。おそらく、いろいろな性格の人や話題を持つ人がいることに気づくでしょう。もちろん、村の優れた点も理解されていきます。変な優越感や劣等感をもつことなく、自然な態度で話すことが、望ましい姿です。
 シングルマザーは、毎年200万円ほどの蓄えができます。子どもが一人で行動できるようになれば、自由度が増えます。自分の事業に必要な資格を獲得する時間も機会も持つことができます。成功している農村の秘密に接して、他の農村と比較して、最も良いビジネスを提案することも可能です。10の農村に10人のシングルマーザーが働きはじめれば、彼女たちは年間2000万円の資金を動かすことができるのです。2年で4000万の資金を農村でも、都会でも、投資する資金が手元にできます。農村の6次化に投資することも良いでしょう。チェーン店の権利を買っても商売をはじめても良いでしょう。豊かな農村と保育園に入れないシングルマザー親子が、ハッピーになるお話しでした。



福島市の小学校プールを室内プールにして通年で使う  「ふくしま」を少し良くするアイデア その26

2017-09-29 09:49:07 | 日記
福島市の小学校プールを室内プールにして通年で使う  「ふくしま」を少し良くするアイデア その26

 福島市の中央市民プールの利用者(7月22日~8月16日)が1600人昨年同期の3600人を大きく下回っていました。野外のプールは、天候に左右されるため、入場人員は不規則になります。プールは、市民の娯楽と健康に大きく貢献するものです。一方、ヘルシーランド福島の室内プールは、老若男女が通常通り利用していました。一般に市民の運動量の増加は、市民の健康増進に繋がります。市民の健康が増進すれば、充実した生活もできるということです。医療費や介護費の減少に繋がります。
 そこで、プールの使用法について考えてみました。福島市には50近くの小学校があり、50のプールがあります。そのうち使用する期間は、6月から9月頃まです。このうち5つを室内プールにして、通年で使えるようにします。室内プールは1つ建設する場合、10億円程度かかります。全部で50億円です。無理かと思われますが、そうでもないのです。2029年には全国で、建設してから50年以上になる道路や橋梁が全体の50%を超えます。小学校のプールも同じです。地方自治体は、道路などに加えてプールの更新という大変な重荷を背負うことになります。
 野外プールを一つ建設する場合、約1億円かかります。小学校が50校ですから50億円かかるという計算が出てきます。市内に室内プールを50億円で5つ建設し、小学校が共用して使用すれば、1年中使用できることになります。学校が使わない時間帯は、一般の市民にプールを開放する案もでてきます。東京などの中央区などでは『学校温水プール』の一般開放をしています。区民の大人は350円、区以外の大人は500円です。区民の65歳以上の高齢者は無料になっています。中央区が、子ども達の水泳技能の向上を実現しているかどうか調べてみたいものです。
 中央区の利用している皆さんが、健康維持に効果があることがわかれば、福島も取り入れることです。福島の人々は、心疾患の病気が多いのです。軽い運動は、循環器の機能を向上させます。1年を通して一定の環境で運動のできる室内プールは、健康維持に得がたい施設になります。






 

大きなアイデアと小さなアイデア  アイデア広場 その205  

2017-09-28 18:57:54 | 日記
 

 サラリーマンは、気楽な稼業といわれた時代がありました。中級管理職から上級管理職に地位が上がるに従って、自由裁量が増えやりがいがあった時代でもありました。でも最近は、中級管理職から上級管理職へ移行する時に恐怖を感じると言われています。中級管理職は、日常の仕事をいかに上手く回すかという守備範囲で良かったのです。アイデアの生産も数多く出して、10のうち3つが良ければ合格でした。何か新しいものを生み出すためには、流行の半歩先を考えていれば良かったのです。上級管理職になると、急に新規事業創出や新たな組織改革を行うことを求められます。ある日突然、大きなアイデアを出すように求められるのです。そこに、中級と上級の谷間があるようです。
 そこで、中級管理職から上級管理職へのステージを考えてみました。たくさんのアイデアを考えることは、製品を改善したり、組織の小さな手直しには有効です。でも、多くの小さなアイデアは、新しい意味を見いだす時にはあまり役に立たないのです。人々が「iPhone」を目にしたときにはじめて、「そうだ、これを待っていたんだ」と自然に思ったはずです。iPhoneが普及すると、あたかも以前からあったもので、その存在がない世界は考えられない社会になってしまいました。
アルファ・ロメオ4Cという車があります。この車への全ての努力は、極限の軽量化に向けられました。この努力は、炭素繊維を多くし、極限まで部品や設備をそぎ落としたのです。この車のコンセプトは、ミシュランとの対比でした。不案内な旅行者に、ミシュランの高級レストランを進める人は多いものです。無難な選択だからです。それに対して旅慣れた旅人が、自分の目と足で偶然見つけた素敵な小さな店というコンセプトを重視したのです。アルファ・ロメオ4Cは、消費者に歓迎されました。この自動車の初年度の生産分は、市場に発表後数週間で予約が完了し、完売してしまいました。中級管理職には、極限的軽量化やミシュランと反対の路線などという発想は出てきません。出てきたとしても、最初から無理と諦めてしまいます。上級管理職は、顧客の満足度は何か、次にどんなモノやサービスを買ってくれるのか、そのモノとサービスのデザイン構成はどうなるかなど、問題解決に繋がることを常に考えている人材といえるかもしれません。
 消費者に接近しすぎると、急進的発想は生まれません。消費者に接近しすぎると、モノやサービスの改善が多くなり、大きな飛躍が後回しになります。問題解決の手段は、社会全体視野に入れた観点から、そして歴史的視野から常に模索する時代になっています。もちろん、問題解決を上級管理職が単独でやる必要はありません。まわりに、経済学者、社会学者、心理学者、人類学者、建築家などのブレーンを配置して、適時その知見を拝領すれば良いのです。上級管理職は、常に大きなアイデアに繋がることを考えていくことになります。大変であるが故に、いろいろな創意工夫や知恵が生まれてきます。中間管理職は、常に小さなアイデアを作ります。でも、大局的なアイデアを捉える訓練が疎かになります。克服したいですね。

会津若松市の観光客対策 「ふくしま」を少し良くするアイデア その25

2017-09-27 16:11:38 | 日記
 外国人観光客が、空前の規模で来日しています。東北地方への観光は増えていますが、やや物足りない増え方です。そこで、福島県の観光名所でもある会津若松市の観光客対策を考えてみました。外人観光客が2000万人に増えたといっても、総額4兆円です。日本人が旅行や観光に使うお金は20兆円です。日本人に焦点を合わせて考えてみました。   
 福島に住む私が言うのも何ですが、会津は素晴らしい文化、食、温泉、自然などを併せ持つ地域です。現在持っている資源を、会津全体で使い切る仕組みを提案します。多く観光客が、東山の温泉旅館に泊まります。でも、そこでは温泉と温泉宿個有の食事だけになります。会津の美味しいソースカツやソバ料理、そして喜多方のラーメンはなかなか食べられません。旅館は自前で朝食を提供せずに、会津若松市内の食事処やレストランの食券を配付するのです。 もちろん、喜多方での朝食は、ラーメンです。旅館のバスを使えばすぐでしょう。市内のビジネスホテルでは朝食も夕食も提供せず、食券もしくは食事処の紹介にとどめます。温泉の日帰り券を発行し、会津の名湯を体験してもらいます。
 観光は見てもらうだけでは、お金が落ちません。町を歩いてもらう時間が長ければ長いほど、お金は地元にも商店街にも落ちることが経験則から分かっています。ホテルや旅館と地元商店街が、広域を活用した相乗効果を狙う儲かる仕組みを作ってはどうでしょうか。



地域復興の先頭に立つ人々の心意気  アイデア広場 その204 

2017-09-27 15:53:29 | 日記

 地域で新しいことをすれば、地元から反発を受けます。どれほど優れた事業を行っても、地元からの非難は出てきます。特に、地元の重鎮といわれる人々は、現状を維持しようとします。岩盤規制の元祖ともなり得る人達かもしれません。多くの町村は、現状維持の行政を行う中でじり貧になっています。一方、衰退する町村で町の復興を目指す人々の実践が、最先端のビジネスとして脚光をあびてきています。
 そこで、地域の復興事業の先頭で活躍している人々をウオッチングし、その成功の要素を見てみました。地域復興で成果を上げている人々は、孤独と向き合い覚悟を決めた少人数の集団です。まず事業を立ち上げ、相手に納得してもらい、信頼関係を構築しています。初期が、一番苦しい時期になります。この時期大事なことは、反対者を説き伏せることに時間をかけてはいけないことです。仕事の中核に全力を注いでいるようです。小さな投資案件でも、基本的には初年度から黒字にしています。収益が予想より少ない場合、何かが間違えているということなのです。一般的な投資案件でも、2~3年で全額回収しています。この重要な時期に、反対者との接触は無駄な時間になるということです。
 地域の復興事業は、公共性と収益性のバランスを確保していくことになります。一般の方は、不動産の価値は景気で決まると考える方が多いようです。景気が悪いときは、補助金を配り、空き店舗の利用を促す対策を講じるよう意見を述べます。この意見には、公平性が根底にあります。もちろん、補助金という公のお金を使う場合、この公平性は無視できません。でも、これがくせ者なのです。復興の先頭に立つ人は、補助金に頼りません。空き店舗を活用し、商店街の販売促進を促す仕組みを作り出し、地域の資産価値を高めていくのです。
  地域全員の意見を聞くことは、しないようです。反対者は、必ずいます。反対者に関わる時間を、事業に向けるのです。続けて成果を出しつつけていけば、商店街の売上げは上昇し、所得も増えてきます。地域が豊かになれば、認めてくれる人も増えてきます。反対者は、減少します。言葉より行動と成果の方が、説得力はあるのです。さらに豊かにするために行うことは、優良なテナントを、毎年少しずつ増やしていくことです。優良なテナントに入ってもらうのには、地域を魅力的にしなければなりません。地域の価値をより上げることに力を注ぐことになります。医師がいる、治安が良い、空き店舗がないなどの条件は、地域の価値を高める要素になります。これらの要素が整うと、人は途切れずに入ってくるようになるわけです。人が多い、消費者の目が肥えている、テナントの家賃が魅力などの要素は、後からついてくることのようです。民間が先導役となって、実績を上げてから、地域活性化が進む時代に入っているようです。その先頭に立つ人は、まぶしく、カッコ良いです。

加計学園問題を文科省の視野で見る  アイデア広場 その203

2017-09-26 16:00:37 | 日記
 安倍政権は、2014年に霞が関の幹部人事を一元的に統括する内閣人事局を新設しました。審議官、部長級以上は、内閣人事局の審査を通らないと昇格できない仕組みに変えたのです。現行制度において、官僚は人事権を握る官邸の意向に逆らいにくい環境になっています。その中で、文科省元次官と首相官邸の対立が、大きな物議を醸しています。日頃のメディア報道では伝えられない文科省の仕組みが、理解できる絶好の機会が訪れたのです。
 そこで、加計学園設立に関する双方の言動を調べて、文科省の意思決定の仕組みに迫ってみたいと考えました。通常では明らかにならない経緯が、文科省内部からの告発によって判明しました。文科省から内部文書が明るみになった背景には、人事を巡る霞が関の不満があるようです。前川氏は、内部文書の作成者とされる文科省職員は「極めて優秀」で信頼できると発言しています。萩生田官房副長官の発言とされた文書について、虚偽の内容を盛り込むことはない立場の人のようです。文科省側が官邸の介入で手続が行われたと理解し、その認識で業務を進めたとかいう事実が浮かび上がってきたわけです。
 前川氏は、人間的には愛すべき人物です。彼は、今年になってから11回も福島市を訪れています。夜間中学を作る会の授業に、ボランティア講師として参加しているのです。中学教育を受けなかった人たちに、中学の体験をしてもらう活動です。文科省のトップに立った人が、このようなボランティア活動を行うとは、とても考えられないほど素晴らしい活動です。でも、前川氏が文科省の次官をしているときに、天下りの問題が起きていました。62件の国家公務員法違反が確認されたのです。その責任をとって、辞任しています。優秀な職員が存在し、人間味あふれた次官がいても、天下りの問題を防げなかった文科省の存在が不思議で仕方ありません。
 霞が関の中では、既得権と手を結ぶ勢力と既得権を奪う勢力があるようです。農林水産省や日本獣医師会は、獣医師が増えては困るという立場のようです。増えれば、既得権が新興勢力に奪われるという危機感があったのです。また、文科省は加計学園に、医師の確保や教育課程に問題があるとみていたようです。今回は、文科省だけが抵抗勢力になってしまったのです。文科省が引き延ばし作戦をしたために、文科省の恥部である天下りを暴露して、早急な認可を求める作戦を内閣人事局が行ったという経緯のようです。内閣人事局に不満を持っている省庁は、潜在的には多く存在します。強力な安倍内閣の中では、民主党の時代のように、マスコミに政治家の弱点を突くリークは発生しませんでした。でも、政権基盤が弱体化したとき、他の省庁からも政権に都合の悪い文書が流出する可能性が出てきます。
 まだまだ、官僚の力は非常に大きく、政治家が行政に挑む場面が多く出ることになるでしょう。民主主義の国家では、行政に関与した政治家の記録が残るという制度を確立しておくことが求められます。行政側にも、行政文書を確実に残していくという制度が必要です。この2つの制度が有効に働くためには、高く成熟したバランス感覚が国民に求められます。

世界遺産沖ノ島と都々古別神社の再興  「ふくしま」を少し良くするアイデア その24

2017-09-25 19:24:54 | 日記
 沖ノ島は「古代祭祀の記録を保存する類いまれな収蔵庫」と評価され、世界遺産に登録されました。多くの人は、どんなものが収蔵されているのかしりたいことと思います。でも、沖ノ島には上陸できないのです。昔から、宗教上の制約があり、厳格に守られている珍しい島です。それでは沖ノ島の遺跡は見られないのかといえば、実物大のジオラマが見られるところがあります。千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館には、沖ノ島の原寸大のジオラマの祭祀遺跡があるのです。実大の環境で原寸大の古代鏡など模型は見られます。そこの説明書を読んでいくと、面白いことが分かります。
 陸奥国の一の宮は、宮城県の塩竈神社と福島県棚倉町の都都古和気神社の2カ所だけです。なぜ、会津や山形にはないのかという疑問を持つ方もいるようです。この理由は、沖ノ島の祭祀遺跡と関連する内容を含んでいます。朝鮮半島と飛鳥の大和とを結ぶ最短ルートに、沖ノ島が位置しています。4世紀後半から5世紀前半の祭祀遺跡は、沖ノ島や石上神宮の磐座に代表されるものでした。大和朝廷は、強い勢力とは融和策や力で平定しながら勢力を拡張していきました。強い勢力と融和する場合でも平定する場合でも、そこに神社や神宮を作っていったのです。関東と東北の一の宮を並べてみると、鹿島神宮―都々古和気神社―塩竈神社という順になります。
 大和朝廷の勢力拡大は、北進しながら蝦夷を平定する歴史でした。都々古別神社は、日本武尊が東征の際に都都古山(武鉾山)の山頂に鉾を立てて都都古和気神を農耕開拓神として祀ったのが始まりとされています。都々古和気神社の地域は、朝廷勢力が東北に進出してくるまでは有力な部族が栄えていた地域だったのです。武鉾山の山麓には、東北地方最大で最古の巨石祭祀遺構が残っています。神の鎮座する山として信仰されていたのです。でも、平定され陸奥国一の宮、都々古別神社として存続しているわけです。大和朝廷の進出する地には、山頂の鉾に象徴される建鉾山や立鉾山、そして武鉾山の名前が出てきます。
 西行や芭蕉は、先人を慕って陸奥の枕詞を巡りました。今その後を慕うように巡る人が増えています。人は、より古く権威あるものを求めます。鹿島神宮―都々古和気神社―塩竈神社のラインは、超一級の権威と権力、そして古代文化を示す道しるべでもあります。神社があり、山があり、歴史があります。観光ルートとして、一考してはどうでしょうか。



イベントはコスト削減して効果上げる知恵で望む   アイデア広場 その202 

2017-09-25 18:18:00 | 日記
 

 2015年に、イタリアのミラノ国際博覧会が開催されました。日本のパビリオンは、人気を集め、最も人々を集めた会場になっていました。お金をそれ相応にかけて、準備期間を十分に設けて、パビリオンを作り、人を集めたわけです。でも、お金をかけず、準備期間も少なく、そしてなおかつ自国の産物を十二分にアピールをした国がありました。世界第2位の農産物の輸出国であるオランダです。
 そこで、イベントを安く効果的に開く方法を考えてみました。オランダ政府は、ミラノ万博の出展が投資金額と効果の点で見合わないと判断したのです。この政府は、ミラノ万博の出展を取りやめました。でも、オランダは農業大国です。食をメインテーマとするミラノ万博に出店すべきだという民間からの要望が、2014年の夏から動き始めました。オランダの農業関係者は、建築家やデザイナーを集め、お金をかけないで出展するアイデアを練ったのです。結論は、ストリートフードが最適だとというものでした。
 民間主体のオランダは、半年間で万博に参加するコーナーを設けました。時間も金がないからやらないではなく、知恵を絞って面白いものにしようとしたわけです。オランダのストリートコーナーは、開放的で気楽な雰囲気が受けて、オランダの食を体験する人たちであふれていました。資源を大切にし、リスクを抑え、コストを抑える手法は、スローフードのコンセプトと合致し、人々が押し寄せたわけです。食の世界には、グローバルの流れもあります。でも、ローカルへの流れのほうが、今は人々を引き寄せているようです。
 イベントの評価は、時代の流れや社会の価値観によって流動的なものです。その評価の中に、コストと効果の評価、人材が育ったかどうか、イベントの透明性の3点が重視されてくるようになります。コストと効果は、人が集まっただけでなく、いくら稼いだかという視点です。パビリオンに200万人300万人集めても、それだけでは意味がありません。来場した人達が、その後日本食にどう関わったのかという点が重要になります。2番目の人材の育成が、上手くいったかという視点があります。外国で新しい挑戦をした若手は、「何か」を手に入れます。手に入れたモノをベースにして、次の飛躍の糧にします。この「何か」は本人だけでなく、国の宝になるかもしれないものです。挑戦する機会を与え、何かを獲得させる場になっていたかという視点です。3番目は、パビリオンを作り、運営をした過程が分かるように記録が残されているかという視点です。経理はもちろん、運営のノウハウを、後の挑戦者が見て分かるようにしてあるのかどうかという点です。この3点が、評価の視点になるでしょう。
 大手広告業界などのに一括納入させるイベント方式は、これらの3点が自社に蓄積されるだけで、外部の人材の育成には生かされてはいきません。大手広告業界などのに一括納入させる方式は、時代の流れにそぐわないようです。地域で素朴に発案したイベントのアイデアを生かす方式にしていってはどうでしょうか。大手広告業界が、近年大成功を収めたイベントがあれば別ですが?

70万人の引きこもりの若者を職場へ   アイデア広場 その201  

2017-09-24 16:56:08 | 日記

 人手不足が、問題になっています。企業は、あの手この手で不足を補おうとしています。都会のスーパーには、外国人バイトの方が多く働いています。ビジネスホテルのフロントには、上手な日本語を話す若い外国人が笑顔で働いています。それでは、日本人の働き手は、全くいなくなったのでしょうか。実は15歳から39歳の労働人口に当たる若い人材が、70万人ほど存在するのです。いわゆる引きこもりといわれている若者です。
 そこで、この若者を働く給与所得者に変えることを考えてみました。70万人の引きこもりのうち、50万人は自分のやりたいことがあれば外で行動できるそうです。引きこもりの若者も、自分の行動を変えたいと考える人は多いのです。中学生や高校生では、「キャラ変え」とか「○○デビュー」などのコピーは飛び交っているようです。彼らの必須のアイテムであるSNSを見ていれば、自然に入ってくる言葉です。性格を変えたいという願望は、常に若い人たちにあります。引きこもりの人も、潜在的に持っている願望です。その願望を、徐々に実現する仕組みを提案します。
 一番のお薦めは、毎日の生活のリズムを変えることです。早寝早起きの生活に、切り替えます。朝起きて太陽の光を浴びると、体内時計は正しくリセットされます。早起きは、脳と体の規則正しいリズムを作るわけです。体内時計が正しくリセットされると、脳内物質のセロトニンがより活発に生産されます。セロトニンが生産されれば、人間はより行動的になり、耐性も強くなります。引きこもりを起こしている人が、1人でも2人でも働くようになれば、社会は以前より良くなります。50万人のうち、1年間で5千人を働く人に変身すれば、社会はより生産的になり、自立する人は増えるわけです。
 問題は、夜型になっている引きこもりの若者を朝方にすることです。朝早く起きれば、嬉しいご褒美を用意します。起きるだけでは、面白くありません。朝早く起きて、公園のゴミを拾ったらご褒美、コンビニ駐車場のゴミを拾ったらご褒美、フード店のゴミを拾ったらご褒美、ワードやエクセルで一定数の文字入力すればご褒美などいくつかの分野にわたって用意します。朝起きて一定の仕事をした若者に、1000円分の地域発効券を公園やコンビニの責任者がわたします。働き方を観察し、良いところを誉めます。あまり、欠点は言わないようにします。見どころのある若者を、チェックしておくことはいうまでもありません。
 個人的に自分が責任をもってやったことに対して、誉められることは嬉しいことです。脳に快感の感情をもたらします。快の感情を持った時、脳内物質のドーパミンが分泌されより快感が増幅されます。朝の行動に従事し、誉められ、快感を覚える回路を繰り返すうちに、快感の刺激をもっと味わいたいと感じるようになります。目標達成や成功に対して、貪欲に取り組むようになるわけです。貪欲さは、上を目指そうとか、挑戦してみようという意欲を見出します。コンビニには、多くの仕事があります。見どころのある若者に、その仕事のいくつかに挑戦させることは可能でしょう。公園の仕事も同じです。本格的なバイトの手前の作業を、見習いとしていくつかの仕事を任せることになります。実践的なテスト採用といえるかもしれません。
 楽して儲かるような「夢のような話」は、世の中に存在しません。かといって、すぐに過酷な現実の仕事を教え込むということにも無理な場合もあります。地に足が着いた取り組みで、持続的に雇用する人材を確保することも必要になります。どんな問題も、切り分けていくと、解決策が見えてくるものです。辛抱も大切です。