ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

水道の自動検針が地域の絆を深める  アイデア広場 その177 

2017-08-31 15:33:17 | 日記

 人口減や消費者の節水意識で水道利用は減り、事業継続が全国で厳しくなっています。日本の水道利用量は、2000年を境に年々減少、2050年には4割近く減るといわれています。高度経済成長時に敷設した管路の老朽化も深刻で、水道インフラの維持と修理費用は増加の一途をたどっています。でも、水道インフラは鉄道などと異なり住民がいる限り撤退はできない事情もあります。
 そこで、水道事業の赤字を少しでも減らす方法を考えてみました。KDDIは各家庭の水道メーターに専用の発信器(センサー)を併設し、検針の無人化の事業を進めています。大都市で検針員は、1ヶ月平均4000世帯の検針をしています。もし、検針の無人化が実現すれば、検針作業のコスト削減に繋がります。無人検針が実現すれば、リアルタイムで水の使用量の把握できるようになります。その上、水道管や設備の老巧化や故障による漏水も即座に把握できるメリットも生じます。センサーから集まるデータを分析することで、破損箇所を予測し、漏水の予兆を察知し、その保守に先手を打ちながら、水道事業を停滞させることなく運営できるようになるわけです。
KDDIの事業は、水道使用量のデータを自動的に携帯基地局を活用して専用のサーバーに送る仕組みのようです。送られたデータは、1人分の量は少なくとも、何百万人分が集まるとビッグデータになります。この膨大なデータを分析することで、今何が起きているのか、今後何が起こるかを予想するが可能になります。集積したデータを分析することで、「トイレ回数が増加しているので糖尿病が疑わしい」とか、「1日に何度も入浴しているので認知症が疑わしい」という情報が把握できます。ライフラインである水道の利用量から、高齢者の安否を含めた生活リズムを把握することが容易になります。利用状況から高齢者の安否を含めた生活リズムを把握し、見守りのシステムを構築していくことが可能になるわけです。
 最後に、この見守りのデータをどのように活用するかを述べたいと思います。民間で見守りのビジネスとして開発することも可能です。でも、この情報を各地区で活動している民生委員の方に回して欲しいのです。「いつ・誰が・何を」のデータは、地域の見守りの最前線で活動している民生委員の方には必要な情報になります。民生委員の見守る範囲は、急増しているともいわれています。一人当たりの方が対応する人数が増えて、加重負担になっている状況が生じています。見守りの優先順位を図る上でも、情報を見える化をして、必要な情報を把握することは大切になります。事前に問題が見えていれば、対処もしやすくなります。民生委員の方一人で手に余るときは、事前に行政と相談しながら個々人の状況に応じて対処できる場合もあります。民生委員の方が働きやすい環境を水道の自動検針を通して構築して、地域の絆が深め過ごしやすい地域にしていきたいものです。


子ども食堂をより複合的に   アイデア広場 その176

2017-08-30 19:41:36 | 日記
 経済的事情が苦しい家庭の子ども達が、居場所をなくしている現実があります。そんな中で、安心して過ごせる憩いの場を提供し、子ども達に美味しい食事を提供する「子ども食堂」が注目を集めています。栄養士や教員を目指す大学生が、子ども達に食事を提供しているケースもあります。大学の調理施設を使って、大量の食材を安価な費用で調理をしているわけです。栄養に配慮する栄養士の卵たちと教員を目指す先生の卵たちが、子ども達と接する姿は未来の日本に希望をもらします。今後も続けて欲しいボランティア事業です。
 そこで、子ども食堂をより良く運営する方法を考えてみました。有名なミシュランガイドは、ドライブをしてもらってミュシュランのタイヤを摩耗させ、たくさん売れるということでつくられたと言います。三つ星レストランをつくれば、美味しさに惹かれて、遠くまでドライブで出かけるようになったということです。この話はともかく、レストランとタイヤは一流になり、お互いが繁栄しています。別々のものを引き合わせて、新たな付加価値をつくる方法もあるのです。
糖尿病になると、ガンの発症率が高くなることは知られています。両方を併発した場合、糖尿病専門医のいる病院で、ガン治療を受けることになります。糖尿病と認知症の2つの病気を併せ持つ人も、増加しています。この場合、軽い運動を継続的に実践することが、糖尿病と認知症の両方の改善につながります。このように、2つの課題を同時に達成する方法が注目されているわけです。
 子ども食堂にも、2つの課題を同時に解決する仕組みを導入したいのです。子ども達に栄養のある食事を提供します。人は、食べると同時に考える葦でもあります。考える場も提供できれば、素晴らしいことです。最近の経済学の研究は、質の高い幼児教育の投資リターンが極めて大きいことを明らかにしています。貧しい子ども達が、将来貧困にならないためには質の高い教育が必要なのです。子ども食堂は、子どもの発達や健康にはプラスになります。そこから、一段高めて、必要な知識と情緒の教育も高めることを求めたいのです。幸いにも、子ども食堂を運営している方達は、教育に関して専門的な知識や技能を持っています。子ども達も社会人になれば、仕事に従事します。会社員になるためには、雇用の内容に見合った知識と技能を身につけていることが前提条件になります。子ども食堂で、食育と学習という2つの課題を成就してほしいものです。子ども達を向上させる息の長い接し方ができる仕組みを構築していきたいものです。


  

オオタカの希少種指定解除から生態系を考える アイデア広場 その175 

2017-08-29 15:44:46 | 日記

環境省の野生生物小委員会は、オオタカの生息数が回復したとして、絶滅の恐れがある国内野生動物希少種指定の解除を了承しました。オオタカは、大規模開発に反対する自然保護運動の象徴となっていました。オオタカの生息数は、1984年頃の日本野鳥の会の調査では300~400羽台だったのです。でも、環境省による2000年代の調査で最大9000羽近くと推計されるようになりました。営巣に適した森林が保護されたことで、オオタカの数が増えたとみられます。日本に少し、自然が戻ってきているように感じます。
 そこで、自然を取り戻すということが、良い影響をどのようにもたらすのかを考えてみました。西欧型文明が世界中に波及し、快適、清潔、安全、迅速、便利という都市文明を私たちは享受しています。でも最近、この文明が環境の汚染や人心の荒廃を招き、野生の衰退をもたらしたことに気づきはじめました。その最初の警告は、自然保護に関係する人々から発せられていました。オオタカの希少種指定は、その象徴的なものでした。自然に関心を持つ人々が、保護への積極的な行動を行ってきたのです。その多大な努力のおかげで、今ようやく野生動物に優しい環境ができつつあるといえるのかもしれません。一時あまり見られなくなったヤモリなどの爬虫類も、頻繁に見られるようになりました。ヤモリが増えた理由は、過剰な農薬を使わなくなったことも大きいといわれています。先進国では、農薬や肥料の使用を制限する風潮がでてきています。生態系の維持が、人々の生活を豊かにすると信じる人々が増えているのです。
神学の世界では、神は汎神から唯一絶対神に進化するようです。ユダヤ教やキリスト教、そしてイスラム教などは、多神教を排斥して一神教を堅持しています。この一神教間で、テロなど大きな争いが起きていることも事実です。緑の量が多い所では、神様の数も多く、争いが少ないようです。狩猟採取の文化では汎神、農耕では祖霊と生産神と土地神の三柱、遊牧は一神が多いようです。これからの世界を考えていくうえで、「戦争や貧困のない社会」が重要課題になります。一神教を基礎とする西洋文明は、「自由」を尊重します。でも、それが自制のない自己主張に陥ることにもなります。この文明は、節度に乏しい堕落した行動を取る場合も多いのです。西洋文明に狩猟採取や農耕の文化を融合すれば、住みよい世界ができるようになるのではないでしょうか。
世界は、自然を大切にする風潮ができつつあります。EUでも緑の党など自然を重視する勢力が、一定の政治力を持ってきています。森や海を大切にする人々が、増えてきているのです。最後に、自然を愛する人々を対象にした儲け話を一つ。キツツキは森の中で、貴重な役割を果たします。木の中の害虫を取り、森の生態系を守るわけです。このストーリーは、自然保護関係者なら誰でも分かることです。でも、希少価値のあるキツツキがつついた木材を持っている人は少ないのです。この傷ついた森と動物の象徴としての木材を、家に飾りたい人が増えていいます。この傷ついた木材の付加価値を利用し、商品開発をしてはどうでしょうか。

地域に500億円をもたらすミッション  アイデア広場 その174 

2017-08-28 19:33:22 | 日記

山形銀行の頭取が、「県内総生産(GD P)を2000億円創出せよ」というミッションを発しました。この使命を受けた6人の銀行マンは、現実にはあり得ないような使命を遂行しています。ミッションの期限は10年で、今年で5年経過しています。山形県のGDPは、2007年頃は4兆円を超えていました。でも、その後、リーマンショックでは3兆7千億台になり、2009年には3兆5千億円になっているようです。こののミッションの意図は、地域経済の衰退を食い止め、県内の経済活動を維持することにあるようです。6人のサムライは、行ったことは、鶴岡市でのバイオベンチャー、米沢市でのリチウムイオン電池関連企業の集積、上山市の滞在型温泉保養地などです。5年を経過し、約200億円の成果を上げているようです。でも、試行錯誤した結果、揺籃期が過ぎて本格的な事業化への道も見えてきているようです。
そこで、私も地域衰退を食い止めて、地域の経済活動に貢献することを考えてみました。まず注目したのは、山形県の米沢市にある水窪ダムです。高さ62m、総貯水量3150万㎥の農業用水と都市用水の多目的ダムです。このダムを嵩上げして、発電所を作るのです。北海道の夕張シューパロダムは67mでしたが、43mの嵩上げをし110mにした事例があります。このダムの嵩上げにより貯水容量は、8700万㎥から4億3000万㎥に増えました。ダムの高さを約1.6倍にすることで、貯められる水が、5倍近くにまで増えたわけです。水窪ダムを10m程度嵩上げし、総貯水量を1億㎥程度して、発電という機能を付け加えるわけです。この50mの落差のあるダムで2,000kwの発電所をつくれば、売電価格20円の場合、年間3億5千万円の売電収入になります。34円の場合は、6億円です。4,000wの発電所をつくれば、売電価格20円の場合、7億円で、34円の場合は、12億円です。発電効率を50%と考慮して、売上げはこれらの半分になります。もちろん、初期費用として嵩上げ費用や取水堰、水車発電機や発電所建屋工事など30億円程度かかると予想されます。水窪ダムの建設建設費は、37億円でした。嵩上げ費用はおおよそその3分の1で、残りが各種の工事費や建設費になります。4,000wの発電所で売電価格34円の場合は、年間6億円の売電収入になります。人件費や管理費、そして修理準備積立金など1億円を除いて、5億円を返済にあてます。30億円の借入金は、6年で返却できることになるわけです。
6年後からは、5億円が利益となって入ってきます。日本は、地震が頻繁に起きる国です。明治以降にも頻繁に大きな震災が起こっています。大きな震災が起きても、全国の何千というダムには、ダム本体が壊れた例はないのです。ダムの場合、100年以上持ちます。つまり、100年以上にわたって5億円が地域に入ってくるのです。5億円×100年は500億円になります。100年にわたって500億円をつくるミッションを考えたということです。


トット記者と綱吉さんの対話 ニホンジカの被害が増えています

2017-08-27 16:09:00 | 日記
 猪の個体数が90万頭なの対し、ニホンジカの個体数は250万頭(北海道のエゾシカは含まず)にもなります。1978年から2014年までに2.5倍に増えているのです。この期間の猪が1.7倍の増加に比べても、急激な増加です。増加に伴い、農林業の被害も増えています。今回は、ニホンジカやエゾシカに詳しい綱吉さんに、トット記者が話を聞きました。

記者「北海道のエゾシカは、捕獲圧力がかからなければ、年率2割で増加し続けけると聞いています。どうすれば、よいのでしょうか」
綱吉「一昨年でしたか、根室本線に乗って根室に向かう途中でした。落石駅と別当賀駅の間には、鹿よけの網の柵が続いていました。そこの網にオス鹿が、角を絡まってほどこうと苦悶していました。根室からの行きと帰りにそれを見たので、印象に残っています。北海道のある町では、300キロメートルに渡って鹿よけの柵を張り巡らしています」

記者「鹿よけの柵や網が張り巡らされているのですね。どうしてこうなってしまったのでしょうか」
綱吉「かっては田畑を荒らす鹿は、狼に捕食されていました。今は、狼という天敵がいなくなったのです。猟師も鹿よりも猪を好みます。こうしたことも、鹿の増える原因になっています。一夫多妻の鹿の場合、メスと獲らなければ、どれだけ獲っても増えていきます」

記者「私の友達が、京都の里山で週末農業をしています。最近になり、野生の鳥獣による被害に直面しています。池で飼い始めたコイは、サギにさらわれています。農作物は、鹿に荒らされています。すぐに鹿対策用の網を買い、畑を囲ったそうです」
綱吉「京都周辺の鹿による被害は、ひどいようですね。これまで鹿が食べなかった稀少植物まで、食べ尽くしています。鹿や猪の大型野生動物の被害防止には、人為的管理の再構築が必要になっています。人間と生態系には、動的な相互作用があります。被害防止策には、地域にあった多数の代替案を提案し、その中から選ぶことになりますね」

記者「動的な相互作用とは、どんなことですか」
綱吉「鹿の場合、以前は餌場が少なく、人間の捕獲圧にさらされていました。でも、餌場多くなり、人間の捕獲圧が弱体化します。すると当然、鹿は増加します。生息範囲を膨張させていくわけです」

記者「具体的に、どんなのことですか」
綱吉「日本の森は、ある程度回復してきました。長期的に見ると落葉広葉樹林が、回復してきたのです。ドングリの実を、多く食べられるようになったわけです。これは鹿だけでなく、猪も熊も同じです。餌が豊富になり、野生の大型動物が増えたわけです。これらの動物には、天敵はいません。いるとすれば、人間の猟師だけです。この猟師が、50万人から10万人以下に急激に減りました。天敵のいない野生動物がこのまま増加をしていけば、いずれ森の食料だけでは足りなくなります」

記者「なるほど、森から里山に出てくるわけですね。その里山が荒れはてており、人の管理が行き届いていない状況がありますね。野生動物から見れば、作物は豊富にあるというわけですか」
綱吉「田舎のネズミと都会のネズミのお話があります。田舎のネズミは、貧しいものでも安心して食べられる環境が良いと言って、田舎に帰ります。でも、今は豊かな食べ物が、田舎でも都会でも安全に食べられる環境が整っているのです」

記者「どうすれば良いのでしょうか」
綱吉「人間の欲に訴える作戦もありますね。猪の肉は需要が多いのですが、鹿はあまりないのです。鹿の肉に付加価値をつけるとか、毛皮に付加価値をつけるとかの工夫をしているところです」

記者「どんなところが、取り組んでいるのですか」
綱吉「北海道のエゾシカ協会は、設立当初から捕獲した鹿の肉や毛皮の有効利用を考えています。例えば、毎年捕獲する5千頭の肉だけをとって、毛皮を廃棄していました。毛皮を費用をかけて廃棄焼却していたのです。5千頭分の毛皮が有効利用できないか、考えているわけです。日本の歴史をみると、鹿の皮は、多くの利用方法がありました。毎年秋に開かれる正倉院展の展示物には、鹿の皮が利用されているものが多いのです。馬具や甲冑、刀剣や履き物等には、鹿の皮が使われていました。利用方法は、見つかると思いますね」

記者「そういえば、北欧などに行くと、鹿の皮でつくったチョッキなどを素敵に着こなしている若者も多くいました。毛皮が安定的に確保できれば、一つの産業になる可能性を持っていますね。林業にも大きな被害を与えているときいていますが。どうなのですか」

綱吉「人里の裏山で働く人の減少により、鹿と人の棲み分けゾーンがなくなっているのです。間伐が遅れたヒノキ林や下草を鹿に食い荒らされています。荒らされた林では、地表流の発生が起きています。鹿が下草や灌木を食べ尽くしてしまい、貴重な動植物が絶滅寸前まで追い込まれているのです。スギやヒノキの苗木を植えれば、鹿の食害から守るために網や柵を設置しなければなりません。疲弊している林業関係者に、これ以上費用の負担をさせることは難しい状況です」

記者「山を適度に手入れをして、動物との棲み分けゾーンをつくることが大切だと少し分かりました。森林について、勉強をしておきます」

注意
ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。再度申し上げますが、現実の世界ではありません。虚偽の世界のお話の中に、有益だなと思うことがあるかもしれません。虚偽の世界のことを、現実の世界で試してみることは、推奨されることはあっても、禁止されることではありません。ただし、利益をあげても損害を受けても、自己責任ということをおわすれなく。


古殿町の林業には未来があります「ふくしま」を少し良くするアイデア その15

2017-08-26 13:31:15 | 日記
 福島県の南部に位置する古殿町は、林業振興に力を入れています。古殿町は面積の8割が森林で占められています。その面積は7300ヘクタールにも及びます。今、林業に力を入れることは時期を得た施策です。
 そこで、今後の木質バイオの動向を考えてみました。日本は、世界有数の木材輸入国です。新聞を見れば分かるように、輸入南洋材の丸太が、値上がりしたとか、北米産の丸太が値上がりしたという記事で溢れています。海外からの木材が値上がりするとともに、その輸入量が減少する力が働きます。経済成長著しいアジアは、木材が不足しているのです。現在の日本は、8000万㎥の木材使用のうち、80%を輸入材で補っています。一方、戦後丸裸だった山林は復興し、日本の人工林の蓄積量は、44億㎥を超えるに至っています。日本の森林面積は、天然林と人工林を合わせて2500万㏊であり、その森林の年間成長量は1億㎥になるのです。この1億㎥の成長量から、健全な森林維持するためには、年間成長量の6000万㎥木材を伐り出さなければならないとされています。国産材を有効に伐り出せば、日本は現在輸入している木材を大幅に減らすことが可能になります。それ以上に、6000万㎥の木材を有効に利用する市場が、日本にもアジアにもできつつあるのです。
 古殿町の町営林は、森林認証を取得しました。海外において、認証林での生産された木材は、有利な条件で取引されます。これから需要が増える国内やアジアの諸国への販売が、視野に入ってきたことになります。さらに、間伐材や木質バイオは、いわきの火力発電所で必要となります。木質バイオの場合、輸送距離がネックになります。100km以内、できれば50km以内が理想なのです。古殿町はこの圏内にあります。地の利があり、かつ将来性に恵まれた産業になるわけです。課題は、林業に従事する人材の確保だけでしょう。



電気自動車が世界を席巻するにはまだまだ力不足だ  アイデア広場 その173 

2017-08-26 12:36:55 | 日記

 
フランスもイギリスも2040年までにガソリン車、ディーゼル車の国内販売をやめる方針を打ち出しました。この方針にインドも中国もおおむね賛成し、電気自動車(EV)を導入する政策を打ち出しています。世界の主要各国は、自動車メーカーのEV開発の動きを支援する体制を整えています。EVの弱点といわれた航続距離の短さも、電池技術が進み克服されつつあります。フランスのルノーは、小型EV「ゾエ」の航続距離を400kmまで伸ばそうと努力しています。
そこで、今後の電気自動車(EV)の普及についてのメリットを考えてみました。最近の新聞を見ると、EV関連の株価が上昇しています。経済もEVの普及を歓迎しているようです。EVは、ガソリン車に比べ、環境に優しい特徴があります。自動車の2大市場であるアメリカと中国では、環境規制が強化されています。EU諸国も環境には、敏感に反応します。もう一つの理由があります。ガソリン車に比較して、参入障壁が低いのです。ガソリン車は、高度な技術の集大成です。ガソリン車を取り巻く裾野は広く、そこで活躍する技術者や技能者の能力は高いものがあります。新興国が、すぐには参入できない壁があったのです。ガソリン車3万点の部品に対し、EVはその4割程度の1万点強で済みます。裾野が狭く、技術者や技能者の養成がしやすいメリットがあります。EVは、後発国には有利な産業なのです。
 EVの中核技術は、蓄電池(リチウムイオン電池)、モーター、インバーターです。日本国内には、EV向けの中に部品や素材で高いシェアを持つ企業が多く存在します。例えば、リチウムイオン電池では、主要材料で日本勢が高い世界シェアを誇っています。リチウムイオン電池は、正極材と負極材、そしてセパレータからできています。住友金属鉱山の正極材は、大容量と熱に対する安全性を両立させています。パナソニックを通じ米テスラに供給しているのです。電池の発火を防ぐセパレーター(絶縁材)では、旭化成や東レが世界の上位を占めているのです。電気自動車の部品に関しては、日本は高いシェア握っています。
 EVは、多くの注目を集めています。でも、2016年世界での販売台数は、たったの47万台なのです。8400万台のガソリン車に比べれば微々たるものです。現在の課題は、価格と航続距離です。EVの価格は、1台260万円程度まで下げられれば普及に弾みがつくといわれています。航続距離を500km程度のすれば、実用化に近づくと思われます。リチウムイオン電池の能力を2倍にすれば、EVの走行距離は2倍に伸びるからです。でも、EVの実用化には、高いハードルが待ち構えています。タクシー車両は、5年で50万km程度の耐久性が求められています。世界で最も普及している日産のリーフの場合、10万km程度の耐久性です。5年で50万kmという耐久性を実現し、充電に要する時間を数分に短縮するには高いハードルがあるのです。さらに、全ての乗用車をEVにすれば、日本の消費電力量は10%増えます。EVシフト化を進めるには、電力の供給量の確保という課題も出てきま
す。当分は、EV関連のニュースに振り回されそうです。

企業内保育の優位性をアピールする  アイデア広場 その172

2017-08-25 15:53:42 | 日記


トヨタが昨年12月に電気自動車(EV)事業企画室を立ち上げ、従来の開発期間の半分となる3カ月で試作車を完成させたという記事を読みました。最先端の課題を成就していく人材のすばらしさに感銘を受けました。他の企業においても、会社の課題を解決していく人材が数多く雇用されています。これらの優秀な人材が、日本の産業を支えているわけです。
これらの人材が課題解決に打ち込める環境整備を、多くの企業がしています。夫婦がともに理工学部を出て、共働きをし、1歳のお子さんがある家庭を想像してみました。もし、お子さんが保育所に入れず待機児童になっていれば、保育所探に時間と労力を取られて、この夫婦の能力は半減します。女性社員の育児休業が伸びて職場への復帰が遅れれば、会社の損失になります。
そこで、知識集約産業で働く人達に力を発揮を発揮してもらうには、どのような仕組みが必要なのかを考えてみました。優秀な人材に長く勤めてもらい、さらに優秀な人材を確保するために保育所を作る企業もでてきました。ある大手企業は、自前で保育園を作りました。保育所の建設費は、約1億円です。これに保育士に方の給料や運営費などを加えれば、政府の補助金をもらっても赤字になります。でも、あえて積極的に行っている企業もあります。保育所は、知識集約の技術を持つ社員に長く働き続けてもらうために重要な施設だったのです。勤務時間に子どもの心配をせずに、会社の仕事に集中できる環境は本人にとっても会社にとってもプラスです。会社は、社員の持つ頭脳や技術で多くの利益を稼ぎ出しています。その頭脳に無駄な時間を使わせないことは、大切な労務管理です。そのためには、保育所にかかる費用はコストに含まれるものとしたわけです。
労務管理だけで済ませては、面白くありません。子ども達がより良い成長をする仕組みを、保育所に持たせることです。これからの社会に必要な知識や行動力を身につけてもらうのです。子どもの成長は、親の励みにもなります。保育所で預かってもらうだけでなく、そこで必要なモラルや望ましい行動様式を身につけてもらうのです。知識集約型の会社に適応できる子どもを、保育所で育ててもらうわけです。そんなレベルの高い保育所を持つ企業は、優秀な人材を集めることができます。
繰り返しになります。知識集約型の人材を確保し、付加価値の高い仕事をしてもらうためには、豊かな研究費や研究施設の充実だけはなく、子弟の教育環境が大切なのです。高い課題解決能力を持っている人材は、親として自分の子どもが、自分と同じ境遇で学問や研究に挑戦してもらいたいと考えています。この教育環境の整備を整えた企業が、これからの混沌とする海図なき航路路少し有利に進むことができるのです。



トット記者がアイデア広場の文章を作る方法

2017-08-24 18:48:06 | 日記

参考文献の気に入った部分を40文字以内の1行で文章にまとめます。
気に入った文章は、一つの本から10~100行程度作ります
40文字以内の1行の文章を1万行ぐらいで、ひとまとめにします。
1万行の中からガラガラポンと出します。
ガラガラポン数は50~100行です。
この50~100行を並べ替えながら、相反する文章や時事問題からアイデアを出します
このようにして出てきたものが、ファンタジアランドのアイデア広場のお話になります。

参考文献

日本経済新聞 
機械学習超入門 機械学習研究会 技術評論社 2017.4.25
ビックデータ入門 稲田修一 幻冬舎 2016.1.25
1からのグローバル・マーケティング 小田部正明 中央経済社 2017.4.10
人口減が地方を強くする 藤波 匠 日経プレミアシリーズ 2016.4.8
稼ぐまちが地方を変える 木下 斉  NHK出版 2015.5.10
学者が語れない儲かる里山資本テクニック 横石知二 SB新書 2015.8.25
データが語るおいしい野菜の健康力 丹羽真清 他 丸善出版 2012.3.30
エリアリノベーション 馬場正尊 他 学芸出版社 2016.5.25
ものまねの歴史 石井公成 吉川弘文館 2017.6.1
逆説の法則 西成活裕 新潮社 2017.5.25
知的機動力 野中郁次郎 中央公論社 2017.5.10
IoT入門 三菱総合研究所編 日本経済新聞社  2016.7.6
文化立国論 青柳正規 ちくま新書 2015.10.10
水力発電が日本を救う 竹村公太郞 東洋経済新聞 2016.9.1


備考
 トット記者が読んだ参考文献を提示しておきます。



良く寝る子は地域の宝です アイデア広場 その171

2017-08-24 18:44:06 | 日記
 イギリスもフランスもガソリン車を廃止して、電気自動車にシフトすることに決めました。電気自動車では、日産に一日の長があると思われます。そんなことを思い描いていたら、電池に使うコバルトの価格が急上昇し、2倍になっているとのことです。コバルトは、ニッケルや銅の副産物として供給されることが多いのです。資源安の影響で、ニッケルや銅は現在安すぎて、採掘をしても採算が合わない状況になっています。さらに、供給国であるコンゴは、児童労働の問題があり、道義上、各国とも輸入し難い状況にあるのです。環境に優しい電気自動車の生産においても、子ども達の健康悪化を無視して、資源開発を押し進めることは許容できない社会情勢になっているのです。
 前置きが長くなりました。子ども達の健康は、どのように守られていくのでしょうか。睡眠の確保が、大切になります。睡眠とは、身体が休むときに脳の活動をしっかり低下させるシステムです。良い睡眠は、ノンレム睡眠とレム睡眠が交互に90分の周期で起こるといわれています。深いノンレム睡眠中は、子どもの成長や身体の傷の修復に関係する成長ホルモンが分泌されます。正常な成長発達に、必要なホルモンです。細菌やウイルスが身体に侵入すると防御機構が働き、ノンレム睡眠を誘発し免疫物質を作ります。眠りが免疫物質を作り、身体を防御するわけです。睡眠時間は、7時間前後が最も良いようです。極端に短い人や長い人に比べ、死亡リスクが低いのです。睡眠時間を短縮すると、食欲を司るホルモンが増加して食欲が増進します。肥満から糖尿病へ進むことが多くなります。日本における睡眠時間に起因する経済的損失は、1年間に3兆円ともいわれています。夜勤が多くなれば、睡眠の質が低下し、身体防御機構が弱体化するわけです。
 そこで、地域全体の夜更かしを減らし、夜更かしをしない環境をつくることが求められてきます。1千人単位で、5年と10年のスパンで見ていくことです。正常な睡眠を確保する子ども達が多くなれば、この集団の疾病率は確実に低下します。逆に、夜更かしを多くする集団は、疾病率が増加します。さらに、睡眠をとる集団の学習効率は上がります。睡眠不足の集団は、学習効率が低下します。疫学的にみれば、確実に出てくる数字です。疾病が増えれば、医療費が増えます。学習効率が低下すれば、勉強は円滑に進みません。有用な人材を育成できない地域になります。教育の行き届いた日本ならば、知識として重要性を周知徹底できます。でも、習慣化や制度の整備までのレベルは難しいようです。睡眠が取れ、勉強もはかどる豊かな地域にしたいものです。