ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

汚染水の放出を地域発展のバネにする アイデア広場 その1122

2022-11-30 17:32:21 | 日記


 日本政府のお金の使い方が、合理性を欠いているようです。経済対策を裏付ける補正予算の規模は、新型コロナウイルス禍を境に膨張しています。コロナ対策の予備費が膨らんだ2020年度は、10.1兆円を超えて過去最大になりました。2022年度の予備費総額は、約11.7兆円となったのです。さらに、2次補正では「新型コロナ・物価高対策予備費」を3.7兆円増やしています。新たに、1兆円の「ウクライナ予備費」を設けています。結果として、3度の補正を組んだ2020年度は当初も含めた一般会計総額が、175.6兆円と過去最大となりました。2021年度も142.5兆円まで膨らみ、2022年度も補正後は139.2兆円と異例の規模が続いています。確かに、世界的なコロナのパンデミックやロシアのウクライナ侵攻などにより、予算の増額は理解できます。でも、理解できないことは、2020~21年度の決算を見ると、2割弱を使い切れずに翌年度に繰り越していることです。2020年は35兆円を残し、2021年は、28兆円を使わずに残しています。2020~21年度の2割弱を不用額として国庫に返納したりしたわけです。繰り越しが多額になれば、せっかく補正を組んだにも関わらず、無駄に時間とお金を使ったことになります。もちろん、余ったお金を各省庁は使おうとしたことでしょう。この不要不急のお金を、過去において、上手に利用する自治体がありました。
 この村が、有名な長野県の下條村です。過去の事例ですが、この村が利用したものは、「地域の元気臨時交付金」など国の2つの交付金です。プールの総事業費は1億4千万円でしたが、国からの補助金が2つ合わせて1億円が交付されました。プールの総事業費の残り4千万円は借金になります。でも、残り4000万円は、後で国が交付税で補う条件になっていたのです。結果として、村の持ち出したお金が42万円だったというわけです。「地域の元気臨時交付金」は、政府が2012年度補正予算に急遽、盛り込んだメニューでした。年度末ギリギリで、急に提示されても即座に対応できる自治体は多くありません。短期間で書類を提出し、政府に認めてもらうことになります。仕事の速い下條村職員には、地域の「元気臨時交付金」の書類への対応が容易にできたというわけです。申請書類をまとめあげ、締め切り1週間前に提出して交付金を獲得しました。国の戦略なき予算のバラマキを、うまく活用しているともいえます。もっとも、優秀な職員の存在がなければ、できないことだったでしょう。
 一般予算が承認されたら後に、補正予算が組まれることが多いのです。地方選挙がありますので、地方にアピールする補正予算が組まれることでしょう。補正予算は、中央政府が無理に地方に使わせる不条理な面を持っています。この予算は、バラマキなることが多いのです。そこで、この補正予算の不条理を逆手にとる手法もあるようです。補正予算や復興予算は抜け道があり、あらゆる用途に使われています。東日本大震災では、20兆円以上の復興予算が組まれました。20兆円の復興資金は、復興とは関係のないプロジェクトに使用されていました。上がやるなら下も模倣することは、世の習いです。法の解釈に従って行えば、理念はある程度無視しても良いわけです。下條村は、42万円のプールだけではなく、総事業費1億7千万円の武道館を50万円の村の持ち出しで作ってしまったのです。
 現在は、農産物自給率の向上が叫ばれています。そのためには肥料の確保や節約が、政策の課題になっています。この課題を、上手に解決するモデルができつつあります。岩手県の大船渡市で行われている魚養殖とレタスの水耕栽培のコラボになります。このモデルは、大船渡浄化センターの未利用地で行われています。この未利用地は、高度経済成長時代に将来の拡張に備えて取得していたものです。ところが、設備改良や汚水処理方式の変更で処理能力が、2倍に向上しました。そのために、施設を拡張することなく、現在の広さで処理が可能になったのです。施設の処理能力向上で、市は不要になった土地を地域活性化の拠点にすることにしたわけです。このモデルは、民間の企業3社が「アクアポニックスパークおおふなと」を共同で運営しています。ビニール温室内に設置した円形水槽を5基設置し、チョウザメ1000匹を養値しているのです。チョウザメは、4~5年後に魚肉やキャビアとして2.8トンの出荷を想定しています。チョウザメを含めた年間売上高として、4000万円から1億5000万円を見込んでいるようです。このモデルで注目すべき点は、循環型農法です。循環型農法は、水を循環させて魚の養殖と水耕栽培を同時に行う仕組みなります。
 この循環型農法は、下水処理場「大船渡浄化センター」の敷地に整備されています。チョウザメ1000匹を養殖しており、水耕栽培設備ではリーフレタスなど5品種を育てています。養殖しているチョウザメの排せつ物を処理して、水耕栽培の肥料に利用していのです。アクアポニックス施設では、水槽の魚の排せつ物をバクテリアで植物の栄養素に分解します。栄養素に分解した水を、レタスの肥料などとして利用する仕組みです。レタスを化学肥料や農薬を使わずに水耕栽培しています。水をレタスの肥料などとして利用することで、水を浄化し、再び魚の水槽に戻す循環型農法を行っているわけです。水耕栽培で生産したレタスは、日産1500株、年間42トンの生産を目指しています。化学肥料や農薬が不要になり、水も循環させるため、環境への負荷を最小限に抑えられるというものです。循環型農法は、持続可能な次世代の環境保全型農業を実現する一つのモデルになるかもしれません。
 農産物の生育に必要な肥料価格も高騰の一途をたどっているように、飼料価格も上昇しています。畜産農家は、この飼料の高騰に困っています。飼料価格上昇の影響は畜産農家にとどまらず、養殖魚の事業者にも影響を与えています。養殖の飼料となる魚粉は、7年ぶりの高値水準にあります。そこで、養殖事業者の間では、飼料価格を節約する技術開発が急がれているのです。開発の一つには、飼料の無魚粉化や大豆かすなど代替のたんぱく源の使用などがあります。もう一つの道は、飼料価格を節約するハイブリッド種の開発になります。開発された種に、「タマクエ」があります。これは、日本の高級魚クエと南洋の大型魚タマカイのハタ科同士をかけあわせた種になります。魚を1キロ増やすのに必要な飼料が、どれぐらいかを示す数値を増肉係数といいます。タマクエは、この指数が1~2になります。カンパチなどは、日本国内で盛んに育てられています。これらの魚種の増肉係数は、2~3になります。この新種は、従来の養殖魚に比べ生産効率がよいことが特徴になります。
 タマクエの成長効率のよさは、成魚で200キロ以上にもなるタマカイの良さを引き継いでいます。遺伝子などの配合バランスを調整し、両方の種から「いいとこどり」した魚に仕上げた新種になります。「タマクエ」は、クエより短い 2~3年で出荷でき、エサを節約できます。この魚は飼料を抑えられ、養殖が短期的なので、病気にかかるリスクの軽減が可能になります。育てやすく、出荷しやすいということになります。1キロ4千円程度のクエに対し、タマクエは2千円程度の半額で出荷できます。2018年の販売開始以降、コストコやスシローなどで販売され、一般消費者に認知が広がっているのです。鹿児島や愛媛の養殖事業者が、タマクエを委託生産しています。親として似た魚種同士をかけあわせ、それぞれの強みを兼ね備えた魚を作る技術開発が進んでいます。生育期間を短くできた他の事例には、近畿大学の「ブリヒラ」なども次々開発されているようです。
 東京電力福島第1原子力発電所にたまる処理水の放出には、多くの反対の意見があります。一方、規制委の委員長は、「環境影響は出ない」との見解を繰り返し示しています。政府は処理水の処分を巡り、国際原子力機関(IAEA)が海 洋放出の安全性などの検証を始めることで合意しました。政府は、IAEAのお墨付きを得て海外に安全性を強調し、国内外の風評被害を抑制したいと考えています。ここには、余分な復興予算を使う余地がでてきます。そこで、この予算を上手に利用して、原発地区を豊かにする仕組みを考えてみました。残念なことですが、風評被害は科学的に安全が証明されても、なくなることはないようです。福島のいわき地区や相馬地区は、この風評被害に悩まされることになります。米のケースでもそうですが、初期において原発地区の米は、安く買いたたかれた経緯があります。ベクレルで測れば、まったく安全なレベルであったにも関わらず、風評被害にあっています。むしろ、他地区より安全なレベルで出荷されたにも関わらず、正当な評価を得ることができませんでした。それではどうなったかというと、安く買いたたいたコメを他地区の米とブレンドして、市場に出回ったという経過があります。もちろん、健康に問題は起きなかったことは言うまでもありません。このような経過を踏まえて、汚染水の排出後に、漁業関係者の生活を豊かにする仕組みを作ることを考えてみたわけです。
 この仕組みは、まず政府が、使いきれずに残している20兆円から30兆円のお金を原発地区に使うことになります。獲得方法は、下條村のように交付金を上手に使うことになります。交付金の名目は、風評被害の阻止、肥料や飼料の高騰、農産物の自給率向上などになります。風評被害では、漁業補償の名目でお金が出るでしょう。これを大船渡のように、魚養殖とレタスの水耕栽培の施設をつくることも選択肢になります。もちろん、魚の種類や野菜の種類を増やします。
 復興庁のまどろっこしいやり方では、住民の帰還は達成されない状況が10年以上も続いている現実をつくりだしています。この地域が稼ぐ仕組みの中心は、福島県独自の修学旅行や宿泊訓練になります。福島県には、約18万人の児童生徒がいます。この児童生徒で、小中高の修学旅行や宿泊訓練を、復興地域で行うことにします。1人1泊1万円として、2泊3日の修学旅行や宿泊訓練をすれば、36億円のお金が地元に落ちることになります。さらに、県教育委員会による学校行事の調整を行います。福島県の修学旅行を一斉に行うのではなく、1年間を通して継続的に行うことにします。36億円÷365日=約1千万円、18万人÷365日×2泊=約1000人となります。復興地区に、年間を通して、毎日1千万円のお金が落ちていき、旅行客は毎日1000人訪れる仕組みを作るわけです。また、36億円÷4000人=90万円となり、復興地区住民の方1人当たり、年間90万の収入が保障されることになります。
 修学旅行の子ども達は、年間を通して、毎日決まった人数がやってきます。旅館やホテルに働く方は、安定した職業が確保でき、収入も安定したものになります。農家も、1日千人と需要が決まっていますから、生産に無駄がなくなります。陸上養殖と水耕栽培の循環型農法が定着すれば、漁師の方も安心して養殖の仕事に従事できます。修学旅行などのインバウンドで入ってきたお金が、そのまま地域で循環することになれば、地域は以前よりお金が増えて、裕福になるわけです。福島県は、太陽光発電などの再生可能エネルギーだけで、県全体の電力を賄う能力を持つようになりました。太陽光発電によるエネルギーも地産地消になり、食べ物も地産地消になる割合が増えれば増えるほど、地域内で循環するマネーが増えてハッピーというわけです。もちろん余剰の電力は、他の地域に回します。それは、利益となって地域に落ちることになります。豊かな地域には、人々が吸い寄せられます。古代において、ローマの都には、アフリカから多くの人々が吸い寄せられました。現在のアメリカには、多くの国から有能な人々が集まっています。確実に豊かになると分かる地域には、人々が集まるものです。原発事故で疲弊した磐城の国を、有り余る補正予算や復興予算を上手に使って、豊かな地域にいたいものです。



 Mechanism for shrinking the graveyard of clothes  Idea plaza Summary 925 

2022-11-29 17:43:10 | 日記

 In the desert of Chile, South America, there is a scene called "graveyard of clothes". Used clothes from all over the world are collected and illegally dumped in this desert. In 2000, the annual production of clothing reached 50 billion pieces. In 2014, it reached 100 billion. The world is flooded with excess clothing. Unsold or donated clothing began to be brought into the deserts of Chile and Africa from Europe, the United States, and Asia. Jeans, shirts, sweaters, socks, etc. exist like a mountain. The fabric has faded in the strong sunlight and has become an area with an unpleasant smell of burning plastic. Mass production has contributed to lower manufacturing costs. On the other hand, it also creates waste such as many of unsold products and disposal in a short period of time.
 Environmental pollution caused by the disposal of clothing seems to be reconsidering mass production and mass consumption and appealing for the need for "sustainable fashion". Garment-related greenhouse gas emissions amounted to approximately 2.1 billion tons in 2018, accounting for 4% of the global total. The United Nations has set out the Sustainable Development Goals (SDGs). The SDGs present 17 goals and 169 targets. In a way, the United Nations is appealing to end the throwaway culture. Fast fashion provided low-end clothing for many people. But environmental pollution from disposal is costing humanity far more than its low price. Of course, the fashion industry is also taking action. In 2019, the fashion industry signed an international pact to reduce its environmental load.
 UNIQLO has decided to set up a dedicated space for repairs and remakes at the Setagaya Chitosedai store. In addition to mending clothes, it can also print logos and hand-drawn illustrations on clothes. Uniqlo aims to increase customer satisfaction by remaking clothes so that they can be used for a long time. Uniqlo has expanded repair and remake services to approximately 10 overseas stores ahead of its Japanese stores. Uniqlo aims to reduce the environmental impact by remaking clothes so that they can be used for a long time. It's a small thing, but it is making customers happy and building an eco-friendly business.

AI의 번역 능력 향상이 미래를 열어  아이디어 광장 116

2022-11-28 17:25:59 | 日記


 일본은 「고령자의 고령화」가 진행되고 있습니다. 개호 서비스에 관해서는, 경쟁 원리가 일해, 모두가 개호 서비스를 받을 수 있게 되고 있습니다. 경쟁 원리가 일하고 간호 서비스의 질적 향상이 부분적으로 달성되었습니다. 하지만 간호 현장에는 문제가 있습니다. 개호 현장에서는, 적은 맨파워로 업무를 해내야 하는 어려운 환경이 되고 있습니다. 물론, 정보통신기술(ICT)이나 개호로봇기기의 개발 등에 의해 개호직원의 부담이 경감되는 상황도 태어나고 있습니다.
 일본의 개호 현장에서, 외국인 개호사가 모국의 언어로 교환할 수 있는 툴이 있으면, 보다 좋은 인재를 곧바로 활용할 가능성이 넓어집니다. 이 팁은 건설 산업에있었습니다. 히시마 건설이 다루는 효고현 니시노미야시의 아파트 사장의 광경입니다. 일본인 감독자와 베트남인 근로자는 번역기를 사용하여 서로 모국어로 교환했습니다. 히지마 건설 현장에서는 번역 소프트웨어와 연동시킨 단말기를 베트남인 작업원에게 갖게 하고 있습니다. 이 공사 현장에서는, 한눈용 디스플레이와 태블릿 단말로 교환하고 있습니다. 일본어를 베트남어로 번역하여 화면에 표시하고 양방향으로 의사소통하고 있는 것입니다. 해외에서 일하러 오는 사람들에게 일본어는 가장 어려운 언어입니다. 이 언어의 벽을 극복하면, 일본에서의 노동에 곧바로 적응할 수 있게 됩니다. 언어의 벽조차 극복하면 즉전력으로서 인재를 활용할 수 있는 것입니다. 그리고 히지마 건설은 이것을 실천하고 있습니다.
 일본어와 영어의 AI 번역 능력은 일반인의 수준을 크게 웃돌고 있습니다. 말을 마친 후 영어는 1~2초, 베트남어는 3~4초로 번역한 문자가 표시되게 되고 있습니다. 자연 대화의 수준에 가까워지려는 시도가 실현되고 있는 것입니다. "오늘은 뜨겁기 때문에 수분 보급을 삼가해주세요", "알았습니다"등의 대화가 일본인과 베트남인이 모국어로 이야기를 하면 서로 이해할 수 있는 상황이 태어납니다. 이어폰에 내장된 마이크로 주운 발화자의 목소리를 스마트폰 앱의 AI로 번역하는 것입니다. 상대의 이어폰에서 번역한 음성이 즉시 흐르기 때문에 서로 모국어로 대화할 수 있습니다. 자동 번역기 기계의 성능은 긴 다리의 진보를 이루고 있습니다. 이 기계와 사람의 협업이 일본의 고령화 문제와 외국인 간병인의 일본어 문제를 동시에 해결하는 구조를 제공할 수 있을지도 모릅니다.




食糧自給自足に不可欠な肥料を充足する知恵 アイデア広場 その1121

2022-11-27 17:49:49 | 日記


 JA全農は、2022年11月~23年5月の化学肥料価格を最大で約3割引き上げると発表しました。JAグループは肥料の国内流通のおよそ7割を握り、JA全農が原料の調達や流通を担っています。カリウムの肥料である塩化カリウムは、ロシアとベラルーシが世界の輸出市場の約4割を占めています。この塩化カリウムの相場が、ウクライナ危機を受けて高値で推移しています。もっとも、肥料の高騰は、ウクライナ侵攻前から顕在化していました。JA全農は、肥料価格を、2020年11月~2021年5月期から大幅に引き上げていました。この時の値上げの理由は、食糧の安定生産に向けた中国政府の在庫買い入れで、塩化カリウムの国際価格が上昇したというものでした。カリウムなどの肥料産業は、経済が近代化していくときに基軸になる産業の1つになります。肥料の原料は、窒素(尿素)、リン、カリウムが三大要素になります。問題は、リンとカリウムの埋蔵地や生産が偏在することにあります。農業の分野では食料安全保障とは別に、国内生産を維持するためには、肥料の確保が課題になります。リン鉱石の生産量は、2017年時点で中国が世界の5割を占めていました。このリン鉱石の埋蔵量は、世界的に少ないことが分かっています。リン鉱石とリン酸肥料の最大の生産国は中国になるのですが、その中国はリン肥料の輸出に100%の税を課しているのです。つまり、リンの肥料を自国で使用したいという意図があります。
 穀物を輸入に頼る日本の食料事情の危うさが、ウクライナ危機で浮き彫りになりました。日本の食料自給率は、4割弱にとどまります。安全保障の観点から、食料自給率を高める努力が求められることは当然です。その上で、食糧増産の基礎となる肥料の確保も重要なことになります。日本は、塩化カリウムを主にカナダから輸入しています。また、リンはモロッコから、塩化カリウムはイスラエルからの輸入を増やしています。その肥料が、農民の方に販売される時には、過去最高の価格になっているというわけです。肥料の国内価格は、国際市況や輸入先の供給事情に左右されます。世界銀行が算出する肥料価格は、前年同月比で1.7倍になったという報告もあります。各国が、ロシアやベラルーシからの調達を控え、その代替調達先を求めているために需給が逼迫し、国際価格が上昇しているという現実があります。日本政府は、肥料の使用量を減らすような生産体制の変革を日本の農業に求めています。そこで、今回は高騰する肥料の確保について考えてみました。
 一番良い解決策は、自国で肥料の自給自足ができれば良いわけです。江戸時代の人口は、3000万人でした。その人口を江戸時代の農業は、3000万人の人々を養い、そのための肥料を自給自足してきたという実績がありました。江戸時代は、現在の文化の源になっています。その文化の発展が、基本的には国内の資源のみによって成し遂げられたともいえるわけです。ここに一つのヒントがあるようです。現在の農業生産方式において、農産物の生産を高めるためには、化学肥料の原料の確保が不可欠です。肥料の原料は、窒素、リン、カリウムが三大要素になります。特に、リンの確保が重要になります。リン鉱石を加工して、肥料用リン酸アンモニウを作ります。このリン酸アンモニウムの価格が、高騰しているのです。肥料価格の高騰には、穀物相場の上昇の一因があります。穀物の主要産地が生産を上げようとしているために、多量の肥料を必要としているわけです。リン鉱石の産出量は、中国やモロッコ、そしてアメリカなどの国で世界の7割を占めています。現在の産出量では、少ない状況にあるために、リン肥料が値上がりしているわけです。そこで、注目されている地域が、リン鉱石の埋蔵量の7割を占めるモロッコや西サハラ地域になります。
 世界の流れは、必要な資源を自国の力量で確保することになっているようです。欧州では、官民で排せつ物からリンの回収を進めています。世界的な人口の増加と食料需要の増加を考慮すると、リンを回収するビジネスは成長産業になります。リン鉱石から加工するのに比べ、排せつ物から回収したリンの方が2~3割安いとされています。排せつ物から回収すると、リンを含む炭をそのまま肥料として使える利点があります。欧州だけでなく、アメリカのベンチャーも、数千トンのリン配合物の回収能力を持つプラントを建設する計画を立てています。日本の企業も負けてはいません。クボタは脱水した排せつ物を高温で熱し、粒状のリンをつくるプラントの計画があります。2022年5月までに、年数百トンを回収する実証プラントを中国遼寧省に建設する予定です。また、日立造船は、プラントの回収能力が年1800トンのリン回収を計画しています。この方式は、無酸素状態の低温で加熱するものです。これは、焼却などに比べ植物が吸収しやすい状態でリンを回収できる優れものです。
 このようなリンの確保を、先取りしている自治体が佐賀県佐賀市になります。化学肥料の価格高騰を受けて、下水汚泥から作る肥料がここにきて脚光を浴びているのです。汚泥には、人糞が含まれています。人糞には、窒素、リン、カリウムの三大要素がすべて含まれているのです。江戸時代において、3000万人の人口を養った仕組みには、人糞のリサイクルを円滑に行う仕組みがあったためです。佐賀市は、近代的方式でこのリサイクルを行っているとも言えます。佐賀市では、年間約2110万トンの下水が流入し、それをもとに約1100トンの肥料を出荷しています。ここで生産する汚泥肥料は、10キログラム当たり20円という安さで農家に引き取られていきます。20キロで3000円程度の通常の肥料に比べ大幅に安くなっているのです。下水から汚泥を取り出して、水分を飛ばし_脱水した汚泥に菌種を混ぜます。脱水した汚泥に菌種を混ぜたうえで、堆肥化施設で45日間、セ氏90度以上で発酵させると汚泥肥料が完成します。汚泥肥料に含まれる水銀やカドミウムなどの量は、農林水産省の定める基準を大幅に下回るものです。佐賀市だけでなく、福岡市も下水汚泥から肥料を製造しています。肥料や資材、そして燃料高に苦しむ農家を支える仕組みが地方の自治体から生まれています。
 余談ですが、農林水産省は、2050年までに化学肥料の使用量を30%減の目標と農薬使用量の半減の目標を掲げています。化学肥料を現在使っている農地で、肥料の使用量を大きく減らすことを求めています。農作物は、肥料の量が少なすぎると農産物の品質が下がってしまいます。また、栄養を与えすぎると、根の張りが弱くなり、順調に育たないケースもでてきます。栄養分が多い場所に肥料を過剰にまくと、肥料が無駄になるわけです。農林水産省の要請と農家自体の課題から、肥料の散布の仕方に工夫が求められることになりました。こんな課題を克服するスマート農機に、大きな関心が集まりました。スマート農機には、肥料価格が上昇し始めた2021年から主に大規模農家の関心が高まったのです。スマート田植え機は、適切な深さに植え付け場所にあった量の肥料をまくことができます。同じ区画の水田でも、場所によって土壌に含まれる栄養分はばらつきがあります。適切な施肥量に調整し、肥料を削減し、作物の収量と品質の向上が期待できることを証明しつつあります。このスマート農機を使うことで、同じ地域の水田で比較した場合、肥料の使用量を2割程度削減できたのです。問題は、スマート農機の価格が1台500万円程度と、通常の田植え機より約2割高いことのようです。自治体の水道局が中心となり、肥料を自給自足し、地域の農業を支援する体制を構築したいものです。そして、作られた汚泥肥料をスマート農機などでより有効に散布していけば、食糧自給率を少し向上させることができるかもしれません。



暗記力と課題解決能力の融合が未来の教育です アイデア広場 その1120

2022-11-26 17:36:57 | 日記


 お医者さんが一人前になるには、膨大な知識を頭に詰め込まなくてはなりません。医学に関する知識がないと、臨床治療に当たれないわけです。まず、医師になるためには、臓器や器官の名称や部位など膨大な情報を頭に詰め込むことになります。さらに、臓器や器官の機能の詳細を記憶しなければなりません。そのうえで、各臓器や器官の治療法や薬剤に関する知識を頭に詰め込むことになります。ニューフェイスの若いお医者さんは、患者の容体が急変したときなど、分厚い医学書を抱えて病室に飛び込む風景もあるようです。記憶力に関しては、インド人の能力が優れていると言われています。インドの初等と中等教育の段階では、基本的に丸暗記を含む詰め込み主義で教育がなされています。この暗記重視は、大学入学後のカレッジでも保たれています。インド人は書くことより覚えることを重んじ、さまざまな分野で驚異的な記憶力を発揮しています。
 もっともインドの場合、詰め込み型教育とはいえ、授業での質疑応答も活発に展開されています。インドの学生は、教員との応答により、詰め込んだ情報を岨瞬し、応用力を高めていくことができるのです。教えられた内容を鵜のみにするのではなく、教員との応答を十二分に行いながら咀嚼していく過程があります。インド人は対話力に優れ、何かしらの反応を返さずにはいられないところがあるようです。日本では、前に進めることに汲々として、質疑応答に時間を割くことなく終える傾向があります。学生のほうも、積極的に質問することはないようです。知識伝達型は、集めた知識や情報を、問いの展開にどのように生かすのかの配慮が少ない傾向があります。これまでは「何を学ぶのか?」が重要視され、頭の中に知識を叩き込むことが重視された時代でした。現在は、教員との応答により、詰め込んだ内容を岨瞬し、その上で効果的効率的に脳に定着させる過程が求められています。
 これまでの授業は、子どもに知識を与え、一つひとつの知識につながることを説明していました。たとえば、算数の九九の授業があります。教科書を開き、先生が「今日は三の段を勉強します」と伝えます。伝えたあと、「3×1=3」から3×2=6がどういう仕組みになっているのかを簡単に説明します。あり事例では、「アメ玉が3つ入った袋が1つあり、これが3×1=3です」。そして、アメは3つありますと説明します。その上で、「3×2はアメ玉が全部で何個ありますか」というように授業は進んでいくことになるわけです。先生が三の段に関することをあれこれ説明しながら、黒板に重要なポイントを書きます。子どもたちは、それをノートに書き写しながら三の段の原理を頭の中で理解していきます。最終的には3×9=27まで覚え、授業終盤に練習問題を解いていくことになるわけです。生徒はノートをとりながら三の段を理解し、さらに練習問題で三の段の理解を確認することになります。生徒は先生の話をよく開き、粘り強く取り組んで課題をクリアしていくという過程を積み重ねていきます。
 このような伝統的授業に対して、新しい風が吹いているようです。たとえば、お祭りに行くとき、お母さんにお小遣いを300円もらったとします。自分が食べたいお菓子が60円だったときに、300円なら何個買えるかという問いから出発します。また、好きなお菓子を300円でどのくらい食べられるのかというという問いも可能でしょう。一人で、300円の使い方の道筋を考えて答えを出すことも学習になるということです。さらに、一人ではなく、グループの場合はより複雑になります。4人のグループで話し合い、答えを見出していくことも学習になります。一人ひとり好みが違うので、一番食べたいものが別々のものだったとするケースも出てきます。300円で上手に食べるには、どういう組み合わせが,あるのか? 組み合わせが変わると話し合いが行われ、相互関係の中でコミュニケーションが必要になります。学ぶ過程でクラスメイトと一緒に考える過程を経験しながら、次の学びや生活に生かす力を育むという学習方法です。
 知識の伝達に長けていることと、問いの展開に習熟していることとの間には違いがあります。発展性のある噛み合う議論にいたるまでの指導力を発揮するのは、簡単なことではありません。知識の伝達に長けていることと、問いの展開の習熟には、教師のスキルとして大きな違いがあるということです。学ぶ側がどのように問いを展開していけばより、興味深い議論になるのかまで深めるには、高いスキルが求められます。年齢や発達段階に応じた学びは、確かに存在します。子どもの目線に立たないと、子どもの興味や関心に気づけないものです。子どもの興味や関心に気づけないと自己肯定感を育む場づくりはできないともいえます。大事なことは、大人の価値観で子どもをコントロールしないことなのです。
 問いの展開の習熟に関する教師のスキルには、いくつかの要素があるようです。まず、子どもが知らない知識を教えることが必要です。覚えた知識を、実際に使える技能に発展させることも必要です。覚え、そして実際に使う子ども達を楽しませ、盛り上げることも求められます。盛り上げながら、子ども達の安全を確保することも忘れないようにしなければなりません。ケガや事故を起こせば、覚えた知識の有用性も低下します。学びそして実践する場を、活動しやすくすることも求められます。これからの教師に求められるスキルは、伝統的な知識伝達型のスキルを超えたところにあるようです。
 喜びなどのポジティブ感情をたくさん表出している子は、教室に適応しています。ポジティブな行動をしている子どもは、ドーパミンを放出しています。ドーパミンは食事やセックス、他の生物的な快楽を脳が感じるときに分泌されます。一方、ドーパミンの分泌が不足すると、意欲や興味、そして好奇心などが減退し、無気力な状態になります。好ましい行動や経験は、ドーパミンを受け取って活性化された脳のメモリー、海馬に一時的に蓄えられます。さらに、より好ましい行動や経験の記憶は、脳の各所に埋められていきます。次に同じような好ましい状況が来たときには、より速く、そして多量のドーパミン放出が起こるようになります。一度食べて美味しかったものに対する食欲は、食べたことがなかったときより大きくなることは経験的に知られています。このような流れで、ポジティブな感情が多く表出しているクラスでは、全体の適応感が高まるわけです。
 最後になりますが、子どもを褒めれば、子どもはポジティブになって右肩上がりに成長するという考えは間違いです。褒めることだけが良いとされた場合、失敗は挑戦として許容されます。でも、何でも褒められる場合、失敗の問題点を分析できない子どもになります。失敗しても褒められるから、問題点を分析できないので、解決も改善もされなくなります。教師や大人は、「やった」行動や挑戦した気持ちを褒めて、必要に応じて助言することが求められます。このような助言を受けて成長した子どもは、失敗を力に変えたり、反省を力に変えたり、悔しさをばねできるようになります。日頃から失敗と成功の両方を経験している子どもは、どんなことも自分で考えて行動ができます。失敗の数、反省の数、悔しさの数を多く経験していれば、選択肢は自然に増えていくものです。失敗の数、反省の数、悔しさの数を多く経験していれば、逆境をどう乗り越えるか分かる子どもになります。ある意味で、ネガティブ要素を跳ね返す成功体験を積んでいる子は、自分でどう進むかを考えることができます。そして、ポジティブを感情とネガティブな感情との間を、大きく行き来きしながら成功にたどり着くという経過をたどります。これからの教師は、そんな教えと場を提供できるスキルを自在に駆使していきたいものです。



Wisdom to overcome the aftereffects of corona infection Idea Plaza Summary 1194

2022-11-25 18:10:57 | 日記


 According to the World Health Organization (WHO), the delta type was the mainstream until the end of November 2021, when the omicron type was first confirmed. By the end of November 2021, the cumulative number of infected people in the world was about 260 million. This alone will result in a staggering number of infected people. However, since November 2021, the Omicron type is highly contagious, and the number of infected people has increased significantly compared to the Delta type. As of June 19, 2022, the number has more than doubled to about 540 million. In Japan as well, the number has increased from about 1.73 million by the end of 2021 to about 9.3 million by June 29, 2022, more than five times. There was a tendency for the 40s to be the most common in terms of age and severity. This year, the number of infected people is shifting to people younger than their 40s. With the increase in the younger generation, there is concern that the number of patients complaining of aftereffects will increase rapidly.
 The World Health Organization (WHO) defines corona aftereffect as ``anything that lasts for at least two months and cannot be explained as a symptom of another disease''. In the UK, 5% of people complained of aftereffect more than 4 weeks after infection. If 500 million people are infected, 25 million people will suffer from aftereffects. This mechanism has not been elucidated, and it is expected that there are cases in which the symptoms are prolonged. In general, the aftereffects will continue with various symptoms such as fatigue and loss of concentration after 4 weeks from infection. Symptoms include fatigue, shortness of breath, headaches, and hair loss. However, in addition to fatigue and coughing, symptoms such as loss of appetite, decreased ability to think, and hypersensitivity to light and sound have become prominent.
 Even in the absence of a definitive cure, symptomatic treatment can alleviate the condition. Infection control includes preventive measures. The key to prevention is vaccination. If this vaccination is given twice, the number of people complaining of aftereffects about one month after infection is halved. Next comes treatment. The cure for this corona is quite advanced. The mortality rate is rapidly decreasing compared to the early days. Finally, if the aftereffects last for a long time, there are cases in which treatment is continued while working. It is necessary to give consideration so that the people around them will deepen their understanding and that the patient will be able to spend more time on treatment after returning to work. Furthermore, it will be necessary to increase the number of medical social workers who support social reintegration.

리버럴이 강권 국가를 이기는 힌트  아이디어 광장  115

2022-11-24 17:50:15 | 日記


 최근, 리버럴을 표방하는 나라들이, 강권 국가에 밀리는 구도가 되어 있습니다. 그 흐름 속에서 자유를 사랑하는 사람들에게 불편한 상황이 태어나고 있습니다. 리버럴파가 강권파와의 싸움을 이기려면 상대방을 이해해야 합니다. 푸틴과 엘도안, 그리고 트럼프 등이 대중의 강권 지도자의 대표가 됩니다. 이 강권 지도자들은 “전혀 같지는 않지만 4가지 유사점이 있다고 합니다.
 미국에 정동적 공감을 이용한 선거 전술이 있습니다. 1988년 대통령 선거에서 정동적 공감의 근시안적 작용에 대한 사례가 있습니다. 1988년 민주당 듀카키스(당시 매사추세츠 주지사)와 공화당 부시 대통령 선거였습니다. 1980년대 당시, 매사추세츠 주에서는 수감자에 대해 주말에 일시 귀가 제도가 실시되고 있었습니다. 이 일시 귀가 제도는, 이전의 공화당 지사의 시대, 1970년대에 도입된 것이었습니다. 이 제도가 실시되고 있던 1970년부터 1980년 사이에 수형자의 재범률은 저하해, 살인이나 강간의 건수도 감소하고 있었던 것입니다. 그런데 선거 근처 시기에 귀가제도를 이용해 감옥을 주말에 나온 살인범이 커플을 덮치는 사건이 일어났습니다. 커플을 덮쳐 남자를 죽이고 그 연인을 강간한 것입니다. 선거에서 열세에 서 있던 부시 진영은 이 사건을 거론했습니다. 부시 진영은 살인범과 강간범을 야방하는 것이 듀카키스 씨라고 TV 광고를 흘린 것입니다. 이 광고에서 일거에 형세를 역전하고 부시가 선거에 승리했다고 전해지고 있습니다.
 공감에는 정동적 공감과 인지적 공감의 두 가지가 있습니다. 자신의 육친이 아사한 경우와 모르는 사람이 아사한 경우에는 공감의 정도는 크게 다릅니다. 시리아 내전에서 고향을 쫓겨난 500만명의 아이에 대해서는, 이 공감이 잘 작동하지 않는 경향이 있습니다. 그렇지만, 유니세프는 난민 캠프에 사는 아사 직전의 아이의 영상을 흘립니다. 이 영상에는 공감을 가진 사람이 많아집니다. 정동적 공감은 특정 개인에게는 강하게 일하지만, 집단에 대해서는 일하기 어려운 경향이 있습니다. 우리의 공감은 구체적인 살인 등의 범죄에는 강하게 일해 버립니다. 공감은 전반적인 부드러운 변화에 대해 일하지 않는 경향이 있습니다. 강권 지도자는 이 정동적 공감을 많이 사용하는 것 같습니다.






マイクロプラスチックを除去する新しい知見  アイデア広場 その1199

2022-11-23 19:47:21 | 日記


 1960年頃になって、人類はポリ塩化ビフェニル(PCB)のもつ恐るべき毒性に気づきました。この物質は、水に溶けにくく、沸点が高い、熱で分解しにくい、不燃性、電気絶縁性が高いなどの特性を持つことから、いろいろな電気制御部品に使われていました。PCBによる川魚の大量死や、野生動物の繁殖力低下が顕在化してきたのです。人間の生殖能力や免疫能力を低下させる作用があることも、分かってきました。当然、製造は中止されました。でも、これで終わりではなかったのです。PCB が、人知れず海をめぐりめぐった後に、マイクロプラスチックに付着していったのです。魚や海鳥などの海洋生物が、マイクロプラスチックを餌と見誤って摂食します。すると、消化器の中でマイクロプラスチックからPCB剥がれて、魚の脂肪組織に取り込まれことになったのです。生物濃縮は、小さな魚から大きな魚へと、食物連鎖を経て格段に進んでいきます。PCB がマイクロプラスチックを経て魚の体内に濃縮し、食卓に乗るかもしれないという事態も想定されるようになりました。人類にも、この生物濃縮の心配がささやかれるようになったわけです。
 この心配が、徐々に明らかになりつつあります。オーストリアのウィーン医科大学などのチームは、海洋におけるマイクロプラスチックについて発表しました。日本とオーストリア、フインランド、イタリア、オランダ、ポーランド、ロシア、英国の8か国の人が、この調査の対象になりました。33~65歳の計8人の便を分析した結果、微小な「マイクロプラスチック」が、日本を含む8カ国の人全員に含まれていたのです。国に関係なく、全員の体から大きさが0.05~0.5ミリのマイクロプラスチックが見つかったというわけです。日本人の摂取量は推定で13万個とされ、世界平均を上回っています。人間1人が摂取する量の世界平均は年間最大約5万4千個に上ると推定されています。食べ物や飲み物を通じて、マイクロプラスチックを取り込んだとみられています。動物での研究によると、消化器で吸収されて血管やリンパ管に入り込む可能性があるのです。どれだけ摂取すれば健康に影響が及ぶのかに関して研究は十分進んでおらず、さらなる調査が必要であるとしています。海洋汚染は、これからも進んでいきます。汚染された魚が、陸揚げされてきます。魚好きにとっては、不安な状況になります。
 不安を放置すれば、より不安が高まります。そんな事態を明るい方向に向ける研究が、東京大学と日本財団から発表されました。この研究は、海洋プラスチックごみについての3年間調べたものです。この研究は、「海洋マイクロプラスチックに関する実態把握」、「生体への影響」などになります。このテーマ1は、日本周辺から北太平洋における過去約70年分(1949年から2016年)の微細プラを分析しています。過去約70年分の海水サンプル7,000本を分析し、海水の中に含まれていた微細プラスチックの傾向を調べました。1950年~1980年代までは10年で10倍というペースで海洋プラスチックごみが増えていることが分かりました。長期の継続的な取り込みによる組織の炎症等については、今後のモニタリングが必要ということになっています。この研究成果を踏まえ、さらに実態や影響について解明し、効果的な対策に結び付けていくことになります。そして、2022年度からさらに3年間、海洋プラの事業を継続することとなりました。
 テーマ1を詳しく見ていくと、1950年代から最近まで、小型のプラスチック(大きさ5mm以下)の割合が増えています。多摩川河口の水棲生物には、マイクロプラスチックが蓄積していることが確認されています。多摩川河口の魚や貝類には、10μm~300μmのプラが蓄積していることも確認されています。さらに、汚染源が少ないと想定される沖縄県座間味島および西表島においても蓄積が進んでいるのです。海域によっては、プラスチックの粒子濃度が増加しています。たとえば、対馬にこの事例が見られます。対馬の島の東側は、西から東に流れる対馬暖流の島影にあたります。流れてきた粒子は、対馬暖流の島影に発生する渦状の流れに捕えられてより長く滞留しているのです。この島の東側に劣化が進んだマイクロプラスチックの蓄積もが多いという観測事実が認められたわけです。
 テーマ2は、マイクロプラスチックによる生体への影響についてです。これに使われたのは、海洋生物(ムラサキイガイ)でした。ムラサキイガイに、微小なプラスチック粒子を曝露する実験を行いました。ムラサキイガイの場合、粒子が1μ~90μmによって海洋生物体内の滞留時間が異なることが分かりました。小さい粒子(1μm)は、初期の排出は速い一方、一定量は長くとどまります。大きめの粒子(90μm)は初期の排出は緩やかながら、いずれすべて排出されることがわかりました。プラスチック粒子が体内に取り込まれた後は、免疫系細胞にも取り込まれるようになります。これが取り込まれた後は、免疫系細胞の活性化を引き起こします。でも、プラスチック粒子が分解されないため、抗原提示を介した獲得免疫反応には至りません。細菌やウイルスであれば、生体は異物に対して反応し、免疫を獲得できます。でも、マイクロプラスチックの場合は、難しいようです。海水におけるプラスチックの粒子濃度の増加が、生物に炎症などの悪影響を及ぼすレベルに近くなっているようです。
 この東京大学の研究成果の中で、海洋マイクロプラスチックの解決策のヒントがありました。そのヒントは、小さいナノサイズのプラスチックの「海域における実態把握」にあります。このプラスチック存在量の粒径分布は、海面近くの海水と海底の泥の中では違いがあります。具体的には、泥の中には、より小さなサズのものが多いのです。小さなプラスチック粒子が、選択的に海水中から除去され、海底に堆積している実態があります。海底に沈む要因は、動物プランクトンや植物プランクトンなどの作用が影響していると考えられます。プラスチックを誤食した動物プランクトンの糞や死骸が海底に沈降していることから推定されています。植物プランクトンが出す物質に海洋マイクロプラスチックがからめとられて沈降する可能性があるのです。研究班では、海洋プラがからめとられて沈降する点については今後も検証していくとしています。
 解決策に話を向けていきます。世界の海に流出したプラスチックごみのうち、約26%(660万トン)は目視できるサイズのプラスチックごみとして存在し、約7%(180万トン)はマイクロプラスチックとして、いまも漂流と漂着を繰り返していることがわかりました。そして、約67%(1,680万トン)は、マイクロプラスチックに破砕されていきます。破砕された後、海水より重い素材のため海底に沈んでいくケースと漂流中の生物付着で重くなって海底に沈んだものなどがあります。1,680万トンのプラスチックは、すでに海岸や海面近くから姿を消したと推計されています。一方、海底堆積物には、2兆トン弱の炭素が沈んでいます。これは、植物プランクトンの「死がいの残存物」になります。海洋の植物プランクトンによる炭素固定量は、1年で500億トンといわれています。ここに、海洋マイクロプラスチックを解決するヒントがあります。
 植物プランクトンは光合成で、ショ糖やグルコース、デンプンなどの糖類と酸素をつくっています。このプランクトンが光合成をし、生長と増加するためには必要な栄養塩が必要になります。光合成を行う上で必要とするものは、炭素(C)と窒素(N)、リン(P)の3元素です。3元素の組成(モル比)は、おおよそC―N―Pが106対16対1になります。この106対16対1の比率は、発見者にちなんで「レッドフィールド比」とよばれているのです。鉄は、植物プランクトンの同類である藻類が光合成をするのに必要な器官である葉緑体の形成などに不可欠な物質になります。海は、つねに鉄が不足している状態にあります。106対16対1対0.001の鉄が不足するために、植物プランクトンの繁殖が阻まれているともいえます。これを逆手にとり、高栄養塩・低クロロフィル海域」に鉄分を供給すれば、植物プランクトンが大発生することになるのです。植物プランクトンの発生と再生は、6日に1回というハイペースです。分裂したうちの半数は、死ぬか、あるいは他の生物に食べられます。そして、死んだプランクトンは、海底に沈んでいきます。深海底では、生物の死骸や糞が雪のように沈降していくマリンスノーよって積もることはよく知られています。対馬の東岸に見られるように、マイクロプラスチックが多い海域に、植物プランクトンの大発生の仕組みを導入すれば、この厄介者を海底に速やかに進行させることができます。ゼロにできませんが、生物に炎症などの悪影響を及ぼさない程度まで、マイクロプラスチックの濃度を下げることができるようになるかもしれません。東京大学と日本財団の今後の研究が、楽しみです。



Wisdom for enjoying a stressful society   Idea Plaza Summary  923 

2022-11-22 18:08:57 | 日記

 In the past three years, when the new corona epidemic began, the stress of children's minds has become a hot topic. Stress is not only when something bad happens, but it can also be caused by changes in the environment that have some effect on the mind and body. Children are not as resilient to change as adults. Among them, children who play with "friends" even under the coronavirus tend to be doing well. Children who play with friends show fewer signs of stress. Also, in the case of families that children can share what they want to do with their parents, children seem to be doing well.
 I have one document. In the OECD database, there is a comparison of (1) paid work, (2) unpaid work, (3) personal care, and (4) leisure. Japanese people have the least amount of time for child care and leisure among the seven major countries. By the way, paid work is work, school, and commuting, and unpaid work is housework and child care. In addition, personal care is spent on sleeping, eating, and resting, and leisure time is spent on play and sports. Japan has the longest amount of paid work, but the least amount of time for child care and leisure. We know that more time for parents and children and more time for children to play with each other is good. It seems that there are situations that this is more difficult in Japan than in other countries. But when you overcome a difficult situation, a happy situation is born.
 One of the tips to get over it will be the scent. The scent of grapefruit makes many people feel fresh and active. Smelling this scent activates the sympathetic nerves and suppresses the parasympathetic nerves in the stomach. The scent of grapefruit increases glycerol concentration and body temperature, which reduces appetite. On the other hand, most people feel calm and relaxed when they smell lavender. The scent of lavender suppresses the activity of the sympathetic nerves and activates the activity of the parasympathetic nerves of the stomach. If you make good use of scent, you can not only reduce stress, but also increase your level of activity. In times of change, it may be necessary to learn skills such as talking with parents, communicating with friends, and using scents effectively.


쾌적한 화장실과 물 부족을 동시 해결하는 시안  아이디어 광장 114 

2022-11-21 17:34:22 | 日記


 일본에서 변기의 자동 세척 및 개폐 기능이 태어난 것은 1990년대입니다. 변기의 더러움 어려움이나 제균 기능이 뛰어난 상품이 선택되는 가운데, 자동 세정하는 최상위 타입은, 2019년부터 오른쪽 어깨 상승으로 늘어나고 있습니다. 게다가, 고기능의 온수 세정 변좌라고 하는 단체 설비에의 관심만이 아니게 되고 있습니다. 중간층의 요구는 화장실에 공기 세정기와 냉방 설치에도 확장되었습니다. 우리 집에서의 생활 요구가, 화장실의 기능성과 쾌적성을 요구하게 된 것 같습니다.
 사람은 하루에 여러 번 배설 행위를합니다. 인간에게 있어서 식사를 하고 배설 행위를 하는 것은 기본적인 욕구가 됩니다. 인간은 욕심 많은 동물이며, 기본적인 욕구를 충족시킬 때에도 문화적 욕망을 요구합니다. 예를 들어, 식욕이라는 기본적인 욕구를 채우는 경우, 먹을 뿐만 아니라, 맛있고, 영양이 있고, 몸에 좋은 것을 먹으려고 합니다. 배설의 행위에 있어서도, 혼자 조용히, 싫은 냄새가 없는 장소에서, 타인에게 들리지 않게 하는 환경을 바란다. 최근의 화장실은, 소리 누설을 경감하는 차음 패널 첨부의 벽면 공사도 늘고 있습니다. 주거 환경의 개선이, 거실 등의 가족의 공간으로부터, 혼자서 사용하는 물건이나 공간에 퍼지는 경향이 있습니다. 1명이 되는 장소가, 쾌적한 화장실이라고 하는 선택도 있는 것입니다. 배설 행위를 위해 화장실에서 하루 30분 보내면 인생 80년에 약 600일을 화장실에서 보내게 됩니다.
 중국의 화장실 사정도 일본과 마찬가지로 개선되고 있습니다. 하지만 중국의 화장실 보급에는 큰 벽이 앞두고 있습니다. 중국의 약점은 물 부족에 있습니다. 히말라야의 빙하가 감소하고 양자강과 황하로 흐르는 수량은 해마다 감소하고 있습니다. 오염수를 처리하는 비용도 해마다 증가하는 경향이 있습니다. 만약, 중국에서 물의 걱정이 필요없는 쾌적한 화장실이 개발되면, 일본에서 보급한 것 같은 비즈니스 기회가 탄생합니다. 그 팁은 인공 투석에서 볼 수 있습니다. 인공투석요법에서는 혈액을 체외로 순환시켜 인공신장내의 「중공사막」을 통과하게 됩니다. 이 「중공사막」을 통과시킴으로써, 혈액중의 요독소나 여분의 수분을 제거해 혈액을 정화하는 것입니다. 「중공사막」은, 수처리막으로서도 응용되어, 세계의 물 부족을 해결하는 소재라고도 알려져 있습니다. 저렴한 수처리막이 개발되면 미래를 밝게 하는 비즈니스 기회를 제공하게 됩니다.