ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

朝鮮の南北統一を考える  スモールアイデア NO 202

2018-10-22 20:26:27 | 日記

 韓国と北朝鮮の融和ムードが、高まってきています。同じ民族なのですから、一緒になることは自然のように思えます。朝鮮は、1945年から南北に別れて経済活動をしてきました。この半世紀にわたる対立を経て、韓国は経済力で北朝鮮を圧倒するようになりました。韓国は、経済規模においてアジア4位の経済強国に成長しています。韓国と北朝鮮の体制間の競争は、韓国の勝ちで勝負がついた形です。戦力についても、同様の経過をたどっています。北朝鮮は戦闘機や戦車などの通常兵器は劣勢で、韓国には挽回不可能と認識するに至っています。通常兵器の劣勢を、核兵器やミサイルなどの大量破壊兵器で補おうとしたことに現在の混乱があります。韓国国民は、かって出来るだけ早い統一を望んでいました。でも、現在はすぐに統一する必要はないと韓国民は考えています。韓国が北朝鮮を吸収統一することも、北朝鮮が韓国を強引に吸収統一することも現実には困難な状況になっています。
 そこで、南北朝鮮が円滑に統一に向かう流れを考えてみました。経済的に苦しい北朝鮮と統一することになれば、韓国の統一負担が莫大になります。南北朝鮮の統一には25兆円コストがかかると試算されています。とはいえ、戦争で問題を解決する方法にも多くの犠牲が伴います。元韓国米軍司令官は朝鮮半島で戦争が起こる場合、100万人の死亡と数10億ドルの損失を伴うと推測していました。北と戦争をして豊かな生活を壊したくないというのが、平均的な韓国民の考えです。
 現在は、アメリカや中国との駆け引きがあり、いずれドイツのような統一に向かうと思われます。そのような流れになった場合、北朝鮮の資源を有効利用することになります。南北朝鮮の統一コストを軽減する方法には、増税、国防費の縮減、北にある国有財産の売却などがあります。より有効と思われる資源は、人的資源です。北朝鮮の労働者は、賃金が安い割には優秀なのです。アフリカ諸国や中国・ロシアでは重宝されています。コンピュータの分野でも、潜在的に優秀な人材がいます。例えば、コンピュータグラフィックの分野の北朝鮮の学生は、もともと技術の基礎が欠けています。でも、北朝鮮の学生はいったん教えると非常に熱心に取り組み、速いスピードで知識を吸収するのです。
 丹東など中国東北部では、北朝鮮系のソフトウェアエンジニアなどを使う中国企業は多いのです。北朝鮮の持っているIT技術や軍事技術とそれを支える技術者の活用は、統一において繁栄をもたらす種子になります。平壌科学技術大学に産学連携拠点を置いて、外国企業が北朝鮮の高度人材を活用する方法なども模索されることになります。余談ですが、植民地にかかわる補償は国際的に例がないのです。それでも日本は、韓国と同じように、北朝鮮の戦後補償に取り組むかもしれません。それが、東アジアの安定に寄与するのであれば、行うことになるでしょう。将来北朝鮮は、非核化や軍人の産業転移が進められると想定されます。民間事業に移行する過程で、日本の企業が寄与できる面は多いように思えます。