ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

アフリカ・コメの生産・自給の達成   アイデア三題噺 135

2018-10-17 17:33:39 | 日記
 ケニアの首都ナイロビ、その100km北にムエア地域があります。この地域の人々は、以前トウモロコシとキャッサバの粉を練ったものをゆでて食べていました。この地域に、日本政府が有償援助や無償援助の支援しているのです。支援の結果、ムエア地域では、7860㏊の農地で年間4万トンの米が取れるまでになっています。今では朝昼晩、3食の美味しくて栄養のある米飯を食べられるようになりました。ケニアの農民は、狭い土地を細分化しながらより貧しい土地を耕していました。そんな中で、市場の動向を的確に把握しながら、市場が求める作物を供給する農民も現れています。携帯の普及です。ケニアに限らず、アフリカでは爆発的に携帯が普及しているのです。
 そこで、農産物の生産と携帯の普及が、これからケニアの農民をどのように変えていくのかを見てみました。ケニアには、旧態事前の農業を、頑固に行う人々も存在します。でも、変わりつつある農民もいるわけです。ケニアの首都ナイロビのスーパーでは、数十種類のブランド米が売られているのです。消費者の多様性を示すエピソードです。どの消費者がどのブランド米を望んでいるのかを把握した上で、多くのブランド米が陳列されているわけです。規模の小さい農業、儲かりにくい農業、そして非効率な農業が変わろうとしているのです。これを変える原動力になっているの道具が、携帯電話です。アフリカは、物を売る時代から情報を売る時代に突入しているようです。今まで見えなかったものが、見えるようになってきました。誰が何を求めているのか、高く売れるのは何かなどが分かるようになったわけです。
 ベイスオブザピラミッド(BOP)の人口は、40億人を超え、世界人口の76億人の半分以上を占めています。BOPは、所得において底辺を構成する人々です。国際貧困ラインを1日1.9ドル以下とする見方があります。1日1.9ドル以下で暮らす世界の貧困人口は、2002年に16億人でした。それが、2013年には8億人に減少しているのです。BOPの人々の所得が、確実に増大していることを示しています。蛇足ですが、BOPの人々も、しだいに品質の確かな製品を求めるようになってきています。製品に関して良い悪の判断ができる情報を、獲得できる環境になっているのです。貧困者の人口が減少し、所得の向上によって、中古品であっても、良い品物を選択するようになります。携帯による情報の獲得、携帯による支払いの決済など、蛙跳び現象(リープフロッグ現象)がアフリカでも起きています。
 ある程度、農民が資本を少し持てるようになると、その資本を増やす工夫をするようになります。余談ですが、ケニアの農地は、火山灰の混じった肥沃な土壌に恵まれているのです。灌漑施設が充実していれば、穀倉地帯として発展する可能性を持っています。つい最近の新聞に、サブサハラのコメの生産が向上している記事がありました。日本が協力し始めた2008年ごろは、1400万トンの生産でした。近年では2800万トンまで生産を上げているとのことです。2030年には5600万トンまで伸ばし、アフリカのコメの自給を実現する計画のようです。日本の援助を感謝するとともに、これからの支援も求めていました。ちなみに日本のコメの生産は、700万トンです。

水素エネルギーを貯蔵し運ぶ技術   アイデア広場 その408

2018-10-16 16:17:11 | 日記

 世界最大の鉄道ショー「イノトランス」が、ドイツのベルリンで開かれました。このショーで、大手メーカーに共通したのコンセプトは、デジタル化と環境配慮の2点だったようです。環境に配慮する最終兵器である水素を燃料とする列車が展示されました。短距離区間ですが、すでに営業運転をしているとのことです。以前は、いかに速く走るかが、話題の中心でした。でも、今の時代は、最高速度などを話題にする関係者はいないそうです。いかにして環境に配慮したクリーン列車を走らせることができるかが、課題になっているのです。
 そこで、水素で走る列車とその燃料である水素の運用について考えてみました。EUでは、水素を燃料にした列車が走るようになりました。でも、この燃料の水素は工業用に生産されたもので、本当に環境に優しいというわけではありません。従来より50%程度環境負荷を軽減しているというものです。いずれ、再生可能エネルギーによって、水素を生産する計画のようです。そうなって始めて、100%環境負荷を軽減することになります。日本もいずれ水素を中心とした、エネルギーシステムを構築することになります。資源のない日本において、身近に大量にある資源が水素なのです。水と電気さえあれば、電気分解で水素が生産されます。再生可能エネルギーで電気を作り、その電気で水素を生産することは、十分に可能です。そして、その水素が石油のようにエネルギーを供給する仕組みを実現していくわけです。
 日本の再生可能エネルギーの価格は、海外に比べ割高になっています。そこで、海外において手つかずの地域にある再生可能エネルギーの活用が考えられます。例えば、南アメリカの南端に位置するパタゴニア地方です。アルゼンチンとチリにまたがるこの南端の地方は、1年中強風が吹くことで有名です。この強風のために、生活には不向きとされていた地域です。時代が変わり、技術が進歩すると、この不毛の地が宝を生む土地に変身することになります。風力発電のメッカになる可能性が出てきました。パタゴニアの潜在風力エネルギー量は、日本の年間電力需要の12倍に相当する量なのです。パタゴニアの風力発電で生産した水素を、日本に運ぶ計画が議論されています。
 水素を「貯める」て「運ぶ」ことができれば、福音になります。再生可能工ネルギーの利用を、さらに拡大できるのです。現在は、水素をタンカー規模で貯蔵輸送する技術の開発段階になっています。2020年には、オーストラリアが褐炭から製造した水素を日本に輸送試験を計画しています。オーストラリア政府が、強く推進している計画の一つです。褐炭という低品質の石炭を、有用な水素に変えて、各国に輸出する仕組みを構築しているのです。水素タンカーが実現すれば、水素を貯蔵する技術と運ぶ技術の2つの実用化に目途が着きます。次は、国内にガソリンスタンドと同じように水素ステーションを設置することになります。そこでも、タンカーの水素を貯蔵する技術と運ぶ技術が活かされます。パタゴニアの風車が回っている限り、日本の燃料は安全に供給されるというわけです。
 蛇足ですが、パタゴニアの風は強く、従来の風力発電用の風車では故障が多くなるということです。風に強い風車を作れるメーカーとの協力が必要になるでしょう。現在アルゼンチンは、通貨危機などに陥っています。この危機に支援をさしのべておくことも、後々の経済協力関係を維持する上で大切になるかもしれません。
 余談ですが、電気分解や工場から水素を生産する方法よりも、太陽光から直接水素を生産する方式があればベターです。このベターな方法が、模索されています。地球上もっともありふれた水や太陽光から、水素を生み出す方法があるのです。これは、光触媒を利用する方法です。簡単にいえば、光と触媒があれば、水素が作れるというものです。触媒の基礎研究では、日本が優れているようです。実用化ができれば、ノーベル賞ものでしょう。太陽光を利用して水を分解すれば、化石燃料に頼らずに水素を生成することができます。この方式の最大の利点は、水素を生成する工程において環境に負荷をかけなくて済むことです。光を用いた水分解では、副生成物として二酸化炭素などの温室効果ガスが出ることはありません。こんな研究にお金をかけて進めてほしいものです。




電気自動車可能性(EV)・コバルトとリチウム・児童労働  アイデア三題噺 134 

2018-10-15 19:55:56 | 日記

 国内の電池メーカーが、電気自動車用向けにコバルトを極力使わない電池の開発に取り組んでいます。テスラに電池を供給してきたパナソニックは、3年以内に電池のコバルト使用量を半減させる計画です。将来は、電池のコバルト使用量をゼロに目標を置いているようです。EVの生産コストのうち、リチウムイオン電池は30~40%を占めています。その電池のコストを、コバルトは10%を占めているのです。コバルトを使わない電池ができれ
ば、EVの普及に弾みがつくようになります。
 そこで、電気自動車の電池に必要なリチウムやコバルトについて考えてみました。中国企業の「爆買い」で、コバルトの争奪戦が激しく、価格が2年で3倍近くに高騰しています。コバルト生産量の60%が、コンゴ民主共和国で産出されています。アフリカの資源に関しては、中国が強い権益を作り出してきました。中国による買い占めによって、安定供給が不安視される局面も出ていたようです。日本企業が、コバルトの使用を減らす電池開発に取り組む理由も、その辺にあるようです。もう一つの理由があります。コバルトには、価格以外にも安定調達の不安定要因があるのです。コンゴのコバルトは、児童労働で採掘された原料も流通しているといわれています。世界は、児童労働や人権を軽視した労働で生産された資源を極力避けて、排除する流れになっています。コバルトには、このような負のイメージがついているのです。
 かっては、金より高かったプラチナの価格が安くなっています。排ガス不正問題が響き、需要の4割を占めるデイーゼル車の白金の触媒需要は先細りです。ディーゼル車の触媒向けの需要減が響き、国際相場は14年ぶりの安値をつけました。世界的なディーゼル車離れは、市場環境を想定以上の速さで変えています。急激な白金の相場下落は、南アフリカ共和国の鉱山労働者を直撃しています。この国の鉱山会社に、労働者の大規模リストラを迫り始めています。プラチナ供給の70%を占める南アフリカ共和国の通貨ランド安を加速させているのです。
 銅や白金のように需要が減る鉱物がある一方、コバルトのように求められる鉱物もあります。現在最も求められているものは、リチウムです。EVが環境に優しい自動車として認められてきたころから、多くの専門家が世界全体のリチウム埋蔵量の見積もりを試みてきました。現在では、チリやオーストラリア、そして中国などで採掘されています。この鉱物の価格も上昇基調です。しかも、EVの促進計画が政策として発表されるたびに、高騰と下降を繰り返しています。自動車を現在のレベルで使用するためには、10億台のEVが必要になります。リチウムの特殊な採掘方法からは、一挙に多くの採掘量を増やすことはできません。一時的に不足することも、過剰になることもあります。むしろその繰り返しを続けながら、リチウム電池の安定供給を行うようになることでしょう。日本は、資源を確保する一方で、電池の品質向上を図る開発を続けることになります。少ない資源という条件、世界が納得する労働条件という中で、効率的な電池の開発取り組むわけです。

カラスとかけて、福をもたらすと解く、その心はホームレスを豊かにする アイデア三題噺 133

2018-10-15 18:33:04 | 日記
 
 先日、タクシーに乗ったら、カラスの話になりました。私が、「カラスの食い散らかしは、本当に困ったものです」といったら、運転手さんはつかさず切り返してきました。「カラスには競争相手がいるんですよ。その相手の方が、カラスより知恵がありますね」と言うわけです。カラスは、鳥の中では最高の頭脳を持ってます。その鳥より賢い相手に興味を持ったことはいうまでもありません。その相手は、ホームレスの人達でした。ゴミを出されると、いち早く獲物を取りに来るそうです。問題は、その後の処理だそうです。取りっぱなしにしていくので、網を放置が乱雑になっています。次に来るカラスが、網をくぐってやりたい放題になるということでした。カラスもホームレスの方も、大きな問題になっています。この問題を解決すれば、地域の美化が改善されます。
 そこで、カラスの害を最小限にして、ホームレスの方の生活を少し向上させる仕組みを考えてみました。国内の旅行者を含めて外国人観光客を地方に迎えることが、トレンドになってきています。観光地は、汚い風景より綺麗な風景の方が良い印象を与えます。カラスがゴミを散らかし、ホームレスの方が縦横に闊歩する風景は、あまり良い印象を与えないでしょう。この良くない印象をなくし、良い印象を持たれることが、どの程度の観光資源になるかを数値化するわけです。例えば、福島県の県都である福島市には、年間延べ600万人以上の観光客が訪れます。この方達に良い印象を持ってもらえれば、客単価が向上します。少なくとも、悪い印象を持ってもらうよりは、買い物が進みます。温泉に泊まった方が、すがしい早朝の散歩で、カラスの食い散らかす場面を見れば、印象が悪くなります。
 ホームレスの方に少し、習慣を変えて頂きます。もちろん、習慣を変えることを支援する人達も必要です。NPO法人を設立し、ホームレスの方の社会復帰プログラムを立ち上げるわけです。ホームレスの方には、縄張りがあるようです。その範囲で、ゴミを獲ったら、網を戻しておくことをお願いします。できた方には、食事券を発行します。もしできたら、ゴミ置き場のまわりの草を刈った場合、飲料券を発行するのです。カラスの害は、これである程度減ります。ゴミ置き場のまわりの美観は、ある程度確保されます。この変化を受けて、600万人の観光客が10円分余計に買い物を増やせば、6000万円のお金が、福島市に落ちることになります。そのうち、何%かをNPO法人に成果として配布するという仕組みにしていきます。
 蛇足ですが、福島のホテルは、かなり高い稼働率を誇っています。観光客の数の誘致を図るよりは、客単価を上げる工夫をした方が、地域経済には有利に見えるのですが。


 

子供服のレンタル・アトピー皮膚炎・動く映像が効果的    アイデア三題噺

2018-10-13 07:06:06 | 日記
 
 あるカジュアル衣料大手が、子ども服のレンタル事業を始めました。専用アプリで会員登録し、月額980円を支払うと毎月8着が届くという楽しいサービスです。子どもの体は、大人とは違い新陳代謝が活発です。通気性や保温性を十分加味した繊維を使用し、デザインも受け入れられるものにしていくことでしょう。スタッフは自分の才覚で選んだ3~5歳向けの服をを、計8着を送ることになります。スタッフの方のアイデアや工夫が、勝負を分けることになるかもしれません。両親や子どもが、気に入れば使い続けることも可能ということです。
 そこで、子ども服のレンタル事業について考えてみました。現代文明は、人間の肌に合わない人工的なアレルゲン物質を量産してきました。アレルゲン物質の多様性により、アトピー性の皮膚炎が増加しているのです。特に、免疫力が弱い子どもに多く見られるようです。子ども服のレンタル事業では、このことを配慮することも求められます。アトピーを気にする子どもさんには、アレルゲンのない繊維の服を用意することになります。天然素材と産地にこだわり、これらの繊維を使用した衣料品を用意することになるでしょう。アレルゲン物質は、衣料品だけではなく、空中にも浮遊しています。つまり、衣服に付着するということです。これらを効果的に取り除くことも工夫しておくことでしょう。洗剤に工夫を加えるわけです。洗濯についても、植物を使用した天然物を用意しておきます。子どものアトピーでは、洗剤を変えると良くなったということを聞きます。合う合わないの問題があるのでしょう。天然物の洗剤は、当然有料になります。希望者には、レンタル服と一緒に送付することになります。天然物の洗剤の有効性が理解されれば、こちらの売上げが伸びるかもしれません。
 レンタルの衣装を見てもらう場合、工夫が必要です。バーチャルリアリティで見てもらえば、効果があると普通は考えます。確かにあるでしょう。ここに、もう一工夫を付け加えます。コーヒーを印象づける方法は、ついだコーヒーを見せるより、ついでいる映像を見せることになります。お子さんの運動会や体育祭の時の服装は、伸縮性のある素材で機能性に富む衣料を準備することになるでしょう。この服を選んでもらうときに、子供服を着た運動会の様子をネットで流すことが、衣料品の理解を深めることになります。

子供服とかけて、金食い虫ととく、その心はキリがない
子供服とかけて、祖父母の笑顔ととく、その心は無駄を承知で機嫌取り



日本の金融業を少し良くする工夫   スモールアイデア NO200 

2018-10-12 20:57:20 | 日記
  成績の良い人は、アイデアを上手く作り出すことはできないという固定観念があるようです。これはある面で正しく、ある面で間違いです。成績の良い人は、受験などで偏差値が高い人と同一視されています。受験産業が発達している現在は、過去の試験問題を分析し、傾向を割り出すことが進んでいます。ある程度、受験産業のレールに乗ることができれば、一定の偏差値を獲得できます。ルールに乗った学力は、過去問の中での学力になります。受験偏差値の優等生がアイデアを出す場合、過去問の中での組合せから出てくるものになるわけです。一方、過去問を利用しながらも、本を読み、対人ゲームなどを体験して、成績の良い人もいます。こちらの優等生は、知的バックグランド広くて深いので、アイデアを異質知識や経験の組合せから作ることが多くなります。どちらにしても、これらの優等生は、金融業に進むことが多いようです。でも、今日本の金融業は世界から遅れを取っているように見えます。
 そこで、日本の金融業を良くする方法を考えてみました。商売は、相手が求めるものを適正な価格で売り買いすることが基本です。さらに、仕入れ先が困らない程度の値段で取引をすることになります。取引先に無理な値下げを強いれば、取引先は品質を落としたり、従業員の給料を減らしたりして、帳尻を合わせようとします。でも、この流れは結果として、お互いを不幸にしてしまいます。一時的には良いのでしょうが、長い目で見れば、全体の最適解が低下することになります。銀行を揶揄する言葉に、「晴れの日に傘を無理矢理貸し、雨の日に取り上げる」というものがあります。このような状態は、不条理なことといえます。
 小売業や流通業、そして製造業は、消費者の利便性や要望をできるだけ早くかなえようと仕組みを整えてきました。朝注文すれば、夕方には届くシステムを作りあげています。ある工具の企業は、7000種類ある品目を揃え、注文の翌日には出荷する体制を整えています。在庫も普通は1ヶ月が多いところを、4ヶ月の在庫を確保しています。早い出荷と安心の在庫を消費者にアピールしているわけです。進化している小売業や製造業に比べ、金融業はどうなのでしょうか。金融機関を利用する企業は、お金の貸し出される期日が最も大事なのです。多少金利が高くとも、早い融資を望みます。でも、審査に時間を要し、企業がビジネスチャンスを流してしまう例もあるようです。また、すでに融資枠があるにもかかわらず、確認に時間がかかる例もあるようです。この逆を行えば、融資を受ける企業は、喜ぶわけです。
 余談ですが、銀行はあらゆる業種の内容に熟知しています。小売業の長所も短所も知り尽くしています。そして、各小売業の業績も把握しています。これは、流通に関しても、製造業に関してもおなじように、知り尽くしているわけです。この情報を、各企業に適時提供している金融機関があります。最近は、アレルギーの犬が増えています。愛犬家は、困っています。この解決に乗りだした企業に、金融機関が自前の情報を提供するのです。この情報を元に、グルテンフリーのぺットフードや天然素材な使ったシャンプーを開発した企業もあります。愛犬家には、非常に喜ばれています。利益も生み出しています。企業も金融機関もウインウインになるわけです。蛇足ですが、この金融機関は、ぺットケアの本場がドイツだということ把握していました。なので、ヨーロッパにネットワークがある人からこの情報を得たようです。金融業は、優秀な人材を使いこなし、持っている情報を有効利用することにより、もっともっと飛躍する可能性があるようです。


 

走力とランニングシューズ  アイデア広場 その407 

2018-10-11 16:55:13 | 日記

 あるトラック競技の選手が、「クッション性を高くして欲しい」とシューズメーカーに要望しました。クッション性を上げると、足の可動範囲が広がります。足首の柔らかい選手がクッション性の高い靴を履けば、ストライドは必要以上に伸びます。この選手は、その優位性をクッション性の高いシューズに求めたわけです。でも、ストライドが必要以上に伸びると、着地がブレて腰に体重が乗らずスピードも出ないという短所もあります。このように体重の乗らない選手は、ストライドが狭くなるシューズを履くことでより能力を発揮することができます。シューズを作る職人は採寸した数値を見れば、選手の特徴をすぐに把握できるようです。
 その選手はもともと、左右の足首の硬さの違いから右足と左足で可動範囲が違っていました。可動範囲が違っていたために、右の歩幅が1.5mで左は1.6mだったのです。右の歩幅が1.5mなのに左は1.6mでは、左回りのトラックをスムーズに走れるわけがありません。実際、本人もトラックの試合では全然結果が出せないといっていました。足のバランスは、5対5が理想です。走りの技術を抜きにして、シューズのクッション性だけを追究しても走力の問題は解決しないようです。東京五輪の開催施では、スポーツに対する関心も高まると予想されます。スポーツへの関心が高まり、自分もやって見ようという機運が盛り上がってくることでしょう。さらに、健康志向を背景にしたランニングやウオーキングを行う人々も増えると予想されます。
 そこで、これからランニングやウオーキングを行う人々の足下を支えるシューズについて考えてみました。シューズ単独で販売するのではなく、健康と搦めて販売する仕組みをスポーツ企業は考えているようです。先進国における人々は、余暇活動に関わる商品やサービスにおいても、健康に配慮した商品を選択する傾向があります。歩く小道を利用して手軽にできる散歩などは、シニア層の健康維持には必要な要素になります。散歩やランニングなどの運動量が適切に確保されていれば、脂肪、筋肉、骨のいずれに対しても良い影響をもたらします。蛇足ですが、運動が海馬にも影響を与え、脳を活性化させることも分かり始めました。適切な運動をすれば、動きがよく、姿勢がよく、体型がよくなります。そして、頭も良くなるのです。
 でも、何が適切かという問題に対する解答は、以外と難しいものなのです。例えば、シューズが合うか合わないかは、人の健康にとても深く関係してきます。かかとが抜けるシューズや幅の広いシューズを履と足の指が靴の中で靴をつかむような動きをします。困ったことに、この動きでは足指の「蹴る」という動作ができなくなります。足指の蹴りが、足裏からふくらはぎ、太ももや上半身までの筋肉へ力を円滑に伝えることになります。足指の蹴りから上半身まで筋肉の動きが、円滑に伝わることで正しいランニングやウオーキングできるわけです。足指の蹴りからふくらはぎへ動きが円滑に伝わらないと正しい歩き方ができなくなります。
 足のサイズは、個人差が大きいのです。足の問題の分かりやすいものとしては、左右の足の大きさには、違いがあります。今の日本で一般的に販売されている靴が、すべてのお客様に合うわけではありません。蛇足ですが、1足数十万円もする高級なオーダーの靴をつくる場合片足だけで50か所以上以上計測します。現状では、足にぴったり合う靴が見つからず、合っていない靴を選んでいる人のほうが多いのです。右足が左足より1cm大きい人が、左右同じサイズのシューズを履けば疲れやすくなります。左右の足が違えば、靴型も左右で変えてシューズを作る必要が出てくるわけです。足に合わない靴を履いていると、歩くときに筋肉をきちんと使うことができないわけです。これは、極端にいうとランニングやウオーキングをやればやるほど、体に負担をかけ、健康から外れて行くことを意味します。でも、安心して下さい。ぴったり合う靴が見つからなくても調整すれば快適になることもあります。シューズに中敷きを入れて、調整するメーカーもあります。
 ここからが、提案になります。手術より予防の方が、お金もかからず、快適な生活ができます。ランニングやウオーキングは、この予防の分野で大きな効果を発揮します。先進国におけるシューズの売上げは、踊り場にきたともいわれています。でも、若年層でも高齢者層でも、スポーツをする人口は確実に増えているのです。おそらく自分に合わないシューズで運動をしている人もいます。ランニングをしても、足や膝、そして腰を痛めながら走っている人達です。姿勢が悪く、足のけりが弱い人、記録が伸びない人などは、シューズを改めて選び治してはどうでしょうか。もちろん、走る技術の点検も必要です。日本には多くの市民ランナーがいます。その方を対象に、再度掘り起こしをするわけです。有名選手の履いたシューズだから、自分に合うわけではありません。ランナーも知恵を出しながら、自分にあったシューズを探してほしいものです。
 1人当たりの国内総生産が7千ドルを超えると、レジヤー向けの消費が増える経験則があります。巨大市場の中国は、1人当たりの国内総生産が7千ドルのレベルを突破しました。中国で開かれるマラソンのレースの数は、2011年の22から2017年には1100まで増加しました。そのランニング人口は500万人です。中国政府も、治療による支出よりも予防による健康維持のほうがコスト的に有利と考えているふしがあります。市民も意欲を持ち、国も健康増進に旗を振っている状況があります。ここに健康シューズ、マラソンシューズ、ランニングシューズなどの要素を加味したシューズを投入することは、面白い結果を導き出すかもしれません。






餌の量を最適化する・養殖漁業・未来のタンパク源 アイデア三題噺 131

2018-10-10 17:39:19 | 日記

 世界の人口は現在の76億人規模から、2050年までに100億人規模になるとみられています。養殖魚は、餌の量が鶏や豚といった畜産より少なくて済むため、コストパフォーマンスが優れています。タンパク質を供給する食材として、魚は世界で人気が急上昇しています。世界の天然物の漁獲量は2010年入ってから9000万トン前後で推移しています。魚の種類によっては、持続不可能という不名誉な烙印を押されているものもあります。そのような中で、2015年の世界全体の養殖漁の生産量は1億万トンを超え、存在感を増してきています。
 そこで、養殖の今後について考えてみました。天然物の漁獲量だけでは、世界の需要に対応できない状況になってきました。困ったことに、天然物の水産物は、魚の種類によっては枯渇する懸念も出てきています。世界的に水産物の需要が高まるなか、養殖の生産量は伸びているわけです。課題もあります。餌の不足が、養殖経営の足をひっぱているのです。国際的にも、養殖を効率化することの重要性は増しています。餌の量を最適化することで、世界の食料不足の解消にも貢献する姿が世界各地で見られます。
 その一つに、インドネシアにおいて、情報技術を活用し魚に与える餌の量を最適化する方法があります。養殖魚は、空腹になると活動的に泳ぎ、波を立てる性質があります。この性質を利用した養殖用の自動給餌システムを開発し、販売を始めたのです。給餌時間になると、センサーが働き始めて波の立たち方を測ります。波が一定の閾値を超すと、自動的に餌を蒔くように機械が動きます。魚が満腹になると、自動的に給餌を止やめるという優れものです。魚と水の動きにより、魚の空腹度合いを計測しているわけです。
 このシステムは、魚やエビの養殖業者が餌を与える時間と量をスマホアプリで設定できるのです。設定に合わせ、電動の給餌機が養殖池に均等に餌まく仕組みになっています。価格は監視ソフト込みで、12kgの餌が入る給餌機が約5万6千円です。餌の量は30%程度減り、ナマズが成魚になるまでの期間も短くなったそうです。人手をかけず、コストを安く、持続可能な生産が、求められています。日本の技術に固執することなく、良いものを取り入れる姿勢も必要になるようです。


外での起業・高い接客能力・ブルーオーシャンを求めて 三題噺 130

2018-10-10 17:19:03 | 日記

 日本から海外で一旗を揚げようとする人が、増えています。活動拠点をどの国するのか、いろいろな見方があるようです。一般的には、経済成長が高めの国が狙い目になります。さらに、人口増加が高く、生産年齢人口が多い国が、ターゲットになるようです。アジアには、それらの条件に該当する国がいくつかあります。日本の一流デパートで販売を担当していた方は、インドを選びました。日本のデパートで勤めていても、人並み以上の所得も生活も可能な人材でした。でも、可能性を確認したかったのでしょう。この方がインドを選んだ理由は、英語が堪能だったことと、この国にはサービスの需要があると見抜いたからです。
 そこで、インドにおける起業を考えてみました。インドで成功している企業は、スズキ自動車です。早くからインドの政界とコンタクトを取り、インドの人々にあった自動車を提供し、雇用も確実に増やしてきています。ある面で信頼される企業といえます。そのような企業が、これからも増えていってほしいものです。話は戻りますが、彼女はインド各地で、次々とオープンする大型小売店でのマナー講座が必要になると考えました。マナー講座で最初に狙った顧客は、英米系の大型小売店でした。インドの経済発展は、大企業と貧しい中小企業が支えてきました。インドの社会層は、都市上層階層と農村と都市の非エリート層の2つの流れで進行してきたといえます。この大企業と都市の上層階層、そして勃興してきた中産階層の人々は、従来のサービスに満足しなくなりました。これらの人々は、可処分所得の増大とともに生命維持の生活からライフスタイルに合わせた生活を求めるようになっていたのです。
 インドでは、従来型の「売ってやる」式の販売サービスからの脱皮が求められていたのです。教育水準は製造業の方が高く、サービス業は低い水準で推移していました。質の高いサービスが、提供できない実態があったのです。日本のデパートおけるサービスやマナーは、世界最高と言われています。そこで養ったスキルは、インドの大型小売店で引っ張りだこになったのです。余談ですが、アメリカの大学で、博士課程の取得者は5万人です。その中で、中国が5,000人、インドが2,000人、日本が300人という状況です。インド系米国人は、すでに300万人を超えています。インド系米国人は、収入や地位、そして教育の面で全米平均を大幅に上回る状況です。アメリカの対インド政策に影響を与える存在にも成長しているのです。彼らがインドとの交流を強め、頻繁に祖国と往復している現実もあります。インドのソフト企業は、大卒を採用すると3年で西欧の10年の経験を持つ大卒と同じ水準にできると言われています。アメリカに移住するインド人は、アメリカにとって不可欠なIT技術者が多いのです。彼らがインドに戻れば、世界水準のサービスを求めます。その求めに応じているのが、日本において百貨店の接客やサービスを身につけた人材とということができます。次に彼女がターゲットにするのは、地場の高級小売店やブランドショップと言うことでした。

ペット犬を元気にする村  スモールアイデア NO 199

2018-10-09 16:28:37 | 日記

 働きやすさ、商売のしやすさ、暮らしやすさが揃っていることが、地域の力というものでしょう。地域の力も、強化していかないと地方自治を支えることはできなくなります。人口が減って税収が減ると、役所のサービスは低下していきます。地域に残る人は、病気になりがちな人ばかりになっては、地域の強化はできません。そんな逆境を跳ね返す策はないものでしょうか。たとえば、ある地域には、自然があり、犬好きの人々が多いという特徴があるとします。この地域を豊かにする方法はないものでしょうか。
 そこで、この自然と犬が大好きという条件を活用しながら、この地域の強化を図ることを考えてみました。日本全国には、900万頭のペット犬がいます。このペットには、ペットフードが与えられています。ペットフードは、ホームセンターなどでは、土嚢のように積まれ、低価格の商品が主流になっています。このフードには、防腐剤や添加物が使用してあるケースがあります。ペット食品のアレルゲンの多様性により、アトピー性の皮膚炎は増加しているのです。天然素材と産地にこだわった高級ペットフードも、売り出されるようになっています。当然、犬好きな村は犬に優しいペットフードを使うことを心がけます。皮膚が荒れれば、自然な高級シャンプーでケアを作ることになります。他業種からペット業界に参入する方は、人間の商品を転用することが多くなるようです。このような企業は、犬の生態をよく知らずに、人間に良いことは、犬にも良いことだと考えがちです。でも、ペットと身近に付き合っている犬好きは、人とペットの違いを熟知しています。
 犬と人間の好みには、違いがあるのです。もちろん、同じとことも数多くあります。犬の生態を十分して把握していることが、村人の強みになります。この強みを前面に押し出せば、商機になるわけです。人間と同じ点は、健康寿命を全うさせることでしょう。犬にも寿命があります。それは、人間より短いものです。ペットの寿命は、天から与えられたものですから、割り切りが必要です。ペットを飼った時点から、看取りの心構えを持って接することになります。この心構えができない人は、ペットと生活をするべきではありません。
 自然が豊かな犬好きの人が多い村は、この業界にどのように参加すれば良いのでしょうか。ペットが、健康寿命を全うしていることを、村全体で示すことです。元気に過ごす犬の姿を発信することになります。老犬は運動量が減り、肥満になる傾向があります。弱った腰に負担がかかり、散歩をする人の後ろをのろのろ歩くようになるのです。そんな悲しい光景を、決して発信をしません。人の前を元気に歩く姿を発信します。元気に歩ける理由も、当然アピールします。ペットが元気に食べている食材もピーアールします。食材は、ペットのために作られたものです。のびのび運動できる環境を発信します。自由にのびのびと運動できる環境と、その環境の中で生き生きと運動しているペットの姿を見てもらうわけです。村の工夫の数々が、元気に健康寿命を全うしていく姿を見てもらいます。
 できれば、村に来てもらって、ペットが生き生きと生活する姿を、見てもらうことがベターでしょう。ペットと一緒に来て、村の工夫をじかに見てもらうことも、理解を深めることになります。ペットに満足してもらえれば、村に移住を考える人が出るかもしれません。出ないまでも、数日間は来村して、ペットのストレスを解消しようとする人も現れるかもしれません。短期と長期にわたるペット施設を準備しておくことは当然でしょう。小学校の廃校を利用して準備しておくことも、一つの案でしょう。廃校をリノベーションして、民泊として愛犬家とペットの憩いの場にするわけです。上手く回転していけば、村の資金源になります。ペット同士にも、相性があります。いろいろな相手と交流することで、ペットにも新な刺激を与えることになります。そんな場を、用意したいものです。