ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

人工知能の上手な使い方 アイデア広場 その575

2020-05-31 18:04:34 | 日記


 人工知能(AI)は知らず知らずのうちに、いろいろな分野で使われるようになってきました。特に、AIの有用性を上手に使い始めたのは、ラジオ番組になります。会話特化型の音声AIが、パートナーやゲストと会話をして聴衆者を楽しませています。楽しい気分になれる曲というリクエスト受けると、最適な曲を10秒以内に選曲して流してくれます。楽しい気分になれる曲を10秒以内に選曲して流すことは、人間にはできない芸当です。ラジオ用のAIは過去にオンエアされた曲などを1万近くデータとして蓄積しているといいます。もしこれが、選曲だけでなく、試験問題に応用できれば楽しいことになります。東大や一ツ橋大、そして慶応早稲田の過去問を、10秒以内に教えてもらえれば、受験勉強もはかどることになるでしょう。問題の成就度を分析して、自分の受験勉強が、どの程度のレベルになっていることが分かれば、モチベーションも上がることになります。
 そこで、これから人間と共生のできるAIのこれからの可能性について考えてみました。定式化された仕事は、AIの仕事に置き換わっているようです。単純作業が、この機械に代替されています。複雑な作業でも、いくつかの単純な作業に分ければ、AIに代替されることが多くなります。AIは過去のデータや統計に基づいて、最適な答えを導き出すことが得意です。アルファ碁が、プロの棋士を破ったことは衝撃でした。でも、何百年にわたって蓄積してきたプロ棋士の優れた棋譜の存在があっために、最初から筋の良い勝ち筋を見つけられたともいえます。良い学習データがあったからともいえます。MRIなどの画像診断では、専門家の能力を超えるAIも登場しています。アメリカでは、感染症の診断で類似の病状を探す場合、AIを活用するケースが増えているとも言います。法律家の知識を結集した判例なども、AIが得意とする分野になりつつあります。法律の補助的作業をしているスタッフが、解雇される事例が増えています。これなども、AIが法律の分野に進出していることを示しています。定式化されたことは機械に任せれば、人間の仕事は減ります。その代わり、人間は豊かさを追求できる創造的活動に費やす時間は、増えるともいえるわけです。AIは、人間の生活を豊かにする可能も持ち合わせています。
 AIがいろんな分野で使われ、その特性が研究される中で、今までベールに包まれていた姿が少しずつ現そうとしています。もっとも、ベールが完全にはがれたわけではありません。アルファ碁が、「なぜその手を選んだのか」という過程は説明できていません。AIの数値化による形勢判断が、プロの棋士に達の感覚と異質なものです。プロの棋士によると、自分の形勢判断とAIの数値を同化させることが難しいといいます。プロの棋士が集合知を結集して、AIの選んだ難しい思考過程を言語化できれば、秘密に一歩迫れることになれます。AIの選んだ思考過程を言語化できれば、この言語を使用して人間の側も困難な課題解決をすることができるようになります。プロの棋士の役割の一つが、この言語化の解明になるかもしれません。
 AIには苦手な分野があります。この機械は、A過去のデータがない分野では、力を発揮できないことも分かってきました。今回のコロナショックでは、株価が大幅に下落しました。この予想は、できなかったようです。AI取引を行っていたデーラーに損失が多く出たともいわれています。プロ棋士の指摘によると、A Iの読む時間が半分になると、強さが下がることがあると言います。読む時間や考える時間が、半分になるといわゆるレーティングが下がるというわけです。もしそうならば、考える時間を長くすれば、強くて正確なAIになることになります。間違いの許されない作業や速さと精度が求められる作業には、強いAIを使うことになります。いわゆる能力が高く電力を多く使うコンピュータが必要になるというわけです。別の見方をすれば、適度な速さで適度な精度で電力をあまり使わずに、低コストで操作性の良いAIも考えられるわけです。これからは、低コストで操作性が優れ、そしてそれなりの能力を持つAIも選択肢になるということです。
 AIの得意技から、どういう職業がAIに代替されやすいか見えてきました。安定して観察される事象については、AIは筋の良い仕事をするようです。例えば、不正経理を発見する方法があります。コンピュータに、社内の経理データを読み込ませます。経理データの正常な状態とは異なるパターンを見つけ、杜内の不正な経費を発見する仕掛けを作るわけです。正常なパターンを学習することで、現在のデータを解析し、異常かどうかを判断していきます。人間と違い、疲れを感じることはなく、24時間稼働し続けます。今まで人間が担っていた会計や経理の分野に、進出してきた理由が理解できます。農家が減っても、野菜は完全自動化された植物工場で作られます。農作業の複雑な仕事を単純化して、いくつかの工程にわけて、ロボットを使えば可能になります。
 単純な工程になれば、自動化も可能になります大量のデータを収集し、分析、整理ができるAIの技術を生かし、今では競馬の予想も行う番組も現れています。必ず、儲かるという競馬予想ができれば、面白いです。でも、これは不可能のようです。機械の性能の問題ではなく、公営競馬の仕組みから無理なのです。公営競馬は、100円の掛け金に対して80円の払い戻しを行います。AI予想が、百発百中でもあたるごとに、20%ずつ損をしていくことになります。もっとも、間違う人間がいるから、儲かるというのであれば、それは正論になります。
 戦いは、有利な場所で戦うことが古今東西の戦略です。融資関係の仕事においても、ベンチャー企業への融資は、AIには難しい領域になっています。融資の審査は、過去の実績担保の価値が大きな判断材料になっています。担保となる資産のないベンチャー企業を査定する判断材料の蓄積がないために、AIの活躍の場になっていないのです。ベンチャー企業は、変化の多い時代には、大きく台頭する傾向があります。このような企業を支援しておくことは、銀行の経営を安定させることにつながります。急激に変わる競争分野での企業経営の判断は、まだまだ人間が担い続けることになるようです。もう一つの見方があります。豊かさは「何か」ということです。美や創造性、そして信念の世界に君臨する宗教の達人には、まだまだAIは近づけないかもしれません。できないことは、できる可能性があることです。AIの技術を美や創造、そして宗教に融合させて付加価値の高いものを作り出すことができるかもしれません。もしできれば、そこには大きなチャンスがあるはずです。

テレワークが女性の働き方を変える  アイデア広場 その574

2020-05-30 17:57:05 | 日記


 新型コロナウイルス感染のために、応急処置的に行われてきた在宅勤務が意外な効果を発揮しています。最初は、これまでの働き方の違いに戸惑った女性も、慣れてくるとその利便性に気づく人も多くなってきました。在宅勤務をしていた75%の女性が、新型コロナ収束後も、在宅勤務を続けたいという希望しているのです。子育ての中の女性などが、気兼ねなく在宅勤務ができる環境が整いつつあります。2年から3年以内には在宅勤務を前提とした働き方に切り替える企業も増えてくる流れです。場所に縛られずに、仕事に集中できる時間を決められることは、女性が活躍する機会を増やします。女性が気兼ねなく在宅勤務ができる環境が整えば、日本が抱える人手不足の解消にもつながります。もっとも、働きすぎにならないような工夫や自宅での業務環境への配慮はこれからの努力目標になるということです。
 そこで、女性の在宅勤務と子育てについて考えてみました。子どもの成長とともに、家庭生活の変化は、頻繁になります。まず、成長に欠かせないおもちゃの視点から眺めてみました。子どもの関心を持つおもちゃの種類は、どんどん変わります。でも、よく見ると、ハマっているモノばかりを使っているのでさほどバリエーションがありません。おもちゃにハマったからといって、増やしすぎない方が良いようです。買いすぎた食料に似ています。買いすぎた食料をきっちり消費するのは、簡単ではありませせん。冷蔵庫に鮮度の落ちた食材を溜めて、「どう使おう」と悩むことがあります。冷蔵庫に鮮度の落ちた食材を溜めて、廃棄の羽目に陥ったりすることは誰でも避けたいものです。同じことが、子どものおもちゃにも言えます。
 子育ての悩みや苦労は、ひとりでは解決できないものです。保育園から帰ったら、逆算をして「ご飯・お風呂・歯磨き」の3大イベントをこなします。これを、一人で行うことは至難の業です。子どもに「ご飯・お風呂・歯磨き」の流れを伝えておくとスムーズです。できれば、イラストで描いて、わかりやすくしておけばよりスムーズになります。ごはんを食べて、お風呂入って歯磨きをして、テレビ、そしてねんねと事前に説明しておくわけです。難敵歯磨きの後に「テレビ」を入れることで、お楽しみの目当てに先へ促すことができます。もちろん本を読むことも良いでしょう。子ども達が、流れるような動きを行うことは快感です。この時の注意点は、子どもが自分の気持ちで動いていると感じさせることです。間違っても、やらされているとは感じさせないことです。
 会社は、利益を上げなければなりません。働く人たちは、会社が上げる利益の分け前で自分たちの生活を営んでします。会社からどんなものが求められていて、何を創ればいいのかということをしっかり理解していくことが求められます。常に、自分にしかできない仕事は何か、必要な能力は何なのか、そしてその能力を高めるために何をするべきなのかを考えながら、仕事をすることになります。能力の一部である意欲、体力、実行力を維持し向上させないためには、ある程度の負荷をかけることも必要です。淡水魚の鯉は、ブラジルから空輸で日本に輸入されます。鯉の空輸の際、水槽にピラニアを入れておくと、入れておかない場合より生存率が高いと言います。手を休めることなく、緊張感をもって自分でやれることを少しずつ増やしていくわけです。
 在宅勤務が普及すれば、新たな家庭生活が行われるようになります。朝8時半頃から5時までの時間が、子どもから切り離され、自由に使える時間です。朝8時半頃保育園に送り届け、5時すぎに迎えに行くことになります。会社勤務で苦労した、「お迎え時間が遅くなってしまう」などの気兼ねはなくなります。トラブル発生のとき、即座に複数の解決策を自分の判断で行うことができます。週何回かの出勤日は、設けられることになるでしょう。出勤日に、子どもが病気になって保育園に行けない場合でも、知人同士に見てもらえる予防線をお互いに張ることも可能です。在宅勤務の知人同士で、やりくりすれば良いのです。
 在宅勤務では、家族間の良好な関係が欠かせません。その中心にいるのは、お母さんでしょう。お母さんにとってのリフレツシュは、家庭の平和に大きく貢献します。子どもが小さいうちは、美容院に行くのも大変です。髪の毛をきれいに整えてもらうと、気持ちの潤いが違うようです。美容院の効能は、家族全体に及ぼします。気持ちが潤うと、子どもへの接し方にも余裕が出ます。余裕は、笑いやユーモアが家族にもたらします。笑いは、家族の免疫力を高めてくれるものです。どんなに好きなことでも、ゆとりをもって楽しむ姿勢が求められるわけです。
 働くことは苦しく、休むことは楽だという発想には、違和感があります。仕事にも、楽しいことはたくさんあります。欠点ばかり数えないで、「良かった探し」も面白いものです。
自分の知らないことが、世界には面白いことがゴロゴロしています。「やらねば」だけだと気が重くなるので、仕事や家事に中に「やりたい」もひとつ入れておくことも知恵のひとつになります。「ご飯・お風呂・歯磨き」の3大イベントをこなした後にテレビを入れておく知恵、家事と仕事が一段落した時の月末の美容院などは、モチベーションを上げることになります。もう一つ、弱音を吐くことも大切な技術になります。子育てにおいて、弱音を吐くことは弱さではなく、大切な知恵なのです。子育ての悩みは、誰かに頼り、弱音を吐くということに勝る特効薬はないと言われています。仕事や家事、そして、育児を抱えて、ストレス過になることは避けなければなりません。弱音を伝え、援助を乞うことは、ストレスの緩和だけでなく家庭生活にも良い効果をもたらすようです。
 余談ですが、自分が楽しめる趣味にはちゃんとお金を使うことです。倹約だけで、人生が終わったら寂しすぎます。お金の使い方次第では、幸福感への上手な投資につながります。できれば、はっきりした資産と負債のバランスシートを書いておくことです。資産関係はできるだけシンプルにし、一覧表にすることが望ましいようです。管理を複雑にしないで、どんどん手放してシンプルにします。もっとも、お金があれば幸せになれるかというと、必ずしもそうではないという結果もあります。でも、生活に必要なお金は、心に余裕を持たせます。その余裕を持った心で、在宅勤務や家事、そして育児に楽しみを見出す環境が、新型コロナショックの後にやってくるかもしれません。

アイデアがアイデアを産む仕組み 新型コロナ編  アイデア広場 その573

2020-05-29 18:32:13 | 日記

はじめに
 PISAは、経済協力開発機構(OECD)が3年に一度実施する生徒の国際学習到達度調査です。これが、日本の教育に大きな影響を与えているのです。この結果に、日本の教育は翻弄されているともいえます。もっとも、この結果の良い国は、それなりの成長や満足度の高い国なっているようです。OECD はDeSeCoというプロジェクトを立ち上げました。DeSeCoとは、国際化と高度情報化の進行とともに多様性が増した複雑な社会に適合することが要求される能力概念「コンピテンシー」を、国際的、学際的かつ政策指向的に研究するため、経済協力開発機構が組織したプロジェクトとされています。この組織名称は、「コンピテンシーの定義と選択:その理論的・概念的基礎」となります。このコンピテンシーは、コンピュータなどの道具を相互作用的に用いること、異質な人々からなる集団で相互に関わり合うこと、自律的に行動することの3要素を含むものになります。この3要素が、PISA型学力やPISA型読解力などで知られるPISAリテラシーに影響を与えていることが分かってきました。分かれば、対策を立てることは可能になります。PISAの試験問題は、「道具を相互作用的に用いる」の中の一部だけを、測定可能な程度までに具体化したものなのです。
 ある面で、読解力が重視されていることが分かります。そういえば、「東ロボ君」もこの読解力の不足で、東大受験を断念した経緯がありました。さらに、この読解力を精査すると、読解力とは、語彙力と要約力になります。つまり、語彙が豊富でまとめる力があることが、読解力を高めるということになります。そこで、まとめる力をつけようと発心しました。まとめる文章の材料として、自分のブログを選択しました。すると、まとめているうちに、まとめた材料と材料が干渉作用を起こして、新たなアイデアになってきました。それを、思いつくままに記述してみました。

1、集団免疫には犠牲が伴う 
 新型コロナウイルスに苦しめられていたイタリアも、ウイルスと共生する方向を選択し始めました。この流れは、世界的な傾向にもなっています。賢い新型コロナウイルスウイ自身は、人間との共存共栄の道を歩むそぶりを示しています。お互いに、長く繁栄を享受しようとしているわけです。「生かさず殺さず」、末永い繁栄の道を選択しているともいえます。若者や元気な人の中では、発熱や肺炎を起こさずに、ウイルスが増殖する流れがあります。ウイルスと共生をしながら、人類自体の免疫を向上させるわけです。もっとも、このウイルスは弱い人に対して、情け容赦のない処置を取っています。この方式を意図的に採用した国が、スウェーデンです。スウェーデン政府は、50人以上の集まりを禁じ、他人との距離の確保を求めているだけなのです。カフェなど飲食店では、多くの人が会話を楽しんでいます。小学校は休校とせず、商店も営業を継続しているのです。
 この国の市民は集団免疫を持つことで、ウイルスに立ち向かう戦略に賛成しているのです。4月中旬のテレビ討論では、ストックホルムの人々の多くが免疫を持ち始めているという主張でした。人口の多くが免疫を持ち始めているというこの理論は、集団免疫と呼ばれる概念に基づくものです。スウェーデンの感染者数は3万4千人、死者が4千人です。集団免疫の獲得を急ぐと、感染者が急増し、死者が増加します。まさに、スウェーデンは理論と実践を整合させているのです。この国の人口は、1千万人です。日本は1億2千万人ですから、約10分の1です。驚くことに、日本の数倍の感染者と死者を出しているのです。それでも、感染が一定程度の割合になると、感染者は減少していくという主張を譲りません。国民も、その政策を支持しているのです。

2、旅行業の回復過程
 新型コロナウイルスの蔓延で、宿泊業の収益環境は悪化の道をたどっています。でも、これだけ世界中が旅行を制限されていると、旅行愛好家は欲求不満の状態になっています。もし、旅行ができない状況の中で、安全に観光旅行が企画できれば、このツアーには応募者が殺到することでしょう。今回コロナショックの場合、旅行会社は3密を避けるツアー計画を提案することになります。星野リゾートなどでは、この3密をスマートにこなしながら、営業を始めています。これは、感染経路を考慮したおもてなしになります。
 3密を気にしないで、旅行計画を立てることも可能です。新型コロナに感染した人たちを中心に、旅行をすればよいのです。軽症で感染し、抗体のある旅行希望者でツアー構成すれば、感染の心配はありません。日本の感染者は5月27日現在で、16473人なり、そのうち退院した人が13806人になります。この13806人の方は、2次感染はしにくい体質になっています。この方たちは、自由に国内旅行ができることになります。しかし、これだけではパイとして少々足りません。そのご家族や濃厚接触した人たちは、やや安全というコトになります。これは、宿主(免疫力を持つ人間)を考慮した旅行計画になります。感染経路にしても宿主にしても、リスクは生じます。
 一般的にリスクに対する企業の対応は、回避、分散、移転という方法になります。たとえば、あるプール運営会社は、天候デリバティブ会社と保険契約をしています。この運営会社は、気温が下がれば客足は減少し、売上げが減少します。逆に気温が上がれば、プールに来る客は増えて利益を上げることになります。保険契約の掛け金は、220万円になります。条件は、26.5Cを基準にして1℃下がるごとに、500万円受け取るというものです。2019年7月に東京で夏日(最高気温が25度以上)にならなかった日は、8日もありました。この時、24.5℃が8日続けば8千万円もらえるということになります。このような方式を、旅行業や飲食業に取り入れることも可能でしょう。衛生管理の行き届いている旅行業者や飲食業が、入ることができる保険になるかもしれません。感染した場合、損害を補償するサービス商品が出てきていも良い頃でしょう。

3、免疫力を高める方策
 新型コロナウイルス感染に肥満が関係すると言われるようになりました。アメリカの感染者が多いことと、この国の肥満人口が多い点の関連が指摘されています。脂肪組織が大きくなるときには、脂肪組織で軽い炎症が起こっています。肥満の脂肪組織に炎症性サイトカインが放出されると、細胞へのインスリンの効き方を低下します。肥満の炎症はインスリン抵抗性を誘導し、血糖値が上がり、糖尿病のきっかけを作るわけです。
 であれば、肥満を標準体重に戻せばよいことになります。これを実現するスポーツジムが現われれば、ビジネスチャンスになります。今回のコロナショックで、経営が悪化したスポーツジムを復活させる起爆剤になるかもしれません。ダイエットが、慢性炎症を軽減し、新型コロナウイルスの感染の予防効果もあるかもしれないわけです。
 運動やヨーグルトが免疫を高めると分かれば、マスクと同じように国民に提供することも選択肢になります。国の政策立案者は、国民に2枚のマスクを配布することによる感染防止の効果と経済効果を高めようとしたわけです。この程度の効果に、466億円の予算が使われました。現在、学校が休校になり給食に使用する牛乳が余っています。給食の牛乳が無駄にならないように、ヨーグルトに加工します。このヨーグルトは、免疫力を高めるとされるわけです。生きた乳牛の牛乳は学校の子供たちが牛乳を飲まなければ、捨てるだけになります。でも、そのいくつかをヨーグルトにすれば、酪農家の収入にもなるし、乳製品を作る企業への支援にもなります。第二波や第三波が来れば、学校は休校になります。そんなケースに備えて、牛乳の販売策をシミュレーションしていくことも必要です。スポーツジムにも、免疫力向上という視点から存続の支援策が求められます。

4、ビジネスチャンスの新型コロナウイルス
 人間を対象に試験的にできるワクチンの開発は、最初のハードルは越えたともいえます。でも、ワクチンの有効性を調べる作業が残っています。規模の大きな治験を実施し、その有効性を調べなければならないのです。ワクチンの専門家たちはこのペースの速さで開発が進めば、今後1年から1年半で実用化すると言います。でも、ワクチンには副作用があることを理解しなければなりません。わずかな副作用を嫌って完璧なものを求めれば、価格はどんどん高くなり、実用化もどんどん遅れていきます。新薬やワクチンの副作用をめぐっては、裁判による訴訟が後をたちません。もう一つの心配は、ワクチンが人種や民族によって効き目の有無が異なるかもしれないということです。人類が数十万年にわたって獲得してきた免疫力は、世界各地の感染症の様相によって異なります。ワクチンはいずれ実用化されますが、十分に留意して摂取することになるでしょう。できれば、痛くないワクチンを希望します。
 この国は、国債による借金が1000兆円もあり、心配されています。一方、見方を変えると企業の内部留保が400兆円あります。そして、日本国民の預金や債権などで保有する資金は、1800兆円余りあります。差し引き、1200兆円の余剰金があるのです。これを上手に使えば、多くのビジネスが生まれ、多様な果実を手にすることができます。
 私たちが考えなければならない点は、今回の新型コロナウイルスに限らず、これからも多様なウイルスや細菌が襲ってくるということです。すでに、アフリカ豚コレラなどの前兆がありました。人類だけでなく、家畜にもウイルスはパンデミックを起こそうとしていたわけです。これからも、新しいウイルスの出現はあると覚悟しておかなければなりません。地球温暖が進めば、今まで眠っていた細菌やウイルスが発現することは、容易に想像できます。それに備えることが、今回の教訓になるでしょう。もっとも、パンドラの箱のように、中には良い細菌やウイルスが出現し、そこに、新しいビジネスチャンスを見出すことも可能です。
 危機をチャンスするためには、種まきをしなければなりません。1200兆円のうち1%をウイルス検査キットの開発に使ってはどうでしょうか。短時間で感染が分かる低コストのキットが開発されれば、感染経路の遮断が迅速に行うことができます。また、1%を使って、光合成でできる木材を、ブドウ糖やでんぷんに有効分解する技術を開発すれば、人類の食糧問題は解決します。今年度は、南部アフリカは過去最悪の干ばつに見舞われています。4500万人の食糧事情が、ひっ迫すると報道されています。今回は無理ですが、将来の支援の一助にしたいものです。



参考資料

コロナ明けの観光地は佐渡がベストです           アイデア広場その570
スポーツジムの経営回復策                 アイデア広場その566
新しい時代への種まき                   アイデア広場その563
コロナショック明けの飲食業トット記者と平賀さんの対談   アイデア広場その555
コロナショック明けの世界 トット記者と蒲生さんの対談   アイデア広場その553
バイキング魂と新型コロナウイルス             アイデア広場その547
新型コロナショック後に商機を見る             アイデア広場その546


快楽人生を実現する知恵  アイデア広場 その572

2020-05-28 18:35:14 | 日記


 できるだけ多くの年月を、快や幸せである状態の生活を送りたいものです。もっとも、自分に取っての幸せがどんなことが分かることが前提になるのでしょうが。でも分かれば、その幸せの近くで働き、生活する仕組みを作ることができます。自分に適した快や幸せを選択して、快適な空間の中ですごせる時間を増やしていくわけです。苦労が長く、楽しさが短い空間は、あまりよくありません。働くことの中に快や幸せが内在するならば、ベストの選択で一石二鳥ということになります。自分に適した快や幸せを選択し、それを享受しながら、生き生きした人生を過ごせることになります。一方、幸せの近くで働き、生活する仕組みを作ることに、多くの子ども達が失敗している現実もあります。
 メディアのアンケートの中に、子ども達が将来なりたい職業を聞くコーナーがあります。希望を聞くと、子ども達は野球選手や幼稚園先生など自分の身近にある職業を上位に指名します。その調査には、野球選手が「40歳で引退した後、どうするのか」という質問はありません。ドラフトで指名された優秀な投手の36%は、1軍の経験のないまま辞めていきます。野球選手を希望した子ども達は、この現実を知りません。知らないままに、野球やサッカーを希望する子ども達は、大量に生産されていきます。
 25歳でプロ野球を断念し、第二の人生に入る元選手もいます。中には、契約金を上手に運用して、経済的問題を解決している方もいるかもしれません。一般的には、野球一筋で育ったために、第二の職業に入れない人たちも出てきます。彼らの持つ高校時代やプロ野球時代に蓄積した技術は、多くの人に伝達可能で有益な財産になります。その財産を使って、第二の人生で、地域の子ども達に野球を教えることに、快や幸せを見いだす人々も出てきます。仕事と野球を生涯にわたって、両立させることも、幸せの範疇に入るでしょう。子ども達が上手になる姿を見れば、幸せだという時間と空間を享受できます。蓄積した技術を子どもや地域に還元することは、快や幸せになります。
 人生100年の時代は、無理をしてはいけません。これからの時代は、80歳まで働くことが求められるかもしれないのです。80歳まで働くには、今自分が持っている能力そして快や幸せを上手にコントロールすることが求められます。自由に歩き、自転車で遠乗りし、卓球やピアノを楽しみ、旅行をし、庭の手入れをするシニアは溌溂と輝いて見えます。元気であれば、医療費も介護費も使わずに自分の好みで生きているのです。歩けなくなったり、足を悪くしたりすれば、溌刺とした行動も思い通りにいかなくなります。足の健康が、大切だと言われる所以です。
 歩くことは、人間の基本動作です。直立歩行を無理なく行うためには、訓練や練習が必要です。森に残ったチンパンジーやゴリラは、偏平足です。チンパンジーやゴリラは歩くことはできますが、上手ではありません。この歩き方で長い距離を歩けば、足腰、や股関節に痛みが生じます。直立歩行は、動物が本来持っている四足歩行の摂理からは離れた動作になります。直立歩行は、人間を人間にたらしめる動作です。そのためにも、歩く訓練は常に注意深く続けることが求められます。腰を落としたり、膝を曲げたりして歩いていては、ケガの原因になります。素足で地面を長目に歩くことが、自然な歩き方をつくりだすともいわれています。
 楽しい仕事を行うには、訓練されたテクニックの裏付けが必要になります。若いうちに、このテクニックを身につけるために時間を使うべきでしょう。大学卒業資格や各種の資格を持つことが、面白い仕事を選べる範囲を広げることに繋がります。無目的なバイトはみすみす、楽しい仕事につける機会を放棄する行為のように見えます。バイトをするなら、自分にとって楽しい仕事は何かを選択する機会として行うことです。楽しい仕事を見つけるためには、多くの仕事や学習を経験することが望ましいようです。言葉や芸術、そしてプログラミングのテクニックは、学生時代に吸収できるものです。若いうちに効率的に吸収できるスキルは、集中的に身に着けておくべきでしょう。そのための投資は、将来の果実を得ることになります。
 最近、求められるスキルに会話があります。話す技術は日々の仕事の中において、費用対効果が高い技術になります。センスの良い言葉を話す環境は、インプットとアウトプットが円滑にできる早道になります。センスの良い言葉を話す人達の中で仕事をすると、仕事の練度が無意識のうちに上がるといわれています。話す技術は、芸術や音楽、そしてプログラミングなどの分野まで包含するようになってきました。芸術や音楽、そしてプログラミングは、それなりに練習をすれば、学べるものです。言葉を磨くには、たくさんのパターンを脳にインプットする作業が必要です。この作業を続けることで、会話能力が高まっていくことになります。話すことは、重要なテクニックになるわけです。
 嫌いなことをしないで、朝から晩まで好きなことをして過ごせたら「何てステキな生活だ」となります。何が快適で、何が幸せかを自分自身で確認しておく作業が必要になります。幸せを得るには、経済的裏付けも必要になります。一定の収入を得ながら、幸せの近くで生活するわけです。余談ですが、欧米の方は、家族が別々の生活が幸せの条件に合わないと考えています。世界のトップの人材は、家族同伴で移動します。単身赴任のような、家族バラバラの招きには応じないようです。その家族の一員である子弟の教育が、大切になります。優秀な人材が安心して働ける子息の教育環境は、国際バカロレア級の学校の存在です。国際バカロレア機構が認めた学校を卒業した生徒は、世界の有名大学に入学ができます。高い研究能力を持つ高度人材は、子どもが自分と同じ境遇で学問や研究に挑戦してもらいたいと望んでいます。その親心を十分に把握し、国際バカロレア級レベルの学校を準備して、招くことになります。好きなことをして過ごすために最も良い方法は、高い能力とスキルを身に着けることです。自由に部下を使い、予算を使って、プロジェクトを実現できます。快や幸せを成就しながら、仕事や生活を続ける可能性が高くなるということでもあります。



アフリカ南部の干ばつ対策 アイデア広場 その571

2020-05-27 17:55:14 | 日記


 異常気象が世界を襲っている中で、アフリカ南部の広い地域で1981年以降の最少の降雨量を記録しました。雨季と乾季がはっきり分かれるアフリカ南部は、過去にも繰り返し干ばつに見舞われてきました。でも、今回のものは過去35年で、最悪の干ばつになっています。12月上旬、ジンバブエとザンビアの国境に位置する世界三大瀑布と言われているビクトリアの滝は、乾いた岩肌を曝け出す痛々しい姿をさらしています。ジンバブエの首都ハラレでは、断水が常態化しています。干ばつによる生活苦や電力不足が、違法な伐採に拍車をかける悪循環にもなっています。木がなくなれば、乾燥は進み、砂漠化が進行します。灌漑設備の開発が遅れているこの地域は、さらなる困難に陥るという報道がされています。
 水不足になった都市は、衛生環境が極度に悪化します。その実例は、南アフリカのケープタウンに見ることができました。2018年に、ケープタウンが深刻な水不足になりました。この大都市の住民370万人への水の供給が、制限されているのです。水道水の利用を、1人当たり1日50㍑に制限されるまでになりました。50㍑という水は飲み水には足りるが、洗濯やシャワーをあびることができない水量です。今回の干ばつは、ケープタウンの比ではなく、さらに厳しい制限が行われようとしています。アフリカ南部は、気候変動の影響に対する対処能力が最も小さしい地域でもあるのです。
 アフリカ南部各国は農村人口が多く、一次産品の輸出に依存しています。特に被害が深刻なのは、穀物生産が前年比53%減ったジンバブエや15%を減らしたザンビアです。アフリカでは、干ばつや水不足、あるいは洪水による農業への悪影響が頻繁に起こります。今回の農業生産の低下で、4500万人が食糧不足に直面しているのです。ザンビアではダムの水位低下で、銅やコバルト鉱山への電力供給も滞っています。主要な輸出品の産出ができない状況になっているのです。水力発電に頼る電力の不足は、都市生活を麻痩させています。アフリカ最大の工業国、南アフリカも製造業と干ばつに見舞われた農業部門が停滞しています。
アフリカでは農業生産性の低下、水不足による疫病の発生が懸念されています。安全保障は、必ずしもアフリカの内での閉じた自給自足を意味しません。干ばつや内戦が要因で、シリアから大量の移民が欧州に押し寄せ、欧州内に社会問題を引き起こしました。世界各国の安定のためにも、各地域の安定が不可欠です。各国の安定のためには、水や食料などを適切に利用できる社会経済的基盤が必要になります。水や気候変動などの環境悪化により、難民が先進国に流入する圧力が高まることはこれからも予想されます。
 あらゆる製品は、水に支えられているのです。小麦1kgを生産するためには、水1000㍑が必要になります。先端技術を塊のスマートフォン(スマホ) を1台生産するのに必要な水は、910㍑になります。農業分野では、乾燥や水不足などに強い品種の改良、潅概、観測システムの強化など必要になります。人類も、努力をつけています。単位面積当たり収穫量は、人口の伸びを超えて2.9倍近くとなっています。主要穀物の生産量は3倍以上に増え、食料供給量も世界平均では1.3倍に増大しているのです。でも、アフリカは穀物生産に必要な肥料や農業機械の不足などにより、苦境にあります。急激な人口の増加にあわせて、食料生産を拡大できるように先進国からの技術移転が求められるところです。
 多くの不利な条件があるにもかかわらず、アフリカへの期待は高まっています。21世紀最大のフロンティアとも、呼ばれているのです。期待とは裏腹に、多くのアフリカ諸国は産業化に失敗しています。雇用創出力の大きい製造業が停滞しており、多くの国で失業者が高止まりにしています。製造業の停滞は、人材不足が原因になっています。アフリカの地場産業の大半は、中小零細企業です。作業場を見ると、乱雑で原料と半製品が混在し、秩序なく無雑作に床に積み上げられています。時間に対する感覚や部品の取り扱いなど巡る勤務態度の悪さが、企業としての収益を下げています。従業員が、簡単な計算ができないといった基礎学力の不足も課題になります。会計をしている企業はまだで少数ですし、さらには売上の持ち逃げなど、先進国には見られない状況も見られます。
 ヒトづくりに関する日本の強みは、アジアでの経験と実績があります。日本の企業は、カイゼンという手法で東南アジアの工業化に貢献しました。整理、整頓、清掃、清潔、躾を基礎とするカイゼンは、大きな設備投資を必要としません。このカイゼンを中心とした研修を、アフリカの中小企業に対して日本の官民がアフリカで行いました。3年後の追跡調査では、良い結果を示しているという報告が上がっています。カイゼンの研修に参加した経営者がカイゼンを継続し、新製品の生産や販路の開拓に成功した事例が増えているのです。カイゼンの普及が、地場産業の成長と外国企業の誘致をうながしているわけです。今は、失業した人たちが働ける仕事を作り出すことが必要です。
 アフリカ経済の成長に向けた土台として、人々の日々生活の向上が最優先されます。現地人材の確保は、仕事のできる人材が不可欠です。賃金が低くても、人材の質が低ければ外国企業は参入しません。さらに、地場産業の成長を引っ張る経営者を育成することも不可欠です。現地化によるコスト削減を見込んだ、誘致や経済全体の底上げが求められます。資金力のある中国には、現地企業単独ではもはや太刀打ちできません。中国企業を利用しつつ、現地企業も利益を上げる仕組みを作ることです。中国も国内だけで、生産や消費を賄うことはできない過剰生産設備を持っています。海外とウインウインの関係を持続的に築く時期になっています。中国企業だけでは、利益の均衡は破れるかもしれません。そんなときには、日本企業や欧米の企業を利用しながら、自国の産業を根付かせる方向にもっていくことになります。工業が一定の生産性を確保できれば、資金に余裕ができます。その資金で、灌漑設備や水利施設を整えていくことになります。その後、農業人口を工業人口に移動させ、雇用環境を整えていく流れになるでしょう。そのためにも、労働力の質的転換を図ることが求められるのです。世界の先進国は、いずれ人手不足になります。それをカバーする人材は、アフリカから提供できるようにする仕組みは、世界にとってもウインウインになります。



コロナ明けの観光地は佐渡がベストです アイデア広場 570

2020-05-26 19:22:12 | 日記

 2013年4月16日、ボストンマラソンでおきたテロの悲劇が世界で報じられました。この時の死者が3人で、負傷者176人でした。同じころ、タイの旧正月で、ソンクラーンと呼ばれるお祭りが行われます。ソンクラーンは、別名水かけ祭りともいいます。この水かけ祭りでの死者は、218人、負傷者2028人でした。この時期、ソンクラーン目当てにやって来る観光客も多いのです。ソンクラーンの無礼講を体験すると、やみつきになる観光客が増えるということです。観光客が、途絶えるこことはないようです。そこで、コロナ明けの観光事業の試運転について考えてみました。
 日本の観光局の統計によると、4月の訪日客数は2900人で前年度比99.9%減になっています。新型コロナウイルスの蔓延で、宿泊業の収益環境は悪化の道をたどっているのです。ホテルの稼働率は、3月に続いて過去最低を更新しました。観光業を潰さないことが、何より大事だといわれています。でも、廃業するホテルは、出てくるでしょう。一方、この新型コロナショックが、インバウンドを開拓する絶好の好機と考える人たちもいます。これだけ世界中が移動を制限されていると、旅行したい愛好家は欲求不満の状態になっています。もし、旅行ができない状況の中で、安全に観光旅行が企画できれば、このツアーには応募者が殺到することでしょう。
 政府が原則入国を拒否する対象は、100カ国地域に登ります。他のすべての国地域からの入国者には、ホテルなどに14日間の待機を要請することになります。このような規制がある場合、旅行を楽しむより、ホテル生活の苦痛を味わうことになるかもしれません。中国は、日本にもビジネス客の往来規制緩和を求めています。中国は韓国と同様に、入国前後のPCR検査が条件になっています。政府は、新型コロタウイルスの鎮静化が進めば、海外からの入国制限の3段階で緩和する方針のようです。まずビジネス客や研究者が最初で、次に留学生となり、最後に観光客という順になります。観光業の立場からは、観光の人数が増えることが望ましことになります。
 リスクゼロという業界はありません。リスクゼロ対策には、多くの副作用が発生します。最適汚染水準という考え方があります。たとえば環境問題において、気候変動の脅威は多少減っても経済的に貧しくなり、結果として幸福度はむしろ下がることがあります。大気汚染物質の排出を削減しても、緩和に必要な費用のほうが大きくなり幸福度が下がる場合もあります。リスクを削滅するのに必要な追加的費用と、追加的な便益が同じになる水準を最適にしようとするものです。環境問題の悪影響をゼロにしようと、無限の労力や資源が必要になります。これを実現することは、なかなか困難です。ビジネスの立場からすると、少ないリスクで高い収益をあげることが求められます。観光において、インバウンド依存はリスクが大きいということが、今回のコロナショックでわかりました。リスクを、ゼロにすることはできないようです。でも、リスクをチャンスに変えることはできるかもしれません。新型コロナウイルス感染者を、受け入れたホテルがあります。このホテルは感染者を受け入れる過程で、感染防止のノウハウを持つことができるようになりました。これは、コロナショック明けに復興を目指す業界の大きな財産になります。
 コロナショック明けに観光が再開しても、高度な衛生手順などを定めることが必要になります。感染源(ウイルスの感染力など)、感染経路(唾液や飛沫)、感受性者(免疫力)の3要因が、感染の流行を左右します。今回の場合、旅行会社は3密を避けるツアー計画を提案することになります。もう一つの手法は、新型コロナに感染しにくい旅行者を応募することになります。軽症で感染し、抗体のある旅行希望者でツアー構成すれば安心ということになります。抗体を持った方と同伴の場合、半額の旅行代金にします。抗体を持った方が看護師の資格があれば、さらに優遇処置をとることも選択肢になります。
 抗体の考え方になります。病原体などが体内に入りこむと、免疫系が刺激を受けることになります。免疫系が刺激を受けると、防御する白血球が刺激されてさまざまな物質を作ります。白血球の中でも、樹状細胞やリンパ球とよばれる特殊な細胞が活性化され免疫反応が広がるのです。そこで、うまく病原体が撃退された場合、からだの中には免疫記憶、いわゆる抗体が形成されます。免疫記憶が残ると、二度目に同じ病原体が入ってきた時には、すぐに撃退できる能力が備わることになります。新型コロナに感染しても、この抗体ができていれば、一般的には感染はしないという理屈になります。免疫記憶が残る撃退できる能力の原理を利用したものが、ワクチンになります。
 そこで、コロナ明けのインバウンドの最初の候補地として佐渡を上げたいのです。佐渡は、ある意味で日本の文化の基層をすべて持っています。海の豊かさは、暖流と寒流の接点であることに起因しています。海の豊かさの影響は、海だけでなく、陸上の植生にもおよんでいるのです。佐渡には、温帯と北海道のような亜寒帯に咲く花が同居しています。佐渡は、日本でも有数の花の宝庫なのです。もちろん、佐渡の金山は、世界の憧れでした。インバウンドを誘致するには、最高の観光資源を持っています。さらに、航空機を利用すれば、感染を広げることはありません。もちろん、ツアー客は、客単価が高く、新型コロナの抗体を持っている人々に限定していくことになります。佐渡から、徐々に観光地を広げていくようにしてはどうでしょうか。
 余談ですが、出入国にはPCR検査が条件になる国が増えます。このPCR検査は、1回行うごとに19500円かかります。国内では、3割の保険適用で5850円です。抗体検査は、保険適用ができず、9800円かかるわけです。この費用も、かなりの額になります。日本国内では、PCR検査を増やすことを要望する声が高まっています。もし、1億2千万人の日本国民全員にこの検査を行う場合、1兆2千億円かかります。1度ではすみませんから、2度行えば2兆4千億円になります。日本のインバウンドを早期に行う条件は、ワクチンの開発は当然ですが、この検査キットの開発も必要になります。しかも、検査キットの開発は、速い、安い、正確、容易という壁を克服しなければなりません。ここに、研究の人的資源と資金を投入することも、観光行政の選択肢になるかもしれません。



隣人の韓国人と仲良く働く知恵   アイデア広場 その569

2020-05-25 17:08:44 | 日記


 資源がないことで、大きな利益を上げている国が日本です。天然資源がないにも関わらず、世界第3位の経済大国になっているのです。天然資源を豊富に持つ多くの国々は、日本のように短期間で成長できませんでした。ヒトやモノやカネにプラスして時間と情報が、現代の経営資源になります。日本は、ヒトの資源が優秀でした。でも、最近その優秀なヒトの劣化が目につくようになってきました。
 天敵のいる弱者は、小さいほうが有利になります。敵に襲われだときには、小さな穴や物の陰に素早く逃げ込みます。ネズミやウサギなどの小さな動物は敵に襲われたとき、 隠れるために小さい体を利用するわけです。ウサギは天敵がいなくなると、逃げたり隠れたりする必要がなくなります。すると、先天的に持っていた俊敏に動ける能力を退化させていく傾向がでてきます。逃げ隠れの行動の必要がなくなると、逆に大きくなるのです。ネズミやウサギは、天敵のいない孤立した島に住むと、体のサイズが大きくなることがわかっています。太ったウサギよりは、大きな耳を持って自在に危機に対処し、行動するウサギに日本の復活のヒントがあるようです。
 過去において日本が危機に陥ったとき、他国から人材を供給していた時期があります。大和朝廷が国家の確立過程において重要な事業は、国の歴史を記録する歴史書を編さんでした。歴史書の編さんには、文字の使用、暦の採用、時計の導入、干支年号の使用が必要になります。欽明天皇は、553年に日本から朝鮮半島の百済国に暦博士の指導を要請しました。554年に、百済国から暦博士が派遣されてきたと日本書紀に記されています。歴史書を編さんしたことで、大和朝廷は国家としての外観を整えたわけです。国家の運営には、交通インフラが欠かせません。古代日本においても、都と地方の間の情報伝達のために中国の駅伝制を導入しました。駅伝制は、主要な道路に沿って約16kmごとに駅を配置するものです。各駅には、その重要度により、20頭、10頭、5頭と馬が配置されていました。大宰府(福岡県)と都(奈良県)との間、約670㎞を4~5日で連絡ができました。陸奥(宮城県)と都の間約800kmは7~8日以内で連絡することができたといいます。馬の飼育は、倭人にはできなかったのです。古代日本において馬の飼育は、もっぱら渡来系氏族が牽引しました。その中心氏族は、河内国古市郡を本拠とした馬飼いに従事した渡来系氏族なのです。
 最近の日本は、以前ほど元気がありません。日本のお家芸だった家電製品は、凋落の一途をたどっています。家電メーカーは組織が巨大化し、意思疎通が困難になり、生産性を低下させていきました。生産性を低下させていった隙を、アジアの諸国に突かれました。そのアジアでも、人材にミスマッチが出てきています。韓国では、大学4年間を数百万円かけて卒業しても、コンビニのバイトにしかつけない大学生も多いのです。日本は、人手不足で大学生が引っ張りだこです。韓国の政府高官が、日本と韓国における人材のミスマッチに言及していました。日本にないものが韓国にあり、韓国にあって日本が欲しいものがある状況が生まれています。利用できるものがあれば、利用することが理にかなったことです。古代の大和朝廷ではありませんが、有能な人材は首を垂れても、乞う姿勢が必要です。
 学歴を重視する韓国では、幼い頃から受験競争が繰り広げられています。韓国の就職事情は、高学歴の学生になるほど厳しくなっています。この国の高校進学率は、ほぼ100%になります。大学進学率は、83.8%にもなっているのです。日本が短大を含めても55%程度ですから、いかに高い進学率かがわかります。朝鮮には、「恨」というエートスがあります。
このエートスは自分のおかれた状況に満足せず、この不満を乗り越えようとする強烈な上昇志向です。このエネルギーを上手に引き出すことができれば、優れた戦力になることは間違いないでしょう。
 余談ですが、昔から隣国同士は潜在的な敵だといわれています。日本と朝鮮半島は、潜在的な敵となったり友好関係を結んだりしてきた経緯があります。直近では、日露戦争(1904~1905年)で日本がロシアに勝利したために、朝鮮の権益は日本に委譲される形になりました。日本の植民地となったわけです。植民地経営は、朝鮮の人びとの協力がなければ成立しません。この経営に協力した人びとが、対日協力者といわれる人びとです。1945年に韓国が独立した後、対日協力者への清算が行われ始めました。でも、朝鮮戦争が1950年6月に始まります。朝鮮戦争でアメリカ占領軍は、治安維持の関係から、行政能力が高い対日協力者を軍政庁要員として使ったのです。対日協力者は、現在の保守派と重なる部分があります。対日協力者問題の清算が不十分であったという認識が、1945年から現在までくすぶり続けているのです。このくすぶりが、日韓問題を複雑にしているともいえるようです。
 日本の灯油には、韓国で備蓄されているものもあります。出光興産や石油各社が、韓国のタンクを借りているのです。日本の灯油消費状況に応じて、輸入するというしくみです。最も近い隣国ですので、西日本ならば、北海道の石油備蓄基地より、早く供給が可能になる立地条件を持っています。出光興産の仕事に、韓国の有能な人材を雇用することは、日本にとっても理にかなうことです。韓国ではサムソンなどの大企業に採用されないけれど、優秀な大学生がたくさん存在しています。日本にとって必要な能力を持つ韓国人は、有用な人材になります。政治を抜きにして、日韓がお互いに融通し合う仕組みを作りたいものです。
 韓国人の優秀さは、アメリカで証明されています。彼らが得意とする家族的経営の有効性は、アメリカに移住した韓国系アメリカ人たちに示されています。小さな店を開いて、家族で長時間働いて次第に規模を大きくしていくビジネスパターンです。日本の中小企業に、見られるパターンです。でも、決定的な違いがあります。ここを間違わなければ、戦力になることは間違いないでしょう。朝鮮の文化は、年上を敬うことから成り立ちます。職場において、年齢と肩書の逆転現象が起きている場合、関係がぎくしゃくします。また、出身地方が異なると、人間関係も微妙なものがあります。これらの障害を克服すれば、有能な人材を獲得できるということになります。

こんなリハビリで社会復帰をしたい  アイデア広場 その568

2020-05-24 18:32:19 | 日記


要介護者を世話する介護士の腰痛が、頻繁に起こるようになっています。オーストラリアなどでは、法律で看護師や介護士が重いものを持たない規制ができました。規制があるために、介護士が働きやすい器具の開発が進んでいます。そして、介護士の労働環境が、非常によく整っているようです。働く方の健康を大切にするという意識や制度は、介護士の方だけでなく、要介護者の健康にも貢献することにつながります。介護士の方が健康であって初めて、要介護者の方達は安心して生活ができることになります。そこで、要介護者の方が、社会に復帰できる方法を考えてみました。
脳損傷で右半身まひになり、半年を経過して歩けるまでになった要介護者の方がいます。回復期リハビリで、理学療法、作業療法、言語聴覚療法を集中的に受けました。リハビリでは、「トイレ動作ができる」が、一つの目標になりました。多くの人が、命あるギリギリのところまで、一人でトイレに行くことを望んでいるのです。自分が動いて成功したとき、感動と快の感情が生じます。この快の感情は、大切になります。医療者は、脳損傷のある人に、発症当初はプログラムを外発的な動機づけで、リハビリを進めていきます。でも、外発的動機を何度もおこなうと内発的動機づけが低下してしまいます。本人のやる気が、大事になるわけです。
太陽の光は、無意識に活動的モードに誘導する働きがあります。朝早く起きて、太陽光を浴びれば、セロトニンを分泌され、ストレスにも対応できる行動力が高まります。セロトニンは、認知症やうつ症の予防にも有効な物質となります。夜にはセロトニンがメラトニンになり、深い眠りという質の高い睡眠をもたらします。蛇足ですが、太陽の光でなくとも、セロトニンの分泌を促す電球はあります。良い介護施設は、この電球を使用しています。昼と夜では電球の色を変えていくことも、介護施設の知恵の一つになるわけです。光の加減で、セロトニンをメラトニンに変え、眠りに誘導していくわけです。質の高い睡眠は認知症やうつ病にはなりにくい体質にしていきます。
高齢者の特徴として、骨粗髪症による骨折、腰痛、膝痛の骨関節疾患などになりやすい傾向があります。一般的に転倒のリスクが大きいと、一人で歩くことを制限するようになる施設が多くなります。「骨折すると、寝たきりになりやすい」という言葉があります。でも、歩行を制限することは、歩くメリットの芽をつむことになります。最近は手術技術の進歩で、手術の翌日から数日以内には立って、歩くことを取り入れる病院が増えています。「寝ている暇がないから、寝たきりにはならない」時代になってきましたともいわれています。高齢だから、骨粗髪症になるわけではないようです。人との交流が縮小し、行動範囲が狭くなるために、体を動かさないことに原因があるようです。
余談ですが、「骨折」で安静臥床となると、筋力低下が一気に進行します。一日動かないで臥床していると、一週間で10~15%の筋力が低下するという学説もあります。一方、高齢でも、日々の小さな努力によるトレーニングで筋力が向上し保たれます。80~90代でも、日々の、自分ができる少しの努力で筋力が強くすることは可能です。ただ、高齢者は筋力強化の練習を、若い世代のように短期間に集中してやるわけにはいきません。筋力を少しずつ強くする場合でも、高齢者は痛みに敏感なので注意深く運動することになります。高齢者の筋力強化は、長期的にゆっくりが望ましいようです。
障害があってもさまざまな工夫で生活ができ、多様な趣昧や旅行なども可能になります。リハビリを作業療法士は、作業を本人といっしょに検討し、プログラムを決めて実践していきます。障害者が自分で目標を決める場合、本人の内発的な動機づけがあると、リハビリもスムーズに進むと言います。外発的な動機づけを長いあいだ継続すると、自己決定能力が低下します。結果として、リハビリによる回復は遅れることになるようです。たとえば、「夫婦で居酒屋に歩いて行く」が、大きな目標になったご夫婦の事例があります。この場合、歩行練習を積極的にして、成果は非常に良好で、目標が簡単に達成されたようです。「できない」から「できるかな」へのレベルへ、「周囲の人に任せる」から「自分で判断し行動する」のレベルへ高めていくことで、身体的の能力が向上していきます。最終的には、自己肯定期になり、みずからの生活をみずからコントロールできる状態になるようです。したいこと、やりたいことが見つかれば、高齢でも年単位で変化する可能性があるのです。
重度な脳機能障害がある場合、全体的に落ち着くのに3年程度かかる場合が多いのです。
彼らの症状は、発症から半年~1年は改善していく準備期間と考えると良いようです。家族の方は、できないことへの「直接的な援助」をしがちです。家族の方が指導的立場になると、本人がうまくできない場合、直接援助になってしまう傾向が強くなります。プロの介護士はできることを見守り、要介護者の快の成功体験を増やしていく傾向があります。本人ができることを積み重ねて、「できることは本人にやってもらう」という「我慢」の姿勢を持っています。我慢している間に、要介護の方は小さな快感を味わいながら、さらに上を目指そうとします。脳機能障害のある人には、この「見守り援助」が大切になるようです。
介護施設では、認知症が進行し、うつ病になる方も出てくる場合もあります。良い施設は「運動「栄養」「社会参加」を適度に組みあわせて運営しています。社会参加は重要で、「運動」「栄養」だけに気を配っている施設に比べの満足度が高いと言います。要介護者の方がやれることは辛抱強く見守り、支援は差し控えるという態度も必要になります。支援の中には、不便さを取り入れた支援の工夫も必要です。問題は、どんな支援をすることが良いのか、どんな刺激を与えることが良いのかということになります。そのヒントは、軽度の脳機能障害者の意見が参考になります。自分の思いや感情を表現できる軽度の方に話を聞けば、重度の方の思いを推測できるという経験則があります。先輩の障害のある人に支援者になってもらい、本当にやってみたいことを聞き出すことも大切になるかもしれません。徐々に、本人の内発的な動機づけによるプログラムを考えて、実行してもらうことになるのでしょう。


アメリカの不条理を克服する アイデア広場 その 567 

2020-05-23 17:55:49 | 日記

 トランプ政権になってからのアメリカは、協調性もなくなり、孤立と分裂をくりかえしているように見えます。また、いわゆるアメリカウオッチャーと言われる人たちの見当違いの意見も目につくようになってきました。それは、日本人の記者だけでなく、アメリカ人の記者にも言えるようです。以前は、ニューヨークタイムズやワシントンポストといえば、信頼のおける代名詞でした。でも、ここから発信される報道にも、いろいろと齟齬が目立つようになったようです。そこで、アメリカで何が起こっているのかを、垣間見てみました。
 1997年当時から2011年までにブログの数は、1億8千万まで急上昇した。2016年には、2億8千万のブログが存在するまでになっています。ブログと既存のメディアには、「読者による注目時間」という有限の資源を巡る厳しい争いがあります。新聞社の収入は、10年前と比べて半分以下まで落ち込んでいるのです。全アメリカの新聞社の報道編集室で働く人数は、2000年の5万6千人から3万7千人以下に減少しています。いわゆる量的減少が起こり、質的にも低下が指摘されています。深く掘り下げた質の高い記事を書く時間が、少なくなっているのです。アメリカ中が熱狂するスーパーボウルを主催するのは、NF Lという全米規模の組織です。NF Lにはフットボールチームの序列の中に、人種格差が厳然と存在します。この議論は、既存の日米のメディアからは取り上げられませんでした。でも、ブログでは、細々と出てきているようです。
 1993年は、インターネットが初めて社会の主流に入り込んできた年になります。これ以前は、性別や性的志向、そして肌の色の厳格な定義に従って人間を分類しようとする社会が、アメリカにはありました。でも、ブルックリンの貧しい界隈で撮られた少年の写真が、ネットに投稿されたことがありました。すると各方面で、教育基金を募る運動が起こったのです。140万ドル以上の教育基金が、少年の学校に寄付されました。ネットが社会の潤滑油になると、それまでとは違う価値観が流れるようになりました。そして、小さな声が拾い上げられて、多くの人々に届けられる仕組みもできつつあります。
 アメリカで大量殺人が起きると、世界で大々的に報道されます。でも、アメリカの殺人事件の件数は、急速に減少しているのです。1993年以降の20年間で、暴力犯罪が半数以下にまで減少したのです。アメリカの殺人は1990年の2万4千人から、2018年には1万6千人に減少しています。10万人当たり9人から、5人と約半数に減少しているのです。アメリカの強盗の件数は1990年の60万件から2018年の30万件に減少しています。アメリカの面白いところは、犯罪が減少しているにも関わらず、刑務所の収容人数が激増していることなのです。
 1980年代から厳罰化キャンペーンが始まり、刑務所の過剰収容が始まりました。50万人の受刑者が、現在250万人になっているのです。アメリカでは厳罰化を進めたが結果、長期受刑者が激増したわけです。受刑者を1年間収容すると、一人300万円かかります。250万人ですから、7.5兆円を刑務所にかけているわけです。日本では、ここ数年受刑者が7万人で推移しているので、費用は、2100億円になります。アメリカは日本の35倍以上の費用をかけているわけです。何も生み出さない刑務所に収容するより、社会で働いてもらうほうが生産性は高くなります。
 アメリカの刑務所関係の予算は、破綻状態になっています。予算がなくなれば、人は考えます。そこで、民間刑務所を作って経費を節約しようとしました。多くの税金を使っているため、民間に運営を任せ、節税をしようとする政策です。民間刑務所は、重犯罪者ではなく、軽犯罪者を主に収容します。すると、移民法の関連で刑務所に収監される人が、増える傾向になりました。民間刑務所も収容者が過密になるという事態になったのです。不法移民の収監数が増えることには、民間刑務所による事情があるようです。収容者が増えれば、刑務所利は利益を上げ会社経営は円滑になるというわけです。移民法に関連した収監に特化した民間刑務所も、現れているしまつです。民間企業に都合よく規制を設定し、都合よく規制を緩和させる仕組みが動いているようです。
 普通の化粧品会社は、お客に自身の容姿に対する不安や怯えを抱かせる手法をとります。お客の容姿に不安を抱かせ、それをもとに製品を買わせるという毒のある戦略の採用です。不安や怒りのメッセージは、アドレナリンを放出させる力があります。怒りは、誰かにツイートボタンを押させる強力な動機づけになります。それは、一時的満足です。ビッグ・マックを食べれば、一時的な満足感を得ることができます。大きなバーガーを食べれば、エンドルフィンが分泌され一時的な満足感を得ることができるわけです。でも、ビッグ・マックだけを食べ続けるのは健康によくないことです。不安や怒りを、一時的満足で済ませることは、どうも望ましくないようです。私たちが社会には、憎悪や不寛容や威嚇などが普通に存在します。この望ましくない環境に身をさらしながら、成長を余儀なくされるわけです。アメリカ国民は、その成長を60万の強盗を30万に減らすという形で成し遂げました。
 現在、アメリカの共和党と民主党の人たちは、憎悪や不寛容や威嚇など相克に直面しています。永遠に折り合えない立場に、お互いを追い込んでいるように見えます。ある専門家によると、折り合えない膠着状態は、1980年代の分裂からもう始まっていたといいます。折り合えない立場は、今日のアメリ力議会の政策の行き詰まりにもはっきり見られます。アメリカにとって、ライバルを落ち目にすることが重要な国家戦略でした。この国家戦略は、国内のライバルにも同じように適用されてきたようです。党派の対立による怒りの増幅は長い目でみれば、決して健康的な栄養源ではありません。原理主義や教条主義は、ネガティブな反応を招くことになります。
 歴史は、個人の自由を拡大する方向に進んできました。中世ヨーロッパの絶対的な専制主義から、啓蒙思想へ発展していきます。そして、独立宣言から市民権運動へと新しい自由をつぎつぎに享受してきたのです。アメリカの政治の動きを加速させたものが、経済的側面です。へンリー・フォードはT型フオードという車を売るために、社員の給料を倍にしました。フォードが給料を上げると、他の会社も給料を上げざるをえなくなってしまった。アメリカが一定の賃金水準を満たすようになり、自動車も冷蔵庫もテレビも売れる国になったのです。給料の多い国になり、自国で大量生産できるようになり、値段も安くなり、人々の住みやすい国になったわけです。でも、性別や性的志向や肌の色の厳格な定義に従って、人間を分類しようとする社会は存在しました。この人種差別の壁を、既存のメディアではなく、インターネットというツールが少しずつ浸食しようとしています。最近の調査では、10人に9人もの人々が、家族の誰かが異なる人種と結婚してもOKという結果がでています。以前には考えられなかった数字です。1993年は、インターネットが初めて社会の主流に入り込んできた年になります。そして、この年から暴力犯罪が急速に減少していくアメリカがあったのです。アメリカの健全な発展を願いたいものです。


スポーツジムの経営回復策  アイデア広場 その566

2020-05-22 18:29:49 | 日記


 ある統計サイトによると5月19日の時点で人口100万人あたりの新型コロナウイルスの死者数が多いのはベルギー786人、スペインが593人、イタリア、英国、フランスなどが500人台でこれに続きます。感染者が150万人を超えたアメリカは死者が9万人ですが、人口100万人あたりの死者数は300人程度になります。感染が初めて確認された中国は、3人と少なく、日本は6人、韓国は5人、そして感染者の増えているインドは2人と非常に少ないのです。500万人の大量感染は、私たちにいろいろな情報を与えてくれるようになりました。そんな中で注目されるのが、肥満と新型コロナの関係です。アメリカの医学雑誌に載った論文は、新型コロナ患者に占める肥満の割合が高い可能性があるとしています。確かに、アメリカでは15歳以上に占める肥満の割合が4割を超えます。
 そこで、肥満と新型コロナウイルスの関係を調べてみました。そこから、スポーツジムの経営戦略を新たに考えてみたわけです。肥満が進むと、糖尿病になります。糖尿病患者が世界では、4億2500万人になったと言われています。日本でも、1000万人の糖尿病患者がいるといわれています。厄介なことに、糖尿病になるとがんの発症確率が高いという説もあります。糖尿病とがんの両方にとって、肥満の放置は危険だと言えます。
 最近の学説では、糖尿病などを悪化させる慢性炎症が注目を集めています。欧米では、この慢性炎症が、サイレントキラーとよばれています。脂肪組織が大きくなるときには、脂肪組織で軽い炎症が起こっています。肥満の度が進むとともに、炎症も次第に進んでいきます。肥満の炎症の結果作られた炎症性サイトカインが、他の細胞に働いていくことになるのです。サイトカインは、生理活性蛋白質とも呼ばれ、細胞間相互作用に関与し周囲の細胞に影響を与える物質です。肥満の脂肪組織に炎症性サイトカインが放出されると、細胞へのインスリンの効き方を低下します。インスリンの効き方が悪くなるということは、血糖値が高くなるということになります。肥満の炎症はインスリン抵抗性を誘導し、血糖値が上がり、糖尿病のきっかけを作るわけです。
 皮膚に切り傷やできものができると、組織が赤くなり、腫れて熱を持ち、痛むようになります。すると、自分の組織に対して免疫反応が起こり、熱が出たり、いろいろな場所に痛みが出たりします。免疫反応は、からだが病気を免れるために起こす反応です。免疫が体を守るために必要な物質が血管内から炎症局所へと漏れて溜まり込み、異物を膿などの形で排除するわけです。うまく病原体が撃退されると免疫反応は次第に弱まり、からだは元に戻ることになります。
 免疫反応に見られる炎症は、からだにとって良いことだけではありません。発赤、腫脹、熱感、疼痛は、炎症の初期に見られる特徴的な症状です。炎症というのは、からだの中で起きている異常状態に対する正常な応答=防御反応になります。炎症には、2つあります。短時間で起こり一過性に終わる炎症のことを急性炎症とよびます。炎症は、一過性であることがふつうなのですが、慢性炎症というものがあります。急性炎症とは違い、肥満などに見られるくすぶり型の慢性炎症が、厄介な症状なのです。慢性炎症が変わっているのは発赤、腫脹、熱感、疼痛の四徴候が必ずしも見えないことです。慢性炎症には、肥満や糖尿病の他に、関節リウマチ、クローン病、潰蕩性大腸炎、アルツハイマー病などがあります。
 サイトカインは、からだに異物が侵入してきた際の警報役として機能します。これが適量のときには、細胞に警報を発し異物侵入に対するための準備をします。異物の侵入とともに、サイトカイン産生が始まり、細胞外に放出されます。サイトカインが放出され炎症を起こしている組織に、白血球が流れ込んでいきます。血管が広がって局所への血流が増え、血管の壁がゆるくなって白血球が漏れやすくなります。漏れやすくなると、生体防御に必要な物質が血管内から炎症局所へと注がれることになります。炎症がうまく働くと異物が追い出され、傷ついた細胞が修復され、生体は元の状態に戻るという流れです。このように、穏やかに働いていただければ、体は安泰なのです。
 サイトカインは何十種類もあり、炎症時に作られるものは炎症性サイトカインといいます。炎症性刺激が強すぎたときは、炎症性サイトカインが作られすぎてしまうことがあります。この状態になると、炎症性サイトカインは、周囲の細胞にさらなる炎症性サイトカイン産生を促します。このサイトカインが必要以上に作られると、局所に起こる炎症の影響が他の場所にも及んでしまうのです。炎症の悪影響が、局所にとどまらずに全身に広がっていってしまうのです。炎症性サイトカインが作られすぎてしまうと、炎症の火の手を強めるようになります。発赤は治らず、腫脹は大きくなり、熱感は高くなり、疼痛は痛みを増していくという現象になるわけです。このように、免疫反応がからだにとって悪いことをすることもあるわけです。
 歯周病は、歯と歯肉のすき間(歯周ポケット)に感染した細菌が増殖する感染症です。歯磨きが不十分でプラークが残ると、その中にいる歯周病菌が増えることになります。ある意味で、プラークは歯周病菌という細菌のかたまりともいえます。歯肉炎と歯周炎を総称して、歯周病と呼んでいます。高血糖の状態であるとだ液の糖濃度も高くなり、歯周病菌が繁殖しやすくなります。つまり、肥満、もしくは糖尿病になると、体全体が慢性炎症の状態になっていることになります。インスリンを分泌するけど、それが働かない体になっています。さらに、唾液の糖度が高くなり、プラークを形成しやすい状態になります。すると歯肉でも慢性炎症を起こすことになります。体全体が、外敵と戦う状態になるわけです。この状態のときに、がん細胞が増殖したどうなるでしょうか。がん細胞は、毎日作られるものです。それを免疫の力で発現するがん細胞を殺しているわけです。両面作戦とか多面作戦になれば、免疫の力にも限界が出てきます。私見ですが、新型コロナウイルスに高齢者は弱いとか、若者でも感染すると言われています。これは、免疫力の使い過ぎとか弱さに起因しているのではないかと考えています。
 そこで、最後の提案になります。まず、慢性炎症をできるだけ軽微にしておくことが大切になります。新型コロナウイルスの感染は、アメリカで爆発的に流行しました。アメリカは、4割の方が肥満となっています。つまり、慢性炎症を持っている人々が多いということになります。肥満の方に新型コロナウイルスが住み着いて、より感染を広げたと考えることができるかもしれません。であれば、肥満を標準体重に戻せばよいことになります。肥満の減少が、慢性炎症を軽減することにつながります。まず考えられることは、運動で筋肉を動かすことで、インスリンを介さずにエネルギー燃焼させることがあります。肥満の状態では、インスリンが効果的に使われないことが分かっています。次に、プラークによる歯肉の慢性炎症を軽減する方法を工夫します。歯磨きや薬品によって取り除くことが考えられます。
 この二つ別々にやるのは、面倒なので運動をするとプラークが取れるような仕掛けを作れば面白いことになります。運動をしている間に、口の中のプラークが取れるツールを作り出すわけです。運動中にプラークが取れれば、一石二鳥になります。スポーツジムにこのような装置を歯医者さんと共同で作成することになります。運動中には振動を自然に起こすことができるという点に、ヒントがあるかもしれません。プラークを溶かす飲み物を開発します。一気に痩せたり、プラークを取る必要はありません。1か月とか2か月とかをかけて徐々に成果をだせばよいわけです。今は、免疫をつけるためにヨーグルトが売れている時代です。肥満を軽減し、プラークを軽減し、慢性炎症を軽減することを求めることも、自然な流れです。これを実現するスポーツジムが現れれば、今回のコロナショックで経営が悪化したスポーツジムを復活させる起爆剤になるかもしれません。ダイエットをする中で、慢性炎症を軽減することが、新型コロナウイルスの感染の予防効果もあるかもしれないとなれば、運動の必要性は高まります。スポーツジムの専門家が、この課題に挑戦することも楽しいかもしれません。